昨今のコロナ禍や働き方改革により、在宅ワークなどオンラインで仕事をする機会が増えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。営業活動においても、対面でのリスクを避けて商談できる「オンライン商談」を導入する会社が増えています。
オンライン商談において欠かせないのが、メールでのコミュニケーション。成約率を上げるためには、適切な内容のメールを書くことが重要です。そこでこの記事では、メールでのコミュニケーションの重要性や気を付けるべきポイントについてご紹介します。商談案内や商談後のお礼メール例文も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
オンライン商談ではメールが重要になる!
オンライン商談において、メールは商談の前後をつなぐ重要なコミュニケーションツールとして必須となるものです。ここでは、メールの重要性について確認していきます。
メールは商談の前後をつなぐコミュニケーション
オンライン商談では、パソコンやスマートフォンなどのツールを使って相手と面会します。商談前に送るメールは、商談の入り口になるもの。日時や商談で使用するためのURLなどを記載した案内メールを送信する必要があります。
メールのメリットは、オンライン商談に必要な情報を確実に届け、後から内容を見返せることです。商談前には必要項目を、商談後にはお礼メールを送るなど、適切なタイミングで送信することで、誠実さや丁寧さ、安心感などのよい印象を持ってもらいやすいでしょう。
つまりメールは、オンライン商談において信頼関係を獲得するための重要なコミュニケーションツールなのです。
オンライン商談の流れ
オンライン商談は、以下のような流れで進めるとよいでしょう。オンライン商談を行う際は、商談前の案内メール(アポイントメール)、リマインドメール、お礼メールの3種類を送信します。メール送信のタイミングも参考にしてみてください。
<オンライン商談の流れ>
1.案内メールやリマインドを送る
まず相手にアポイントを取り、商談予定が決まり次第、資料や日時など必要事項を記載した案内メールを送ります。商談の日時が近づいたら、リマインドメールを送りましょう。前日や当日朝など商談の直前に送るのが一般的です。
関連記事:オンライン商談メールの例文は?ポイントを押さえよう
2.商談前のアジェンダや当日話す内容の資料を送付しておく
商談前に事前に当日話す資料を送付しておくことによって、特に先方にとって余計な説明時間を使わずに商談内で話したいポイントだけ話せるなど双方にとって時間を無駄にせずに有益な話に集中することができます。また商談時に資料を見せながら補足で説明するものは事前に送らずに当日までに用意しておくと良いでしょう。
3.商談時
事前にお送りしたアジェンダと資料を元に相手の認識度合いも確かめながら、なるべく必要な要件に絞って話すようにすると良いでしょう。商談の中で不明点やこの辺の情報が後で欲しいとの要望があった場合、商談後に案内する旨を伝えると良いでしょう。(内容によっては、この後の御礼メールの後に資料を準備してお送りすることも伝える)
4.お礼メールを送る
商談が終わったら、できるだけ当日中にお礼のメールを送りましょう。
特に商談の中で先方が気になっている点や質問だけでなく要望があった場合、すぐに回答できれば即時対応する、準備が必要な時は次にいつまでのその回答をする予定か、お礼メールと合わせて先方にご案内しておきましょう。
アポイントメールの構成はどうする?
アポイントメールの構成は、テンプレートを用意しておくのがおすすめです。一般的なメールの構成を確認しておきましょう。
<アポイントメールの構成例>
・件名
・宛名
・あいさつ
・自己紹介メールの目的(簡潔に)
・詳細な内容
・結びのあいさつ
・署名
アポイントメールでは、メールの主旨や内容などを的確かつ簡潔に伝えることが大切です。テンプレートを用意しておけば、必要な情報を漏れなく伝えられるでしょう。
オンラインツールやマナーに慣れておくことも大切!
