動画編集の必須テクニック7選!制作のコツも解説

YouTubeをはじめ、動画SNSなどの人気も高まっていることから、「自分でも動画を作りたい」と動画編集に興味を持つ人が増えている印象です。

株式会社日本デザインのアンケート調査では「動画編集を仕事にできるならしたいですか?」という質問に対し、約3人に1人が「したい」と回答しており、動画編集に対する注目度の高さがうかがえます。

今後ますます動画のニーズも高まり、動画編集スキルが役立つ場面も増えるでしょう。

しかし、視聴者を引きつける動画を制作するにはスキルが必要です。そこで、この記事では、動画編集に必要なテクニックについて詳しく解説していきます。

参考:「WEB動画」に関する意識調査(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000039136.html


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・動画素材の活用や編集環境の整え方
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動画編集に役立つ必須テクニック7選

動画編集のテクニックは数多くあります。今回は効果が高く、初心者でも実践しやすいものをピックアップしました。

テクニックは以下の7つです。

  • 1. エフェクトのレパートリーを増やす
  • 2. BGMや効果音にこだわる
  • 3. 動画の雰囲気に合わせて文字を入れる
  • 4. ジャンプカットを活用する
  • 5. ショートカットを活用する
  • 6. テンプレートを作っておく
  • 7. 使いまわせる素材は保存しておく

それぞれ確認していきましょう。

1. エフェクトのレパートリーを増やす

まずは使いこなせるエフェクトの数を増やましょう。エフェクトは撮影素材に加える特殊効果のことで、場面転換や素材のクオリティを上げるために使用されます。
エフェクトには以下のようなものが挙げられます。

エフェクト 効果
モーショングラフィック テキストやロゴをアニメーション化する
トランジション カット間の移行をスムーズにする
コンスタントゲイン 音量の増減を自動で行う
トランスフォーム 動画素材を形を変える
マスク 動画の表示範囲を設定する

エフェクトのレパートリーが増えると、動画の場面にあった表現ができるようになります。
以下の動画を例として見てみましょう。シーンの切り替えやトランジション効果、BGMによる演出、アニメーションを組み合わせることで伝わりやすく工夫されています。

2. BGMや効果音にこだわる

BGMや効果音は、動画の雰囲気を大きく左右します。悲しいBGMを使えば暗い雰囲気になり、楽しいBGMであれば明るい気持ちになるように、映像にあったBGMをつけることで、よりクオリティの高い動画に仕上げられます。

また効果音を入れると、動画の中で伝えたいメッセージを強調でき、要点が伝わりやすくなります。
BGMと効果音を選ぶ際には、動画の場面や雰囲気をふまえるようにしましょう。

3. 動画の雰囲気にあわせて文字を入れる

雰囲気にあったテロップを入れることで、動画の内容が視聴者の記憶に残りやすくなります。例えば、楽しげな場面で派手な配色のテロップを入れれば、より楽しい雰囲気を印象づけられます。

ただし、効果的なテロップにするには、テキストの内容とデザインの工夫が必要です。

まず、テロップの文章は端的にまとめることを意識しましょう。文章が長すぎると視聴者はテロップを読み切れず、内容を理解しづらくなります。文章は動画内の重要なポイントに絞って作成すると効果的です。
またテロップをデザインする際には、以下のような点を工夫すると魅力的に仕上がります。

テロップのデザイン 注意すべきポイント
フォント ・動画のイメージにあったフォントを選ぶ
・テロップの色は背景から目立つものを選ぶ
大きさ ・スマホでも見える大きさにする
・特に強調したい箇所はより大きくする
テロップの位置 ・動画の内容を邪魔しない最適な位置にする
・基本的には動画の下部がおすすめ

具体的な例を見てみましょう。日本最大級のWebマーケティングメディア『ferret』を運営する株式会社ベーシックの動画では、テロップが背景の映像を邪魔しない配色で、特に着目してほしい部分には吹き出しやカーソルで目線を誘導するなど、記事のポイントを簡潔に・分かりやすく理解できる工夫がされています。

4. ジャンプカットを活用する

「ジャンプカット」とは、不要な「間」を細かくカットしてつなぎ合わせる動画や映像の編集技法のこと。

撮影した動画をカットせずにそのまま流すと、発言や会話の不要な部分が入ってしまうなど、内容が伝わりづらくなります。また、動画の再生時間が長くなるので、話の展開が遅くダラダラした印象を与えてしまう恐れも。

