YouTubeに掲載できる広告の種類は?それぞれの特徴や課金形式を解説

YouTubeはストリーム配信や動画投稿のプラットフォームとしてだけではなく、マーケティングの場としても注目されている媒体です。しかし、YouTubeにはさまざまな種類の広告があるので「YouTubeに広告を出したいが、仕組みや種類が複雑でよく分からない」という企業担当者もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、YouTubeの広告の種類と、それぞれの特徴についてご紹介します。広告料金発生の仕組みを把握でき、広告を掲載する手順も分かるようになる内容です。

YouTubeの広告の種類は5種類

広告とひとくちにいっても種類は大別して5種類あり、それぞれ特徴が異なります。効果的にマーケティングを行うためには、広告の仕様を把握することが大切です。ここでは、5種類のYouTube広告について解説します。あわせて広告掲載料金の相場も確認しましょう。

インストリーム広告

インストリーム広告は動画を再生すると流れる動画広告です。動画が流れるタイミングによって名前が異なり、動画が始まる前に流れる広告がプレロール広告、動画の途中で流れる広告がミッドロール広告、動画終了後に流れる広告がポストロール広告と呼ばれています。

広告動画の長さにも種類があり、一定の秒数が経過するとスキップできる長めの広告であるスキッパブル広告と、時間が短い代わりにスキップ不可のノンスキッパブル広告に分かれていることも特徴です。インストリーム広告は視聴時間が30秒を超えた時に広告料金が発生するので、スキップされる回数が多い場合あまり費用がかかりません。

広告料金の相場2円~30円

バンパー広告

バンパー広告は6秒間の動画広告が流れるインストリーム広告の1種で、スキップ不可のノンスキッパブル広告に該当する動画広告です。バンパー広告の特徴は料金の発生基準にあり、再生回数1,000回ごとに課金が発生します。

一般的なインストリーム広告が視聴秒数に対応して広告料金が発生するのに対し、バンパー広告は動画が流れた回数で費用が決まる仕組みです。毎回広告動画が最後まで視聴されたとしても再生回数が1,000回未満の場合、料金は発生しません。動画時間が短いため、短時間で訴求力を発揮する動画を作成する必要があります。

広告料金の相場広告ジャンルによって異なる

ディスカバリー広告

ディスカバリー広告は画像とテキストで構成するバナータイプの広告で、動画の検索結果画面やおすすめ動画の欄に表示します。広告内に動画のリンクが含まれており、クリックしたユーザーのみに動画を再生する形式です。

検索ワードや視聴した動画に関連のある広告が表示されるため、コンバージョンにつながりやすい特徴があります。バナー広告をクリックして動画が流れると広告料金が発生する仕組みになっており、広告に関心を持ったユーザーのみを対象にして効率的にアピールできるのがメリットです。

広告料金の相場2円~30円

マストヘッド広告

YouTubeのトップ画面(Web版は最上部左側、アプリ版は最上部)に流れる動画広告です。YouTubeにアクセスした際に目立つ位置に表示されるため、多くのユーザーの目に留まる長所があります。

動画時間も最長30秒と長く訴求力は高いですが、動画は音量ゼロで再生されることには注意が必要です。マストヘッド広告で流す動画は、音声なしでも伝わるようにテロップを充実させるといった工夫をしましょう。

広告料金の相場・掲載日数課金型
・インプレッション単価具体的な費用は代理店及びGoogleに確認する必要あり

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告はYouTube広告フォーマットの1種ですが、YouTube内では流れません。Yahooのトップ画面やSNSのフィード欄などの外部コンテンツで表示される動画広告です。YouTubeは多くのユーザーにアピールできるプラットフォームですが、マーケティングの場を外部に広げればさらなる効果が期待できます。

広告料金はインプレッション型となっており、バンパー広告と同様に広告が1,000回表示されると料金が発生します。広告の面積のうち5割以上が画面に表示されると視認可能状態とみなされ、視認可能状態が2秒以上継続すると表示回数にカウントされるシステムです。

