2022/11/01
フルカイテン株式会社
内製だからこそ、自社の魅力を伝えやすい。よりマッチした候補者に出会える採用動画の作り方

「世界の大量廃棄問題を解決する」をミッションに、BtoB向けの在庫管理システムを提供しているフルカイテン株式会社。ベンチャー企業として成長を続ける一方、採用活動では「会社の雰囲気がうまく伝わらない」「求職者に興味を持ってもらいにくい」といった課題を抱えていました。
それらを解決するために動画の内製化に踏み切り、Video BRAINの導入を決定。外注して採用動画を制作する場合も少なくない中、内製化するメリットはどのような点にあるのでしょうか。
採用広報として情報発信を行っている宮本亜実さんと、デザインチームの前田開さんに伺いました。
※2022年9月のインタビュー内容です。
◆ 導入前の課題
- 求職者に社名や事業内容を知ってもらいにくい
- 外注する場合、予算や修正に懸念点があった
- 社内で活用できそうな素材はあった一方、内製で動画を制作できるスキルがなかった
- 動画編集ソフトの場合、操作が難しくハードルが高かった
◆ 成果
- フォーマットを活用しながら、自社の魅力を伝えられる動画を制作できた
- 動画編集が未経験でも簡単に作業できた
- 候補者が動画の視聴を通じて、自社の理解が深まった
- 社風が伝わるような動画を作ったことにより、マッチした候補者に出会いやすい
- 採用広報の動画がインナーブランディングの役割も果たした
目次
操作しやすいVideo BRAINだからこそ、内製化が実現した

――御社が動画制作を検討することになった背景を教えてください。
宮本:動画を活用し、自社の魅力をしっかり伝えたかったからです。当社はBtoBのサービスということもあり、求職者に社名や事業内容を知ってもらいにくいため、求人の応募数が集まりにくいという課題がありました。
会社の中身を知ってもらえれば魅力を感じてもらえる自信はあるのですが、テキストと写真が中心の求人媒体だけでは、なかなか魅力を伝えきれていませんでした。そこで、最近は採用活動に動画を活用する企業が増えてきたこともあり、「自分たちも動画を制作した方が良いのでは」と考えるようになりました。
――採用動画を作り始めるにあたって、最初から内製を検討していたのでしょうか?
宮本:求人媒体が提供するサービスの中にも「動画制作」があったので、外注はひとつの選択肢でした。ただ、予算も制作時間もかかるので、気軽にオーダーするのが難しいと感じたんです。さらに、プロダクトがアップデートしたり、動画に登場するメンバーが退職したりした場合、簡単に差し替えられない点も気がかりでした。
一方、社内には動画に活用できそうな素材が一定数ありました。たとえば、社内イベントやメンバーの誕生祝いなどの際には自分たちで動画や写真を撮っており、「社風を伝えるのに、これらの素材を活用できるのでは」というアイデアが社内でも出たため、内製を検討するようになりました。 社内にはデザイナーの前田が在籍しているので、うまく工夫すれば内製化が実現できるのではないかと思ったんです。

前田:普段、私は自社サービスのデザインを行うほか、マーケティングや会社案内などの資料制作にも携わっていました。ただ、これまでに動画の編集を本格的に行った経験はありませんでした。
以前、動画編集ソフトを試したことがあったのですが、操作が複雑でマスターするには時間も手間もかかると感じ、断念したことがありました。 だからこそ、使い勝手の良い編集ツールさえあれば、内製化にも対応できるかもしれないとは思いました。
――内製できるサービスを探していた中、Video BRAINを選ばれたワケは?
宮本:別の社員が展示会に参加した際にVideo BRAINを知り、「採用動画に活用できるのではないか」と教えてくれたのがきっかけです。そこから詳しいサービスの説明を受け、実際に操作してみて「これならスムーズに使えそう」ということで、導入を決めました。
前田:Video BRAINは詳しい操作手順を調べなくても直感的に触れて、サクサクと動画が作れました。以前試した動画編集ソフトに比べると、圧倒的に敷居が低いと感じました。
量産しやすいフォーマットを形成しながら、動画に自社らしさを出す工夫を施す