ジャンプカットをうまく使うことで、動画の展開に無駄がなくなり、視聴者に要点を伝えやすくなります。途中で飽きてしまって離脱する視聴者を減らすことにつながるので、積極的に取り入れましょう。

ただし、ジャンプカットは使いすぎると不自然になってしまうので、見極めが重要です。以下のようなシーンでジャンプカットを使うことで、より場面を強調できます。

ジャンプカットが有効な場面 理由
被写体の位置や映す角度を変える 角度を変更する時間をカットできるので、テンポの良い動画になる
重要なポイントの前にカットを入れる 重要なシーンを強調できる
余計な発言を除く 重要なセリフだけをテンポよくつなげて、わかりやすくなる

具体的な例をもとに確認してみましょう。マーケティングとセールスのノウハウを駆使し、幅広い営業支援サービスを提供しているINEST株式会社の内定者インタビュー動画では、ジャンプカットを用いながら重要なセリフをテンポよくつなげています。さらにセリフをテロップで強調することで、伝えたいメッセージが簡潔にまとまっています。

5. ショートカットを活用する

動画編集ソフトにも「Ctrl +Cでコピー」のようなショートカットが用意されています。ショートカットを使うと動画編集のスピードがグッと速くなり、動画にあうエフェクトやBGMを考える余裕が生まれ、結果として動画のクオリティを高められます。

ショートカットは動画編集ソフトやOSによって異なります。ソフトの公式ホームページなどを確認し、実際に手を動かして少しずつ覚えていきましょう。

6. テンプレートを作っておく

ショートカットと同じく、時間短縮効果があるのがテンプレートの作成と再利用です。

よく使う編集素材や編集方法をテンプレート化しておけば、イチから素材を集めたりエフェクトを考えたりする手間が省けます。

テンプレートには、動画1本すべてを準備する「パッケージタイプ」と、1シーン分の「シーン別タイプ」があります。
パッケージタイプは、動画1本をテンプレート化するために独自性が出しにくい分、制作の労力を大幅に節約できます。一方、シーン別タイプはいくつもシーンを選択する作業が必要な分、オリジナリティのある動画を作れます。それぞれのメリットを把握したうえで、自身の動画編集のスタイルにあわせて選びましょう。

7. 使いまわせる素材は保存しておく

テンプレート化するほか、画像や音楽など使い回せる素材は自分の手元に保存しておきましょう。必要なときにパッと使えるため、編集作業がスムーズに進みます。
素材を保存するときは種類ごとにフォルダにまとめ、素材を探し出しやすいようにしておきましょう。以下の点に注意すると、きれいに整理できます。

  • 表記ルールを統一する
  • よく使うフォルダはアクセスしやすい位置に置く
  • 使わないファイルは定期的に削除する

特にフォルダの表記ルールは「温かい」「怖い」など、素材の持つイメージごとにフォルダ名をつけると、同じイメージの場面で使い回せて便利です。

動画編集のテクニックを習得する方法

どのようなテクニックがあるかを理解できても、実際に使いこなせるようになるには練習が必要です。ここでは、動画編集のテクニックを習得する方法を解説します。

参考になる動画を模倣する

動画サイトや広告などから参考になる動画を探し、まねして同じような動画を作ってみましょう。

効果音の挿入タイミングやエフェクトの適応場面など、実際に使える編集テクニックが学べます。また、参考にしたい動画を探すにあたって、いろいろな動画を見るうちに動画編集のモチベーションアップにもつながります。
単純にまねをして自分で動画を作るだけでなく、映像内にどのようなテクニックが使われているかを洗い出し、分析することがポイントです。使われていうテクニックを1つずつ洗い出す中で、必要なスキルが明確になり、様々なシーンで応用できるようになります。

練習を繰り返す

動画編集のテクニックを習得するには、練習を重ねることも重要です。

何度も動画を編集するうちにソフトの操作にも慣れ、イメージ通りにエフェクトやテロップのデザインを適応できるようになります。様々なテクニックを練習し、不自由なく使いこなせるようななるようにしましょう。
ただ、闇雲に動画を編集しても、スキルを身につけるのは難しいもの。まずは簡単なエフェクトの挿入など基礎的な部分から練習を進め、ソフトに慣れることが重要です。ソフトの操作に慣れたら、複雑な操作が必要な作業を練習し、いろいろな表現を身につけていきましょう。

