Twitterを見ていると、フォローしたアカウントのツイート並んで「○○によるプロモーション」と書かれたツイートが表示されていることがあります。これはTwitter上に表示される広告の一つです。他にもいくつかのタイプの広告をTwitter上に出稿することができ、多くの企業が広告戦略の一環として利用しています。
ここでは、Twitter広告を出すことのメリットやその仕組み、効果的な活用法について紹介します。
目次
Twitterとは
Twitterは世界で約3億2,100万人、日本で約4,500万人の月間利用者数を誇るSNSアプリです。最大140文字と気軽に短文をツイート(つぶやき)するシステムが好まれており、主に若年層を中心に利用されています。
Twitter広告とは
Twitter内に広告を掲載できます。Twitter上の情報をもとにしたターゲットの絞り込みや豊富な広告形式により、安価かつ影響力のある宣伝を実現してくれます。
Twitter広告のメリット
企業がTwitter広告を行うメリットとして挙げられるのは、主に下記の4点です。
潜在ニーズの掘り起こしができる
ユーザーのリツイートやいいね!の内容、フォローしているアカウントなどから、潜在ニーズを割り出せます。ニーズを満たしたプロモーションの実現によって、より効果的な宣伝が可能です。
ターゲットを絞って情報の発信ができる
地域・年齢・性別などはもちろん、特定のワードをつぶやいた人、あるアカウントをフォローしている人など、様々な条件でターゲット層を設定できます。それにより、無駄な広告表示の機会を減らすことができます。
リツイートによる情報の2次拡散が期待できる
広告を見たユーザーがリツイートをしてくれた場合、当初の想定範囲を超えた層にまでプロモーションが届くことがあります。またTwitter広告では、リツイートされた広告に対するアクションは課金対象になりません。つまり、拡散されるほど無料で多くの人へ宣伝ができるのです。
年齢層が若いユーザーと親和性が高い
Twitterは若年層に人気のSNSで、若者向けのプロモーションで大きな成果が見込めます。また、あまり若者向けと思われていない商品が意外なヒットをするケースもあり、裾野を広げたいと悩まれている方にもおすすめです。
広告タイプのそれぞれの特徴は?
広告タイプには3つの形式が用意されており、目的に合わせて選択できます。
ここでは、それぞれの特徴をご紹介します。
プロモアカウント
おすすめユーザーやアカウント検索画面に表示されます。1タップでフォロー可能な形で配信されるため、フォロワー数増加を期待できるのがメリットです。
プロモツイート
一般ユーザーのツイートに混ざって、TL(タイムライン)や検索画面などに表示されます。文字だけでなく動画・画像も掲載できるのが特徴です。
プロモトレンド
他のタイプと異なり1日1社限定の広告で、トレンド欄の一番上か二番目に24時間掲載されます。高い宣伝効果を望めますが、他の2タイプと比べて費用も高額となっています。
Twitter広告のクリエイティブの種類
広告タイプ同様に、目的別に方式を選択できます。選択可能な形式は以下の4通りです。
文字のみ
もっともポピュラーな、テキストによる広告です。最大140文字まで掲載可能で、素材の準備に手間がかからないのがメリットですが、テキストのみなのでユーザーの興味を引く魅力的なプロモーションを行うのは、容易ではありません。
画像つき
最大4枚までの画像を一緒に掲載する形式です。動画と比較して、宣伝素材の準備も簡単ですが、音声は届けられないため臨場感では劣ります。
動画つき
2分20秒までの動画をテキストと共に掲載します。音声や動きまでユーザーに伝えられるため、動画の用意ができるのであればおすすめの選択肢です。
Twitterカード
宣伝したいリンク先があるときに使う形式です。リンク先のタイトルと概要、イメージ画像や動画を一目でわかるように表示します。
Twitter広告は少額から始められる
複数の課金方式が用意されており、少ない初期費用から出稿できるのもTwitter広告の魅力です。
設定した目的に応じた課金方式
自分が設定した「配信目的」により、費用の発生形式が異なります。たとえばフォロワーの増加を目的とする場合は「フォロワーが増えたとき」、認知度の向上であれば「1,000回広告が表示されたとき」のように、広告主の負担が最小限となるよう考えられています。
入札タイプは3つ
実際にかかる費用は、競合他社とのオークションにより決定されます。とはいえ、複雑な手順は必要ありません。
自動入札
できるだけ安く、たくさん配信されるように自動で設定されます。相場の知識がない場合、まずは自動入札で費用感を確かめると、今後の戦略が立てやすくなります。
上限入札単価
1アクションごとの上限単価を定める方式です。1クリックごとに○○円など、すでに明確な費用を定めているときにおすすめです。
目標入札単価
1日あたりの平均コストが目標値に近づくよう入札されます。毎日○千円分フォロワーを増やしたい、というようなケースで使用されます。
配信目的やターゲティングはどんなのがある?
