モバイル通信環境の充実に伴い、誰でも動画コンテンツを気軽に視聴できる機会が増えました。
そういった状況を背景に、広告などでも動画コンテンツの活用が進んでいます。
動画コンテンツに欠かせない要素の一つとして「字幕」の存在が挙げられます。
すべて文字で書き表すより動画で表現するほうが短時間内で多くの情報を伝えられますが、画面内に字幕を加えることによって、さらに理解度を深められます。この記事では、動画コンテンツにおける字幕の重要性や、動画に字幕を付ける際のポイントについてご紹介します。
目次
動画に字幕を付けることの重要性とメリット
大抵の動画コンテンツや動画広告には、字幕による文字情報が付加されています。
動画に字幕を付けることはなぜ重要で、どのような利点があるのでしょうか。
音声オフでの視聴を想定した対応策として
ユーザーが動画を視聴する環境はさまざまで、公共の場で視聴する際などは音声をオフにしなければならない場合もあります。そのような状況でも、可能な限り動画内の情報を伝えるためには字幕の存在は有効です。
世代や身体特性に関係なく内容を理解できる
音声を聴きとりにくい高齢の方や、聴覚障害をお持ちの方でも字幕があれば動画の内容をスムーズに理解できます。動画コンテンツのアクセシビリティ対応に、字幕は欠かせない要素といえるでしょう。
日本語を聞き取れない外国の人も視聴できる
日本語の音声だけでは、日本語を知らない外国の人は内容を理解できません。
英語など外国語で字幕が付けられていると、気軽に視聴してもらえます。特に日本の文化や観光情報を紹介する動画は海外からの視聴機会も多いため、外国語字幕は必須といって良いでしょう。
字幕をより効果的に付加するためのポイント
動画コンテンツに字幕を入れることで、理解度や訴求効果が高まるなどさまざまなメリットがあることをご説明しました。
しかし、字幕が入ってさえいれば良いというわけではありません。
成果を得られる動画コンテンツにするために、字幕を入れる際のポイントについても押さえましょう。
動画の内容に合った字幕にする
フォントの種類や色など、動画の内容に適した字幕の表示方法を考えましょう。
日本国内が主要ターゲットであれば日本語字幕、海外の場合は英語など言語の選定も必要です。
字幕で表示する文言も、ナレーションなどを淡々と追う形式とするのか、あるいはすべての話し言葉のうち要点のみに絞り込むのかなども、動画の内容に応じて検討しましょう。
一文は短くまとめる
字幕として表示される一文が長いと見づらくなり、理解度を高めるという字幕本来の役割を果たすことができません。極力文面はシンプルにし、読み取りやすさを最重要視しましょう。
1秒当たり「4文字/10文字」の表示を目安に
字幕は動画を視聴しながら読むため、画面が切り替わるまでにすべて読み終えられることが求められます。
表示の目安は日本語字幕で1秒当たり4字、英文の字幕では1秒当たり10字といわれています。
これに沿った場合、15秒の動画広告に入れる日本語字幕は「60文字まで」の表示が適切ということになります。
参照:TED 日本語字幕の表記ガイドライン – TED Translators Wiki
SNS動画では字幕を表現方法の一部とすることも効果的
SNSで動画を公開する場合は、流れていくタイムラインの中で強い印象を残し、目を留めてもらうことが必要になります。大判のテロップにするなど、字幕そのものをデザインとして取り入れ、インパクトを与えられる工夫を加えることも一つの手です。
Webに埋め込む動画の字幕は簡素で見やすいものにする
企業公式サイトや、ECサイトの商品紹介に掲載する動画の字幕表示は、SNS動画とは逆の考え方で付加すると良いでしょう。情報の正確さや内容をきちんと伝えることを重視し、見やすくシンプルな字幕とすることが重要です。
効果が薄い字幕とは
字幕を効果的に付加するポイントを説明しましたが、逆に効果が期待できない字幕表示とはどのようなものを指すのでしょうか。
音声をすべて文字に起こしてしまう
字幕が効果的といっても、すべての音声情報を文字起こしのように字幕にしてしまうと単なる読みにくい文言になってしまいます。「あのー」や「それじゃ」などの話し言葉まで字幕で表示することは不要ですから、言葉の要点をきちんと抽出して字幕に起こしましょう。
外国語翻訳を直訳で冗長に表示してしまう
海外からの視聴を意識して外国語字幕を付加する場合も、直訳した文言ですべて表示すると冗長になりがちです。
意訳などを適宜うまく取り入れ、できるだけ簡潔にしながら意味が伝わりやすい字幕を工夫しましょう。
まとめ
動画に字幕を付けることで、コンテンツの質の向上にさまざまな効果が得られることが分かりました。
とはいっても文字を入れさえすれば良いというわけではなく、表示の仕方や文言の構成にも「見てもらえる工夫」を加えることが必要です。
今後は海外を意識した、翻訳語による字幕の需要も高まっていくでしょう。
さまざまな動画の字幕事例を参考に、効果的な字幕の入れ方を検討してみてください。
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