オンライン商談が普及してきているとはいえ、相手がオンラインツールに慣れていない可能性もあります。操作がスムーズに進まなければ、商談内容に集中できず気持ちが逸れてしまいかねません。伝えたい内容にしっかり耳を傾けてもらうためにも、商談前に送るメールでオンラインツールの基本的な使い方を伝えておくようにしましょう。
また、「オンライン商談前にはメールで連絡する」「一方的に話さないよう注意する」「商談後はお礼メールを送る」といったマナーに留意することも大切です。あわせて相手には、「話す時以外はミュートにする」といったマナーを伝えておくとよいでしょう。
オンライン商談前に送るメールのポイントは
オンライン商談前に送るメールには、効果的な書き方や気をつけるべき重要なポイントがあります。ここでは、オンライン商談前に送るメールのポイント6つを解説しましょう。
ポイント1.メールの件名はわかりやすさを重視
まず重要なのは、件名をわかりやすく簡潔に作成することです。
先方はメールを1日に何件も受け取っている可能性があるため、受信したメールを全て開封してくれるとは限りません。また、「〇〇の件」「ご提案」などざっくりしすぎた内容の場合にも、詳細な情報がないため分かりにくく、開いてもらえない可能性が高いでしょう。
おすすめなのは、社名や予定日など「○○社の○○です。先日お伝えした○○の件で再度ご提案したくお時間頂けますでしょうか?」など、具体的な内容を入れるなどして20~30字程度に収めることです。メールの件名は、一目見ただけでどのような内容が送られているか判断できるようなものを設定しましょう。
ポイント2.必要項目は箇条書きで
商談の主旨や目的、日時などの必要項目は、箇条書きにしてまとめておきましょう。
想いが溢れて文字だらけの長文になったメールは、開いただけで読む気が失せてしまいます。箇条書きにすれば、シンプルでメリハリがつくため、相手に要点を掴んでもらいやすくなります。
必要項目は、箇条書きでシンプルに書くよう心がけましょう。
ポイント3.コンテンツや動画を添付すると効果的
伝えたい内容やアピールポイントなどをまとめたコンテンツや動画の活用も効果的です。目を通して欲しい資料と合わせて、商品・サービスの要点をまとめた自社サイトのコンテンツや動画をメールに添付して送信しましょう。複数枚の資料を読んでもらうよりもサービスの内容がまとまったコンテンツを読んでもらう方が顧客への理解が得やすくなります。
商談前後の提案パターンに課題がある場合、顧客へお送りするメールのコンテンツにも工夫してみると良いでしょう。
ポイント4.前日か当日にリマインドメールも送ろう
商談の前日または当日には、先方に商談の日時を忘れられるのを防止するため、リマインドメールを送りましょう。
また、普段からメールの返信が遅めの方など、相手によってはリマインドメールを送信の上さらに電話を入れておくのもよいでしょう。メールを開封・返信してもらえる確率が高まります。
リマインドメール送信のタイミングは、商談日時の迫った前日の午後または当日の朝が効果的でしょう。
ポイント5.新規顧客なら電話商談の選択肢も明記
これまで接点のなかった新規顧客の場合は、オンラインだけでなく電話商談も可能なことをメールに明記しましょう。
個人のお客様や小規模の会社などで、カメラ付きのパソコンなどをお持ちではなく、そもそもオンライン商談ができる環境が整っていない場合も考えられます。相手の通信状況に不安な点があるという場合も想定しておかなければなりません。
あらかじめメールで電話商談もできることを伝えておけば、先方の不安を解消できるでしょう。
ポイント6.読まれやすそうな時間帯に送信
メールは内容だけでなく、送るタイミングに配慮することも大切です。せっかく内容を充実させていても、メールを開封して読んでもらえなくては意味がありません。今までメールでやり取りしたことがあれば、顧客からの受信時間の履歴を参考に開封してもらえそうな時間の予測が可能です。
たとえば、始業前や終業間近、曜日など、相手顧客がデスクやPCで業務をしていると予想されるの目に触れやすい時間帯にメールを送信しましょう。
オンライン商談の案内メール例文
オンライン商談の案内メールについて、ポイントを押さえたテンプレートを紹介します。ぜひ参考にして、使いやすくアレンジしてみてください。
<オンライン商談 案内メール例文>
件名:【株式会社◯◯】日時 ◆◆◆のオンラインミーティングのご案内(株式会社●●様)
本文:
株式会社●●様
いつもお世話になっております。
株式会社◯◯の△△と申します。
この度は、弊社が提供している___を紹介させていただきたく、ご連絡を差し上げました。
お打ち合わせは、先日お電話でご案内いたしました日時で、オンライン商談にて行わせていただきます。
当日は以下URLより、アクセスをお願いいたします。
------------------------
日時:◇◇年◇◇月◇◇日(◇◇)◇:◇〜◇:◇
商談の主旨と目的:___のご紹介
接続URL:・・・・・・・
ID:・・・・・・・
パスワード:・・・・・・・
------------------------
※Webカメラ付きのパソコンなどをお持ちでない場合や、通信状況が良くない場合などは、電話での相談に切り替えてお話させていただきます。
または事前にお電話を希望の旨、このメールに返信いただいても結構です。
また、弊社製品の詳細につきまして、カタログと動画を添付しておりますので、ぜひお目通しいただければ幸いです。
【資料ダウンロード】
・___ 製品・サービス カタログ
・___ 製品・サービス 動画
ご不明な点がございましたら、お気軽にお知らせください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
===
以下署名(余り要素を入れすぎずにシンプルなのが望ましい)
○○株式会社
○○営業部
○○ ○○(担当者名)
電話番号(携帯)
メールアドレス
サービスサイトURL:https:○○○○
オンライン商談後のメールはここを意識!
