求人広告は、ターゲットとなる人材に届き、応募してもらうことが目的です。数ある求人広告の中から自社を選んで応募してもらうためには、どのような求人広告が魅力的にうつり、目をとめてもらいやすいのかを知る必要があります。
新卒採用と中途採用では、応募したいと感じるポイントは変わってきますが、魅力的に感じる点では共通する部分も多いもの。どちらの採用活動を行う場合でも、基本的な作成方法をおさえておくことが重要です。
この記事では、求人広告に記載すべき内容、応募したくなる求人広告の特徴や作り方のポイントを解説します。動画を使った求人広告の成功事例も紹介しているので、参考にしてみてください。
目次
求人広告に記載が必要な項目
求人広告に記載が必要な項目は、職業安定法によって決まっています。そのため自社の採用サイトや就活サイト、ハローワークなど、掲載先に関係なく、以下の項目は必ず記載してください。
【求人広告の基本的な項目と記載例】
業務内容:一般事務
契約期間:期間の定めなし
試用期間:試用期間あり(3ヶ月)
就業場所:本社(〇〇県〇〇市〇〇)
就業時間:9:00~18:00
休憩時間:12:00~13:00
休日:土日祝、カレンダーに準ずるなど
時間外労働:あり(月平均○時間)
賃金:年収400~450万円、月30万円など
加入保険:雇用保険、労災保険、厚生年金、健康保険
募集者の氏名または名称:〇〇株式会社 人事担当〇〇
雇用形態:正社員、派遣社員など
参照:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000171017_1.pdf
最低限の情報さえ記載しておけば、自ずと応募が集まるというものではありません。似たような求人内容であるにも関わらず、応募が集まる求人と応募数が少ない求人があります。
必要な情報を記載した上で、他社との差別化を図りながら、求職者がイメージしやすい求人広告を作成する必要があるでしょう。
応募したくなる求人広告を作るポイント
では実際にどのような求人広告が、求職者の目に留まりやすいのでしょうか。エンジャパンでは、求職者を対象に「応募したくなる会社とはどのような会社なのか」についてアンケートを行いました。
求職者が応募したくなる求人の特徴は以下の通りです。
【求職者が応募したくなる求人の特徴・チェックするポイント】
・長く働き続けられるか
・未経験でも働けるのか
・労働条件や福利厚生、待遇が整っているのか
・年収、給与について
・口コミの情報
・残業・休日休暇について
・求人情報に記載された内容について
参照:https://partners.en-japan.com/special/old/171101/2/
もちろん、全てにおいて求職者にとってメリットの大きい採用条件を提示できるとは限らないでしょう。自社の条件とマッチしていない人材を集めても、採用活動として意味を成しません。
まずは、どういった求人に応募したいと考えているのか、把握することが第一です。ここからは、求人広告を作成する上でおさえたいポイントを紹介します。
求める人材をはっきりと書く
どのような人材を求めているのを明確に記載することで、求職者は「入社したら長く続けられるのか」「未経験でも働くことができるかどうか」を判断しやすくなります。また、採用後のミスマッチ防止できるため、企業側からしても、求める人物像をしっかり記載しておくことは大きなメリットでしょう。
未経験でも採用可能なのかどうかを明記し、仮に経験者優遇の場合には、具体的にどのような業務の経験が優遇されるのか記載するとイメージしやすくなります。資格を記載すると経験レベルの目安としてわかりやすいでしょう。
スキルばかりにフォーカスすると、敷居が高く感じられてしまうため、適性についても触れておくとやわらかい印象になり応募しやすい求人になります。
仕事内容を具体的に書く
仕事内容に関してもできるだけ具体的に書くようにしましょう。「一般事務」とだけ記載があるのと、「営業補佐・伝票の発行、来客対応、〇〇の発注業務、貿易関連書類の発行」などと具体的に書かれているのでは、後者の方が働く姿をイメージしやすいものです。また仕事内容に関しても入社後のミスマッチが起こりやすい内容であるため、できるかぎり具体的な内容を記載するようにしましょう。
ありのままの情報を正しく記載する
応募数を多く獲得したいからといって、会社の実態とかけ離れた文言を記載することは避けましょう。残業があるにも関わらず残業なしと書いたり、福利厚生の内容に偽りを記載してはいけません。口コミなどを確認すれば実態との違いはすぐに分かるばかりか、実態と違うことで悪評が立ってしまいかねません。
採用後に新入社員と会社側で認識の差がないように、ありのままの情報を記載しましょう。
目を引くキャッチコピーを使う
特殊なポジションでない限り、求職者は似たような求人広告を数多く目にすることになります。求職者の目にとまるようなキャッチコピーを使うことで、注目してもらいやすくなります。
