素人が惹きつけるサムネイルを作るには

なにかの手段を用いて情報発信をしたいとき。動画でも文章でも、意外と見落とされがちな部分があります。それが動画のサムネイル、記事のアイキャッチで、とても動画のリーチ・エンゲージメントを高めるうえでとて重要になってきます。

情報発信するときは、クリック率や反応率といった、エンゲージメントの割合を計測するのが大切になりますが、そのエンゲージメントは何も中身だけに左右されるわけではありません。実は、サムネイルやアイキャッチといった、クリック前のビジュアル要素が、クリック率を大きく引き上げるのです。

デザイン性に優れていてパッと目を引くサムネイルは、ある程度のデザイン経験やセンスが必要に思われるかもしれません。

しかし魅力的なサムネイルにはある程度のセオリーがあり、きちんとポイントを押さえれば、初心者でも惹きつけるサムネイルを作ることができます。
さらに最近は無料でも簡単に優れたデザインのクリエイティブを作れるツールも豊富にあり、極めて低コストで高クオリティなサムネイルの作成が可能になっています。

今回は、デザイン初心者が魅力的なサムネイルを作る方法をご紹介します。

サムネイル、アイキャッチがいかに重要か

YouTuberやブロガーといった、発信で収入を得ている人たちは、数字をよく見ています。もちろん中には、感覚で当てている人もいるでしょうが、多くの発信者が数字に強く、数字を計測して分析して、再度仮説を立てることを得意としています。

その数字を大きく引き上げるのがサムネイルやアイキャッチです。YouTuberにしてもブロガーにしても、コンテンツに自信があってもまず見られることをしなければ、戦いの土俵にも上がれません。その土俵に上がるためにまず最初に必要となってくるのが、興味を惹きやすいサムネイルなのです。

いくら中身を詰め込んでも、最初のサムネイルが汚かったり関連性が低ければ、誰もクリックすらしようとしません。そもそも未読の読者には何を意味しているかわかりませんし、シェアしようとも思われなくなります。

このシェアという概念が大切で、興味深い動画やブログ記事は拡散されて大勢のタイムラインに載ります。そのとき、”タイムラインの美観”を大切にする人たちがいるのです。フォロワー層を多く抱えるインフルエンサーと呼ばれる人ほど美観を大切にし、自分自身も含めて、パッとみたときのタイムラインの質が揃っていることを好みます。

見た目がシェアされやすくなるかどうかを左右する側面は確実にあるのです。

トップYouTuberに学ぶ効果のいいサムネイル

では、トップYouTuberに学んでいきましょう。彼らは数字を非常に分析していて、仮説検証を繰り返した結果、いまのサムネイルに到達しています。つまり、クリック率を比較した結果、現時点で最高だと彼らが感じているサムネイルがつけられているのです。

メンタリストDaiGo

心理分析で有名なメンタリストDaiGoさんは「自分はもっとも裏側の数字をみている」と公言しており、仮説検証は相当繰り返されているものと考えられます。その結果がこちらです。

(YouTubeより)

目につくのが大きめのキーワード+タイトル、笑顔のDaiGoさんです。ポーズを取った写真に、タイトルをすべて書き込んで、さらに「最高の朝食」「成功する子」といったキーワードを大きめにしています。これは親しみやすさ+信頼性+信用度を高めているはずです。
そして、「何が起きるか」「アレが止まらない」など、答えが気になるタイトルを大きく出すことで、その答えを知りたいと動画の再生につながるのでしょう。

HIKAKIN

さらに、トップYouTuberのHIKAKINさん。HIKAKINさんは、画面が明るめです。視聴者層が若いこともあって、明るめかつ元気で、画面から弾けてくるようなエネルギーがあります。赤色を使ったテロップに、さまざまな表情(顔芸)を用いて、若年層の関心を引きます。

(YouTubeより)

そして、サムネイル内の写真やロゴを見るだけで動画の内容が分かるようになっています。見る前からある程度中身を把握させることで、再生後に「思ってたのと違う」と離脱してしまいエンゲージメントを下げることを回避できているのではないでしょうか。

サムネ作りに役立つ無料サービス

では、サムネイルを無料で作るのに役立つのはどのようなサービスかみていきます。

Canva

Canvaはフリーの画像作成サイトです。プレミアムプランもありますが、フリーでも十分な威力を持ちます。Canvaの大きな特徴は、マウスクリックだけで感覚的に操作できる点です。見た目の調整をしながら、少しずつ画像をずらしたり、文字の色を変えたりしつつ、完成品をつくっていくことができます。

プロが作ったようなデザインになるテンプレートもたくさんありますし、世の中にはCanvaで魅力的なサムネイルを作る方法を教えてくれるサイトやYouTubeもあり、教材には事欠かないことでしょう。
日本語フォントも豊富で、動画のテーマや雰囲気に合わせたフォントを選べます。どこか素人臭いサムネイルになってしまう大きな原因は、「フォントがダサい」ということも多いのです。

Canvaなら、イラストレーターやフォトショップほどの複雑な処理はありません。パワーポイントでスライドを作る感覚で、本当に簡単に作成することができます。また、他人にデータを引き渡すこともできるので、より上級のスキルを持った人からデータをもらったり、人にあげたりもできます。(受け渡し機能はプレミアムプランのみ)

Canva

ピクスタ

Canvaもフリー素材と提携しているので、ある程度の素材は揃っています。が、さらに多様なクリエイティブを作りたい場合やCanva上に思うような素材が無い場合は、ピクスタなどのフリー素材提供サイトから適宜購入するのがおすすめです。

