スマートフォンが広く普及し、多くの企業がマーケティングにSNSを活用しています。中でも注目を集めているのが、大きな広告効果が期待できるリターゲティングとSNSをかけ合わせたマーケティング手法です。Twitter広告では気軽にリターゲティングを行える機能がリリースされています。
この記事では、リターゲティング広告の概要と効果を紹介したうえで、Twitterで簡単にリターゲティングを行う方法について解説します。
目次
リターゲティングとは
リターゲティングとは自社のWebサイトを一度以上訪れたユーザーにターゲットを絞って広告を表示する手法のことで、「リマーケティング」や「サイトリターゲティング」とも呼ばれています。ECサイトで閲覧した商品の広告を、別のサイトでも表示させるのが特徴的です。
リターゲティングが機能するのは、Cookie(クッキー)を活用した仕組みが構築されているためです。Cookieとはインターネット上の訪問管理表のようなもので、ユーザーがどのサイトにいつ訪問したかという情報がそれぞれのブラウザに記録されています。
リターゲティングでは、サイトの特定ページにリターゲティング用のタグを設置することで、そのページを訪れたユーザーのブラウザにCookieを発行します。そして、広告を掲載するときにこのCookieを追跡し、以前サイトを訪れたユーザーが特定できるのです。
無駄を省くために、ユーザーを属性ごとに分類したリストを活用するのが一般的です。例えば、トップページのみを閲覧したユーザーと商品ページまで閲覧したユーザーでは、後者のほうがCVに達する可能性が高いといえます。
また、すでにCVに達したユーザーであればリピート購入を促すようなキャンペーンが効果的です。このように、属性のレベルに応じて掲載する広告の内容や頻度を変えることでリターゲティングの効果はさらに高まります。
リターゲティングの広告効果
ここからは、リターゲティングによって得られる広告効果を紹介します。
離脱したユーザーを呼び戻せる
Webサイトを訪れるユーザーの9割以上はCVに達することなく離脱するといわれています。インターネット上に無数の選択肢が広がる現代社会において、一度訪れただけのユーザーにアクションを起こさせるのは至難の業でしょう。しかし、リターゲティングを行うことでユーザーをWebサイトに呼び戻せば、CVを狙うチャンスが再び生まれます。
また、商品や媒体にまったく興味がなかったユーザーも、繰り返し広告を目にすることで親近感を抱くようになります。心理学用語でこれを単純接触効果といい、テレビCMなどでもお馴染みの手法です。
参照:The Average Website Conversion Rate by Industry(Updated by 2020)
CVRが向上する
一般的に、ECサイトなどにおけるCVRは新規顧客よりもリピーターのほうが高くなる傾向があります。商品や媒体を知らない新規顧客よりも、すでに知識があるリピーターのほうがCVに結びつきやすくなります。同様に、一度離脱したユーザーがリターゲティングによって戻ってきた場合、すでに商品や媒体の内容を知っているのでCVに達する可能性が高いです。つまり、リターゲティングにはCVRの向上効果があるということです。
Twitter広告では簡単にリターゲティングができる
Twitter広告のリターゲティングでは、テイラードオーディエンスという機能で、自社サイトを訪問したユーザーのリストを作成します。通常のリターゲティングと同じやり方ですが、一定以上の母数がないと広告が掲載できない、リーチ数が少ないと広告コストが高騰する恐れがある、などのデメリットがあります。
だからこそ、自社のツイートを表示した、あるいはエンゲージメントしたユーザーにリターゲティングできるTwitter独自の機能を使うのがおすすめです。この機能では、自社のツイートが以前タイムラインに表示されたユーザーや、自社のツイートに「いいね」やリツイートをしたユーザーに広告を配信できます。Twitter広告を利用している場合すぐにでも始められるので、試しに使ってみると良いでしょう。
なお、ツイートの種類とユーザーがエンゲージメントしたかどうかによって、ターゲティングの持続期間が決められています。広告ではないオーガニックツイートの場合、ターゲティング期間はタイムラインへの表示で15日間、動画再生を含むエンゲージメントで45日間です。
一方、広告ツイートの場合はタイムラインへの表示で45日間、動画再生を含むエンゲージメントで90日間となっています。
参照:ツイートにエンゲージメントしたユーザーのターゲティング
ツイートにエンゲージメントしたユーザーのリターゲティング方法
ここでは、ツイートにエンゲージメントしたユーザーのリターゲティング方法を紹介します。
「ツイートの表示歴またはエンゲージメント歴があるユーザーをリターゲティングする」をオンにする
Twitter広告のターゲティング画面にある「ツイートの表示歴またはエンゲージメント歴があるユーザーをリターゲティングする」の項目をオンにすると、プルダウンメニューに「リターゲティングタイプ」と「ツイートの種類」という2項目が表示されます。
「リターゲティングタイプ」を選択する
「リターゲティングタイプ」では「ツイートの表示歴があるユーザー」か「ツイートの表示歴またはエンゲージメント歴があるユーザー」を選ぶことができます。自社のツイートにエンゲージメントしたユーザーにも広告を配信するかどうかを決めて選択しましょう。
「ツイートの種類」を選択する
「ツイートの種類」は、「オーガニックツイート」「特定のキャンペーンに含まれたツイート」「オーガニックツイートおよび特定のキャンペーンに含まれたツイート」の中から選択します。対象とする自社のツイートの種類が、通常のツイート(オーガニックツイート)かTwitter広告で配信したツイート(特定のキャンペーンに含まれたツイート)、あるいはその両方か、ということです。
「特定のキャンペーンに含まれたツイート」もしくは「オーガニックツイートおよび特定のキャンペーンに含まれたツイート」を選ぶと、さらに「キャンペーンを選択」メニューが現れます。選択画面でリターゲティングの対象にしたいキャンペーンを選び、「適用する」ボタンを押してください。
以上で設定が完了し、特定のツイートを閲覧した、または反応したユーザーのタイムラインに広告が掲載されるようになります。
まとめ
Twitter広告を利用するときはツイートをエンゲージメントしたユーザーへのリターゲティングがおすすめです。通常のリターゲティングのようにサイト訪問ではなく、タイムラインへの表示やエンゲージメントが条件となっているため、広告掲載のハードルが低いというメリットがあります。
15~90日間というリターゲティング期間の制限はあるものの、CV達成が期待できるユーザーへ簡単にリーチすることができます。効率的にCVRを向上させるために、Twitter独自のリターゲティング機能を活かしてみてはいかがでしょうか。
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