リード獲得のポイントと効果的な施策一覧

見込み顧客を獲得するリード獲得は、企業が売り上げを上げるための「受注件数を増やし売上や利益を向上させる」ための重要な方法の1つです。本記事ではリード獲得の種類や具体的なリード獲得の施策について解説していきます。リード獲得について知りたい方はもちろん、リード獲得を知ってはいるものの具体的な施策を取っていない方にとても参考になる内容です。リード獲得について学び、効率的な営業活動に役立てましょう。

リード獲得するメリット

リード獲得は重要なものと述べましたが、果たして実際にはどのようなメリットがあるのでしょうか?リード獲得における市場の変化にも触れながら見ていきます。

リード獲得についての市場の変化

リードの獲得に関わる営業やマーケティング活動はコロナやその後の現在の活動においても大きく市場が変化しています。主にBtoB企業の広報、マーケティング、販促・企画に関わる担当者に調査した結果のレポートによると、取り組む上での課題として「人的リソースの不足」「コンテンツ不足」に加えて「施策の企画立案」ノウハウ不足」が多い傾向にあります。

取り組んだ施策としては「オンライン展示会・セミナー」「SNS」「各種Web広告(純広告、リスティンづなど」が上位になることから、オフラインでの活動よりもオンライン上でのリード獲得が増えていると考えられます。

費用対効果が高かったリード獲得施策の取り組みとしては、「オンライン展示会・セミナー」「リアル展示会・セミナー」「SNS」が上がっています。さらにリードを獲得した後の有効なリードを定義している企業が3割にも見たないという結果になっています。

引用:共同調査「BtoB企業におけるリード(見込客)獲得に関する実態調査レポート2022」

リード獲得の施策を行うメリット

リード獲得が成功すると、案件を獲得して顧客を増やすことができます。見込み顧客となりえるしかも成約率が高い顧客を対象に営業のリード獲得ができれば、営業効率が大幅にアップします。営業が効率的になれば企業全体で生産性や収益力が向上し、企業の安定・拡大につながるのです。

またリードをたくさん獲得した上でリード育成すると、商品やサービスに対する理解度や購買意欲をかき立てることができます。一定の期間をかけて顧客の状態を育成し、購買意欲が高い状態で営業の担当に引き渡すことになるため、商談もスムーズに進みやすいでしょう。

リード獲得には大きく2種類の施策がある

リード獲得の種類は、大きく分けるとオフライン施策とオンライン施策の2種類です。それぞれの特徴やメリット、デメリットについてまとめていきます。

オフライン施策

オフライン施策は、テレアポやイベント、異業種交流会など、リアルで行われるリード獲得を指します。商品を実際に触れられ、説明も詳しく受けられるのが大きなメリットです。実際に商品を見たい、話を聞きたいと考えている時点で商品を検討する段階にある顧客が大半なので、リードの質が高い場合も多いと言えます。また対面で接客を行うと企業・顧客間の信頼関係も築きやすいため、その後の電話営業なども出てもらえる確率が上がるでしょう。

一方で1回のオフライン施策でたくさんの方にアプローチすることは難しいため、リード獲得の件数という視点から見るとオンラインよりも少なくなる傾向があります。また市場範囲が限られる上、立地場所等でも集客力が変わってくるため、事前の調査をしっかりと行うことが重要です。リピーターになってもらう、新規顧客を紹介してもらうなど次につなげることが大切なので、顧客のフォローにも時間をかけます。

オンライン施策

リード獲得におけるオンライン施策は、メールマガジンや動画広告、SNSなどインターネットや映像を通じて行われるものを指します。オンライン施策は日本国内にとどまらず世界中に情報を発信できるためたくさんのリードを獲得でき、リード獲得の単価も低いのが特徴であり大きなメリットです。

とはいえ情報量の多いインターネット上で、1つのコンテンツやサービスを見つけてもらったり注意を惹きつけたりすることは容易ではありません。さらに興味を惹いたとしても見るだけで終わってしまい、商談までつなげるためには時間がかかります。そのためオンライン施策では、顧客のニーズに最適な情報を提供するコンテンツの制作、リード育成に力を入れることがポイントとなってくるのです。

<オフライン施策>リード獲得施策一覧

リードの質の高さが魅力のオフライン施策には、どのようなものがあるのでしょうか?

