若いユーザーの間で高い人気を誇っているTikTok。
TikTokを企業のプロモーションに活用した成功事例が増えてきました。
しかし、TikTok特有のクリエイティブのスタイルや配信方法があるため、どのように広告戦略に取り入れるべきか悩んでいる企業担当者もいるのではないでしょうか。
この記事では、TikTokでプロモーションする魅力や、プロモーション事例、注意点などを紹介します。
広告媒体の一つとして自社のマーケティングに活用するために、基礎知識を知っておきましょう。
目次
企業がTikTok広告でプロモーションする3つの魅力
企業がTikTokを使ってプロモーションするメリットとは何でしょうか。
3つの特徴を紹介します。
1)短時間なので気軽に視聴してもらえる
TikTok広告はショートムービーのため、より気軽に視聴してもらえます。
起動時に表示される起動画面広告は3~4.9秒、動画と動画の間に流されるインフィード広告は5~60秒です。
TikTokを使用しているユーザーの年齢層は10代~20代が最も多く若年層向けの施策の一つとして適しています。
2)豊富な楽曲で商品イメージを定着できる
TikTokで使用できる楽曲数は数万以上です。自社の商品・サービスのイメージに曲を選ぶことで世界観を表現できるでしょう。耳からの情報の割合がとても大きいのもTiKTok広告の特徴です。テキスト情報と違って記憶に残りやすいので、定期的または重点的にプロモーションをするときは音楽の力を活用できます。
3)ユーザー参加型広告が配信できる
TikTokには「ハッシュタグチャレンジ」というユーザー参加型のプロモーション方法も用意されています。
企業が「お題」のようなものとお手本になる動画をセットで提供し、ユーザーに投稿を呼び掛けます。
自分や友人など気になる人の投稿動画を見ようと視聴回数が増える傾向があるため、キャンペーンが成功すると予想以上の効果を期待できます。
TikTokを使用したプロモーション事例
ここでは、企業がTikTokをどのように活用しているか、事例を紹介します。
事例①:1日1社限定のTopViewで高い効果「ブルボン」
ユーザーがTikTokを起動したときにフィードの一番上に表示される動画広告がTopViewです。
1日1社限定の広告なので他に比べて広告費は高額ですが、そのぶん高い効果が実証されています。
ブルボンの「アルフォート」は、フルスクリーンの縦型動画広告に合わせて動画広告を編集しているのが特徴です。既存の素材を再利用しつつ、横型動画を上下2段に組んで表示させたり、横型動画では枠外の上下の位置にテキストや画像を配置したりするなど工夫がみられます。
さまざまなフォーマットの動画配信に対応しなければならない企業にとって、参考になる動画でしょう。
参照:広告出稿のリピート率58%!満足度の高いパフォーマンスを誇る「TopView」広告 | TikTok For Business
事例②:ユーザー参加型広告で拡散効果「J:COM」
J:COMが実施したのは、ユーザー参加型広告であるハッシュタグチャレンジ「#もののけついてんね」です。
このキャンペーンは自社アカウントで配信した「もののけついてんねダンス」をアレンジした動画の投稿を呼び掛けるというものでした。
優秀作品に選ばれると渋谷の街頭ビジョンに放映される特典を付けたところ、ティーンたちから約900件の投稿が集まり大きな話題となりました。自分の投稿を見てもらいたいユーザーの気持ちを刺激するようなプロモーション方法は、TikTokでよく活用されます。
参照:J:COM x TikTok もののけついてんね ハッシュタグチャレンジに参加!
