街中や駅でみかけるデジタルサイネージ動画とは?メリットや制作ポイントを紹介

今やさまざまな場所で目にするようになった「デジタルサイネージ」。設置数の増加はもとより、形、大きさ、解像度、種類や利用されているシーンなどのバリエーションが飛躍的に増えていることからも、需要の高まりがわかります。

デジタルサイネージとは

デジタルサイネージとは、屋外、店頭、公共空間、交通機関などで、液晶ディスプレイなどの電子表示によって情報を発信するメディアの総称です。ディスプレイ技術の進歩と、無線LANなどのデジタルネットワークの普及により、従来のポスターや街頭の看板に代わる広告メディアとして、注目を集めてきました。

成長著しいデジタルサイネージ市場

矢野経済研究所によると、デジタルサイネージの国内市場規模は2019年で2840億円(見込み)で、2024年には4180億円にまで成長すると予測しています。さらに広告利用においては、株式会社サイバーコミュニケーションズが株式会社デジタルインファクトと共同で調査したデジタルサイネージ広告の市場規模は749億円(見込み)、2021年に1000億円を超え、2023年には1248億円になると予測しています。成長が著しい市場であることがうかがえます。

参照:デジタルサイネージ市場に関する調査を実施(2020年) | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所

さまざまな場所で大量の情報提供が可能に

デジタルサイネージは、あらゆるシーンで利用されており場所を選ばないという点もデジタルサイネージの大きな魅力でしょう。駅、空港、大型商業施設の壁面や屋上看板は既にメジャーな設置場所になっており、医療機関などでもよく利用されています。最近では、サッカーやバスケットボールのピッチやコート脇の広告看板にも、デジタルサイネージが登場しており、情報のアナウンスに幅広く利用されています。

最先端技術を搭載

高画質の動画や音声で情報を伝えることができるデジタルサイネージ。人の目を自然に引くことができるというメリットに加え、時間帯やエリア、更には画面のそばにいる人に合わせて表示させる内容を変化させることができるフレキシブルさが大きな特徴です。。
最先端の技術により、備え付けカメラが人間の顔を認識し、そこから年代や性別などを判断して流す動画を変更することが可能になりました。また、インターネットと接続することで、利用者自身が操作し、自分が見たい動画を選択したり、画面を表示させたり、インタラクティブな使い方もできるようになりました。こうした点が、一方通行になりやすかった従来の広告看板と大きく異なるところでしょう。


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コスト面がネックに


メリットの多いデジタルサイネージですが、コスト面がネックになってきます。
クリエイティブにかかる費用の以外にも、ディスプレイの購入や設置する周辺を整える費用などがかかります。導入の際には従来の広告や看板などの費用との比較や、継続して利用するための中長期的なビジョンがあるのかなどの検討が必要です。

デジタルサイネージの種類

デジタルサイネージにはいくつか種類があります。利用するシーンや広告目的に合わせて、どのタイプを使うのかを選びましょう。

スタンドアロン型

スタンドアロン型は、デジタルサイネージ端末が単独で動作してコンテンツ配信を行います。モニター単体で表示するので使用する映像の表現は制約されますが、デジタルサイネージの中では比較的低コストで運用することができます。

配信するコンテンツを頻繁に更新する必要がない場所での利用に向いており、商品サイクルが長い商材を扱う店舗や、施設の案内板、会社内でのマニュアル表示や作業手順の表示などが適しています。

ネットワーク型

ネットワーク経由でコンテンツ配信をするデジタルサイネージです。遠隔地での設置や多くのエリアに展開するケースに適しています。再生動画のスケジュールを設定できるため、動画の切り替えで担当者が設置場所に何度も足を運ぶ必要がありません。

ネットワーク型のデジタルサイネージを導入すると、届けたい情報を効率的にアナウンスすることができます。複数の店舗で一斉にキャンペーン情報を提供したり、天候や客足などをチェックして、そのときの状況に応じた情報を提供したりすることも可能です。駅、百貨店など、端末設置場所での作業が難しい場合に適しています。海外に設置する場合もネットワークを通じて情報を差し替えられるため非常に便利です。

インタラクティブ型

利用者が操作することができ、操作によって画面に表示される情報が変化します。タッチパネルが使われことが多く、観光案内や不動産の物件情報、自動販売機など、おもに利用者の希望で画面を切り替える必要があるものに利用されています。

デジタルサイネージに適したコンテンツ

それでは、実際にデジタルサイネージでコンテンツを配信するにあたり、どのような点に注意すべきなのでしょうか?デジタルサイネージ用の動画を制作する際、以下の3つが重要になります。

使用場所に合わせた演出

デジタルサイネージで動画コンテンツを流す際は、サイネージの設置場所や使用されるデバイスを踏まえて動画を制作します。
例えば、店頭に設置する大画面ディスプレイと、売り場に設置されるタブレット端末では、最適となる動画の内容や演出は変わります。また、一度に大勢の人たちで見るものなのか、それとも、個別に見てもらうものなのかで、流すべき動画の内容は変えるべきです。

目立つだけでなく、しっかりと伝わるもの

偶然その場を通り掛かった人々の関心をひきつけるのが、デジタルサイネージのポイントです。しかし、人々の足を止めて興味を持たせるだけでなく、しっかりと内容が伝わるものにしないと、その内容はすぐに忘れさられてしまいます。
伝えたい情報をしっかりと届けるためには、内容が伝わるような工夫が大切です。「目立つ」と「伝わる」が高い次元で融合しているようなものにする必要があります。

完成度の高いコンテンツ

デジタルサイネージを見た人にとっては、その動画コンテンツが企業や商品、サービスのイメージに直結するため、ブランディングを意識した高品質な動画に仕上げる必要があります。デジタルサイネージをうまく利用すれば多くの人の心を引きつけると同時に企業イメージの向上につながります。

まとめ

デジタルサイネージで配信する動画を制作する際、大切なのは「場所に合った内容であること」「目立つと同時に内容が伝わること」「イメージアップに繋がるような完成度の高さであること」です。これらのポイントを満たすには、どんなツールを使って動画制作を行うかが重要になってきます。しかし、そこまで動画制作に予算をかけられないというケースも多いのではないでしょうか。


 

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