スマホやビデオカメラで撮影した動画に対して、何か物足りなさを感じたことはありませんか?原因はいくつか考えられますが、「照明」も大きなポイントになります。
動画のクオリティを上げるには、照明機材の使用が欠かせません。そこで本記事では、機材の選び方をはじめ、おすすめの照明機材10選を紹介。照明や撮影場所のレンタル、ライティングの基本についてもあわせて解説していきます。
目次
動画撮影に照明(ライト)はなぜ必要?
スマホなどで気軽に撮影した動画に、照明(ライト)を使用する場合は少ないでしょう。しかし、照明を使うことで「映像のクオリティが上がる」「出演者の表情をはっきり見せられる」などのメリットが得られます。ここでは、そのメリットについて詳しく解説します。
映像のクオリティが上がる
照明を使用することで映像のクオリティが上がる理由は、「ISO感度」にヒントがあります。ISO感度とは、デジタルカメラが光を感じる値を数値にしたものです。撮影する環境によってISO感度が調整され、暗い場所での撮影ではISO感度を高く設定しなければなりません。
しかし、ISO感度が高くなると、ノイズが入って画像の細部が乱れ、画質も悪くなるデメリットがあります。反対に、ISO感度が低くなるほど細部が鮮明に映り、画質がきれいになるのです。
照明を使用して撮影環境を明るくすれば、ISO感度を低くできます。そうなると細部がはっきりと映り、映像のクオリティが上げられるでしょう。
出演者の表情をはっきり見せられる
照明を使用せずに撮影した動画は、出演者の顔に影ができてしまったり、顔色が悪く映ってしまったりと、「表情がわかりにくい」という難点があります。基本的には、撮影する室内に元から設置されている照明だけでは不十分でしょう。
出演者の表情が明るく映ると、動画全体の印象が格段に良くなります。動画の訴求力アップにつながり、企業や商品などのイメージアップにも役立ちます。
動画撮影で使用される照明の種類
動画撮影によく使用される照明の種類は、「蛍光灯」「白熱灯」「HMI」「LED」の4つです。それぞれ特徴があり、費用や消費電力、電球の寿命などに違いがあります。ここでは、各照明の特徴を詳しく解説し、撮影に向いている場面を紹介します。
1. 蛍光灯
一般家庭や店舗などでおなじみの光源である蛍光灯も、動画撮影に使われています。撮影に使われる蛍光灯の形状は、室内照明でよく使われている棒状や円状のものではなく「電球型」が主流です。
蛍光灯には「値段が安い」「発熱が少ない」「寿命が長い」というメリットがあります。
一方、デメリットもあります。蛍光灯は、肉眼ではわからない速さで点滅しています。それによって細かいちらつきが映像に表れてしまう「フリッカー現象」の発生がネックです。一般的にフリッカー現象は、シャッタースピードの調整で防げます。しかし、シャッタースピード調整ができないもの(スマホやビデオカメラなど)で撮影する際、蛍光灯はあまり向かないでしょう。
2. 白熱灯
白熱灯は色を正確に見せることができ、一般家庭でもよく使われます。動画撮影で使用するメリットは、「電球自体が安い」ということが一番です。
しかし、電球の寿命が短く、消費電力に対して発光量が少ないなどのデメリットがあります。発熱するために長時間の撮影では高温になり、危険が伴う恐れも考慮しなければなりません。また、オレンジに近いキャンドルのような光の色合いはムード感を演出できますが、陰影がつきやすく、動画撮影には向かない場合があります。
3. HMI
HMIは「Hydrargyrum Medium-arc Iodide」の略称で、メタルハイドランプを使用した照明です。一般にはあまりなじみがなく、映画やドラマの現場や撮影スタジオなどで使用されていることがほとんどでしょう。光量がとても大きく、種類によってはストロボと同等か、それ以上の光量を誇ります。
メタルハイドランプは、光の安定に時間がかかることも特徴です。大きな施設(体育館や球場など)でも使われており、点けてすぐに大きな光を放たず、時間をかけて点灯していきます。そのため、同じメタルハイドランプを使用したHMI照明も光の安定に時間が必要です。