テレアポや飛び込み営業

まず挙げるのが、見込み顧客のリストに電話をかけるテレアポや、企業にアポなしで出向いて営業を行う飛び込み営業でのリード獲得です。見込み顧客や企業に1社1社電話や訪問を行うため、効率的ではありません。しかし営業力の高い方がテレアポや飛び込み営業を行うことにより、ほかの方法よりもリード獲得の確率が上がる可能性もあるでしょう。

一方で近年リモートワークの導入企業が増えていることなどにより、テレアポや飛び込み営業をしようにも連絡先や場所が分からないケースが一般的になってきています。こういった市況感の中で無理にテレアポや飛び込み営業を継続しても成果は上げづらいので、企業のお問い合わせフォームを活用するなどアプローチ手法を見直すことも考えてみましょう。

関連記事:営業の効率化はなぜ重要?業務改善のヒントをご紹介

既存顧客や関係者からの紹介

良好な関係を築いている既存顧客から自社の製品やサービスに関心をもってもらえそうな企業を紹介してもらうことも効果的なリード獲得の方法の1つです。一から信頼関係を築く必要がなく営業リストを作成する手間もかからない上、成約率も高いと言えます。しかし、いつでも獲得したいリード数の企業を紹介してもらえるわけではないため、大量のリード獲得を考えているときには向かないと施策と考えられるのです。

イベントやセミナー

自社の商品やサービスがどのようなものか実際に体験でき、説明をする場であるイベントや見込み顧客のニーズや課題解決のためのセミナーも、オフライン施策のリード獲得です。参加する時点で商品やサービスに関心が高い可能性があるため、効率的な施策と言えます。興味を持った方の名刺をもらうこともできるため、その後の営業にもつなげやすいでしょう。

ただしイベントの出展やセミナーの開催には、出展費用や会場を借りる費用、集客や準備にかける人員・費用両面のコストなどがかかります。イベントやセミナーを開催するときには、費用感や労力に見合ったものになるよう、しっかりと準備しましょう。

チラシやDM

地域を絞り込んで配布するチラシや郵送やFAXで自社の商品やサービスの紹介を送付するダイレクトメール(DM)も有効なリード獲得施策です。印刷や郵送・ポスティング代に一定の費用がかかりますが、ターゲットを事前に絞り込めて商品やサービスの内容を写真やイラストを入れて分かりやすく説明できます。ターゲットをどう絞るか悩む場合には、業種や役職別に作成された営業リストを購入するのもおすすめです。DM発送を行った場合には、送付後の電話営業のフォローで商談につなげられる確率が上がります。

看板・OOH広告

駅・空港やバス停、街頭に出すサイネージや看板広告は、多くの方の目にとまりやすいため、リード獲得につなげることが可能です。最近ではタクシー内の広告、バス内の広告、アドトラック、スーパー、書店、ショッピングセンターのお手洗い内まで、あらゆる場所で広告を掲載することができるようになっています。

できるだけ目立つ場所に看板広告を出すことでより多くの方に見てもらうことが可能ですが、目立つ場所や目線を集めやすい場所、大きい看板広告になるにつれ費用は高くなるため、予算に合わせて掲載場所を検討しましょう。

特にこれらの広告はアプローチをする商品によって、エリアや広告によってターゲットなる顧客が殆どいない可能性もあるため、事前の顧客調査をしっかりすることをおすすめします。


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<オンライン施策>リード獲得施策一覧

つづいて、多数のリード獲得につなげることができるオンライン施策の具体例がどのようなものかまとめます。

SNS

自社の企業アカウント開設し、InstagramやTwitter、LINE、FacebookなどのSNSを活用するのは、オンラインでのリード獲得施策の1つです。多くの方が情報を得るツールとして活用するSNSを利用したマーケティングは、よりたくさんの方にアプローチしたい企業に向いています。ただしビジネス用の情報収集としてSNSを活用しない方もいるため、ウェビナーの集客など軽めの内容と相性が良いと考えられます。自社のアカウントを解説して、顧客やユーザーとのコミュニケーションを取る場合、定期的なコンテンツの更新が必要になるため、自社のリソース状況を含めて運用できるかを検討すると良いでしょう。

