通販は店舗での購入と違い、手で触れて商品を確かめられないことから何かと購入前の不安を感じやすい点が購入のハードルとなっています。いかに商品情報を正しく、かつ魅力的に伝え不安を払拭するかが、売上に直結する。ライバル商品と差別化をはかるため通販動画を活用している企業が増えています。
今回は通販動画について、その種類や期待できる効果とメリット、事例などをご紹介します。
目次
通販動画の種類
通販動画にもいくつか種類があります。ここでは、動画の対象となるモノやコト、用途、また種類ごとの効果などについて代表的な内容を4つご紹介します。
商品・サービス紹介
一般的に最もメジャーといえる通販動画が、この商品・サービス紹介動画です。日用品やファッション用品、電化製品など、画像とテキストのみでは分かりづらい商品・アイテムの場合に導入するケースが主流です。サイズ感や色合い、機能など多くの情報を簡潔に伝えることで、静止画や文字だけで商品をアピールする販促広告との差別化が図れます。
How to動画
商品の使い方を解説する通販動画です。説明書やテキストでは理解やイメージがしづらい商品で主に活用します。実店舗では具体的な目的を持たずに買い物に来る顧客もいます。しかし、通販では明確な目的があり、その目的が達成できるものを探している顧客がほとんどです。具体的に目的達成ができている瞬間を、動画を通して見せることで自分に使えそうか、合うかといった不安を払拭でき、顧客を購入に踏み出させることが期待できます。
レビュー動画(お客様の声)
「お客様の声」として実際に商品を購買・利用したユーザーにレビューしてもらう通販動画です。また、販売店が第三者目線で商品をレビューするような動画もこれにあたります。通販ではレビューを参考にする人がそもそも多く、「買って満足できるか」という点で直接作り手がPRするよりも第三者の客観的な意見は信頼されやすい傾向にあります。
既に買った他の人の意見を、動画を通して聞くことで不安が払拭でき、購買意欲の向上が期待できます。商品の特徴、使用感、経緯など購入検討者が気になるポイントを押さえるのがコツです。
製作工程・開発秘話動画
どのような経緯で開発に至ったかというエピソードや、具体的な工程に焦点を当てた通販動画です。ネットで購入する商品やサービスは原材料、産地などが不透明で信頼度が低いと感じている購入検討者もいます。実際に制作される工程や想い、開発に至るまでのエピソードを知ることで信頼感や親近感の醸成、不安の払拭ができ購入に踏み出せるものです。
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通販動画のメリットや効果は?
ここでは通販動画を活用することの主なメリットや効果を3つ紹介します。
商品ページのSEO対策
商品ページに通販動画を掲載することでSEO対策になります。SEOとはSearch Engine Optimizationの略で検索エンジン最適化を意味します。つまり、「Google」や「Yahoo!」で検索した際に上位表示させるための施策です。
このSEOには様々な有効とされる手法がありますが、その中の一つが「サイトに関連性の高い動画を掲載すること」です。商品ページに関連性の高い通販動画を掲載することでその商品ページが上位表示を狙いやすくなります。
具体イメージの醸成とギャップの軽減
どれだけ良いものでも購入者のイメージとギャップがあれば、購入者にとっては不満足になりかねません。そしてテキストと写真だけの商品ページではそのギャップが容易に生まれてしまいます。悪いレビューは購買意欲を削ぎ売上減少に直結します。商品やサービスを実際に使用したり、着用する動画を見ることで具体的なイメージがしやすく、実際に商品が届いた時のギャップが少なくなることでそういったリスクは減らせます。
SNSやYouTubeなど流入経路の拡大
SNSやYouTubeチャンネルを運用している方であれば自社サイトへのリンクから流入も見込める点もメリットです。特にSNSにおいて動画コンテンツは拡散しやすく、いわゆる”バズる”動画が作れればそこから多大な商品ページへの流入も期待できます。
また、Googleの公式見解によるとSNSからの流入は検索順位には直接影響しないと回答していますが、SNS経由での外部サイトからの被リンクやサイテーションを受けるなどの間接的な良い影響は見込めるためSEO施策にもなります。
通販動画の事例を紹介!
通販動画の種類を解説したうえで効果とメリットなどをご紹介してきました。最後に通販動画の事例を5つ紹介します。それぞれのサイトの特徴やポイントについても解説するので、実際に動画を作る際はぜひ参考にしてみてください。
ABEMA Shopping(商品・サービス紹介事例)
ABEMA ShoppingはAbemaTV社が運営するショッピングサイトです。ドラマやバラエティ、ニュースなど多くの番組を放映しているAbemaTVならではのECサイトで、番組内で紹介された商品やアイテムが購入できるつくりになっています。番組紹介時の動画や動画を元にしたGIFアニメなどを利用して実際の使用感や着用感を表現しています。
シンプルでわかりやすく、通販動画の使い方も上手なので参考になるはずです。
竹虎(How to動画事例)
竹材専業メーカーの竹虎はなんと創業明治27年の老舗ながら”竹チューバー”として3万人以上の登録者を集め人気を博しています。商品に関するHow to動画は1〜3分ほどの短いものが多く、簡潔に全体像を解説した後使用例を提示してくれます。また、チャンネル内には制作工程などもアップロードされており、How to動画と製作工程・開発秘話動画を組み合わせて購買意欲向上やブランディングにつなげている事例です。
老舗ながら時代に合わせてマーケティングをアップデートしながら成果をあげており、それぞれの施策にも意図が込められているのでその姿勢も含めて学べる点の多い事例です。
eイヤホン(レビュー動画)
eイヤホンは実店舗も東京・大阪・名古屋など主要都市に構えるイヤホン・ヘッドホン専門店です。YouTubeチャンネルには専門店ならではの知識を活かして各種イヤホン・ヘッドホンのレビュー動画をアップしており、登録者は10万人近くと人気です。メーカーではないため、あくまで1ユーザー目線の客観的な意見をレビューしてくれるという信頼感がポイントです。
また、専門知識を共有していくことでチャンネルを伸ばし、自社サイトに誘導、購買につなげる。という一連の流れは参考になる方も多いかもしれません。
コープデリ(製作工程・開発秘話動画)
生協コープデリによる、長崎県供給センターのあるじゃがいも生産者さんに密着した動画です。誰がどのような想いで作ったのかを知ることで、通販で食品を購入する不安感を払拭できるよう工夫された動画です。生産者さんの写真が貼り付けられているのをスーパーで目にすることはありますが、話す時の表情や後ろの景色まで含めて「食べたい」と思わせられるのは動画ならでは。動画の概要欄にはコープデリのサイトリンクが貼られており、動画から購入への導線がしっかり引かれています。
まとめ
通販動画を作成して顧客の購買意欲を高めるための方策として、この記事では通販動画の概要から効果やメリット、事例についてご紹介しました。動画はテキストや画像では伝えきれない商品やサービスの魅力を伝えるための強力な武器です。
通販動画を内製して更に売上を伸ばしたい!と考えているのであれば「Video BRAIN」などの動画編集ツールを検討するのがおすすめです。動画編集初心者の方でも企画なしで用途に合わせた2,700以上の動画テンプレートと素材を入稿した後のパワポ感覚の直感的な編集で簡単にクオリティの高い動画が量産できます。
動画制作を始めるときは、制作会社へ依頼をして、1本あたりの制作コストやレビューにかかるリソース、納品までの納期や制作できる本数が限られますので、内製で複数の動画を制作するときは、動画編集ツールも合わせて検討すると良いでしょう。
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