昨今、公式のYouTubeチャンネルを開設して運営する企業も増えています。しかし動画を作成する際に出てくる「エフェクト」という言葉が、一体どういう意味を持つのか疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、YouTubeでよく使われる動画エフェクトの種類や、おすすめの素材サイトについて紹介します。動画エフェクトの種類を多く知ることで、より魅力的な動画を作成するスキルを身につけられるでしょう。
目次
エフェクトとは?
YouTubeの動画エフェクトとは、撮影した素材に対して付け加える特殊効果のことです。エフェクトを使うと、主に以下の効果があります。
・視聴者に対してインパクトを与えられる
・プロの作成した動画のように、クオリティが高くなる
・場面転換がスムーズに行われるため、動画が見やすくなる
このように、エフェクトには動画素材の魅力を引き出す役割があります。例えば、多少強引な場面転換であっても、エフェクトをうまく使えば違和感なくユーザーに届けられるでしょう。また、代表的な種類としては以下のようなエフェクトがあります。
名称 | 概要 | |
1 | モーショングラフィックス | ロゴやテキストなどの静止素材にアニメーションをつけるエフェクト |
2 | サウンドエフェクト | 音に関するエフェクトで、動画の内容に合わせて挿入する |
3 | アクション | 炎や雨、光線などインパクトのある派手なシーンに仕上げるときに使うエフェクト |
4 | レンズフレア | カメラを太陽や強い光源に向けたときに発生する光の像で、動画のコンセプトに合わせてエフェクトとして使う |
YouTubeでよく使われるエフェクトの種類
ここでは、YouTubeでよく使われるエフェクトの種類について紹介します。動画エフェクトを使いこなすことで、YouTubeに投稿する動画をより魅力的に仕上げることが可能です。
水平反転
水平反転という動画エフェクトは、鏡写しになったように動画そのものを左右反転させる特殊効果のことです。水平反転は、主に以下の場面で利用されます。
・ダンスの振り付け動画
・ヨガや体操の動画
水平反転のエフェクトを利用すれば、動画内の人物の動きと、視聴している側の動きを、左右で一致させることができます。そのため、ダンスや体操などの動画に利用すれば、わかりやすく仕上げることが可能です。また、水平反転を使用した動画は、ミラー動画やミラー映像などと呼ばれることもあります。
コンスタントゲイン
コンスタントゲインは、1つの動画内で前のシーンの音量を徐々に下げて、後のシーンの音量を徐々に上げるという音のエフェクトとして使用されます。コンスタントゲインが使用される主な場面は以下の通りです。
・2つの場面のつなぎ目
・音楽ライブ映像の曲間
前後のシーンの音を違和感なく繋げる効果があるため、視聴者がストレスを感じることなく動画に集中できます。また、コンスタントゲインをうまく利用すれば、不要なシーンをカットする際の動画編集が容易です。
トランスフォーム
トランスフォームは、動画素材を変形させることのできるエフェクトです。トランスフォームを利用する場面としては、以下が挙げられます。
・タイトルやロゴを目立たせたいとき
・場面転換に挿入するコメントを際立たせたいとき
トランスフォームには、変形させるという意味がありますが、タイトルやロゴを変形させることで、視聴者に対してインパクトを与えられます。YouTube動画のエフェクトとしてうまく取り入れると、ダイナミズムのある動画作りが可能です。
モノクロ
モノクロは、動画の映像を白黒表示できるエフェクトです。モノクロを利用する場面は、主に以下のような動画となります。
・回想シーンのある動画
・アーティスティックな動画
モノクロは、視聴者に対して大きなインパクトを与えることのできるエフェクトの1つです。ただし、企業の商品やコンテンツのPR動画として使用する場合は、視聴者に対して冗長な印象を抱かれないよう、使用する分量は調整する必要があります。
モノクロの使用例としては、トヨタ自動車のTVCM「【ヤリスクロス】CROSS for篇」の動画を参考にしてみてはいかがでしょうか。
レベル補正
レベル補正とは、動画の画面内の明るさや暗さを調整することができる機能です。レベル補正を利用するのは、主に以下のような場面になります。
・画面を明るくして、清潔感を出したいとき
・視聴者が見やすい明るさに補正したいとき
・少し暗くして陰影をつけたいとき
また、レベル補正は色調補正と呼ばれることもあります。動画でPRするとき、クリーンなイメージを打ち出したいのであれば、レベル補正は欠かすことのできないエフェクトです。
Ultraキー
Ultraキーとは、2つの場面を合成することのできる動画エフェクトです。Ultraキーを利用する場面としては以下の例が挙げられます。
・対象物の背景を合成させたいとき
・一部分を合成したいとき
例えば、曇り空とオフィスビルの映った映像に対してUltraキーで処理を施せば、晴れた空を合成できます。Ultraキーでの合成処理を前提として、あらかじめグリーンバックで撮影すれば、スムーズにエフェクトをかけることも可能です。