オンライン商談が終わったら、商談内容の再確認や信頼の確立のためにも、お礼メールは欠かせません。ここでは、オンライン商談後に送るメールのポイントをわかりやすく解説します。
ポイント1.お礼メールで議事録や資料を送る
オンライン商談の内容をまとめた議事録や使用した資料は、お礼メールに添付して送りましょう。
オンライン商談は、対面の商談と違って資料を直接渡すことができないため、商談内容の細かい部分まで相手が理解しているかどうか分かりません。細かい部分が思い出せなかった場合、資料があればすぐに確認できるため成約につながる可能性は高まります。
オンライン商談後のお礼メールには必ず資料や議事録、参考となるURLなどを添付し、先方に商談内容を見返してもらえるような情報提供を心がけましょう。
ポイント2.商談中に解決できなかった内容にも触れる
オンライン商談中にいただいた質問や課題など、解決できなかった内容についてはお礼メールの中で回答もしくは進捗状況を伝えるようにしましょう。
商談中にその場で回答できなかった質問は、できる限り早く解決して先方に回答する必要があります。もしもすぐに回答できない場合でも、進捗状況や回答日の目安を伝えることで先方を安心させることができるでしょう。
誠実な対応を積み重ねることが、商談成功への第一歩となるのです。
ポイント3.今後のスケジュールも記載
お礼メールには、今後の流れを明記しておくことも大切なポイントです。お礼の内容だけの場合、メールを読んで終わりになる可能性が高いです。
次回の商談に向けたスケジュールや先方にとってほしいアクションなどを伝え、自ら積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。商談の流れをリードして、先方が見通しを立てられるよう配慮することが大切です。
ポイント4.見込みがないと判断しても丁寧に対応する
オンライン商談中には契約とならず、一旦検討という対応になったり見込みがないと判断できたりするケースでも、お礼メールで商談に時間を割いていただいた感謝の意を丁寧に伝えましょう。
お礼メールを送ることで先方に丁寧な印象を持ってもらいやすいほか、商談の内容のフォローもできます。お礼メールの内容にもっと具体的な提案を含めたり、商談中にミスがあった場合でもお詫びを伝えられたりできるため、商談のリカバリーが可能です。
お礼メールは、商談を成功に導くための非常に重要なツールとなるため、どのような場合でも丁寧に感謝の気持ちを伝えましょう。
特に先方の決算や予算調整時期ですぐに導入できない場合、しつこくアプローチはせずに関係性を保って必要な時期にご契約をしてもらえるようなコミュニケーションを維持しましょう。
オンライン商談後のお礼メールの例文
それでは紹介した4つのポイントを踏まえて、オンライン商談後に送るお礼メールの例文をご紹介します。お礼の内容に加えて、いただいた質問への回答予定日や、次回の商談について簡潔に伝えるのもポイント。ぜひ参考にしながら、感謝の気持ちが伝わるようアレンジして使用してみてください。
<オンライン商談後のお礼メール例文(質問をいただいた場合)>
件名:【株式会社〇〇】お打ち合わせのお礼・説明資料
本文:
株式会社●●
●●●●様
本日、___の提案をさせていただいた、株式会社〇〇の△△です。
ご多忙にも関わらず、お打ち合わせの機会をいただき誠にありがとうございました。
ご説明の際にご共有させていただきました資料を添付して送付いたしますので、ご確認いただければ幸いです。
商談中に〇〇様からいただいた「××××」のご質問につきましては、社内で検討の上、
〇月〇日までに回答させていただきますので、今しばらくお待ちくださいませ。
その他要望などございましたら、お気軽にお申し付けください。
また次回のお打ち合わせは、◇◇年◇◇月末頃を予定しています。
日程につきましては、また改めてご調整させていただければと存じます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
===
以下署名(余り要素を入れすぎずにシンプルなのが望ましい)
○○株式会社
○○営業部
○○ ○○(担当者名)
電話番号(携帯)
メールアドレス
サービスサイトURL:https:○○○○
※最近ではオンライン名刺交換ツールの個人の交換URLを入れておいて、後で先方にオンラインで名刺交換をお願いするように伝えておくのも良い。
まとめ
オンライン商談に関するメールのやり取りでは、要点を押さえて相手に分かりやすく伝えることが重要です。直接対面できないからこそ、独りよがりにならず相手の心に寄り添いながらコミュニケーションを進めていくのがポイント。また、相手によい印象を持ってもらうためには、メールの内容だけでなく送信のタイミングや対応しやすい条件を提示するなどの配慮も大切です。メール活用のコツを押さえて、オンライン商談での成約率アップを目指しましょう。
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