スクエア動画はスマホやSNSでの視聴に適していることから、自社商品のPRなどに導入する企業が増えています。
この記事では、スクエア動画の作り方や撮影に役立つおすすめアプリを紹介します。情報発信するときの参考にしてみましょう。
目次
スクエア動画とは?
そもそもスクエア動画とはどんなものなのか、その特徴を紹介するとともに、スクエア動画の利用が増加している背景について解説します。
1)縦と横の比率が同じ正方形型の動画
スクエア動画とは、縦横比が1:1の正方形の動画のことです。再生時間が短いのが特徴で、最近ではスクエア動画の人気が高まっています。
従来は、YouTubeなどで使用されている再生時間の長い横型動画が主流でしたが、スマホの普及に伴い、スマホの向きを変えずに視聴できる縦型動画が支持されるようになりました。
それが最近になり、SNSアプリの普及などによって再生時間の短いコンパクトな動画のニーズが高まっています。このような需要の変化に対応するために、新たに登場したのがスクエア動画です。
2)スクエア動画と縦型動画の違いは?
縦持ちで楽しめるスクエア動画と縦型動画ですが、スクエア動画は正方形なのに対して、縦型動画は文字通り縦に長い動画形式です。
スマートフォンの画面全体を使って動画を流せるため、没入感や臨場感が高いことで知られています。
一方、スクエア動画は完全な全画面にはできないものの、動画の上下にテキストなど説明を記載できるようになっています。また、FacebookやInstagramなどのSNSでは、フィードに表示される動画のサイズ「1:1」が適用されてしまいます。縦型の場合、再生させると全面が表示されますが、再生時以外の画面では、すべてを見せることはできません。
しかし、スクエア動画の場合は元々の比率が方が「1:1」のため、再生させなくても全画面を見せることができ、その分ユーザーの目線を惹きつけることが可能です。
3)SNSでの利用が増えている
スマホの画面全体に表示される縦型動画と違い、スクエア動画は圧迫感のないサイズ感が特徴です。
縦型動画の場合、SNSのフィード上では全表示に限界があります。その点、スクエア動画はSNSフィード上での画面占有率が高く、縦型動画よりも目立ちやすいのが利点になります。
インスタグラムが先行して導入し、Facebookが企業向けにスクエア動画の採用を勧めるなど、SNSでの利用シーンは増えています。
4)今後は多くの業界で活用される可能性が高い
スクエア動画は業界問わず、さまざまなシーンで活用されることが予想されます。SNSで視聴率やファンを獲得したい、または情報発信の効率化を図りたいと考えている企業は、今後スクエア動画を積極的に活用していくでしょう。
スマホで見やすいスクエア動画は、業界問わずさまざまなシーンで活用されていくことが予想されるため、他社との差別化を図りたい企業は早めに活用することをおすすめします。
5)Google公式も推奨
YouTubeの運営元であるGoogleが公式サイト上でスクエア動画や縦型動画を推奨しているのも強みといえるでしょう。
Googleが行った調査によれば、YouTubeの総再生時間においてスマートフォンやタブレットなどが占める割合は7割以上。モバイルユーザーへの配慮は、もはや動画コンテンツを提供する上で欠かせないものとなっています。
縦持ちに適したスクエア動画の採用は、モバイルユーザーの満足度を高め、広告効果の向上にダイレクトにつながるのです。
参照:Human Stories 第 1 回: 定量データ分析から見る YouTube ユーザー
参照:スクエア動画や縦長の動画を使ってモバイル ユーザーにアプローチする – Google 広告 ヘルプ
スクエア動画のメリット3つ
従来の横型・縦型の動画にはない魅力がスクエア動画にはあります。
スクエア動画のメリットを把握しておくと、ビジネスにも積極的に活用しやすくなるでしょう。
ここでは、スクエア動画を利用する主な3つのメリットを紹介します。これまで横型・縦型の動画しか利用してこなかった人も、スクエア動画の活用を検討してみましょう。
1)余白なしの大画面で表示できる
ライバルが多いSNSのタイムラインでは、少しでも他と差をつけるために、動画を大きく表示させる必要があります。スクエア動画なら横型動画よりもSNSのフィード上に大きく表示されるため、注目度が上がり、視聴してもらえる確率が上がります。
より多くの人に動画を視聴してもらえば、ファンやフォロワー獲得にもつながるでしょう。
2)スマホの向きを変えなくても視聴できる