Twitter広告で選択できるおもな配信目的、ターゲティングは以下のとおりです。
【配信目的】
フォロワー | フォロワー数の増加が目的。TL、おすすめユーザーの一覧などに表示される。課金対象はフォロー数。 |
---|---|
ツイートのエンゲージメント | エンゲージメント(リツイート・いいね!など)を増加させ、2次拡散を目指す。課金対象はエンゲージメント数。 |
プロモビデオの再生数 | ツイート内動画の再生数増加と、視聴後のアクション増加を目指す。課金対象は再生数。なお、2次拡散以降のツイート内動画は、広告費用が発生しない。 |
ウェブサイトへの誘導数またはコンバージョン | 指定サイトへの誘導数、あるいは商品購入・申し込みなどのアクション数の増加が目的。課金対象はリンクのクリック数。 |
アプリインストール数 | アプリのインストール数増加を目指す。アプリの魅力を伝えるための画像・動画(アプリカード)が広告に表示される。課金対象は、インストール数かクリック数。 |
アプリの起動回数 | アプリの起動回数増加を目指す。インストール数同様、アプリカードが表示される。課金対象は、インストール数かクリック数。 |
インストリーム動画の再生数 | インストリーム動画とは、ユーザーが視聴しようとした動画の前に、CMのように挿入される動画。再生数の増加が目標で、課金対象も再生数。 |
ブランド認知度の向上 | 多くの人にブランドを知ってもらうのが目的。ターゲットが絞られていない場合にも有効。課金対象はインプレッション(1,000回表示ごと)。 |
【ターゲティング】
イベント | 特定のコンサート・スポーツ大会などに興味を示したユーザー。 |
---|---|
興味関心 | 過去ツイートなどから、指定カテゴリに興味関心があると判断されたユーザー。 |
プロモビデオの再生数 | ツイート内動画の再生数増加と、視聴後のアクション増加を目指す。課金対象は再生数。なお、2次拡散以降のツイート内動画は、広告費用が発生しない。 |
フォロワーと新規ユーザー | 特定のアカウントのフォロワー。あるいは、属性が似ていると判断されたユーザー。 |
キーワード・絵文字 | 指定キーワード・絵文字をツイートしたユーザー。 |
映画とテレビ番組 | 任意の映画・テレビ番組などに反応しているユーザー。 |
会話トピック | 指定のトピックについて話しているユーザー。 |
テーラードオーディエンス | 所有している顧客リストなどをもとに、既存顧客をTwitter上で見つける方式。 |
ツイートエンゲージャー | 指定ツイートに対して、過去にエンゲージメント(リツイート・いいね!など)したユーザー。 |
Twitter広告の基本的な流れ
広告出稿のおおまかな手順は、以下のとおりです。
広告配信の目的を選択
上記でご紹介した「配信目的」のなかから、相応しいものを選択します。
配信期間や予算などの詳細設定
希望の配信開始日と終了日、1日あたりの予算と総予算を入力します。総予算と終了日の入力は任意なため、予算がなくなるまで、あるいはこの日まで、など希望に合わせて設定可能です。
広告グループの作成
「広告グループ」と呼ばれる集まりを設定します。グループごとに配信期間や予算を設定でき、グループAは10日まで、グループBは11日からのように細かく備えられます。最初に全体の予算・配信期間を定め、次に広告グループごとの設定を行うイメージです。
配信ターゲットの設定
年齢・性別・キーワードなど、上記でご紹介したターゲティングを行います。
広告として配信するツイートの選択
広告配信を希望するツイートを選択し、配信先を選びます。TLにのみ配信したいのか、検索結果にも表示したいのか、希望に合わせて選択しましょう。
内容を確認して配信を開始
最後に申し込み内容を確認して、問題なければ配信をスタートします。なお、初めて出稿するときは支払い方法とクレジットカードの登録が求められますので、手元に準備しておきましょう。
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