YouTube広告のターゲティング設定を解説。効果を高める配信方法とは

YouTube広告の動画キャンペーンには「オーディエンスターゲティング」と「コンテンツターゲティング」の2種類のターゲティング設定があります。
適切なユーザーに効果的に広告配信するには、どのように活用したら良いのでしょうか。

この記事は、YouTube広告のターゲティングの基礎知識や効果を高める配信方法、注意点などについて解説します。

YouTube広告のターゲティング設定は2種類

ここでは、YouTube広告のターゲッティング設定である「オーディエンスターゲティング」と「コンテンツターゲティング」について、それぞれ概要をご紹介します。

人で絞り込む「オーディエンスターゲティング」

YouTube広告は多くのユーザー登録情報や閲覧履歴を持っているため、広告を表示したいユーザーを細かく指定できます。

オーディエンスターゲティングの主な項目は以下の通りです。

ユーザー属性グループ 性別や年齢、子どもの有無、世帯収入など
詳しいユーザー属性 大学生など共通の特徴を持つより詳しいユーザー属性
興味/関心 選択したカテゴリ・トピックに関心を持つユーザー
動画リマーケティング YouTube動画の視聴履歴やチャンネル登録、閲覧したTrueView広告などの履歴を元にグループ化されたユーザー
ウェブサイトおよびアプリ リマーケティング 広告主のWebサイトや広告にアクセスしたユーザー
カスタマー マッチ YouTubeとGoogle動画パートナーの利用履歴を元にしたターゲティング
類似ユーザー 広告主が作成したマーケティングリストまたはカスタマーマッチリストと類似した特徴を持つユーザー

掲載場所を選ぶ「コンテンツターゲティング」

コンテンツターゲティングは、広告の表示場所を指定するターゲティング方法です。

主に以下の種類があります。

プレースメント YouTube 動画やチャンネル、Googleディスプレイ ネットワーク上のWebサイトまたはアプリなど掲載場所を選ぶ
トピック YouTubeまたはGoogle ディスプレイ ネットワークが分類したトピック群から特定の種類を選べる
キーワード 単語やフレーズなどキーワードを決め、ユーザーが関心を持ちそうな動画やサイトを指定する
デバイス パソコンやスマートフォン、テレビ画面など使用しているデバイスを選ぶ

参照:動画キャンペーンのターゲティングについて – YouTube ヘルプ

オーディエンスターゲティングとコンテンツターゲティングの使い分け・注意点

オーディエンスターゲティングとコンテンツターゲティン

ここでは、オーディエンスターゲティングとコンテンツターゲティングの使い分けと注意点を紹介します。

ターゲティングの使い分け

まずは、どのようなターゲティングが有効なのか見ていきましょう。

短期間で認知度アップならコンテンツターゲティングが効果的

期間限定のキャンペーン前など、短期間で広範囲に情報を展開したいときに有効なのがコンテンツターゲティングです。中でも、トピックターゲティングは選択したトピックに関連した動画やWebサイトなど、広範囲に広告を発信しやすいです。
基本的にそのトピックに「今」関心がある人が閲覧することになるので、即効性が高いのが特徴です。

なお、オーディエンスターゲティングで広範囲に広告を配信したい場合には、一般的には「興味/関心」のアフィニティカテゴリ(スポーツ・音楽など)を使います。

One to Oneマーケティング志向ならオーディエンスターゲティング

一人ひとりのニーズに合わせたマーケティング活動が「One to Oneマーケティング」です。
YouTube広告では詳細なオーディエンスターゲティングが可能なので、One to Oneマーケティングに近い形で広告配信ができます。

特に「動画リマーケティング」「ウェブサイトおよびアプリ リマーケティング」「類似ユーザー」は、すでに自社に関心があるユーザーを対象にできます。広告配信先は少なくなりますが、購買モチベーションの高いユーザーを確実に収益につなげたい場合に適しています。

コンテンツターゲティングで範囲を狭めた広告配信を行いたい場合は、すでに成果の上がっているYouTube動画やチャンネル、Webサイトなどを把握する必要があります。
「プレースメント」の詳細設定である「手動プレースメント」を使用し、特定の場所に広告を配信しましょう。

YouTube広告でターゲティングする際の注意点

YouTube広告のターゲティングは、使い方によってデメリットが生じることがあります。
押さえておきたい注意点を紹介します。

配信先を絞りすぎない

オーディエンスターゲティングとコンテンツターゲティングのいずれの場合でも、ターゲティングを狭くしすぎないことが大切です。
たとえばオーディエンスターゲティングの興味・関心のアフィニティカテゴリ(スポーツや音楽など)でターゲティングするとしましょう。

広告効果を高めようとしてカスタムアフィニティ(ユーザーに関連する地域やWebサイト)を追加したくなるかもしれませんが、条件を厳しくすると配信先が激減してしまうこともあるので注意が必要です。

リマーケティングでのフリークエンシー

興味のない広告を何度も見せられると視聴者・閲覧者に不快感を持たれてしまいます。
自社サイトや広告にアクセスがあったユーザーを選ぶ「リマーケティング」を使うと、このような結果に陥りやすいので注意が必要です。

YouTube広告(Google広告)では、同一ユーザーに対して同じ広告が表示される回数を制限できる機能があるので活用しましょう。

まとめ

YouTube広告には「人」と「掲載場所」の2種類のターゲティングがあります。
しかし、最終的な目的は、どちらもユーザーにリーチすることです。
そのため、自社が所有する顧客データや分析指標などが、どちらのターゲティングに活用しやすいか検討することも重要です。

オーディエンスターゲティングとコンテンツターゲティングのどちらを使用する場合に検討しておきたいのが「広告配信数(ユーザー数・リーチ数)」と「モチベーション(認知~購買のどの段階にいるか)」の2軸です。
ターゲティング項目の選び方、設定の仕方でこれらのバランスが変化します。
「認知度アップなのかブランディングなのか」、あるいは「One to Oneマーケティング路線なのか薄利多売なのか」など、自社の戦略によって、最適なターゲティングは変わります。

YouTube広告のターゲティング機能を有効活用して、適切なユーザーにリーチしましょう。


 

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