魅力的な社内報を作るには、良い企画を立てることが求められます。しかし、毎回同じような特集ばかりで、ネタ探しに困っている担当者も多いのではないでしょうか。この記事では、企画に悩む社内報の担当者向けに、社内報を成功に導くコツについて解説します。社内報を企画する方法や良い企画を立てるコツ、マンネリ化しないための注意点などを詳しく知ることができます。具体的な成功事例もご紹介するので、ぜひご参考ください。
目次
社内報の種類
以前は主流であった紙媒体の社内報から、Web社内報に移行する企業が増えつつあります。また、紙の社内報とWeb社内報をどちらも活用している企業も多いのではないでしょうか。紙とWeb、それぞれの社内報には、どのような違いがあるのでしょうか?
紙の社内報
紙の社内報は「読む」ことに適したメディアです。冊子が手元にあれば、通勤時間やちょっとした空き時間などで、場所を選ばずにじっくり読めます。また、目に付く場所に置いてあったり配布されたりと、人目に触れやすく多くの人に読まれやすい点もメリットでしょう。
しかし、紙の社内報は、印刷や編集など発行までに時間がかかってしまいます。また、印刷や郵送などのコストも高くなる点がデメリットです。目次を開けば、その号の気になる記事を見つけてすぐに読むことができますが、特定の情報を検索して探すことには向いていません。
Webの社内報
一方、Web社内報は「見る」ことに適したメディアといえます。長文を読むことには向いていませんが、写真や動画などを用いてわかりやすく伝えることが求められます。Web社内報では、リアルタイムの情報を発信しやすい点が大きなメリットです。また、印刷の手間やコストなどもかかりません。さらに、検索機能や動画配信などの機能を使って、言葉では表現しにくい内容をわかりやすく伝えることもできます。
しかし、ユーザーが自らサイトにアクセスする必要があるため、場合によっては閲覧できない可能性もある点がデメリットです。また、閲覧にはパソコンやスマホなど情報端末が必要になります。
社内報、紙とWebの違いはどんな点?
紙の社内報にはじっくり読んでほしい内容が向いており、Webの社内報は視覚に訴えかけながら、内容をわかりやすく伝えることに向いています。経営方針や企業理念などを丁寧に伝えるときには紙媒体がおすすめです。リアルタイムで情報を素早く発信したいときにはWeb媒体が便利でしょう。どちらも活用している企業では、目的に応じて上手に使い分けましょう。
社内報のネタ探し!企画を考える方法
社内報の企画を任されている場合、マンネリ化して新しいネタがどうしても思いつかないこともあります。ネタ探しに困ったときには、以下のような方法を試してみましょう。
ネットでネタを探してみる
社員の関心を集められるトピックスを探している人には、ネットニュースやSNSなどを参考にしてみることもおすすめです。話題のスポットやアイテムなど世の中のトレンドとなっている情報をヒントに、社内報の企画として取り入れられるか考えてみましょう。巷で話題となっているトピックスについて、関心を持っている社員は多いはずです。社内報の記事に活用することで、興味深く読んでもらうことができるでしょう。ネットの情報を自社向きにアレンジすることで、これまでにはない独自の企画が生まれるかもしれません。
今までの自社の社内報を参考にする
これまで多くの社内報を作ってきたのであれば、過去の記事からヒントを得ることもできます。たとえば、シーズンごとに定番となっている企画があるのであれば、バックナンバーを参考に新たなアレンジを加えることもおすすめです。
また、Web社内報のデータがあるなら、どのような記事の閲覧数が多く大きな反響があったのか調べてみると良いでしょう。人気のあった記事を見てみると、社員のニーズや求められている内容について知ることができます。どのような記事が人気なのか傾向をつかむことで、新しい企画の作成にも役立つはずです。
社内報の企画を成功に導くためのコツ
「社内報の企画を充実させて、もっと読まれるコンテンツにしたい」「近ごろ、記事がマンネリ化して社内報への反響が少ない」などお悩みの方もいらっしゃるでしょう。社内報の企画を成功させるためには、どのようなコツがいるのでしょうか?
