イベントや施設で動画を用いたほうがよい理由。費用対効果の優れた制作方法とは?

企業が開催するオフラインイベント、または会社が管理する施設や公共施設における動画活用はマーケティング(認知)の観点からとても効果的な施策です。しかし、動画制作については「社内で作るのが大変そう……」というイメージがある方も多いのではないでしょうか。

今回は、イベントや施設と動画をどのように融合させればいいのか、そして効率よく動画を生産するにはどうしたらいいのかについてお伝えします。

認知・集客において期待される動画の効果

そもそも、なぜ動画市場が今ホットなのか?について解説していきたいと思います。

2020年3月より、日本国内でも5Gが都市部を中心に導入されはじめました。5Gの普及により、動画の閲覧・インストール環境はますますよくなり、ネット環境のせいで動画が途中で止まる……なんてことに悩む心配はもうなくなります。

また、興味深い調査結果が発表されました。株式会社サイバーエージェントが調査した動画広告市場の今後の予想によると、動画広告市場は5年先まで年々増加し、2024年には4,957億円(2020年比較で268%成長)まで拡大するとか。マクロな数字でみても、動画市場はより求められるようになってきているのです。

マーケティングファネルで見る動画の位置付け

では、こうも動画がマーケティング施策で活用されるようになった背景を考えてみたいと思います。突然ですが皆さんは、「マーケティングファネル」という言葉をご存知でしょうか?

マーケティングを「売れる仕組みを作ること」と定義するならば、マーケティングファネルとは、潜在顧客に「1. 認知」「2. 興味関心」「3. 検索・比較検討」「4. 購入・登録」「5. 継続購入(リピート)」「6. シェア・口コミ」までの一連のプロセスで必要な施策を整理した考えのことです。

以下はそれぞれのフェーズで実施される代表的なマーケティング施策の一覧です。

マーケティングフェーズ 課金 / 非課金 施策内容
1. 認知 課金型 1-1. 4マス広告
(TVCM/新聞広告/雑誌広告/ラジオ広告/)

1-2. OOH広告
1-3. タクシー広告
1-4. チラシ配布・Fax・DM
1-5. インフルエンサーマーケティング
1-6. PR記事

2. 興味関心 課金型 / 非課金型 2-1. 動画広告(YouTube広告/Ameba広告)
2-2. ADNW・DSP広告
2-3. インフィード広告(スマニュー・グノシー)
2-4. Twitter広告
2-5. LINE広告
2-6. ディスプレイ広告(GDN/YDN)
2-7. Facebook/Instagram広告
2-8. リスティング広告(Google/Yahoo!)
2-9. アフィリエイト広告
2-10. Twitterアカウント運用
2-11. Instagramアカウント運用
2-12. Facebookアカウント運用
2-13. YouTubeチャンネル運用
3. 検索・比較検討 課金型 / 非課金型 3-1. リスティング広告(Google/Yahoo!)
3-2. アフィリエイト広告
3-3. noteアカウント運用
3-4. SEO施策
3-5. セミナー/イベント開催
4. 購入・登録 非課金型 4-1. コンバージョン最適化
(ボタンや登録フォームのABテスト)
5. 継続購入(リピート 非課金型 5-1. LINEアカウント運用
5-2. Webマガジン/メルマガ
6. シェア・口コミ 非課金型 6-1. 会員定期イベント
6-2. オンラインコミュニティ
6-3. アンバサダー
6-4. 口コミ促進
6-5. SNS拡散

このように認知〜シェアまで幅広い打ち手のあるマーケティング施策。昨今ではTV CMなどのマス広告への予算は少なくなり、Web広告にもっとも広告予算が割かれるようになりました。

Webを媒介としたマーケティング施策は表のように数多くありますが、一貫して活用のポテンシャルがあるのが「動画」だと我々は考えています。その理由は、”多くの情報を短い時間で伝えることができ、かつ受け手が理解しやすいコミュニケーション手段だから”。

動画はたった15秒の動画であっても、およそ45万字の情報を伝えられると言われています。静止画と比較してみても、およそ5,000倍。数十秒の動画を制作するだけで、受け手つまり潜在顧客に自社商品やサービス、イベント情報や施設概要を伝えられるのですから、動画はマーケティング施策におけるユーティリティープレイヤーなんですね。

上の表で考えた時には、「認知フェーズ」のPR記事。「興味関心フェーズ」の各広告での活用やSNSへの投稿。「検索・比較検討フェーズ」では、noteの記事やSEO記事で動画を活用することで”顧客へ伝える力”は増大するでしょう。

記事のタイトルでは、「イベントや施設で動画を活用したほうがよい理由」とつけさせていただきましたが、イベントや施設で用いるのはもちろん、それだけでなく多方面で効果的なのが「動画」である、と押さえておいてください。

動画をイベントや施設で上手に活用するには?

