2022/06/30
生活協同組合コープかごしま
年間約110本の動画制作を実現!「伝わる」広報に成長!販売促進にもつながった動画活用法
鹿児島市に本部を置き、共同購入や個別配送、店舗事業などを手がける生活協同組合コープかごしま。地域や環境、社会に配慮したモノ・サービスを提供するエシカル消費をはじめ、SDGsにつながる取り組みを積極的に行っています。
組合の取り組みをよりわかりやすく広報するため、2021年4月に立ち上げられたのが、総合企画本部情報通信課。同課で Video BRAINを活用して動画制作を開始したところ、大きな反響があったといいます。一体どのような取り組みを行なっているのでしょうか。
総合企画本部を統括する馬見塚聖一さんと情報通信課で動画制作を担当する飯塚伸一さんに教えていただきました。
※2022年5月のインタビュー内容です。
◆導入前の課題
- 自社サイトに情報を載せても、あまり読んでもらえなかった
- 組合内で動画のニーズが高まっていたが、制作できるメンバーがいなかった
◆成果
- 組織体制も整え、安定して動画を制作できた
- 媒体ごとに動画を作り分け、戦略的に発信を行なった
- 動画で告知した新商品がわずか半日で完売した
目次
従来の広報はテキスト中心。数年前から動画のニーズが高まっていた
――動画の制作を開始した経緯について教えてください。
馬見塚:かねてより、自社サイトの新着情報などに各種イベントや商品について取り上げてきました。ただ、テキストで紹介するだけでは、PR効果が弱いなと感じていたんです。たとえば「オンラインイベントの参加者を募集中」と文字だけで内容を伝えても、しっかり読んでくれる人は少数です。実際に4~5年ほど前から、組合内では「文字ばかりでは誰も読まない」という意見が上がっていましたが、社内で動画を作れるメンバーはなかなかいません。それでも、これまでのやり方を見直し、広報を強化するニーズが組合内で高まり続けていました。
そうして組合理事からも直々に「動画に取り組んでみてはどうか」という話があり、いよいよ本格的に動き出すことになったんです。新たに広報では情報通信課を立ち上げ、SNSにも力を入れて情報発信していくことになりました。それに伴い、動画編集できるサービスを探し、Video BRAINを導入したんです。
――なぜVideo BRAINを採用したのでしょうか?
馬見塚:Video BRAINに問い合わせたときに、営業担当の方が「なぜ動画を作りたいのか」「どんな動画を作りたいのか」と具体的に聞いてくれたからです。ほかに2社ほど検討しましたが、根本的なニーズに関する質問をしてくれたのはVideo BRAINだけでした。「これなら本来の目的からブレずに動画づくりに取り組めそうだ」と感じました。
実際にトライアルで試したところ、操作しやすく、後から修正できる柔軟さも気に入りましたね。
年間110本の動画を制作し、大反響。商品販売にも好影響があった
――2021年4月からVideo BRAINを導入していただいています。どのように動画を制作されてきましたか?
馬見塚:私は全体のディレクションを行っており、実制作は飯塚ともう1名のメンバーが行っています。
飯塚:制作の流れは、まず発信したい内容に対し「どのような切り口で紹介するか」と企画を立てます。その企画に動画が最適だと判断すれば、動画を制作するかたちです。たとえば、商品を取り上げたいときに「レシピを紹介する」という企画を立てたとします。レシピ紹介なら、動画にした方がわかりやすいですよね。全ての内容を動画化したのではなく、あくまでも選択肢の一つとして「動画」という手段を増やしたイメージです。
――それぞれの情報に対し、最適な見せ方を考えるということですね。動画を制作する際、工夫されている点はありますか?
飯塚:先ほど馬見塚が言ったとおり、文字が多すぎる情報は読まれません。それは動画においても言えることです。多くの情報を盛り込もうとすると、動画もテロップや文字だらけになってしまいますが、できるだけ端的に伝えることを意識しています。できるだけ短い言い回しに変更したり、演出を工夫したりすることも大切です。
馬見塚:そのほか、配信先に応じて動画を作り分けています。Facebookなら比較的長い動画でも見られるので、組織の活動報告などの内容。Twitterは短い動画と相性が良く、「今日は何の日」といった記念日と絡めて短いコンテンツを作ることもあります。Instagramでは、商品を使ったレシピ動画が多いでしょうか。 各媒体の特性に合わせて、動画をアップしています。
※掲載している動画は全てVideo BRAINの配信システムを利用しています。
――動画の反響や成果はいかがでしたか?
馬見塚:たとえるなら、白黒テレビがカラーテレビになったときくらいの反響がありました(笑)。組合理事や職員たちからは、「広報がガラッと変わった」と驚きとお褒めの言葉をいただいています。これまでのやり方が時代遅れすぎたのかもしれませんが、動画のおかげで「伝わらない広報」から脱することができました。
また、2021年は累計110本ほどの動画を制作できたので、その活動が認められて新たにメンバーを1名増員できたのも成果の一つです。
――最も反響があったのはどんな内容ですか?
飯塚:コープかごしまの50周年を記念して開発された、高級食パンの紹介動画です。工場長や開発者のインタビュー、工場で生産している様子などを入れて、商品を身近に感じてもらおうと工夫しました。ほかにも高級感を出すために細字フォントで統一する、背景を暗めにするといった細部にもこだわっています。
――商品開発に携わった方々が登場されていることにより、リアルな思いが伝わってきますね。実際の販売数にもつながったのでしょうか?
