SNSで話題となっている「ストップモーション動画」。
ストップモーション動画とは、撮影した複数の静止画を連続で繋ぎ合わせ、それを再生した動画のことをいいます。被写体は人物に限らず、ぬいぐるみや粘土、小物などを用いたオリジナリティ溢れる動画の作成が可能で、他社との差別化がしやすくSNSにも拡散されやすいストップモーション。
こうした利点によりアニメーション制作でも取り入れられ、最近ではマーケティング活動においての活用も注目され始めています。
この記事では、ストップモーション動画のメリット、ストップモーションの事例、作り方などをご紹介します。
目次
ストップモーションのメリット
まずは、ストップモーションをマーケティングに活用するとどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
注目されやすい
ストップモーション動画は、アニメーションや実写の動画とは異なる、コマ撮り独特の動きが人目を引きます。
ストップモーション動画の手作り感に視聴者は温かみを感じ、親近感を持ちやすく、同時に動画の世界観に引き込む効果もあり、見慣れなさや物珍しさから視聴者の注意を引くことができるというメリットがあります。
インパクトを与える
ストップモーションの特徴として、通常の動画では表現できない特殊な動きを加えることができます。
例えば、物が宙に浮く、変身するなど、現実ではありえないようなユニークな動きを表現できます。
また、普段動かないものが動くことで、視聴者の注目はそこに集まり、訴求したいポイントを強調することもできます。
幅広い年代にリーチする
ストップモーション動画の手法は子供向けのアニメーションに多く用いられており、大人だけでなく子供まで幅広い層にリーチしやすいというメリットもあります。
ストップモーション動画の活用事例
ストップモーションはテレビCMやプロモーション動画などあらゆる場面で活用されています。実際の事例をみていきましょう。
交通事故ゼロ・プロジェクト<岡山トヨペット>
岡山トヨペットの「交通事故ゼロ・プロジェクト」の切り絵によるストップモーション動画。
近年問題となっている「あおり運転」に対するドライバーの注意喚起を目的とした作品です。
心理変化によって人形の姿が変わるのは、ストップモーションだからこそできる表現です。
参照:交通事故ゼロ・プロジェクト第6弾 STOP ROAD RAGE(90s)
ゼスプリ キウイ TVCM<ゼスプリインターナルナショナルジャパン>
CM総合研究所による2019年度のCM好感度調査で1位を獲得した「ゼスプリ キウイ TVCM」。動画の再生回数が約570万万回(2020年8月現在)を突破するほどの人気動画です。
キャラクターが可愛く、CMの内容に共感が持てることから人気となった作品で、キウイのキャラクターの意表をついた動きが、視聴者の興味を引きつけました。
参照:CMNOW「2019年度ブレイクCM・ゼスプリ、新作を公開 キウイブラザーズが新たなチャレンジ」
参照:頑張りすぎないに共感 キウイ兄弟のCM好感度絶好調|エンタメ!|NIKKEI STYLE
かまぼこの作り方CM<株式会社鈴廣蒲鉾本店>
株式会社鈴廣蒲鉾本店と高校生ストップモーションクリエイター集団「コマ撮り部」が共同で作成したかまぼこのプロモーション動画です。
若者のかまぼこ需要の低下を改善するため、若者をターゲットにかまぼこの魅力を使える動画として作成されました。「魚を洗濯機で洗う」などユニークな表現がされており、オリジナリティ溢れる動画になっています。
ストップモーション動画の作り方
ストップモーション動画は、どのように制作すれば良いのでしょうか。作成の手順を簡単に紹介します。
ストーリー設定
ストップモーション動画の作成にあたり、核となるのがストーリー設定です。
ターゲットは誰なのか、何を訴求したいかなどを元に、どのようなストーリーで進めるかを書き出します。
また、ストップモーション動画を作成する際に、1秒の再生時間に何コマ入れるかなどをイメージしておくと作成しやすくなります。
再生時間1秒あたりのコマ数が多いほど、被写体は滑らかな動きになりますが、被写体の動きを細かく撮る必要があるので注意が必要です。
ストップモーションのメリットとして、被写体が荒い動きをしてもそれが味となるため、ストーリー設定時にコマ数もイメージしておきましょう。
撮影環境を整える
ストップモーションの写真撮影では、ズレが起こらないようにカメラは常に固定させておきます。
また、カメラのシャッターを押す際に、手ブレを起こす可能性があるためリモコンなどがあると便利です。
最近では、デジタルカメラだけでなくスマートフォンを利用する人も増えてきています。
簡単にストップモーションが作成できるスマートフォンアプリも登場しているため、初心者は活用してみると良いでしょう。
撮影・編集
被写体を用意し構図を決め、シャッターを押します。その後、被写体を動かし構図を決めたら撮影します。
これを繰り返し行います。途中で被写体の動きにズレがないか、撮影した写真を確認するようにしましょう。
撮影した写真は、初めに決めた1秒間あたりのコマ数に注意しながら、編集ソフトなどでつなぎ合わせ動画にします。必要に応じてBGMや字幕などを入れるようにしましょう。
まとめ
ストップモーション動画は、難しい撮影や編集がなく初心者でも挑戦しやすい手法です。
しかし、本格的な動画は手間と労力がかかってきます。撮影や編集にかかるコストに配慮しながら計画を立てるようにしましょう。
動画制作を始めるにあたって、どのツールを使えばいいかわからない…という方は、こちらの記事をご参考ください。
ストップモーションは、手間や労力を要する地道な作業が続く分、視聴者への訴求力は高く、注目もされやすい動画コンテンツです。商品や自社のプロモーションに活用してみましょう。
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