広告料金の相場競合やターゲットによる

YouTube広告で選択できる6つのキャンペーン目標

キャンペーン目標は、YouTubeで広告を掲載する目的を指します。広告掲載するには、何を目的としているのか申告が必要です。キャンペーン目標は、以下の6つの中から選択します。広告に掲載する動画を選んだあとは、キャンペーンのサブタイプも選択しましょう。掲載する広告の種類は、選択したサブタイプによって決まります。

キャンペーン目標・見込み顧客の獲得
・ウェブサイトのトラフィック
・商品やブランドの比較検討
・ブランド認知度とリーチ・販売促進
・目標を設定せずにキャンペーンを作成する
キャンペーンのサブタイプ・コンバージョンの促進
・カスタム動画
・スキップ不可のインストリーム
・バンパー・スキップ可能なインストリーム
・検討段階で働きかける
・アウトストリーム
・広告
・ショッピング

YouTubeに広告を掲載する方法

いざYouTubeに広告を掲載しようとしても、具体的な手続きの方法が分からずに躓いてしまった方もいるのではないでしょうか。初心者でもすぐに出せるのか、どのような準備が必要なのか不安に思っている方もいるでしょう。ここではYouTubeに広告を掲載する具体的な方法を解説します。

動画をYouTubeに投稿する

YouTubeで掲載する広告動画は、まずYouTubeにアップロードする必要があります。広告用の特別なアップロード場所があるわけではないので、通常の動画投稿と同様に自社のチャンネルにアップロードしましょう。ここで公開設定を「非公開」にすると広告に使用できなくなるので、「一般公開」または「限定公開」にするのがポイントです。

動画をアップロードするには事前にGoogleアカウントを作成し、YouTubeにアカウントを作成しておく必要があります。会社用のアカウントがない場合は、まずアカウント作成から始めましょう。

広告の管理画面で設定を行う

Google広告のサイトにアクセスして、管理画面から広告の設定を行います。管理画面で「新しいキャンペーンの作成」を選択し、キャンペーンの目的や広告のタイプなどを選択していきましょう。

ここで広告予算や広告配信期間なども入力するので、広告の詳細を決めておく必要があります。広告を配信したい地域やターゲティング層、入札単価も検討しておきましょう。

広告として掲載する動画を選ぶ

Google広告の管理画面で各設定を入力したら、最後に広告として掲載する動画を選択します。動画選択時はYouTubeの動画URLで入力するので、動画ページのURL欄からアドレスをコピーして貼り付けましょう。

動画を選択したら広告グループや広告の誘導先のサイトのURLなどを記入します。最後に「キャンペーンへ進む」をクリックすれば、広告キャンペーンの設定は全て完了です。

YouTubeに広告を掲載するメリット

現在YouTubeには多数の企業が広告を掲載していますが、数多くの広告媒体がある中でYouTubeを選ぶメリットはあるのでしょうか。YouTubeで動画広告を始める前にYouTubeならではの強みを把握しておけば、より広告を有効活用できるでしょう。

ユーザー数が多い

YouTubeはユーザー数が多く、幅広い範囲へアプローチできる媒体です。投稿されている動画やストリーム配信のジャンルも多様でさまざまな趣向の人々が集まることから、多くの企業が広告を掲載するようになりました。

YouTubeは「TOPS OF 2020: DIGITAL IN JAPAN 2020年日本のインターネットサービス利用者数/利用時間ランキング」において、「2020年 日本におけるスマートフォンアプリアクティビティブリーチ Top10」と「2020年 日本におけるスマートフォンアプリアクティビティブ利用時間シェア TOP10」で2位を獲得するほどのユーザー数が魅力です。

参考:『TOPS OF 2020: DIGITAL IN JAPAN 2020年日本のインターネットサービス利用者数/利用時間ランキングを発表』

冒頭5秒は確実に視聴してもらえる

YouTubeの主要な広告のひとつであるインストリーム広告は、冒頭5秒は確実に視聴してもらえる特徴があります。広告において最も重要なことは多くの方の目にしてもらうことであり、最低でも5秒間視聴してもらえることは大きなアドバンテージです。