飯塚:発売前にパンを生産する商品部からは「たくさん作ったから、どれだけ売れても大丈夫だよ」なんて冗談まじりに言われていたのですが、発売開始からわずか半日で完売しました。動画の効果が具体的な数字として出た好例ですね。
要望を伝え、アドバイスをもらえるミーティングの時間が最も有意義
――Video BRAINを使っている中で、便利だと感じる部分はどんなところですか?
飯塚:クラウド上で編集できるので、職場以外の出先でも使えるのがありがたいですね。
また、要望をすぐに反映して機能をアップデートしてくれるのもVideo BRAINの良いところです。私は趣味でゲームを作っていたことがあり、そのときにいろいろなツールを扱っていたので、Video BRAINを使う中でも「もっとこんな機能があったらいいのに」と思うことがあるんです。
その改善点を担当者の方に伝えると、実際に実装されたこともあります。特に「一つ戻る」や「複数選択」ができる機能は、追加されてから非常に編集が楽になりました。導入後、どんどん使いやすくなっていると感じます。
――「担当者が意見をしっかり吸い上げてくれる」というお声は、他社様からも多くいただきます。
馬見塚:担当者の方とは月1回のミーティングを行いますが、正直なところ、最初は少し多いのではないかと感じていたんです(笑)。しかし、継続してサービスを利用するうちに、担当者の方と話して要望を伝えたり、動画制作のノウハウを教えていただいたりするのは、本当に有意義だと感じるようになりました。今ではこの時間が、Video BRAINの一番の魅力だと思っています。
――ありがとうございます! ちなみに、担当者とやり取りする中で印象に残っている出来事はありますか?
飯塚:基本的な動画制作について教えていただいた内容は今でも役に立っています。そのときに「人は何秒間で何文字読めるのか」といった話があり、以降は文字数にも気をつけるようになりました。動画に入れる原稿ができあがったら、1文字でも削れる箇所を探しています。
ほかにも「強調したい部分はアニメーションを入れて動かすと良い」など、アドバイスがあった点はいつも心がけていますね。
たくさんの組合員を巻き込みながら、動画制作の幅を広げていきたい
――今後、Video BRAINをどのように活用していきたいですか?
飯塚:今後はもっと他部署を巻き込んで展開していきたいですね。これまでの動画は、情報通信課で制作してきました。しかし、他部署も含めてさまざまなメンバーがVideo BRAINを使えるようになれば、社内で「こういう動画を作りたい」と思ったらすぐ対応できるようになります。
実は、新たに人事や商品部、店舗や配達担当のメンバーもVideo BRAINを使えるようにしました。広報以外のシチュエーションでも、動画にした方が伝わりやすい場合があります。あらゆる情報発信において動画を一つの選択肢として持っておける状態にしたいですね。
馬見塚:いま伝えたいことをリアルタイムでお知らせするのは、我々にとって重要なポイントです。「今朝、新鮮な魚が入荷した」といった、できるだけ早く伝えたい情報が少なくありません。
――制作できるメンバーが増えると、よりスピード感を持って発信できますね。
飯塚:動画の撮影においても、いろいろな人を巻き込んでいきたい思いがあります。以前、商品紹介動画を制作したときは、被り物をした所長や課長に出演してもらった例があります。チャレンジコンテンツとして、劇団気分で楽しみながら挑戦しました(笑)。コープかごしまには名物職員のような方が大勢いますから、彼らにも動画出演してもらいたいです。
馬見塚:組合内だけではなく一般の方とも接点を持てたら、と思います。たとえば「購入した商品を使った料理動画」を送ってもらい、我々がアップする企画などを考えています。
さらに、長い時間をかけて渾身の1本を制作するような内容にもチャレンジしてみたいです。組合員の植樹活動を取り上げて、年単位で木の成長を追いかける……なんて長期的に取り組む企画も考案中です。 動画はかたちとして残り続けるものです。広報としても、制作を積み重ねて動画が組織の財産になっていけたらうれしいですね。
まとめ
動画制作に際しては、「毎回必ず一つは新しいことにチャレンジしている」と言います。アニメーションやエフェクトなどVideo BRAINの機能をフル活用しながら、より「伝わる」動画づくりを推進しているようでした。各SNSの媒体ごとに動画を使い分けている点にも、きめ細かい戦略を感じます。
タイムリーな情報を臨場感たっぷりにお届けしたい同組合にとって、動画は最適な広報手法の一つだったようです。「いつでもどこでも手軽に作れること」が求められる現場だからこそ、Video BRAINが合っていたのかもしれません。
動画を活用し、SNSで企業が積極的に発信するケースは多く見受けられます。一方、制作体制が追いつかず、思うように動画が作れなかったり、イメージ通りの編集ができなかったりすることも少なくありません。
制作体制やクオリティに課題がある方は、Video BRAINを使って情報発信を加速させてみてはいかがでしょうか。
生活協同組合コープかごしま
事業内容:
1. コープ商品と産直品の予約注文配達の「共同購入事業」
2. 組合員個人のお宅に直接商品を配達する「個別配達事業」
3. 生鮮食品やコープ商品を中心に毎日の食卓の材料を提供する「店舗事業」
4.「小さな掛け金で大きな保障」お互いさまの気持ちで組合員の立場に立って保障する「共済事業」
5.「助け合い」の心を大切に介護支援やヘルパー派遣を実施の「福祉事業」
6. 住宅リフォーム、車検、冠婚葬祭等の斡旋、生活全般をお手伝いする「利用事業」および「100円ショップ ザ・ダイソー」ならびに「各種保険」取り扱い(※関連会社(株)コープサービスにおいて展開)
所在地:鹿児島県鹿児島市広木一丁目1番1号
職員数:一般・地域375人、専任89人、定時・アルバイト1667人
https://www.kagoshima.coop/