InstagramやFacebookには、広告をクリックするとフォーム入力画面が立ち上がり、簡単に資料請求までつなげることが可能な「リード獲得広告」という手法も。自社のサービスや商品のターゲットとなる層が利用していると予想されるSNSを選び、最適な手法で情報発信を行いましょう。

1)リスティング広告

Googleなどの検索エンジン上に掲載される広告がリスティング広告(検索連動型広告)です。検索ワードによって広告が表示されるため、購買につなげやすいキーワードを選ぶことで効果が得やすいと考えられます。 ビジネスや一般ユーザーに限らずインターネット検索されているワードに対して出稿できるため、より顧客が検索しそうなワードとその顧客に合うコンテンツを用意すると良いでしょう。

2)ディスプレイ広告

ディスプレイ広告(アドネットワーク広告)はWebサイトの広告枠に掲載される広告のこと。複数のアプリやWebサイトに出稿可能なので認知度アップに適しています。

3)動画広告

YouTubeをはじめとしたSNSの動画配信で活用されている動画広告は、映像を用いることでストーリーや情報を分かりやすく伝えられます。

Webセミナー(ウェビナーorオンラインセミナー)

ウェビナーという名前で呼ばれることも多いWebセミナーは、オンラインで行われるセミナーを指します。どんな場所にいる方も参加できるため、幅広い層のリード獲得が目指せるのが特徴。会場費や人件費がかからないため、オフラインのセミナーと比べてコストが削減できます。リモートワークなどが増えているため、ニーズが高まっているリード獲得施策です。

最近では、実際にオフラインで行ったセミナーの動画を、Web上でオンライン公開をすることでリードを獲得する手段も多くなっています。より魅力的なコンテンツであれば多くのリードの獲得が期待できます。

関連記事:ウェビナーツールの選び方とは?おすすめ8選

ホワイトペーパー(eBook)

自社の調査結果やその顧客が知りたいことや業界のノウハウがまとまったお役立ち資料であるホワイトペーパーも、自社商品の認知が殆どない潜在層から検討中の見込み顧客を獲得するためのリード獲得施策の1つです。資料をダウンロードするフォームに社名・メールアドレスなどを入力してもらう形でリードを獲得します。サービスや商品との関連性が高いコンテンツに自社サービスや商品の導入事例などを取り入れた資料を作ることで、質の高いユーザーにアプローチできるでしょう。

さらに外部のメディア媒体を利用してホワイトペーパーを会員向けに配信することで、より多くの見込み顧客を獲得することもできます。自社の商品と相性の良い見込み顧客がいそうな媒体を選ぶことをおすすめします。

自社メディア+SEO

自社メディア運営のサイトを使って自社のサービスや商品を知らない顧客向けに情報発信を行うコンテンツマーケティングに、SEO対策を組み合わせる方法もリード獲得に有効です。自社サイトにインターネット検索で情報を集める方が興味を惹くようなコンテンツを発信すれば、見込み顧客の獲得につながるでしょう。検索エンジン上で自社サイトを検索結果の上位に表示させるSEO対策も併せて行い、検索時の露出を増やすことで、コンテンツマーケティングをより成功に近づけられます。

運用するための人員や自社にノウハウがない場合は外部へ運用を依頼すケースが多く見受けられますが、短期的な数字が見えやすいWeb広告と比較してそれなりのコストがかかりますので、取り組む場合は誰に対して何を配信するか、どのようなコンテンツがどのくらい必要かなど、予めしっかりと調査をしてから取り組むと良いでしょう。

他社でのメディア掲載

他社運営のメディアに記事や広告の掲載を行ってもらうリード獲得施策もあります。自社サービスや商品に関連するワードでの検索時に検索上位で表示される専門的なメディアを選んで掲載することで、リード獲得率を高められるでしょう。メディアを見ている方と自社ターゲットが合っていることが大前提となるため、他社メディアを選ぶ際には集客方法やターゲットを確認しておくのがおすすめです。

まとめ

リード獲得施策の種類はさまざま。オフライン施策の見込み顧客と対面で話せるメリットも無視できない一方で、リモートワークが増えている昨今、オンライン施策を重視する機会が増えると考えられます。

自社の商品やサービスに合った施策は何かをしっかりと吟味した上で、どの施策を取るか選ぶことが大切です。


 

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