来店客に直接働きかけ、購入などの行動を喚起させる力がある広告がインストア動画です。
本記事ではインストア動画の特徴やメリット、作成する際のコツについて説明します。
目次
インストア動画の概要とメリット
インストア動画とは、店頭などオフラインの環境で来店客に対し、商品やサービスの説明をわかりやすく伝えるための動画です。
パンフレットやチラシ、POP広告などに比べると、インストア動画はより多くの情報を映像と音声で伝えることができます。動画を再生するデバイスやタブレット、大型画面など、インストア動画で伝える内容やターゲットによってさまざまです。
インストア動画のメリット
まず、パンフレットやチラシ、POP広告よりも動画のほうが、来店客の関心を引いて足を止めさせることに長けています。店員に話しかけられるのを避けたいと思っている来店客でもインストア動画には自分の意思で注目するため、店側が伝えたい情報をしっかりと受け止めることが可能です。
インストア動画のデメリット
インストア動画は買い物中の来店客の注意を引き付ける意図でつくられるため、まぶしく動きの激しい映像や音量の大きなナレーション・効果音が使用されているケースが多くあります。
インストア動画で紹介している商品やサービスに関心のある来店客にとっては役立ちますが、他の商品を探している来店客などにとっては「目障り」「うるさい」と感じられるかもしれません。
また、具体的なイメージを伝えるという動画の特性がメリットである反面、そこがデメリットになる場合もあるでしょう。来店客が商品に対して抱いていたイメージとインストア動画のイメージにギャップがある場合、購買意欲を減退させる可能性もあります。
インストア動画の活用方法
店内では特定の商品・サービス、キャンペーンなどの特徴や使用方法などを説明するためにインストア動画を活用できます。また、展示会などで企業ブランドの認知獲得にインストア動画を活用することも可能です。
さらに、店舗入り口などに設置したサイネージにインストア動画を活用すれば通行人の目に止まりやすく、店内へ呼び込むこともできるでしょう。
インストア動画を作成する際のコツ
ここでは、インストア動画を作成する際に押さえておきたい3つのコツについて説明します。
ターゲットや店舗のテイストを明確にする
インストア動画は店舗空間に大きな影響を及ぼします。
店舗の雰囲気や内装、客層などに合わせて色や音声の使い方を工夫することが大切です。
また、インストア動画のターゲットを具体的に想定したうえでターゲットに呼びかける内容を含めると、商品に対する関心が高まり、購入に結び付きやすくなります。
忙しい来店客の足を止めさせる演出
来店客の目的は買うべき商品を探してレジに進むことであり、インストア動画の視聴ではありません。そのような状況下でもインストア動画を視聴してもらうためには、つい、足を止めて見入ってしまうような演出が必要です。
たとえば、商品が開発されたストーリーや商品を利用した場合の理想的イメージなど、「どうなるのか見届けたい」と感じさせる表現を動画の冒頭に入れると、見てもらえる確率が高まります。
ナレーションや音楽、効果音なども、動画への集中を持続させるために有効です。
ポイントを押さえて短時間でまとめる
あまりにも多くの要素をインストア動画に入れ込もうとすると再生時間が長くなり、原則として立った状態で視聴している来店客を疲れさせてしまいます。
最後まで視聴してもらわないと商品の特徴やメリットを正しく伝えることができません。
また、最後まで視聴してもらえたとしても、情報の範囲が広すぎると結果的に散漫な印象しか残らず、購入に直結させる訴求力が弱くなります。
よって、インストア動画はポイントを押さえ、「わかりやすさ」を優先して数分間程度にまとめるのが無難です。
たとえば、商品のデモンストレーションは多くのインストア動画に欠かせない要素といえます。
インストア動画でもう一工夫したい場合のテクニックポイント3点
ここでは、上記にくわえて、もう一工夫したい場合のテクニックポイントを3つ、紹介します。
リズミカルな映像表現で目を引き付ける
メリハリのある色使いは目にした人の感覚を刺激し、好奇心をそそります。使用する色を増やすだけではなく、反対色を活かした対象トーンや同系色でまとめる類似トーンなどを使う工夫をしてみましょう。
再生モニターに合わせてアスペクト比を変える
アスペクト比とは縦横のサイズ比率です。
YouTubeやテレビなどで見慣れた動画は主に、16:9と横長になっています。
一方、インストア動画を再生するモニターには縦長や正方形、非常に小さいものなど、さまざまな形とサイズがあります。インストア動画を再生するモニターを先に決め、それに合わせて動画のアスペクト比を決めると、効果的なインストア動画の構成方法も違ってくるでしょう。
文字情報の入れ方を工夫する
動画に入れる文字情報をテロップ、またはキャプションと呼びます。テロップは一目で内容を理解できるようにすることが必要です。そのためには、背景とテロップの境界を鮮明にしたり、一文が一行程度に収まるように文字サイズや文章の長さを考慮しましょう。
また、テロップにアニメーションや色彩効果、文字フォントなどのエフェクトを付けることも強い印象を残します。さらに、言葉や文章そのものを厳選してインパクトを与えることも可能です。
まとめ
店舗側や動画制作側が「商品・サービスについて伝えたいこと」と、来店客が「知りたいこと」が、必ずしも一致しているとは限りません。動画で伝える内容がどちらに偏っていても、商品・サービスの購入を決定付ける訴求力が弱くなります。インストア動画を制作する際は、来店客の目線を常に意識しつつ、両者のバランスが取れた内容を盛り込むことが重要です。
インストア動画で成果を出すには、商品やサービスを熟知するメーカーやサービス提供団体が動画制作を内製化することも大切といえます。操作性のよい動画編集ツールなどを導入すれば、動画制作の未経験者でも短時間でクオリティの高い動画を作ることが可能になります。
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