マーケティング施策における「動画」のポテンシャルをご理解いただいたうえで、本題の「イベントや施設での活用法」についてお伝えしていきたいと思います。

施設・イベントで動画を活用するメリット

まず、そもそも施設やイベントで動画を活用するメリットはなんなのかを見ていきましょう。

動画ならではの訴求力

イベントや施設を紹介するために、パンフレットやフライヤーを配布することが主流ですが、来場者がすべてに目を通す可能性は多くはないでしょう。

動画はテキストや写真よりも多くの情報を伝えることができるため、多くの訴求を行うことができます。また、動画の場合、アニメ―ションや効果音でメリハリがつき、印象に残りやすいため、より多くの情報を届けることが可能です。

経費削減

パンフレットやフライヤーは、印刷にコストがかかってしまうことに重ね、来場者に隅々まで目を通してもらえる可能性が高くはありません。比べて動画の場合、一度制作した動画はイベントや施設で繰り返し利用することができるため、パンフレットやフライヤーなどの資料を活用する機会を少なくすることが可能です。

髪の資料を少なくすることで、印刷代をカットすることができるのです。

さまざまな場所で活用できる

動画は、施設やイベント内で利用するだけでなく、WEBサイトや動画サイト、SNSなど、さまざまなシーンで活用することができます。参加できなかった人や、遠方の人にも魅力を伝えることができるため、多くの人に情報を届けることが可能です。

施設・イベント動画制作のポイント

続いて、施設・イベント動画を制作する際のポイントをお伝えします。

コンセプトを決める

伝えたい訴求内容を定め、それに見合った動画を制作しましょう。

何を伝えたいか、どのような場面を見せたいか、優先順位を決めるといいでしょう。実際に動画を見た人が親近感を抱きやすいよう、ありのままに近い様子を届けることが望ましいです。

客観的に魅力を伝える

イベントや施設の動画は、来場者に向けて発信するものです。見た人の心を動かすような動画を作るために、来場者視点で制作することが大切です。期待やモチベーションを高めるような動画制作を心がけましょう。

雰囲気、空気感を伝える

施設やイベント会場の来場者を写したり、働くスタッフの姿なども動画内に入れることにより、雰囲気や空気感を伝えることができます。動画を観た人に親近感を与えることで、来場へとつながる可能性が増加します。

施設・イベント動画の活用方法

動画を施設やイベントで活用するには、以下のような方法があります。

主催者のメッセージ動画

イベントの目的や、イチオシポイント、メリットなどを動画化し、会場内で流しておくことにより、動画を観た来場者がイベントに対して安心感と信頼を持つことができます。

オープニング動画

イベント開催時にオープニング動画を公開することで、来場者の注目を集め、イベントへの期待を高めることができます。イベントの雰囲気を盛り上げながら、イベントのテーマやイメージを印象付けることも可能です。

イメージ動画

イベントが開催されている会場内に商品やサービスの動画を流すことにより、興味関心・認知を高めることができます。また、イメージ動画を流すことで、来場者の目を引き、足を止めてもらえる可能性が増えます。

過去のイベントの様子を動画に

イベントの告知動画やティザー動画とともに、過去のイベントの様子を動画化して活用することで、イメージが掴みやすくなり、イベントに参加しようか迷っている人に対して来場を促すことができます。

また、過去のイベントの様子をWEBで公開することにより、イベントに来られなかった人にも内容や魅力を伝えることができます。

動画はインハウス制作がおすすめ

動画を活用するとなると、当然動画制作をしなければなりません。

動画制作は完全に外注してしまう場合と、社内で制作をする場合があります。
どちらもそれぞれメリット・デメリットがありますが、長期的に動画を活用するならばインハウスで動画を生産していくことをおすすめします。

理由は単純で、外注はとてもコストがかかってしまうということ。そして「こんな動画を作ってほしい」という制作会社とのコミュニケーションにもリソースを使ってしまうからです。

単発で年に何本か動画を作る、という場合は外注の方が向いているかもしれません。が、動画を使ったマーケティングをしっかりと行いたい、継続的に動画を作っていきたいという場合は、インハウスでの制作の方が断然生産性が高くなります。


 

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