YouTubeをビジネスに活用する際のポイントと事例まとめ

誰もがスマホで動画を楽しむようになった現在、YouTubeは個人が動画をアップするだけの場所ではなく、企業が積極的にビジネスに活用する場となりました。本稿では企業がYouTubeをどのようにビジネスに活用すべきか、そのコツや成功事例をご紹介します。

 

企業がYouTubeチャンネルを運用し始めた理由

2020年末に発表されたGoogleのデータによれば、日本における18歳から64歳の月間YouTubeユーザーは6,500万人以上にのぼり、1,500万人以上がテレビ画面でYouTubeを視聴しているとの結果が明らかになりました。

引用:月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に|Think with Google

企業が、このような巨大な影響力をもつメディアをマーケティングに活用し始めたのはごく自然な成り行きだといえるでしょう。

また動画は、テキストに比べて多くの情報を伝えることができるため、商品やサービスの紹介をするには、情報量の多い動画のほうが臨場感豊かにアピールすることができます。

しかも、YouTubeは無料で動画をアップロードでき、一度、アップロードされた動画は消えることはありません。さらにテレビCMと違って放送回数に制限がないので、作るだけコンテンツが積み重なり、継続的に認知力アップや集客に活用できます。さらに企業チャンネルの運用方法によっては、チャンネル登録者を増やすことで自社のファンを増やし、継続的に顧客接点をつくることも可能です。企業がYouTubeを活用し始めたのには、極めて合理的な理由があるのです。

 

YouTube広告を検討されている方はこちらの関連記事も参照ください。

 

ビジネス運用のコツ

ローコストかつ多くのメリットがあるYouTubeですが、ビジネスとして運用する場合はいくつか注意すべき点があります。そのポイントを見ていきましょう。

YouTubeチャンネル運営を始める目的の明確化

最初に目的を明確化しましょう。企業の製品やサービスの認知力をアップさせたいのか、企業のブランディングをしたいのか、あるいは営業時の会社紹介として動画を活用したいのか。そして、その目的を達成するためにYouTubeを選んだ理由まで言語化しておきましょう。目的によっては、YouTube以外の方法のほうが達成しやすい場合もあります。何のためにYouTubeに動画を投稿するのか明確化することが大事です。

ターゲットの明確化

次に自社の顧客を改めて定義し、その顧客層へ向けたコンテンツ作りを意識しましょう。誰に何をアピールしたいのか明確化することで、顧客に刺さるコンテンツが作れるようになります。

一般消費者向けなのか、企業向けなのかといった大枠はもちろん、顧客の性別や年齢、潜在的な不満や欲求、場合によっては居住地なども重要な情報になります。見当違いな動画を作らないためにも自社の顧客のペルソナを定めましょう。

継続的な運用

YouTubeはその仕組み上、継続的に運用しなければインプレッション(露出)が伸びません。数本作っただけでは、YouTube視聴者の前にすら表示されるのは難しいでしょう。取り組むと決めたら、継続できる体制と予算を確保することが大切です。

営業用の会社説明動画として活用するのなら、必要な動画の種類や本数を限定できますが、一般顧客への認知力アップを目指すなら継続的な投稿は必須条件だといえます。継続的な運用をするために自社で動画制作・投稿などができるのか、あるいは任せられる外注先があるのか検討しましょう。

 


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YouTubeチャンネル活用事例

ここからは、実際にYouTubeを上手に活用している企業の事例をご紹介します。

サントリー

チャンネル登録者26.6万人のサントリーのYouTubeチャンネルでは、自社製品のCMだけでなく、その楽しみ方について動画をアップしています。

サントリー」公式YouTubeチャンネル

プロが教える「うち飲みレシピ」や、失敗しないワインの開け方など、サントリーの商品を購入する人が知りたがる情報を動画にして展開。動画自体がノウハウコンテンツとなっており、CMと比べて再生回数が多いのが特徴です。

CM動画 2,776回 再生ザ・プレミアム・モルツ『ちょっと高級なビールにしようか・秋』篇 

ノウハウ動画 18,000回 ザ・プレミアム・モルツ 神泡サーバー Supreme editionの使い方

この結果からは、わざわざ企業CMを検索して見に来る人は限られていますが、知りたい情報を調べているうちにサントリーの動画にたどり着いた、という人が多いことが想像されます。つまり、YouTubeで視聴者の知りたい情報を提供することが集客につながっているのです。しかもチャンネル登録してもらえれば新しい動画をアップした際に通知されるため、継続的なファンの育成にもつながっています。