――採用動画を作るにあたって、社内の制作体制を教えてください。
宮本:私は企画や動画の撮影をはじめ、大まかな構成や簡単なテロップまでを担当しています。Video BRAINに素材やテキストなどを入れてベースを作り、前田に全体の仕上げを依頼しています。作業量の割合でいうと、私が7割、前田が3割ほどでしょうか。私自身はOfficeツールを操作できる程度ですが、それでもVideo BRAINの基本的な操作方法はすぐに習得できました。
前田:私は宮本が作った動画をベースに、デザイン性を加えたり、テロップやBGMをつけたりして調整しながら、完成まで持っていっています。私はリモートワークが中心で、ほとんど出社することがありません。なので、クラウド上でデータのやり取りができるVideo BRAINでなければ、動画制作は難しかったと思いますし、導入して良かったポイントの一つだと感じています。
――これまでにどんな動画を制作されましたか?
宮本:まずは、CEOに会社のミッションやビジョンを語ってもらう動画を2本制作しました。特に絵コンテなども作らず、撮影した動画をVideo BRAINのフォーマットに当て込んで、前田には「この箇所にこんなテキストを入れてほしい」といった依頼を行ったら、センス良くまとめてくれました。
※掲載している動画は全てVideo BRAINの配信システムを利用しています。
宮本:型に当てはめながら2本の動画を作り、Video BRAINの使い方や制作の流れに慣れたことで、それからは私たちらしさを表現できるように工夫しています。たとえば、より社内の雰囲気を伝えるために、普段の様子を撮影した動画を挿入したり、柔らかい印象を持ってもらえるように丸みのあるフォントを使ったり。
前田:デザインする上でも、フルカイテンらしさを出すことを念頭において制作しています。また、社員インタビューのコンテンツは継続的に増やす予定だったので、ある程度フォーマットとして流用できる形を作ることも意識しましたね。
――制作した動画はどのように活用されていますか?
宮本:当初、求職者の方に送るスカウトメールに動画のリンクを貼っていました。その後、もっといろいろな方に見ていただきたいと考え、noteやTwitter、FacebookなどのSNSにもリンクを貼ってアクセスできるようにしました。現在は、まとめて見ていただけるようにYouTubeのチャンネルにもアップしています。
候補者とのマッチング度合いだけでなく、インナーブランディングにも役立っている
――採用動画を制作したことで、どのような手応えを感じていますか?
宮本:先日、候補者の方から「フルカイテンのことを調べると多くの情報が出てきて、社員の人柄はもちろん、組織やカルチャーをよく理解できた」という声をいただきました。選考の前に動画を見てくださる方がほとんどで、「楽しそうな雰囲気が伝わった」「知りたかった情報だった」と言っていただけているようです。
採用広報の動画は数値だけでは成果を測りにくく、KPIの設定が難しいポイントではあります。しかし、実際に候補者の方から感想を伝えてもらえるのは、一つの成果だと感じました。少なくとも、動画を見て「合わない」と感じた方は選考を受けないでしょうし、動画を通じて自社にマッチした方の採用につながっているかと思います。
また、求職者向けに動画を作っていますが、インナーブランディングの働きもあるように感じています。たとえば社員インタビューを通じて、改めてメンバー自身が仕事の向き合い方を考える機会になりますし、さらに動画を見た他のメンバーが刺激を受けるといった好影響があるように思います。
前田:新しい動画を公開したときに、社内のチャットで反応してもらえるのがうれしいですね。「めっちゃ良いですね!」「エモい!」なんていうやり取りがあったり、「候補者の方が動画を絶賛していたよ」なんてコメントをもらったりすると、作った甲斐があったと感じます。
――Video BRAINでは専任のカスタマーサクセスの担当者がついていますが、サポートについてどのように感じていますか?
宮本:Video BRAINを導入して感じているのは、「契約したら終わりではない」ということです。カスタマーサクセスの担当者と定期的に打ち合わせをしていますが、制作した動画の感想やアドバイス、他社の活用事例などをたくさん紹介してくださるんです。もともと動画制作の経験があるわけではないので、担当者の方の視点は勉強になることばかりですね。
前田:定例の場では、めちゃくちゃ褒めてくれるんですよね。その上で、「このままでも素敵ですが、もっとこうしたらどうですか?」と新しいアイデアを提案してくれます。その伝え方が上手なので、制作のモチベーションも上がっています。
――今後はどのような動画を制作される予定ですか?
宮本:より求職者の方に興味を持ってもらえるよう、「この業界で働く魅力とやりがい」を伝えられるような動画を制作したいです。あとは、採用シーンに限定せず、会社全体の知名度を上げるための動画も作りたいですね。
前田:そうですね。採用広報はもちろん、会社全体のプロモーションになるような動画をもっと制作していきたいです。そのほか、今日このインタビューを自分が受けていて思ったのですが、自社サービスを導入して得られた成果についてユーザーに話してもらう動画なども面白いかもしれません。作っていく中で新しいアイデアも生まれてくるので、どんどん色々な動画に挑戦していきたいです。
まとめ
採用広報の動画に力を入れる企業が増えている背景には、さまざまな課題があります。「多くの求職者に自社のことを知ってもらいたい」というPRはもちろん、入社前に自社を深く知ってもらえることでマッチング度合いの高さや早期離職の防止にもつながります。
その中でもフルカイテンは、特に候補者のマッチングが高まっているように感じるそう。より自社の雰囲気を伝えるために、外注して他者の目線を入れるのではなく、「自分たちが作ることで、ありのままの魅力を伝えられる」と言います。テキストや写真だけでは伝えきれない“自社らしさ”をうまく動画で表現したことによって、確かな手応えへとつながっているようです。
フルカイテン株式会社
事業内容 :在庫を利益に変える在庫分析クラウド「FULL KAITEN」の開発・提供
本社所在地:〒553-0003 大阪府大阪市福島区福島1-4-4 セントラル70 2F-B
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