近年、動画を使った企業のプロモーションが多く登場しています。動画撮影に使う機材は必須アイテムからあると便利なものまで種類がさまざまです。それらをうまく活用することによって、動画のクオリティを上げることができます。
目次
動画制作に必須の機材一覧
この記事で動画撮影に最低限は必要な機材を確認しましょう。併せて、効果的な動画を作るためのポイントや動画作成の流れについても解説していきますので、動画制作を始めようとお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
動画制作を行うにあたり、どういった機材が必要になるのか確認しておきましょう。撮影時にそろえたい機材は次の5つです。
・カメラ、各種レンズ
・三脚
・パソコン
・記録メディア
・動画編集ソフト
これらは他者に見せる動画制作をする上で重要になる機材です。それぞれについて、以下にて詳しく解説します。
1.カメラ、各種レンズ
カメラは動画を撮る際に必要不可欠です。最近ではスマートフォンの画質も上がっており、インタビュー動画をカメラで撮る人も増えてきており、高い撮影技術や完成度を求めなければ十分なケースも多く見受けられます。
しかし、完成度の高い動画コンテンツを作りたい場合には、一眼レフカメラやビデオカメラが欠かせません。撮影したいシーンを想定した上で、そのシーンに最適な撮影モードがあり、扱いやすいカメラを選びましょう。
一眼レフカメラは、「イメージセンサーが大きさ」「フレームレート(1秒間のコマ数設定の数値)」が優れていることなどの多くの利点があります。制作する動画のクオリティに応じて、必要な撮影機材を選択するとよいでしょう。
また一眼レフカメラを使用する場合はレンズ選びも重要です。遠くを撮影するのに適している「望遠ズームレンズ」、広い範囲を写し臨場感を出すことができる「広角ズームレンズ」など、現場に応じた最適なレンズを用意し使用することで、動画のクオリティを上げることができます。
レンズの選び方については、以下を参考にすると良いでしょう。
・焦点距離(撮影シーンの画角に合わせたものを選ぶ)
・F値(ボケの量を調整する場合)
・解像度
・AF-Cの性能(オートフォーカス使用した動画を撮影する場合)
参照:絞り(F値)が変われば写真が変わる!絞りを使った表現方法を徹底解説
2.三脚
制作する動画によっては三脚が必要になるケースがあります。カメラを固定することができ、「定点での撮影に優れている」ということが利点です。いくら手ブレ補正機能が優れているといわれていても、人間の手で持っていれば手ブレの可能性は高まります。左右に流して撮影するような場合、きれいに撮るには三脚が必須といえるでしょう。
三脚は重量感があって高い位置に設定しても安定感のあるものから、手軽に持ち運べる軽量型までさまざまなタイプがあります。自分が使うカメラの重量を考えて、しっかりとした構造のものを選択することがポイントです。
3.パソコン
パソコンは、カメラで撮影した動画を編集する際に必須となる機材です。動画編集ソフトを使うときは、重い処理を頻繁に行います。そのため、できるだけスペックの高いパソコンを用意しておくことをおすすめします。
特にCPUとメモリ、SSD、グラフィックの機能が動画制作には重要です。CPUはIntel社のCorei7、メモリは16GB以上、SSDは500GB以上、グラフィック機能が搭載してあるPCを選ぶとストレスなく動かせるでしょう。
4.記憶メディア
カメラで動画を撮る際に、データの記憶装置としてSDカードなど記憶メディアも必要不可欠です。記憶メディア内に動画ファイルを入れれば、パソコンへの移行もスムーズにできます。
一眼レフカメラで撮る動画は容量が大きくなることが多いため、できるだけ容量の多いSDカードを購入しましょう。
また、動画を安定的に記憶させるにはスピードクラスにも注意しなくてはいけません。例えばフルHDビデオで使用する際は、スピードクラスで6以上が安心でしょう。
5.動画編集ソフト
忘れてはならないのが動画編集ソフトです。簡単な編集であればスマホでも可能ですが、かゆいところまでは手が届きません。他者に見せることを前提としたクオリティの高い動画に仕上げるには、動画編集ソフトを使用する必要があります。編集の際には、有料のソフトを使用するのがおすすめです。操作が格段に楽になるでしょう。
動画編集ソフトによっては、配信先の動画フォーマットに対応していない可能性がありますので、一般的なMP4に対応しているものを選びましょう。
トライアルとして無料の動画編集ソフトに慣れてから、有料のものにステップアップするという方法もあります。ただし、継続的に制作することが分かっていたらサポート体制の整った有料版で始めたほうが安心といえるでしょう。
撮影機材、撮影、編集のお役立ち資料をダウンロード頂けます
オンラインでのコミュニケーションが急激に増加したことから、広告に限らず社内外の動画活用が進んでいます。
静止画では伝わりづらい商品・サービス紹介の伝達、採用活動の効率化、業務マニュアルの資産化など、様々なシーンでの活用が増えています。
動画活用を始める前に必ず抑えておきたい「動画制作の撮影方法と編集ポイント」をご覧頂けます。