インストリーム広告の5秒間を有効利用するには、動画冒頭に関心を惹くインパクトを用意する必要があります。動画の構成にも気を配って、商品やサービスの認知度向上を目指しましょう。

ターゲット像を限定して配信できる

YouTubeのアカウントにはユーザーの性別、年齢、居住地域といった基本情報の他に興味の傾向といった分析情報も集積されており、精緻なターゲティングを実現しています。自社がアピールしたい商品やサービスに合わせたターゲット像に向けて配信することで、効果的なマーケティングが可能です。

YouTubeのユーザー層の世代は幅広く、さまざまな年齢層が利用しています。「テレビは見ないがYouTubeはよく利用する」というユーザーもいるため、テレビCMとは異なる層へもアピールできます。

コストパフォーマンスが高い

YouTubeの広告は動画が規定時間再生されるか、ユーザーが広告をクリックして自社のサイトへ移動した場合でのみ料金が発生するため、興味がないユーザーに費用を掛けずに済むメリットがあります。

自社のコンテンツに魅力を感じた方に集中して投資できるためコストパフォーマンスが高く、費用を抑えて効果的なマーケティングが可能です。

広告に興味を持ったユーザーをサイトへ誘導できる

バナーや動画内にURLリンクを設定できるので、広告から自社のサイトへユーザーを誘導できることも長所です。テレビCMや雑誌広告はユーザーが自分から行動しなければサイトへアクセスできないため、誘導を促しにくい面があります。YouTube広告ならクリックするだけでアクセスできるので、比較的誘導が容易です。

サイトへ誘導できればより詳しい情報を伝えることがきるので、サービスの利用や問い合わせなどのコンバージョンへつながります。

広告効果を向上させるには編集ソフト選びが重要

YouTubeの広告効果を最大限発揮するには、短時間でユーザーの興味を惹くインパクトのある動画が不可欠です。YouTubeの広告はスキップ不可のゾーンを超えるとスキップされることも多く、冗長な動画ではポテンシャルを発揮できません。

限られた時間で訴求するには、広告を意識した編集をすることが大切です。しっかりとした編集ができるか不安に思っている方は、以下のような特徴を持つ編集ソフトを選びましょう。

・動画の自動生成機能がある
・AIが編集をサポートしてくれる
・UIがシンプルで扱いやすい
・無料素材が豊富に用意されている

Video BRAINなら初心者でも簡単に動画編集ができる

Video BRAINは編集未経験者でも扱いやすいようにデザインされており、簡単な操作で本格的な編集ができる特徴があります。素材を用意してガイダンスに従って入力するだけでしっかりとした動画が作成できるので、初心者にもおすすめです。Video BRAINはすでに多くの企業で導入されており、数々の成果を上げています。

企業名株式会社ZIP-FM(FMラジオ放送局)
Video BRAINの活用方法番組内のコーナーを動画化してYouTubeにアップロードしている。YouTube 登録者数が 3倍に増加した。
リンク参考:『導入事例株式会社ZIP-FM』
企業名J.P.Returns株式会社(個人向け不動産投資のコンサルタント会社)
Video BRAINの活用方法使いやすさが決め手で導入した。Facebook、Instagram、TwitterなどのSNSに動画投稿し、PV 数が244% に増加した。
リンク参考:『導入事例 J.P.Returns株式会社』
企業名一般社団法人 共同通信社(情報発信メディア)
Video BRAINの活用方法部署を超えてデジタルコンテンツ作成チームを構成した。新聞品質の動画を目指し、Webページやサイネージで活用中。
リンク参考:『導入事例一般社団法人 共同通信社』

まとめ

YouTubeの広告の種類は大別して5種類あり、それぞれ課金形態や特徴が異なります。YouTubeはユーザー数が多くターゲット像を絞って広告できると言ったメリットがあり、余計な費用を省いて効率的にアピールできるのでうまく活用すれば認知度を大幅に向上できるでしょう。

YouTube広告の効果を最大限発揮するには、多くの方に視聴してもらえる冒頭で興味を惹く必要があります。インパクトのある編集を行うためにも本格的な編集ができる機能が充実したツールを採用しましょう。


 

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