企業の周知や商品のPRなど、昨今ではテレビCMよりも動画広告の需要が高くなってきています。スマートフォンの普及が動画需要の大きな理由となっており、そんな世情の中では、人材の採用方法にも動画が大きなシェアを占めているといえるでしょう。
しかし、実際に採用動画を使って人材募集をしようと考えても、まだ新しい方法であるからこそ、どう作っていけばよいのか困ってしまう場面も多いと感じます。そこで本記事では、採用動画制作にかかる費用、基本の作り方や制作事例までともに確認していきましょう。
目次
採用動画とは?他の動画とはどう違う?
実際のところ動画と一言でいってもさまざまな種類を並べられます。その数ある種類の中で採用動画が占めるポジションは、文字通り人材採用のために作られた動画を指すといえるでしょう。
一般的には会社説明会や、企業が運営するHPの人材募集ページなどで使われることが多くなっています。他の動画のように大々的に配信するというよりは、ピンポイントに狙った層に視聴してもらうことを目的にしていることが多いといえるでしょう。
採用動画を制作するメリット
採用動画のメリットは「百聞は一見しにしかず」ということわざと同じく、文章で説明するよりも動画を通して直感的に企業の魅力を伝えられる点です。社風や職場で働く人たちの雰囲気や環境など、文章だけでは伝えにくい点でも動画であれば効率的に伝えることができるでしょう。
また採用動画では実際に働くオフィスの雰囲気を伝えることも可能です。視覚情報が多く与えられると、その場にいる自身の姿もイメージしやすくなるので、求職者にとっても自身が働くイメージを構築しやすくなるでしょう。
採用動画を制作するデメリット
反対にデメリットとしては、動画制作のために必要以上に企業のイメージアップをしてしまう恐れがある点です。短い動画内に仕事内容ややりがいなどを収めようとすれば、伝えにくい点を省くことやよい面を必要以上に膨らませなければいけない場合もあります。
これらは企業内の人間が考える以上に、求職者にとって良すぎるイメージを与えることも考えられるのです。入社後に思っていたイメージと違う…という感想を持たれることもあるので、制作時のチェックを入念にする必要があるでしょう。
採用動画制作はどんな場合に必要か
採用動画が必要な場面、一昔前であればなにがしかの理由が必要だったことと考えられます。しかし昨今では、優秀な人材を求めるのであれば採用動画が必須だといえるでしょう。
ここまでに何度か触れてきたように、現在はさまざまな場面で動画が活用されている時代です。他企業の多くが紙媒体や文章ばかりではなく、動画によって採用活動をしている以上後れを取れば、優秀な人材は新しいことを取り入れる柔軟な企業と評価し、そちらの方に流出するばかりになります。
自社を知ってもらい、求職者に自社を選んでもらうよう働きかけるのが、現代の人事に必要な業務の1つです。企業が人材を選ぶのと同じように、学生や求職者が企業を選ぶ時代になっているのだと理解しておきましょう。
採用動画制作の依頼費用相場
採用動画を製作しようと考えた場合、多くの企業が専門の制作会社に採用動画を依頼することになります。では採用動画制作にはどの程度の費用がかかるのでしょうか?目安は以下のようになっているので参考にしてください。
動画内容 | 費用目安 | 製作期間 |
お試し・気軽な動画 | ~30万円前後 | 1カ月程度 |
会社説明における平均的な動画 | 30~70万円前後 | 1カ月~1カ月半 |
完全オーダーメイド | 70万円~ | 1カ月半~2カ月半程度 |
数分間の動画であれば30万円もあればよいものができるだろう、と考えがちですが、基本的に動画制作は費用がかかるものです。特にアニメーションを入れる場合、クオリティの高さは費用の高さと比例します。
満足できる動画を作成してもらうには、動画作成にかかる費用の目安と、出来上がる動画のクオリティを最初に把握しておくことが重要です。
採用動画制作の作成方法
ここでは実際に動画を制作する際に、どのような工程が必要になるのかを見ていきましょう。費用がかかる理由を把握するとともに、スムーズな動画制作を依頼するためのコツを知ることにもなります。
STEP1:動画制作の目標を明確にする
採用動画を作る際の最初のステップは、動画制作の目標を明確にすることです。採用動画といってもいくつか種類があり、企業の周知を目指すものから興味喚起による応募者の増加、職務内容を深く理解してもらうものなどさまざまです。