縦型動画と違い、スクエア動画は画面の圧迫感が少なく、コンパクトであることがメリットです。スマホの向きを変えずに動画を視聴できることから、多くのユーザーの支持を得ています。
フィード上で視聴が完結するため、再生ボタンを押して動画を再生する手間もかかりません。そのような面倒な手間が省けるのも、スクエア動画のメリットです。
3)複数のSNSに再編集せずにアップロードできる
インスタグラムやツイッターなど、複数のSNSで同じ動画を投稿したい場合、スクエア動画なら再度編集する手間がかかりません。
横型動画や縦型動画でも編集せずにアップロードできますが、横型動画は小さく表示され、縦型動画は上下が一部切り取られるというデメリットがあります。スクエア動画なら編集せずにそのままアップロードしても、余白なしの大画面で表示できます。
スクエア動画の活用イメージ
スクエア動画は、SNSを利用するユーザーへのアピールやファンの獲得、情報発信の効率化を望む企業には、魅力的なコンテンツだといえるでしょう。
しかし、スクエア動画の活用方法がわからず、悩んでいる方もいるかもしれません。ここでは、スクエア動画の主な2つの活用事例を紹介します。
商品・サービス紹介
スクエア動画を使えば、短い時間で要点をおさえて商品の良さを伝えられます。商品やサービスの特徴を文字と写真を用いてコンパクトな動画にすることで、観る側も視聴に負担がかからず、内容を理解しやすくなります。
スクエア動画はSNSのフィード上で目に留まりやすいため、商品やサービスをアピールするのに効果的です。利用シーンをイメージしやすいコンテンツを作成すれば、高いエンゲージメントを獲得できるでしょう。
プレスリリース
定期的に発信するプレスリリースを、スクエア動画で発信する方法もあります。今まで文字ベースだったプレスリリースをスクエア動画に変えるだけでも、雰囲気が大きく変わります。
プレスリリースは、情報を要約しているケースが多いため、スクエア動画との相性は良好です。スクエア動画ならポイントを押さえつつ、尺の短い動画を作成できるため、大切な情報を効率的に伝達できます。スクエア動画で情報を発信すると、ステークホルダーからの認知を得やすくなるでしょう。
スクエア動画利用の成功例
最後に、スクエア動画の活用成功事例も紹介します。
トヨタ自動車
大手自動車メーカー「トヨタ自動車」は、新型車の認知度向上を目指しFacebookに「テレビCMで使った動画」と「モバイルに向けて最適化したスクエア動画」の2種類を出稿しました。
モバイルへの動画最適化により、どの程度の効果が望めるのかを確認する取り組みです。
結果、スクエア動画の方が広告認知率3.5倍、車種認知率3.7倍、動画再生率2倍と明確な差が表れました。
参照:Facebook広告成功事例: トヨタ自動車 | Facebook for Business
C Channel
FacebookやInstagramで料理やメイクの「How to動画」を提供する女子向けの動画メディア「C Channel」では、スクエア動画の強みであるSNSへの適性を活かし、フィード上でそのまま動画を再生し、知りたいと思った内容であった場合にすぐにその詳細を理解できるコンテンツへの導線を配置しました。このように、SNSからサービスへとユーザーをスムーズに導きたいときに、スクエア動画は大いに力を発揮します。
スクエア動画の作り方
最近ではスクエア動画に編集しないと投稿できないSNSアプリが増えています。 今まで一度もスクエア動画を撮影・編集したことがない人は、戸惑ってしまうこともあるでしょう。
今後はスクエア動画が主流になっていく可能性もあるので、作り方をしっかり把握しておく必要があります。ここでは、スクエア動画の3つの作り方を紹介します。
1)スマホのカメラで撮影する
カメラアプリでは、縦横比4:3の写真だけでなく、正方形の写真を撮ることも可能です。
iPhoneのカメラアプリを起動した後、アルバムから動画を選択して、画面上部にある編集をタップします。編集画面が表示されたら、トリミングのタブ内にある「アスペクト比」をタップして、画面をスクエアに変更します。
編集画面の使い方に慣れておくと、写真を撮る楽しみも増えるでしょう。
2)動画加工アプリ・ソフトを使う
動画加工アプリ・ソフトを使えば、スマホで撮影した横型もしくは縦型で撮影した動画をスクエア動画にできます。
動画加工アプリ・ソフトは、単純な手順とわかりやすい操作性のものが多いので、特別な技術は必要ありません。インスタグラムでの投稿に特化したアプリや、字幕やBGMを挿入できるアプリなど、機能性に優れたものもあるため、使用目的に合わせて選んでみましょう。
3)動画編集ツール(クラウド)を使う