これから動画活用を検討されている方やもっと動画制作や編集に課題をお持ちの方はぜひ参考にしてください。
動画撮影時にあると便利な機材一覧
動画制作では、最低限必要なものをそろえるにも一定の初期費用がかかります。しかし、最低限から始める場合、早い段階でクオリティ面の壁にぶち当たるかもしれません。ここでは、便利な機材について紹介します。
1.マイク
動画撮影には、マイクがあればさらにクオリティが高まります。一般的なカメラであればマイク機能は内蔵されていますが、音質にはさほど期待できません。
別売りのマイクには「ノイズキャンセリング機能」「カメラでは拾えない声を拾う機能」が備わっています。動画撮影のおすすめマイクはノイズ軽減機能が備わっていて、「マイクの正面方向全体の音を集める単一指向性タイプ」です。
2.ライトや照明
照明器具は動画の印象を大きく変えます。室内での撮影では、光量が少なくカメラの性能を最大限に発揮できないかもしれません。カメラには「ISO感度」という光の量を増幅する機能が備わっているので、光を増幅することによって明るい動画を撮ることができます。しかし、IOS感度が上がるとノイズが多く発生し、画質が悪化してしまうでしょう。
そこで、照明を使用すれば、陰で顔が暗くなる心配もなく、ノイズが少ない状態で撮影できるため、被写体がきれいに映ります。
3.外部記憶装置
動画制作を進めていると、パソコンやSDカードの容量不足に陥ることが多くあります。こうした問題を解決するのが、外部記憶装置です。「HDD(ハード・ディスク・ドライブ)」「SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)」といわれ、大量のデータを保存することができます。多くの素材を保管する方は準備しておいて損はありません。
HDDと比較したSSDの特徴
・衝撃による故障リスクが低い
・読み書きの速度が非常に速い
・動作音が静か
・サイズが小さく軽い
・スティック型などデザインの自由度が高い
・最大容量が少ない
・大容量になると容量単価が高い
SSDと比較したHDDの特徴
・最大容量が多い
・容量に対して価格が安い
・衝撃による故障リスクが高い
・ランダムアクセス(容量の小さなファイルを複数同時に扱うこと)が非常に遅い
・動作音や振動が発生する
など、それぞれのメリットがありますので、利用する用途に合ったものを選ぶようにしましょう。
また、現在では4K映像が撮影できるカメラやスマートフォンが普及しており、解像度の高い動画を簡単に撮影できます。解像度の高い動画になるほど必要とされる容量が大きくなるため、撮影途中で容量が足りなくなることケースに陥ることもあるでしょう。そういったことが起きないためにも外部記録装置はあらかじめ用意しておくことが大切です。
4.手ブレ自動補正(スタビライザ)
最近ではスマートフォンから一眼レフなどの重量のあるカメラまで歩きながらや、被写体が激しく動くスポーツでも微細な動きや手振れを自動補正してクリアな撮影を実現してくれる機材が充実しています。
代表的なメーカーとして、「DJI」「ZHIYUN」「MOZA」「FeiyuTech」などが上げられます。スマートフォンに対応しているものもありますので、自社の撮影シーンにあった機材を選ぶと良いでしょう。
最近では、高機能を搭載した手持ちサイズの撮影機材もありますので、スマートフォンで撮るよりも手軽に画質が良く手振れのない動画撮影を行うこともできます。
参照:DJI Pocket 2(DJI JAPAN Osmoシリーズ)
動画制作に必要な機材に関連する記事はこちらも参照ください。
動画編集時に必要なソフト・ツール
本格的に動画を制作するならパソコンを使って動画編集をする必要があります。動画編集ソフトを使えばプロレベルの編集が可能です。ここでは動画編集の際に用いられるソフトやツールのうち、代表的なツールを紹介します。
1.Adobe Premiere Pro
動画編集のプロが多く使う動画編集ソフトです。Adobe社が提供しており、本格的に動画編集を行いたければ、シリーズの「Adobe Premiere Pro」を選ぶことをおすすめします。
MacOSやWindowsに対応し、法人向けのプランでは法人専用の機能も利用可能です。
初心者でも利用方法を調べたり学習すれば利用しやすくなりますが、作業時間や学習コストが高いケースもよく聞きますので、まずは無料お試し期間から利用して導入を検討するのが良いでしょう。
2.Filmora
初心者に優しいといわれる動画編集ソフトです。直感的に操作できることが最大の特徴で、テンプレートの種類も多いため初心者向けといえるでしょう。
但し、動画制作会社で使われるケースは殆ど少ないため、本格的な動画編集も行いたい方は他のツールも検討すると良いでしょう。
MacOSやWindowsに対応しており、法人向けの永続ライセンスの価格でも1万4,900円(2021年5月現在、税込)からと安価な設定です。
参照:Fimora
3.Video BRAIN(ビデオブレイン)
直感的な操作感と企画なしでも動画制作できる動画テンプレートが1400以上もあり、初心者でも簡単に高品質の動画制作が行えます。外部委託ではコストや時間がかかるため、自社でオリジナルの動画を作成したいが人員を割く余裕がないといった場合におすすめです。
