いま、マーケティング手法の一つとして「インフォグラフィック動画」が注目されています。視覚へのアプローチを駆使して訴求を高める手法で、すでに大企業を中心に実績を残しています。
これからの企業競争に勝つためには、インフォグラフィック動画の活用が欠かせないものとなるかもしれません。しかし、多くの企業ではまだその導入が進んでいないのが現状です。そこで今回は、インフォグラフィックとは何か、またそのメリットや特徴、動画制作時のポイントについて解説します。
目次
インフォグラフィックとは
インフォグラフィックとは、数値データや情報、知識などをグラフや図形を用いて視覚的に表現したものです。日常的に目にする地図や道路標識、広告チラシやテレビCMなど、動画・画像を問わず「最小限の文字のみで情報を表現しているもの」すべてが該当します。
昨今の各種メディアの発展により、現代の消費者は溢れるほどの情報の波に晒されています。その情報量の増加に伴って、一つの情報に対して割かれる時間・労力は着実に減少しています。
このような状況を背景に、消費者へ瞬間的に情報を伝えられるインフォグラフィックが、現代のWebマーケティングにおいて欠かせないものとして浸透し始めているのです。
インフォグラフィックの効果
インフォグラフィックのもっとも大きな効果は、視覚に訴え感覚的に情報を理解させられることです。視覚へのアプローチが優れている根拠として、以下のような調査結果が存在します。
- ・人間は90%の情報を視覚から得ている
- ・人間のコミュニケーションの92%は非言語によるもの
- ・テキストと比較して視覚情報は脳内で6万倍速く処理される
- ・40%の人々がテキストよりもグラフィックにより好意的な反応を示す
つまり、視覚への訴求を活用することがマーケティング成功への近道となるのです。
参照:The Rising Power of Visual Content [Infographic]
インフォグラフィックの特徴やメリット
続いて、インフォグラフィックの特徴やメリットを4つご紹介します。
ターゲットの幅を広げることができる
テキストと異なり言語に依存しないため、外国人客など既存顧客ではないターゲットにまでリーチできます。また、ターゲットの拡大により新たな経営戦略を立案することもできます。
伝えたい内容がより伝わりやすくなる
文章のみの説明では、読者の想像力にゆだねる部分が必ず生まれてしまいます。しかしインフォグラフィックであれば、アピールしたい内容を速く・正確に・詳しく伝えられます。
SNSとの相性が良い
爆発的な普及を遂げたSNS(ソーシャルネットワークサービス)との相性が良いのもインフォグラフィックの強みです。画像や動画はテキストよりも共有しやすく、ユーザー同士の拡散機能(いいね、リツイートなど)による高い宣伝効果が見込めます。
印象に残りやすく、説得力があがる
テキストよりも画像、画像よりも動画が印象に残りやすいのは周知の事実です。また、文字のみでは難解な情報も、グラフや図形を活用すれば説明しやすく、説得力の向上につながります。
インフォグラフィックの種類
では、代表的なインフォグラフィックを見ていきましょう。知らず知らずのうちに、私たちは多数のインフォグラフィックを目にしています。
相関図
まずは2者以上の人物(事柄)の関係性を表す図形、相関図です。物語の登場人物紹介や、商品(サービス)間のつながりを説明するときによく使われています。
年表
物事の時系列を1枚の図で伝えられる年表も優れたインフォグラフィックの一つです。マーケティングにおいては、事業展開や後継機開発の流れをユーザーに伝えるような場合に用いられています。
地図
位置関係や距離、地形や標高などの情報を視覚的に表す地図も代表例です。最近では、紙ではなくスマホやカーナビなどで目にすることも多くなりました。
チャート・グラフ
パーセンテージや人数などの数値データをグラフで視覚的に表現したものをチャート、またはグラフと呼びます。円グラフ、棒グラフ、折れ線グラフなど、我々が日常的に目にするグラフは、すべてがこれにあたります。プレゼンを筆頭に、多様な広告場面で活用されています。
ピクトグラム
トイレの男性用・女性用マークなど、単純な視覚的記号によって情報を表したものをピクトグラムといいます。非常口、身障者用の駐車スペース、喫煙の可否を表すなど、現代社会のさまざまなシチュエーションに取り入れられています。
インフォグラフィック動画を制作する際のポイントや注意点
上記のように、インフォグラフィックはあらゆる場面で人々の生活に役立っている身近なものです。では、広告用のインフォグラフィック動画を制作するにはどうしたら良いのか、そのポイントを解説します。
収集したデータを整理する
インフォグラフィック動画の制作では、最初に収集したデータの中から視覚化したい情報を選別します。今回の広告動画で何を伝えたいのか、そのために必要なデータは何かを綿密に分析することが宣伝成功への第一歩です。
情報を詰め込みすぎない
一目で情報を視覚的に伝えられることがインフォグラフィックの強みですが、。大量の情報を詰め込み過ぎてしまい、一目で意味を理解できない動画となってしまっては、意味がありません。また、伝える内容が多いほど再生時間も長くなり、途中で離脱されてしまう可能性も高まります。
伝えたい情報に優先順位をつける
動画内でもっとも伝えたい情報は何か優先度を定めましょう。他社製品を圧倒する売り上げを残しているのか、顧客満足度に自信があるのか。主張したい情報から順番に配置することで、スムーズに魅力を伝えることができます。
まとめ
このページでは、インフォグラフィックとは何か、その特徴やメリット、動画制作時のポイントをご紹介しました。
情報にあふれた現代社会でマーケティングを成功させるためには、インフォグラフィックの活用が必要不可欠です。視覚的に理解できない広告では、もはや消費者には届きません。ぜひインフォグラフィックを動画広告に取り入れ、より高い効果の実現を目指してください。
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