HMI照明のデメリットは、照明自体の値段が高いことです。大きなタイプはもちろん、コンパクトなものでも最低10万円ほどかかり、ほかの照明に比べてかなり高額です。また、省電力が特徴とはいえ、消費電力もほかの光源に比べて大きいことから、高コストだといえるでしょう。加えて、専門性の高い照明であることから、扱いにはある程度知識が必要であり、初心者には向かない場合があります。
4. LED
昨今、一般にも普及しているLED照明は、4種類の照明の中では一番新しい光源です。開発当初は高額で光も弱かったため、動画撮影には向かない照明でした。しかし、技術が進むにつれ、光はより強くなり、値段も安く提供されるようになったことから、現在では照明器具として浸透しています。
LEDのメリットとして、ほかの光源に比べて大幅に寿命が長いことや、電力も少なく済むことから、ランニングコストがおさえられる点が挙げられます。さらに、発熱がないために安全性が高いこと、十分な光量が簡単に扱えることもメリットでしょう。また、振動や衝撃に強い点も特徴です。
以上をふまえると、蛍光灯や白熱灯のメリットを併せ持ったLEDは、動画撮影の照明として一番おすすめです。
動画撮影用の照明を選ぶ際の5つのポイント
クオリティの高い動画を撮影するには、照明が欠かせません。しかし、動画撮影用の照明は種類もたくさんあり、どうやって選べば良いのか悩んでしまう人も多いでしょう。ここでは、の5つに絞り、ポイントを解説していきます。
ポイント① 消費電力
基本的に、照明は消費電力が大きいほど明るくなります。長時間の撮影では照明の使用時間も長くなり、バッテリーの消耗も早くなってしまいます。
照明の種類や明るさ、製品によって、消費電力が異なります。消費電力の大きい照明の場合は、長時間の撮影に備えてバッテリーの予備を持つなどの対策を行いましょう。また、充電しながら使用できるものや、電源コンセントが使える製品もあります。撮影の規模や撮影時間に合わせて選びましょう。
ポイント② 照度
照度とは、照明の明るさを表す数値のこと。単位には「ルーメン」や「Lux(ルクス)」が使われています。「ルーメン」は光の量、「Lux(ルクス)」は照らされている面の明るさを表す単位です。撮影物や撮影対象からの距離によって、必要な照度は異なります。言い換えると、どのくらいの照度が必要かは決まりがありません。
出演者の表情を撮る際に照度はそれほど必要ではありませんが、夕方以降の屋外撮影時には十分な照度が必要です。購入後に「照度が足りない」といった事態にならないためにも、撮影対象や状況を鑑み、必要な照度を確かめておきましょう。
ポイント③ 静音性
動画撮影中に余計な音が入らないよう、照明には静音性も重要です。照明の種類や大きさによっては光源が熱を持つため、それを冷やすために冷却ファンを搭載している場合もあります。その冷却ファンの音が撮影に影響することもあるのです。
一方、小型の照明には、冷却ファンが搭載されていないことが多く、静音性が保てるメリットがあります。撮影規模が小さいなど明るさをそれほど求めない場合は、小型の照明器具がおすすめです。
ポイント④ 演色評価数
演色評価数とは、撮影する被写体の色を正確に表すための性能が数値化されたものです。演色評価数は「CRI」で示され、1~100の数値で表します。CRIの数値が100に近づくほど演色性が高く、被写体の正確な色を表現できます。
動画撮影の照明には、CRIが93以上がおすすめです。照明を選ぶ際は、必ずCRIの数値を確かめておきましょう。
ポイント⑤ 定常光
動画撮影に必要な照明は、「定常光」であることが必須です。定常光はビデオライトとも呼ばれ、フラッシュやストロボなどの瞬間光と違い、常に光を安定して出し続ける照明機材です。明るさを補えるほか、色や質感の調整、被写体の立体感を出したいときにも役立ちます。
常に光を放つため、照度の調整や位置変更、照明効果の検証が行いやすいという特徴があります。初心者が比較的扱いやすいこともメリットのひとつです。コンパクトで使いやすい定常光ライトは持っておくと安心です。