アプリやソフトなどをダウンロードせずに、クラウド上でスクエア動画を作成できるツールもあります。Webブラウザさえあれば編集作業ができるので、パソコンのスペックを心配する必要がありません。操作がシンプルなものが多く、初心者でも利用しやすいツールが多いです。
「Video BRAIN」も、クラウド上で利用できる動画作成サービスの一つです。月額定額制となっており、自社内で動画を大量に制作できます。簡単な操作でスクエア動画への編集ができるため、初心者もスムーズに編集作業を行えるでしょう。
動画制作の内製化なら「Video BRAIN」
「Video BRAIN」は、プロが使うような編集機能で誰でも簡単動画を作ることができる動画制作ツールです
スクエア動画を撮影・編集できるアプリ4選
まだ一度も動画撮影・編集を行ったことがない場合、どのアプリを利用すれば良いか迷ってしまうかもしれません。実際、動画撮影・編集アプリは多数出回っているため、その中からお気に入りを見つけようとすると、時間と手間がかかります。
ここでは、動画を正方形に編集できるおすすめのアプリを4つ紹介するので、迷ったときの参考にしてみてください。
1)Adobe Premiere Rush
Adobe Premiere Rushは、パソコンやスマホなど、すべてのデバイスで使用できる動画編集ソフトウェアです。OSもWindows・Mac・Android・iOSに対応しており、パソコン版・アプリ版ともに簡単かつ手軽に編集できます。
Adobe Premiere Rushの注目すべき点は、オートリフレームと呼ばれる、自動で動画のリサイズを行う機能が備わっている点です。スクエアのフレームに収まるように編集しようとすると手間がかかりますが、オートリフレームのおかげで面倒な作業をほぼ自動で行えます。
編集の手間を大幅に削減できるため、ビジネス面でも大いに役立つでしょう。
2)InShot
InShotは、スマホで動画編集ができるアプリです。動画のトリミングやフレームのサイズ変更だけでなく、フィルタ加工やテキスト追加など、10種類以上の編集機能を搭載しています。操作性に優れており、画面レイアウトもシンプルで見やすいため、初心者も簡単に動画編集を行えるでしょう。
フレームのサイズを変更するときは、インスタグラム用に正方形に変更するだけでなく、Tiktok用の9:16のサイズや、YouTube用の16:9のサイズに変更することもできます。編集した動画を直接インスタグラムへ投稿できるため、アプリを切り替える手間もかかりません。
3)ビデオスミス
ビデオスミスは、簡単な操作で動画を正方形にできる動画加工アプリです。使い方が簡単でありながら、複数のエフェクトを追加できるなど、使い勝手に優れています。トリミングも手早くできるため、編集作業に時間がかかりません。
字幕テキストやアフレコBGMなど、充実した機能を無料で使えるのも魅力的です。編集作業も簡単なタッチ操作で行えるため、アプリを使い慣れていない方におすすめです。
4)Filmora
Filmoraは、使いやすさに特化した高性能動画編集ソフトです。初心者向けの簡単編集モードと、上級者向けの高度編集モードの2つのモードが用意されており、レベルに合わせて選べます。
高度編集モードは、無料でありながら豊富な編集機能を搭載しています。動画を正方形に編集するトリミング機能だけでなく、背景やエフェクトを変更するフィルター機能や、動画の切り替わりを設定できるトランジション機能なども利用可能です。
スムーズな操作性で、無料で高度な編集を行えるコストパフォーマンスに優れたソフトだといえるでしょう。
スクエア動画を使って情報発信を強化しよう
スマホとSNSの普及とともに、スクエア動画のニーズが徐々に高まっています。まだ利用する企業は少ないものの、今後は多くの業界で使用される可能性が高いといわれています。今回紹介した編集アプリなどを活用して、スクエア動画をビジネスシーンで積極的に活用していきましょう。
Video BRAINは、簡単操作で動画を編集・制作ができるサービスです。スクエア動画などの編集も直感的な操作でできるため、初心者の方も安心です。
商品・サービス紹介やキャンペーン案内など、動画を使い分けることも可能です。スクエア動画の制作を検討している方は、配信する媒体に合わせて動画制作をサポートしてくれる「Video BRAIN」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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