素材は有料になりますが、視点を変えれば無料の素材ばかり使っているサイトとの差別化になります。どうしても画像はフリー素材だと「見たことのある画像」になりがちです。その既視感を避けるためにも、少しお金を出してでも、良質な素材にお金を出すのはいい投資と言えるでしょう。

PIXTA: 写真素材・ストックフォト | 日本最大級の画像素材サイト

いらすとや

一方、「どうしても予算が・・・」とか「最初なので無料素材で仕上げたい」「実写ではなくイラストでいい」という場合は、いらすとやもおすすめです。いらすとやは可愛らしいイラストが無料で使えて、さらにはどんどん新作がアップされるので、既視感はありながらも表現次第で大きな可能性を持ちます。

しかし、いらすとやの利用には注意があって、商用利用は20点までという制限がついているのです。無料で使えるからといって使いまくると、20点をオーバーしてしまって費用を請求されることになります。これは利用規約を読んでいない方が悪いので、支払わなければなりません。よって、メインで使うのではなく、アイキャッチのサブといいますかワンポイントに使うのがおすすめです。

検索結果 ウェブの結果(サイトリンク付き) かわいいフリー素材集 いらすとや

Color supply

Color supplyは、配色を選べるサイトです。カラーチャートをぐるんと回して、好みの配色を選べます。配色はとても大切で、ここは訓練をしないと、めちゃくちゃな色使いになって離脱を招いてしまいます。プロっぽい、とても”それっぽい”印象を与えるためにも、配色の勉強が必要です。

また、何かのテーマカラーを決めてそれを中心に配色していくのもおすすめです。たとえば、地域の情報を発信するローカル動画を作るなら、アイキャッチはその市のゆるきゃらの配色を借りるなど。配色は知的財産で保護されているのですが、あらかじめ許可を得るなどの手もあります。

配色も権利として守られているケースがありますので、くれぐれも安易なコピーはしないでください。

Color Supply

デザイン初心者におすすめのデザイン書

デザインは見た目を左右するので、一流とそうでない人の差が極めて出やすいジャンルです。一流とそうでない人をわかつ決定的な差は、「余白」や「計算でつくっているか」だと考えられます。

デザインは見た目に関わるのでなんとなく誰でもできそうな気がして、さらには自分でもできそうと思ってしまいます。しかし、一流のデザイナーは生まれ持ったセンスに加え、裏側に計算と論理があります。

その論理性をある程度まで模倣し、自分でなんとかしていくには、一度情報が体系的にまとまっている書籍を読むのががおすすめです。理論をわかりやすく、再現しやすく書いてくれています。デザインという手を動かす作業に対して本を読むというのは少し違和感があるかもしれませんが、いきなり作ろうと思っても何から始めればいいか分からない人も多いので、事前に知識を仕入れてからとりかかりましょう。

『ノンデザイナーズ・デザインブック』

『ノンデザイナーズ・デザインブック』は、タイトル通り、非デザイナーのためのものです。デザインの理論が書いており、素人が作ったデザインをプロが直したとき、その差分を自分でみつけて、何が大きく変わったのかを学習していく、という作りです。

デザインについて右も左も分からない人は、まずこの一冊を読み込むことがおすすめです。目から鱗な情報がたくさん詰まっており。その後見える景色が全く違うものになるはずです。

『けっきょく、余白』

デザインの効能とは、読みづらさ、理解しづらさ、つまり伝わりづらさをなくすところにあります。では、伝わりづらいデザインと、伝わるデザインは何が違うのでしょうか。それは「余白」だとデザイン業界では言われます。空間の取り方、余白の使い方で伝わるかどうかが変わってくるのです。

素人がつくるとぎゅうぎゅうに詰めてしまって、見づらくなりますが、プロが作ると十分な余白がとられて見やすくなります。その違いを解説してあり、同時にプロのデザインと素人のデザインの違いがビジュアルでわかります。

まとめ

今回は、デザインの素人が、魅力的かつ惹きつけるアイキャッチを作る方法をみてきました。

動画を視聴する前に、YouTubeでもコーポレートサイトでもブログでも、どこかに動画が掲載されて比較されますから、その比較のなかで抜きん出るためにアイキャッチの重要性は高まるばかりです。

ただ、動画作りには、撮影コストや工数(時間的コスト)がかかりますので、アイキャッチまで作っている予算がなくなるのが現状です。よって、自分でつくってみましょう!そのために今回の記事をお届けしました。

そのコストの話でいうと、動画は撮影にも時間がかかって、さらに編集作業が無限に時間を取られるという見えないコストが存在します。延々と無限に編集してしまうコストです。これはトップYouTuberのHIKAKINさんが、数分の動画に何時間も編集をかけることからもわかります。

そのような見えないコストを支払っていては、肝心の採用やお問い合わせや、会社のファン化につながる部分がおろそかになってしまいます。よって、あまり過剰に動画へのコストをかけすぎるべきではないのです。強調しておくと、コストをかけるべきではない、といっているのではなく、かけすぎることが問題なのです。

そのコストを大幅に削減し、もっとやるべきことに専念できる、それがビデオブレインの大きな魅力です。月々プランで動画作り放題で、定額でありながら、たくさんの動画を作って訴求していくことができます。

動画編集と魅力的なアイキャッチ作りをできるだけ効率的に行い、より多くのユーザーにリーチすることでサービスをグロースさせていきましょう。


 

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