動画撮影におすすめの照明10選
それでは、動画撮影におすすめの照明を10つご紹介します。
1. Yongnuo 600 LED
「Yongnuo 600 LED」は、サイズが260×188×40mm、重量1350gとコンパクトで持ち運びしやすい照明機材です。コンパクトながらも、光源に白色LED素子600個を使用し、明るさも十分満足のいくものでしょう。また、光量が100段切り替えできるのも魅力の一つ。本体のボタンを回すほか、付属品のリモコン操作で簡単に調整可能です。
また、付属のCTフィルタを使用すれば、白色や赤色に変化させることが可能で、被写体に合ったシーンを演出できます。細かい調整もきくので、値段のわりに使い勝手が良いのが特徴です。利用者からは「思った以上に明るく、光度は100段階まで細かく調整ができる」「値段が安く、コスパがいい」「リモコンが使いやすい」などといった声がありました。
初心者でも使いやすく、性能も良いためにおすすめの照明です
2. Andoer ソフトボックス 写真撮影照明キット
Andoerのソフトボックス写真撮影照明キットは、LEDライト・ソフトボックス・ライトスタンド・キャリーバッグがセットになったお得な製品です。LEDライトは126個のLEDビーズを備えており、45Wでハイパワーが特徴です。また、色温度も2700K と5500Kの2色を切り替えられます。また、付属のライトスタンドは73cmから200cmまで調整可能。低いところから高いところまで、自在に光を当てられるのが魅力です。
「スイッチで色温度が変えられるのが良い」など色温度についての評価の声や、「付属のディフューザーで柔らかい光を演出できる」「軽くて使いやすい」などといった声がありました。
何よりも様々な付属品がまとめて揃うのは魅力的でしょう。
3. Neewer CN-160 LED
「Neewer CN-160 LED」は160個のLEDを搭載した、小型のビデオライトです。Canon、Nikon、Sigma Olympus、Pentaxなど、有名メーカーのカメラとビデオカメラに対応しています。頑丈な作りに加え、軽量・コンパクトなサイズで持ち運びにも便利であり、手軽に使用しやすいでしょう。
フィルタも2枚付属されており、色温度の変化も楽しめます。調光スイッチも付いているため、撮影中に輝度を調整することも可能です。自然換気の冷却モードのため、消費電力も少なく済むのも魅力でしょう。「電池式なのに意外と電池の持ちが良かった」などのレビューもあり、人気の製品です。
4. SAMTIAN 撮影用ライト 240LED
照明器具専門メーカー「SAMTIAN」の撮影用ライト240LEDは、プロから初心者まで扱える、240個のLEDライトが付いた照明機材です。ライトスタンドやキャリングケースもセットになっており、本格照明に加えて付属品もあるお得な製品です。
スリムなデザインは持ち運びも楽にでき、室内・室外、それぞれに対応した電池や電源アダプターが付属されています。さまざまな場所での撮影に、柔軟に対応できるのはうれしいところです。
また、白とオレンジ色のカラーフィルターが付いており、色温度も簡単に変更できます。撮影シーンに合わせ、色の変化をつけたいときに役立つでしょう。「明るさは眩しすぎるくらいで、人物撮り、物撮り、どちらも申し分ない」などの高評価も見られます。
5. FalconEyes RX-18TD
「FalconEyes RX-18TD」は防水性があり、折り畳み可能な高性能ビデオライトです。2色の色温度に変化でき、さまざまなシーンに合わせて使い分けられます。また、本体の重さが450gと軽量で巻いて収納できるため、野外への持ち運びや撮影中の移動も楽にできることが特徴です。
504個のLEDライトが設置されており、十分な明るさを確保できます。また、ライトの裏面にはマジックテープが付いており、狭いところでの撮影なども上手く照らせるので便利です。加えて、CRIは95あるので、被写体の色を正確に表現できるでしょう。コントロールはタッチ式で、簡単に調整できます。