クオリティの高い動画を制作するためのコツ

テクニックを習得しただけでは、良い動画が作れるわけではありません。クオリティの高い動画を作るには、以下のコツをおさえておくことが重要です。

  • 構成を事前に考えておく
  • 視聴者目線で動画を制作する
  • 使用する素材にこだわる
  • 撮影技術を身につける

順に見ていきましょう。

構成を事前に考えておく

編集を始める前に、まずは動画の構成を考えましょう。構成をしっかり考えることで、伝えたい内容がしっかり定まり、視聴者が何回も見たくなるような魅力的な動画を作れます。

構成を作る際は、まずは動画のテーマとターゲットをはっきりと決めることが重要です。どのような動画を作り、誰に向けて発信するかを決めることで、動画に盛り込むべき内容が見えてきます。
構成の大枠が決まったら、動画の展開を考えていきます。内容が伝わりやすい展開にするためには、“PREP法”を活用するのがおすすめです。PREP法とは「要点→理由→具体例→要点」の流れで構成を組み立てることを指し、要点を簡潔にまとめるのに役立ちます。構成を作る際には意識してみましょう。

視聴者目線で動画を制作する

魅力的な動画を作るうえで欠かせないのが、視聴者目線で考えることです。視聴者のニーズを盛り込んだ動画にすることで、サービスの利用や資料請求など、具体的なアクションを起こしてもらいやすくなります。

「視聴者は何を求めているか」を考え、事前に必要な情報を整理しておきましょう。

また、動画公開後には、視聴者からコメントなどで今まで気づかなかったニーズを知る場合もあります。参考にできる内容は積極的に取り入れ、次に作る動画に活かしながら改善を繰り返しましょう。

使用する動画にこだわる

動画で使う素材のクオリティにもこだわりましょう。

画質が悪かったり、音質が悪かったりすると、視聴者が離脱する原因にもなります。逆に質の高い映像や音声を使えば、見やすくて臨場感のある動画に仕上がり、視聴者が飽きるのを防ぐのに効果的です。

編集の段階でもある程度は素材のクオリティを上げられますが、画質を良くしたり、音質を劇的に改善したりすることは難しいです。
素材を撮る際は雑音が入らないように工夫し、明るい場所で撮影することを徹底しましょう。カメラやレコーダーなどの撮影機材を高性能なものに変えるのも一つです。

撮影技術を身につける

良い機材を揃えたとしても、使いこなせなければ意味がありません。映像のクオリティを上げるには、撮影技術を向上させることも重要です。

先ほど述べたように、編集技術だけで素材の質を上げるには限界があります。例えば「映像にノイズが入った」という場合には、編集でノイズを除去することは難しいです。また、素材の持つ光の角度や被写体のポジションを変えるなど、映像を大きく変形させることはできません。

そのため、撮影する映像のクオリティが低いと、いくらテクニックがあっても質の高い動画に仕上がりません。

撮影技術を身につける一番の方法は、動画撮影を重ねることです。実際に撮影する中で、「どのような角度で撮ると見やすくなるのか」「どんなカットが必要なのか」といった点を理解できるようになります。さらに、以下のようなポイントを意識すると、良い素材を撮ることができます。

  • 撮影のアングル・画角を調節する
  • 機材を固定して手ブレを防ぐ
  • 適切なライティングを見つける
  • ズーム機能に頼らず、できるだけ自分が動いて撮影してみる

まとめ:テクニックを習得して魅力的な動画を制作しよう

今回は動画編集に必要なテクニックとその習得方法を説明しました。動画編集のテクニックを身につけることで、視聴者が満足する動画を作れるようになります。本記事で紹介したテクニックを意識しながら練習を重ね、少しずつ編集技術を磨きましょう。
今すぐクオリティの高い動画が作りたいなら、初心者でも簡単に使える動画編集ソフトを使用するのも手です。様々なソフトがありますが、使える機能が異なるため、仕上げる動画のクオリティにも差が生まれます。


 

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