最長60分までの動画編集と書き出しに対応しており、大容量の動画制作を検討している方にはクラウド上で重たい処理を行ってくれるため、PCのスペックを気にしなくても利用することができます。
法人向け有料ツールのため、機能アップデートが毎月定期的に行われる点やカスタマーサポート窓口があり、初心者でも動画活用のサポートを受けることができるため安心して利用しやすいサービスです。
料金は月額制となっており「スタンダード」「エンタープライズ」の2つから選べます。
参照:Video BRAIN
動画の編集・アップロード時に押さえておきたいポイント
動画の編集やアップロード時に気を付けたいポイントについて解説します。企業の動画投稿は継続的に実施するのが効果的です。動画再生回数にも影響がある制作のポイントについて確認しておきましょう。
1.動画時間をなるべく短くする
特に気を付けたいのが動画の時間を長くしすぎないことです。魅力を伝えようとついいろいろ盛り込み、長時間の動画にしがちですが、長すぎる動画は途中でユーザーに離脱されてしまい、伝えたいことを十分に伝えられないおそれがあります。
まずは2~3分、長くても10分と時間を決めてから取りかかると制作もしやすいです。伝えたいことを絞ってなるべく短くすることを心がけましょう。
2.説明文・タグを記述する
説明文はWebコンテンツの「Description」に当たる部分です。Google での動画検索でも表示され、最初の 30 文字でこの動画がどんな内容なのかを明確にする文章を書くとよいでしょう。似たような動画が数多くある中から再生してもらえるきっかけにもつながります。また検索を狙ううえでタグも重要です。入れすぎもよくありませんが、検索につながるタグを意識して入れることを心がけましょう。
3.エフェクトは最小限に留める
エフェクトの入れすぎにも注意が必要です。エフェクトとは動画に加える特殊効果のことで、編集に慣れてきてソフトを使いこなせるようになると、多様なエフェクトを入れたくなるものです。適度に入れるのは視聴者を飽きさせない工夫として最大の効果を発揮しますが、あまりに多くのエフェクトは視聴者をうんざりさせてしまう恐れがあります。
このように動画制作は、素材はもちろん、編集技術で大きく変わります。視聴する人の目線に立って制作しなければ、ただの自己満足の動画になってしまします。下記のツールでは、未経験でも高品質な動画を作成できるためおすすめです。
動画制作の流れ
YouTubeが急速に浸透し、個人や企業が動画制作に参入するケースが増えていますが、実際に動画を作成するとなると「どうしたらよいのか分からない」「難しくて大変そう」と感じる人は多いかもしれません。そこで、ここでは動画作成の基本的な流れについて解説します。
1.動画の目的や構成を明確にする
動画を制作するにあたって、最初に動画の目的・構成を明確にしましょう。動画を制作する目的としては企業紹介、自社サービスや商品の紹介などさまざまですが、目的ごとに構成は全く違った内容になります。動画の目的がずれてしまうと、構成にも悪影響を及ぼすので注意が必要です。
目的を設定する際は、できるだけ具体的に設定しておくと、構成を練る作業についても後々決めやすくなります。
2.目的に合わせて脚本を作成する
設定した目的・構成を元に脚本を作成していきます。動画の再生時間もここで決めるわけですが、再生時間は長くても短くてもよくありません。しっかり細部まで打ち合わせて、決めた時間内に収まるようにする必要があります。撮影前に細部まで決めていないと、追加の撮影が発生し、時間や費用が無駄にかかってしまう可能性があるので注意が必要です。
3.動画を撮影する
作成した脚本を元に動画の撮影を行います。カメラは手ブレを防止するため、固定するのがおすすめです。また、どのシーンも長めに撮影しておくと後から編集がしやすくなります。シーンが短いと編集が困難な場合があるので、後々困らないように撮影の際に考慮しましょう。
4.動画を編集する
動画編集ソフト・ツールを使って映像をつなぎ、字幕、テロップ、効果音などを入れて脚本の流れにしたがって編集していきます。もっとも制作者のセンスが出来を左右する作業です。
5.動画をアップロードする
YouTubeや自社ホームページなどに動画を投稿すれば完成です。これで作成した動画が視聴できるようになります。投稿した動画へのユーザーの反応を追いかけ、その後の動画撮影のための分析に利用することも重要です。
まとめ
動画撮影・制作に必要な機材はカメラやパソコン、動画編集ソフトのほか、SDカードや三脚など多岐にわたります。またクオリティの高い動画を撮ろうとすると、照明機器などの機材も必要です。さらに編集をするにも専用のソフトやツールは必要不可欠で、編集次第では動画の印象が大幅に変わります。
動画撮影では良い機材を導入することも重要ですが、編集技術を駆使して視聴者に分かりやすくすることはいっそう重要視しなければなりません。自社にあった動画編集ツールを使えば、未経験でも高品質な動画が作成できることを覚えておきましょう。
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