これらの中で、今回作成する動画はどの目標に当たるのかを決めておきましょう。それぞれの動画によって動画の内容も異なります。効果的な動画を作成するためにも、根本的な部分を最初に固めておくことが重要です。
STEP2:視聴者に訴求したいイメージを決める
採用動画には4つのパターンがあるので、目標を明確にした後はパターンのどれに当てはめて進めていくかを決めておきましょう。パターンは以下になるので、事前に確認しておいてください。
・Profession(仕事):自社で仕事をすることによるメリットを伝える
・People(人材):自社の社員と働くことで得られるメリット
・Philosophy(理念):企業が掲げるビジョンや魅力を中心に伝える
・Privilege(待遇):組織に在籍することで得られるメリットにフォーカス
STEP3:動画に入れる内容・構成を決める
続いてはいよいよ動画自体の内容について決めていきます。上記までで決めてきたポイントを踏まえて、動画に入れる内容を決めたうえで構成を作成していきます。
人材にフォーカスするのなら、どんな仕事をしているのか、その仕事に対するやりがいなどをインタビュー形式で紹介していく方法が一般的でしょう。他に企業が掲げるビジョンを紹介するなら、社長インタビューやわかりやすくイラストやイメージを用いて動画を構成することも可能です。
STEP4:動画に必要な素材を撮影
動画の内容や構成が決まったら、内容を構成するために必要な素材を撮影、作成していきます。インタビューを撮影するなら社員の中でも誰がインタビューを受けるのか、またインタビューの内容を決めてから撮影に挑みます。
社内で撮影する場合もありますが、動画内容によってはスタジオや屋外での撮影が必要になる場合もあります。スケジュールを決める際には、撮影内容に沿って天気予報を確認することやスタジオを抑えることも忘れないようにしましょう。
STEP5:撮影した素材を使って編集する
素材がそろったら今度は編集作業に移ります。撮影された素材をカットし素材同士をつなげることで、見やすい1本の動画に仕上げていくのです。この際にBGMを入れたりテキスト字幕を入れたりの工程もでてきます。
地道な作業でありながらも、動画のできを左右する工程でもあるので、それなりに時間がかかることが多くなるでしょう。出来上がった動画を納品、配信することで動画作成の一連の工程が終了します。
採用動画の制作事例
ここでは実際の採用動画の作成事例を確認することで、採用動画とはどんなものなのか?といった点をもっとわかりやすく見ていきます。自社の採用動画はどんなものにすべきかといった目安にすることもできるでしょう。
「両備グループ」採用パラパラ漫画
岡山県を中心に事業展開を図る、両備グループが公式チャンネルで発表している2017年度の採用動画です。パラパラ漫画、ストーリー仕立ての動画となっており、採用動画の中でも少し珍しい部類に入るでしょう。
漫画形式であることからとっつきやすく、視聴者に飽きさせず最後まで見させるといった点ではとても優秀な採用動画です。またアニメーションでありながらコマ数が少ないこともあり、比較的に低予算で作成することも期待できます。採用動画の種類でいえば、ブランドを周知させるための採用動画といえるでしょう。
「Yahoo!Japan」採用ムービー
知名度でいえば抜群といえるYahoo!Japanでも採用動画を作っています。8分超という少し長めの尺を取り、さまざまな従業員にインタビューを行っている、採用動画としてはオーソドックスな人材にフォーカスしたタイプといえるでしょう。
各職種の仕事内容や仕事場の雰囲気などを語る、たくさんの職種が集まっている企業ならではの採用動画です。採用動画の種類でいえば、企業の内実を紹介することによる興味喚起の採用動画となっています。
まとめ
現在の人事採用においてとても重要な採用動画について紹介してきました。日々の生活だけではなく企業の人事採用においても、一昔前とは取るべき手法が大きく変わってきています。
プロに任せる動画制作は質の高いものを作ることが可能です。しかし、より欲しい人材を手に入れるためには、柔軟な対応が不可欠になるので自社内でも動画作成を行える体制を整える必要があるのです。Video BRAINは動画作成が初めてだというお客様にも「直感的に使いやすい」「確かな効果を実感できた」と好評をいただいています。
ただ動画編集ツールを導入しただけで?と疑問に感じた方は、皆様の導入事例の確認からしていただき、ぜひ導入をご検討いただければと思います。
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