昨今、テキストや静止画ではなく、動画をビジネス活用する企業が増えています。YouTubeが全盛とも言われる現在ですから、皆さんも実感があるのではないでしょうか。ただ、動画を制作するというと未経験者にはちょっとハードルが高い印象も受けます。インハウス(社内で制作)でスピード感をもって動画制作するには? その効率的な方法論をお伝えします。
目次
Webマーケティングにおける動画の有用性
まずWebマーケティングにおいて、動画は想像以上に高いポテンシャルを秘めている、ということはご存じでしょうか。
動画はテキストや静止画に比べ、多くの情報を圧縮して受け手に届けることができます。たった15秒の動画にして約45万字に相当する情報が含まれており、静止画と比較しても約5,000倍の情報差と言われています。
Webで動画をどう活かすか?
Webでの動画活用で押さえておきたいのは、PDCAのスピードを意識すること。そのためには、Webマーケティングで活用する動画を”スピーディーに効率よく作る必要”があります。もちろん、どのような目的をもった動画であるか、どのような媒体に使用する動画であるかによって、求められる動画のクオリティも異なるでしょう。
しかし、Webの施策は総じてトライアンドエラーが高速にできることが特色です。SNS等で炎上するようなコミュニケーションのミスは避けなければなりませんが、それ以外であれば、掲載の停止は即座にできるので、インスタントに動画を制作し発信していくことが重要なポイントです。
インハウス制作が望ましい理由
動画制作といっても求められるクオリティに幅があります。大規模なイベントなどで企業のブランドイメージも向上させる必要があるなら、一定以上のハイクオリティな動画が求められるでしょう。
しかし、先ほどあげたWebマーケティングの場面でスピーディーにPDCAをまわすような動画制作である場合、大事なのは制作のスピード。スピード感を持って動画をどんどん制作するために、外注ではなくインハウスでの制作が向いているのです。
外注は単発で頼んだり、ハイクオリティなものを求めている場合にはとても有効な手段です。しかし継続的に利用するとなるとコスト(費用)も大きくかさみ、なんだかんだディレクションに時間を要してしまいます。
インハウスで制作すれば、はじめこそレギュレーションの作成・運用に時間がかかりますが、運用が軌道に乗れば、全体の制作コスト・スピードは段違いにアップすることでしょう。
インハウスで動画制作するために決めること
インハウスで動画制作をすると決めたら、次に固める必要があるのが「コスト」「担当者」「撮影・編集機材」の3つです。
コスト
社内提案をするにあたり、「コスト(費用)」についての説明はとても重要になります。製作費にどれくらい予算を充てる余裕があるか?どれくらいの売り上げ向上を目指して動画活用をするのか?などを整理してみましょう。
動画活用からいきなり売り上げ予測を導き出すのが難しい場合は、別の中間指標を持ってみてください。SNSで動画を配信する予定ならばフォロワー数、採用ページで配信するならば応募者数の増加率など、一歩手前のステップを指標にすると、目標がはっきりして提案がしやすくなるかもしれません。
動画活用によってどの指標を成長させたいのか、その成長に動画制作のコストは見合っているのか。ここをきちんと整理して提案することで、社内での承認も得やすく、その後の運用もスムーズになるはずです。
担当者
動画制作を担当する社員を決めるにあたり、デザイナーやクリエイターを第一候補に考える方も多いかもしれません。
しかし、芸術的でハイクオリティな動画を作りたいわけではないのであれば、必ずしもデザイン経験者が最適とは限りません。編集ツールによっては、未経験でも簡単に動画を作れるので、実際にPDCAを回すマーケターが担当すると良いかもしれません。ユーザーのフィードバックをダイレクトに受け、次の動画に活かす…ということを一人で行えば、スピーディーに施策を実行することができます。
撮影・編集機材
社内で動画を制作するとなると、必要になるのが「撮影機材」と「編集ツール」です。
撮影機材は、最初から高額なものを買いそろえる必要はありません。ユーザーが必ずしも画質の良さを強く求めているとは限らないからです。まずはスマートフォンなどで試してみて、慣れてきたら徐々に照明をそろえてみたり、一眼レフを使ってみるのがよいでしょう。
編集に関しては、ソフトやクラウドツールを用意する必要がありますが、選ぶ際に重要なのは「スピード感を持って動画を作れるか」という点です。
インハウスで動画を作る大きなメリットはスピード感です。プロ仕様の難しいツールを選んでしまって挫折してしまったり、異常に時間がかかってしまっては本末転倒になってしまいます。
スピーディーに編集ができるように、初心者でも簡単に使える仕様になっているものや、サポート体制が充実した法人向けのツールを選ぶことをおすすめします。法人利用におすすめの編集ツールについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
【お役立ち資料】動画編集ツール・サービスを導入する前に
必ず押さえておきたい6つのポイント
このeBookでわかること
・動画編集ツールのよくある基本機能
・動画配信用途に合わせた編集機能の違い
・編集や書き出し時の著作権上の注意
どうやってスケールすればいい?
動画活用で一定の効果が確認できるようになってきたら、スケールすることを視野に入れてみましょう。その際に、単純に動画の数を増やすだけではなく、動画の活用場所を増やしてみることをおすすめします。
例えば、今までは広告でしか使っていなかったけど、営業資料にも使ってみる、SNSにも投稿してみる、コーポレートサイトにも動画を載せてみる…などです。動画はあらゆる場面で活用できます。もちろん、静止画やテキストが最適な場合もありますが、効果検証ができるかたちでどんどん試してみるべきです。
人手を増やす際には、レギュレーションなどを固めて共有する必要があります。教育コストを最小限にするためにも、機材やツールはあまり”上級者向け”のものを選ばないように注意しましょう。
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