レビューでも「明るく軽い。期待以上」との声があり、持ち運びに便利な軽さや、高出力の明るさなどが評価されています。
6. Kimwood ミニ型 LEDリングライト
Kimwoodのミニ型LEDリングライトは、サイズが4.5インチ、重さ50gのコンパクトな照明機材です。パソコンに取り付ければ、Web会議の照明にも使用できます。また、バッグに入るほどの大きさなので、携帯しやすく気軽に使えるという特徴があります。
また、コンパクトながらも48個のホワイト電球、48個のオレンジ電球が搭載され、5色のモードに調光できるのも魅力です。シーンに合わせて簡単に調光できるため、簡単に撮影のクオリティを上げられます。
角度調整が自在にできる点もうれしいところ。安定感のあるクリップはスポンジ付きで、装着部を傷つけません。パソコンやテーブルなどに固定しても安心して使えます。
「手元のリモコン操作で色味や明るさが細かく調整できるのも便利」とのレビューもあり、コンパクトながらも高スペックなところが評価されています。
7. Godox LED64
「Godox LED64」は64個のLEDライトを搭載し、無段階で光量を調整できるビデオライトです。AC電源か単三電池4本で駆動し、三脚に取り付けられたりビデオカメラに装着したりと、使い分けも簡単にできます。
また、上下左右に連結可能なので、撮影規模に合わせて増設できるのも特徴です。カラーフィルターも2枚付属しており、お好みで手軽に色温度を変えられるのも魅力でしょう。また、照度も1000Luxあり、近くの被写体を照らすには十分な照度といえます。
「値段や質感、色温度も良い」「デザインがいい」といったコメントがあり、品質と価格のバランスが良い商品でしょう。
8. VIJIM VL-81
「VIJIM VL-81」は、LED電球が81個搭載されたビデオライトです。USB充電式で、3時間充電すれば150分フル輝度で使用できます。軽量小型で、色温度の変更や光量調整もダイヤル式のため、操作性が良いのが特徴です。また、3つのホットシューがあり、アダプターを使用すればさまざまな器材に取り付け可能です。
「小型軽量で操作もシンプル」「コンパクトで軽量だが、意外に光量がある」「値段のわりに光る」など、コンパクトなことやパワフルな光量、価格を評価するコメントが目立ちます。
9. Pixel G1S
「Pixel G1S」は、軽量・コンパクト、アルミニウム合金で作られているビデオライトです。持ち運びにも便利で操作も簡単、ホットシューアタプター付きなので、三脚やビデオカメラなどを簡単に取り付けられます。
また、360色フルカラーと100レベルの彩度調整が可能なところも魅力です。CRI97を誇る高い演色性で、被写体の色を正確に捉えられます。
さらに、「稲妻モード」「キャンドルライトモード」「RGBスローモード・高速モード」など、全部で12種類のバラエティーに富んだシーンを演出する、照明モード機能があります。さまざまなシーンに合わせた光効果を、簡単に設定できるのは魅力的です。
「思った以上に色温度と光量が細かく設定できるのは良い」「色温の調整が細かくできる上にカラーの調整も細かくできる」などのレビューがあり、やはり色温度やカラー設定の多彩さが高評価を得ているようです。
10. Ulanzi ハンドヘルドライト
「Ulanzi」のハンドヘルドライトは、コンパクトサイズでマグネット式、片手で握れるビデオライトです。黄色と白色のビーズ33個、RGB高輝度LEDビーズ22個を搭載し、RGBモードでは20種類の特殊効果、CCTモードでは2500-9000Kの色温度を自由に調節できます。
また、三脚穴が両端にある上、マグネットが上面、底面、背面に埋め込まれているので、三脚だけでなく、マグネットが付くところに設置できるのが特徴です。さらにディフューザーが半円柱状になっているのもポイント。この形状のおかげで、光の拡散範囲が広くなります。
「ディスプレイ付きで動作状態がわかりやすい」「マグネット装着が便利、高機能でコスパも良い」といったレビュー通り、マグネット装着や操作性の良さが高評価につながっているようです。
すぐに照明を準備できない場合はどうする?