一般的なキャッチコピーの目的は購入してもらうことですが、採用に使われるキャッチコピーは自社の求める人材に応募してもらうことが目的でしょう。新卒採用向けのキャッチコピーは、社会経験がなくても企業についてイメージしやすいものであることが求められます。
うまくキャッチコピーを作ることができれば、求人広告だけでなく企業のブランディングにもつながるため、認知度をアップさせるなど企業成長にもつながるでしょう。
他社と差別化できる内容を記載する
他社とは違う魅力を感じることができれば、会社に興味を持ってもらいやすくなります。自社が他社と比較してどんな点が優位なのか、独自性が強いポイントはどこなのか再確認することから始めましょう。
とはいえ、自社の魅力を書き綴っても求人広告という限られた枠の中では限界があり、必ずしもすべて読んでもらえるとは限りません。そこで動画を活用した求人広告がおすすめです。動画では短い時間の中でテキストよりも多くの情報量を組み入れることができ、言葉ではわからないようなスタッフの人柄や会社の雰囲気まで伝えることができます。
入社後の働き方をイメージできるように工夫する
長く働くことができるかどうかという点も、求職者が応募稼働かの判断材料として重要なポイントです。できるだけ長く働くことができるような職場環境であることや、家族構成の変化などにも対応できる企業であるかなど、具体的なビジョンが描けるような求人広告は安心して応募ができるでしょう。
勤続年数の長い社員へのインタビューなどを通して、働きやすさをアピールするのも一つの方法です。インタビューは、社員の雰囲気が伝わりやすく、信憑性が高い動画での掲載がおすすめです。
求人広告を作る際の注意点
対して、応募が集まらない求人広告の特徴も確認しておきましょう。
【求人が集まらない広告の特徴】
・応募条件のハードルが高すぎる
・専門用語ばかりでわかりにくい
・知りたい情報が不足している
・仕事内容の記載が抽象的
・他社とかわり映えしない内容で埋もれている
・そもそも、掲載した求人媒体の利用者が少ない
スキルが高くお互いのニーズにマッチするような人材を採用したいからといって、条件のハードルを上げすぎたり、専門用語が多い求人広告を作ってしまったりすると、逆効果です。情報をわかりやすく明確に伝えたうえで、独自性のある広告が魅力的に映るということを覚えておきましょう。
またいくら自社のホームページに魅力的な求人広告を掲載していても、多くの人に見られていなかったり、求人のターゲット層まで届いていなければ効果は薄くなります。近年ではSNSなどを利用した採用活動も増えているので、求人の媒体の見直しも検討しましょう。
動画を使って他社との差別化に成功した事例
動画を使った求人広告では、他社との差別化がしやすくおすすめの方法です。ここでは実際に動画を導入することで応募率が上がった事例を紹介しましょう。
自社への理解を深めマッチした人材を獲得した事例
導入企業 | フルカイテン株式会社 |
業種 | システム開発 |
【動画活用前の課題】
・求職者に事業内容を理解してもらいにくい
【動画活用後の効果】
・自社の魅力をしっかり伝えることができた
・候補者が自社への理解を深めることができた
・マッチした候補者に出会いやすくなった
制作した動画は、主に求職者の方に送るスカウトメールに動画のリンクを貼ったり、noteやTwitter、FacebookといったSNSにも投稿し多くの人の目に触れるように工夫することでより効率的に採用活動を進めることができます。選考前に動画を見る候補者が多く、会社のことをよく理解してくれていると手応えを感じることができます。
参考:https://video-b.com/case/full-kaiten/
求職者との距離が近い採用活動ができた事例
導入企業 | 株式会社アクティオ |
業種 | 建設・設備管理 |
【動画活用前の課題】
・学生との関係を構築できていない
【導入後の効果】
・全国規模の採用活動でも近い距離で接することができた
・学生に企業の本来の姿を見せることができた
アクティオでは、LINE@を活用して動画を配信しています。若い社員へのインタビューを撮影するなどの工夫を凝らすことで、学生がより親近感を持ちやすくなります。
参考:https://video-b.com/case/aktio/
まとめ
求人広告は、掲載さえすれば応募が集まるというものではありません。どのような人材を求めていて、どのようにすれば希望する人材が応募してくれるのかをしっかり考える必要があります。最低限記載する必要がある項目を記載しつつ、他社との近いや魅力がしっかり伝わる方法を模索しましょう。
求人広告として動画を活用することも有効です。テキストよりも多くの情報を短い時間で、よりわかりやすく伝えられ、オリジナリティも出しやすいことが特徴です。動画制作サービスを利用すれば、編集スキルがなくても簡単に作りたい動画を作ることができ、活用の幅も広がるでしょう。
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