事例③:人気動画に乗っかるという方法もある「チポトレ」
TikTokでは定期的に人気動画が誕生しています。このような動画はユーザーたちによりアレンジされて投稿され、さらに拡散します。TikTokでは、こうした動画に企業が参加することもめずらしいことではありません。
アメリカのファーストフード店チポトレの投稿動画もその一つです。チポトレは独唱から合唱という流れで人気になった「#Me at the concer」の動画を、自社商品ワカモレチップスを使い制作して話題をさらいました。TikTokでは「ドレンドに乗っかる」ことでもプロモーションができるという好例です。
参照:The internet is wild #oneyearoftiktok
TikTokを使用したプロモーションの注意点

ここでは、TikoTokを使用したプロモーションにおいての注意点をご紹介します。
1)短時間でインパクトを与えなければならない
TikTokは他のSNSと比べて最長再生時間が短いことが特徴です。
そのため、最長でも60秒以内の短時間でインパクトを残さなければなりません。
しかし、TikTokを見ているユーザーは映像だけで見ることは少なく、音声を聴きながら見ているユーザーが多いので、他の動画広告より視覚と聴覚の2つのポイントでアテンションを引くことができます。
2)次のアクションにつなげにくい
インパクトのある動画広告を作れたとしても、それが自社サイト訪問やアカウントのフォローにつながるとは限りません。ショートムービーのTikTokでは「面白いね、で終わってしまいやすい」「商品説明ができないので次のアクションにつなげにくい」などの難しさがあります。
3)若者向けに偏りすぎる
TikTokは10~20代のユーザーが多いため、この年代に合わせた動画広告だけを制作してしまいがちです。
しかし、現在はそのの親世代にも利用が広がってきています。10~20代しかいないという前提で動画を制作すると、潜在顧客逃してしまう可能性があるため注意が必要です。
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TikTokのプロモーションでどのような成果を出せるのか
ここではTikTokのプロモーションがどのような成果につながったのかに焦点をあて、2つの企業の事例を紹介します。
1.5倍の新規視聴者を獲得「AbemaTV」
TikTokの動画広告は動画自体がコンテンツとして消費されてしまいやすいのは確かです。
AbemaTVでも、投稿動画が話題になったのにAbemaTVの番組視聴数に直結しなかったといいます。
そこで、AbemaTVが取り入れたのは、TikTok内で起きたムーブメントを他の媒体に拡散させる方法です。
例えば「今日、好きになりました。」という番組ではTikTokでダンス選手権を開催し、優秀賞を取った人をInstagramの公式アカウントで発表するという試みを行いました。
結果、InstagramユーザーがTikTokやAbemaTVに流入する相乗効果が起こり、TikTokの視聴回数の大幅増加とともにAbemaTVの番組視聴回数の1.5倍増を達成しました。
参照:TikTok活用で視聴数が160%UP!AbemaTVの若年層向けマーケティングに迫る (1/3):MarkeZine(マーケジン)
広告とエンゲージメント獲得を両立「メイベリン」
TikTokでは、広告主が提供しているエフェクトを動画内での特定の動きなどで入れられる「ブランドエフェクト」という機能が利用できます。例えば、唇を手で覆うとリップの色が変わるなどの動画をユーザーが作れます。
メイベリンではTikTokの高い画像認識技術を活用し、リップに自社製品を再現した色を付けられるエフェクトを提供しました。このような付加価値の提供により、広告でありながらもユーザーに親近感・参加意識を持ってもらえる次世代の動画広告になったそうです。再生数も順調に伸び「落ちないリップ」というメッセージで想起率82%を獲得するなど、ブランディングで大きな成果を上げました。
参照: 【プロモーション事例】メイベリンがアジア地域でのハッシュタグチャレンジを実施、メッセージ想起82%のブランドリフトに成功! | TikTok For Business
まとめ
注目度の高いTikTokは、企業のプロモーションにおいても活用できるため検討してみましょう。
今回ご紹介した事例を参考に、マーケティング戦略の一環として取り入れてみると、想像以上に高い効果が見えるかもしれません。
ただし、直接的なユーザーのアクションなどにつながりにくいというデメリットなどもあるため、注意が必要です。他の広告と組み合わせるなどして、より効果を高めていきましょう。
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