社内で適した撮影場所がないときや照明を準備できない場合、レンタルスペースの利用もひとつの手です。
撮影用のレンタルスペースであれば、照明機材の貸し出しなどを行っていたり、動画撮影に必要な機材を一通り取りそろえているところもあったりします。動画撮影用のレンタルスペースは「スペースマーケット」のサイトで調べるのが便利です。希望の場所や撮影・収録の項目をクリックするだけで、該当するスポットが一覧表示されます。さらに、1時間あたりの価格帯や撮影場所の広さ、利用可能人数が表示され、予約の空き状況も一目で確認できます。
https://www.spacemarket.com/
そのほか、照明機材自体をレンタルできる会社も多く、数千円で貸し出してくれるところもあります。照明機材の購入に悩んでいる、購入に失敗したくないなどの場合、レンタルも良いでしょう。
きれいな動画を撮るための照明の当て方
では、きれいな動画を撮るための照明の当て方について解説します。ライティングの基本である「3灯照明」の概要や注意点をお伝えします。
ライティングの基本「3灯照明」とは
3灯照明とは、光の位置を調整し、被写体に自然な立体感を演出する手法です。3灯照明の3灯とは、「キーライト」「フィルライト」「バックライト」のこと。照明が2灯以上あることが前提ですが、この3つの光源を調整して撮影します。3灯照明の目的は、被写体に違和感がでないこと(自然であること)や影をぼやかすことです。反対に、被写体の輪郭を浮き上がらせることも位置調整によっては可能です。
ただし、初心者は無理に高度なテクニックを実行しない方が良いでしょう。照明の基礎を身につけることが、自然で違和感のないライティングへの近道です。ライティングの基本である3灯照明を理解すれば、違和感のないきれいな動画が撮影できるでしょう。
1. キーライト
3灯照明の「キーライト」は、撮影におけるメインの光源です。被写体を含め、周囲を照らす重要な照明で、光源が1灯しかない場合は、キーライトのみで撮影します。キーライトの位置は、被写体の形や特徴によってさまざまです。
人物の撮影には顔のライティングが重要です。場合によっては、正面に位置するだけでなく、前髪のかかり具合などで左右に微調整する工夫も必要です。キーライトの位置調整は、被写体の形状を理解し、柔軟に対応しましょう。
また、キーライトの高さ設定には基本があります。なるべく高い位置にセットし、被写体を斜め45度の角度で照らすことです。斜め45度が重要なのは、被写体の立体感を出すためや、明るさと暗さのバランスをとるために優れている角度だといわれているからです。
最初に45度の位置にセットすれば、被写体によるバランス調整もそこからスタートできてスムーズに行えるというメリットもあります。
2. フィルライト
「フィルライト」はキーライトによって生まれた影を補い、調整する役割のある光源です。キーライトの設置後、被写体を観察しながら位置や角度を調整します。また、フィルライトは、照明が2灯以上ある場合に使うと良いでしょう。
フィルライトは、キーライトの20%から50%の光量で照らします。このとき、フィルライトによって別の新しい影ができないよう注意が必要です。フィルライトの目的である影の緩和がしっかりできるよう、位置や光量の調整を行いましょう。
また、照明以外にも、レフ板やカポックをフィルライトとして代用することもあります。ただし、あくまで補助光としての役割なので、必ずしもフィルライトが必要ということではありません。照明機材が足りていれば使用しないケースもあります。必要かどうかに応じて使い分けしましょう。
3. リアライト
「リアライト」はバックライトともいわれ、その名の通り被写体の後方から光を当てます。被写体の輪郭を浮き上がらせる効果があり、黒い背景に対して人物が黒髪である場合や輪郭の強調などに、リアライトが活躍します。
リアライトは光の強さの調整が重要です。被写体の輪郭をより際立たせたい場合は光を強くし、自然な輪郭を求める場合は光を弱くします。立体感をどれだけ出したいかによって、光の強さをキーライトの50%から150%の範囲で調整します。
また、リアライトは後方に設置するため、撮影場所にはある程度の広さも必要です。広さが確保できていれば、被写体の後方、高さ50度から60度の位置に設置すると良いでしょう。
しかし、難易度の高いリアライトの調整は、初心者には少し難しく感じるかもしれません。照明機材が2灯以上ある場合、試す程度に行ってみることがおすすめです。
照明以外の機材や撮影のポイントについては以下で詳しく紹介しているのでぜひチェックしてみてください。
まとめ
動画撮影のクオリティを上げるには、照明の使用が必要不可欠です。照明には、蛍光灯や白熱灯、HMIなどの種類があります。性能や価格面からLEDが最も動画撮影に向いています。
照明機材を選ぶ際には、消費電力や照度、静音性、演出評価数、定常光であることの確認が重要です。また、すぐに照明機材が準備できない場合は、機材や撮影場所のレンタルを検討してみましょう。
照明にこだわって良い映像が撮れたならば、動画制作にも力を入れることが大切です。クオリティの高い映像素材を活かし、魅力的に見えるように動画編集にもこだわりましょう。編集は初心者でも使いやすく、本格的な動画が作れるツールを利用するのが重要です。
そこで、動画編集するなら「Video BRAIN」の導入を検討することをお勧めします。映像をアップロードするだけで、簡単にクオリティの高い動画が完成します。照明にこだわった高品質な動画を作りたい場合は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
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