マスク
マスクは、動画の表示範囲を設定できるエフェクト。マスクが利用される場面は、以下の通りです。
・人物やオブジェクトをぼかしたいとき
・コピーを作成したいとき
・動画内に別の動画素材を追加したいとき
マスクのエフェクトを活用することで、動画内の人物をコピーしたり、別の動画から引っ張ってきた素材を追加したりできます。
動画内に別の動画素材を追加させた例としては、Adobe Studentの動画をご覧ください。
画面分割
画面分割は、本来1つの画面で1つの動画が再生されるところを分割して、それぞれの画面で別の映像を流すことができるエフェクトです。画面分割が利用される場面として、以下があります。
・2つの画面を映したいとき
・複数の画面を映したいとき
画面分割は、動画の編集次第でいくつも増やすことが可能です。反面、同時進行的にいくつもの情報が動画内に存在することになるため、PRしたい内容によっては注意して使用しなければなりません。画面分割は、スプリットスクリーンもしくはビデオコラージュと呼ばれることもあります。
画面分割の使用例としては、トヨタ自動車のTVCM「アクア いい。AQUA誕生篇」の動画をご覧ください。
モーショングラフィック
モーショングラフィックは、テキストやロゴなどをアニメーション化するもので、YouTube動画において使用頻度の高いエフェクトの1つです。モーショングラフィックを利用する場面としては、以下が挙げられます。
・視聴者の注目を引きたいとき
・動画を華やかに見せたいとき
モーショングラフィックを利用すれば、テキストやロゴを動かすことができるため、視聴者にインパクトを与えることができます。動画の要所となる部分で、効果的に使いこなせるようになれば、より魅力的な動画の作成が可能です。
モーショングラフィックの使用例としては、トヨタ自動車の「【トヨタの給電】非常時給電システムガイド」の動画をご覧ください。
グリーンスクリーン
グリーンスクリーンは、動画撮影をした際の背景を合成加工するために使用される手法です。グリーンカラーのシートや紙などを使用して、動画撮影時の背景としておくことで、後工程での合成が容易にできます。グリーンスクリーンを利用するのは以下のような場面です。
・動画の背景を合成したいとき
・動画の一部分を合成したいとき
適切なカメラと照明器具があれば、グリーンスクリーンを利用した合成は可能であるため、動画作成において利用者も増えています。
グリーンスクリーンを使用した編集例としては、AdobeCreativeStationの動画を参考にしてみてはいかがでしょう。
紹介したエフェクトを使うためには?
これまで紹介した魅力的な動画エフェクトを使うためには、大きく分けて2つの方法があります。具体的には、素材サイト・動画編集サービスを活用する方法、もしくは専用のソフトを使用して自作する方法です。
素材サイト・動画編集サービスを活用する
動画の素材サイト・動画編集サービスは、無料で利用できるものから有料で豊富なサービスを活用できるものまで幅広くあります。以下に、代表的な例をご紹介します。
・Life in Material
背景エフェクトを筆頭に、100点ほどの素材が無料で利用できる素材サイトです。
・BORISFX
海外のクリエイターにも利用されている動画編集サービスで、こちらは有料です。機能面については充実しており、使い方については英語でリサーチすると多くの情報を得られます。
素材サイトを使うときの注意点
動画用の素材サイトを使用するときの注意点は、以下の通りです。
・無料の素材サイトでは差別化が難しい
・動画のコンセプトに見合った素材を探す手間がかかる
・素材の選択肢が少ないと、似たような動画ばかりになる
動画を作成する際は、素材の質によって仕上がりが左右されるため、素材サイト選びは大切だといえるでしょう。
自作する
3Dグラフィックのソフトを操作できるのであれば、必要な素材を自作することも可能です。この方法では、自分だけのオリジナルの素材を作成可能であることがメリットとなります。しかしその反面、動画エフェクトの素材を作成することは、動画の編集作業よりもスキルが問われる作業である点に注意が必要です。
まとめ
動画エフェクトには、水平反転やモーショングラフィックなど、いくつもの種類があります。適切に使いこなすことによって、YouTubeに投稿する動画にオリジナリティを持たせ、視聴者の興味を引く内容にすることが可能です。自社の目的を達成できる素材サイトや動画編集サービスを選び、動画内にエフェクトを効果的に取り入れましょう。
エフェクトの選び方に自信が無い、もっと動画編集を効率化したい…という方は、法人向け動画編集ツール「Video BRAIN」をご検討ください。テンプレートに当てはめるだけで、最適なエフェクトをつけた動画を量産することができます。
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