このようにCMが放送されてしまえばそれっきりであるのに対して、YouTubeの場合、低コストで継続的に集客できる強みがあるといえます。

またサントリーは、別チャンネルにて登録者16.3万人のサントリー公式バーチャルYouTuberの燦鳥ノム(さんとりのむ)も運営しています。こちらはほとんど同社製品をPRしません。

>「燦鳥ノム – SUNTORY NOMU –」公式YouTubeチャンネル

燦鳥ノムは企業の公式Vtuberですが、商業的な雰囲気を見せずファンマーケティングに徹しているのが特徴で、チャンネルごとのブランドの使い分けが非常に成功している実例だといえるでしょう。

片付けトントン

YouTubeを運用できるのは大企業ばかりではありません。株式会社中西が運営している遺品整理や不用品回収サービス「片付けトントン」は、中小企業であるにも関わらずチャンネル登録者27万人を突破。しかも動画を見た方から実際に依頼を受けています。

>「片付けトントン」公式YouTubeチャンネル

同社のYouTubeチャンネルは、非常にエンターテインメント性が高いのが特徴です。ゴミ屋敷を実際に掃除している様子などを撮影し、楽しく見られるように編集された動画は1本で300万再生を超えるものがあります。

例えば380万回再生突破の「瞬殺!物足りんハイツ〜2時間ちょっとで片付け完了〜」の動画では、4人がかりで室内にたまった大量のゴミを袋詰めして運び出している様子が撮影されています。再生速度をアップし、カット割りを多用することでテキパキとした作業の様子が心地よい動画です。

自社の社員が動画に出演しているので非常に臨場感があり、問い合わせ先なども動画説明欄から遷移できるようになっているので一般顧客への認知力アップとリード獲得に役立っています。

キングジム

事務用品・情報整理用品で有名なキングジムのYouTubeチャンネルは、自社製品の活用方法に特化しているのが特徴です。

チャンネル登録者数は4,580人と少なめですが、動画の再生回数は10万回を超えるものがあるので認知力は非常に強いといえます。

>「キングジム」公式YouTubeチャンネル

興味深いのが動画ごとの再生回数の差です。企業・オフィスで使えるおすすめ衛生管理用品の動画がわずか300回しか視聴されていないのに対し、

リボンの上手な結び方は144万回再生、

ポケットサイズのテプラの使い方は6万回再生されています。

これは視聴者がキングジムという会社やブランドのファンだから見ているのではなく、知りたいことをYouTube上で検索したら同社の動画だったということを意味しています。

このように自社の事業領域でYouTube視聴者の悩みを解決することにより、認知力アップに結び付けているのです。

ダブルジェイシー

最後に紹介するのは、株式会社ダブルジェイシーの大国住まい【難波、なんば周辺のお部屋探し】です。チャンネル登録者数は6,300人ですが動画の再生回数は数十万回を超えるものが何本もあります。

>「大国住まい【難波、なんば周辺のお部屋探し】」公式YouTubeチャンネル

このチャンネルは同社の賃貸物件を紹介したり、内覧時のチェックポイントを解説したりする動画をアップしています。

社員が説明しながら物件を紹介してくれる動画は、不動産仲介サイトを見るよりも臨場感があり、お部屋探しに役立ちます。動画説明欄には物件情報などへのリンクが張られており、興味をもった視聴者がすぐにアクセスできるような導線がしっかり設計されていることも特徴です。

そのほかにもテロップを入れたり見取り図を表示したりと、視聴者の理解を助ける工夫がしてあるのも人気の秘訣だといえるでしょう。

動画作成のツール選びとサポート

成功している企業YouTubeチャンネルの動画には、共通する大きな特徴がみられます。それは高度な編集を施した美麗な動画だからといって再生されるとは限らない、ということです。TVCMに使うような動画よりも、ごく普通の社員が作業着で現場仕事をしている様子を撮影した動画や、ちょっとしたノウハウ動画のほうが圧倒的な需要があるのです。

このことから、企業YouTubeチャンネルの動画は、動画のクオリティよりも、自社の事業領域で顧客の悩みを解決し、ニーズを満たしてあげる動画を作ることが重要だといえるでしょう。

ただし、漫然と撮影した動画をアップすればよいとは限りません。成功事例で紹介したように、見やすいようカット割りをしてダラダラした部分を削ったり、シーンに応じて再生速度を変更したり、テロップを入れたり、理解を助けるような画像を差し込んだりと、ある程度の編集は必要です。

そこで企業が自社の動画コンテンツを作る際におすすめなのが法人シェアNo.1動画制作ツールVideoBRAIN(ビデオブレイン)です。

動画活用の経験が浅い担当者の方でもプロが使うような編集機能を簡単に利用することができ、パワポのような直感的な操作感で即日から動画制作をすることができますので、動画活用を検討の際は合わせて検討することをおすすめします。

 


 

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