発行目的を明確にする
社内報の企画がマンネリ化した場合、原点に立ち返って、発行する目的を明確にしましょう。
社内報を発行する目的は、企業ごとにさまざまな理由があるはずです。社員同士のコミュニケーションに役立てることが目的の場合もあります。また、企業独自の文化を継承することや、全社員に経営理念をあまねく伝えることも大切な目的です。
企画テーマは重要ですが、そればかりに気を取られているとマンネリ化に陥りがちです。発行の目的がハッキリとすれば、どのような企画を立てるべきか基準を決めやすくなります。明確な基準をもとに企画を立てることで、たくさんの人に読まれる内容に仕上がるでしょう。
社員からの反応を「見える化」する
Web社内報の場合、閲覧状況を計測・分析することで、記事の内容に対する社員の反応をわかりやすく可視化することが可能です。
閲覧状況のチェックでは、社内報がどれだけの人に読まれたのか、どの記事に何回アクセスがあったのかがわかります。また、よく読まれている記事と人気があまりない記事が明らかになり、それぞれの傾向をつかみやすくなるでしょう。
閲覧状況の計測頻度は、月ごとや3、4カ月に1回行うと、変化がわかりやすいのでおすすめです。あまりに短いスパンで計測すると、返って傾向がつかみにくくなるので注意しましょう。計測する際には、同じ条件のもとで行うことと、継続的に行うことが求められます。
記事ごとの閲覧回数をチェックして、具体的な改善策を立てましょう。
対象を明確にした企画を立てる
読まれる社内報を作るためには、ターゲット層の絞り込みが大切です。ターゲット層を明確にするためには、社内報についてのアンケートを実施して参考にしましょう。
アンケートを取りまとめると、社内報への満足度や評価をダイレクトに知ることができます。アンケートでは、面白かった記事や役に立った記事のほか、これから期待する記事などについての質問も設けましょう。
アンケート結果からは、どのような層に社内報がたくさん読まれているのか、どのような層からは敬遠されているのか、ということが見えてきます。また、社内報に興味がない人たちに対して、どのような企画だと読みたくなるのかを問う良い機会となるのでおすすめです。
前述した発行目的とターゲット層のニーズをすり合わせながら、自社に合った新しい企画を計画してみましょう。
見せ方を変えて企画のマンネリ化を防ごう!
「社内報の企画がいつも似たような内容になってしまう」とお悩みの担当者もいるでしょう。社員に向けて定期的に発行・配信される社内報は、マンネリ化しやすいツールです。実は、媒体に応じて上手に使い分けることで、社内報のマンネリ化を防ぐことができます。
紙とWebの社内報を使い分ける
今、紙の社内報とWebの社内報を併用している企業も多いのではないでしょうか?それぞれの媒体には異なるメリット・デメリットがあるため、特徴を活かして使い分けることで魅力ある社内報を発信できます。
紙の社内報は、「読む」ことに重点を置いた構成を心がけましょう。読ませるだけでなく、読んだ後で社員がトピックスに対してじっくり「考える」ように繋げることが目的です。
Webの社内報では、写真やグラフ、動画などを駆使して、「見る」ことに重点を置くと良いでしょう。その際に、じっくり読み込まなくても、文字以外を見ればしっかり伝わるような記事作りが求められます。
閲覧スタイルに応じてねらいを明確に
紙とWebの社内報を使い分ける場合、同じ企画を扱ったとしても媒体ごとに切り口を変えることで、より多くの情報を社員に伝えることができます。
たとえば、社内報で社外イベントの様子を発信するときの使い分け方についてご説明しましょう。紙の社内報では、イベント開催の様子を総括的にレポートします。具体的には、イベントの詳しい内容やコーナーごとの特長、それぞれの担当者紹介などがおすすめです。
一方、Web社内報では、写真や動画を中心に、イベントへの意気込みや盛況の様子をアピールします。具体的には、イベントの裏側に密着したり、控え室の様子をレポートしたりと、紙媒体とは異なる切り口が望ましいでしょう。
このようなケースでは、紙の社内報でイベントの注目度やビジネスの可能性を伝えることができます。また、Web社内報では、イベントの成功をアピールして、社員の意欲向上に繋げることが可能です。同じ情報であっても、閲覧スタイルに合わせて、狙いを変えることを意識しましょう。
媒体ごとに伝える情報を精査する
紙媒体はじっくりと文章を読むことに適しています。一方でWeb媒体では、読むというより画面を見ながら、短時間で情報を得るときに便利なツールです。そこで、社員にじっくり読んで理解してほしいコンテンツは紙媒体に、タイムリーさが求められるコンテンツはWeb媒体に分別して使い分けてみてはいかがでしょうか。
具体的には、経営理念や社長の思いを綴ったメッセージなどは紙媒体が相応しいでしょう。また、決算報告や社長日記などはWeb媒体から発信することで、社員がすぐに情報をキャッチすることができます。
社内報の成功事例をご紹介
社内報の企画で新たな試みを行い、多くの社員から読まれるコンテンツとなったケースを見てみましょう。
Web社内報の企画で動画化を実現
エネルギーや住まいの総合サービスを展開する「シナネンホールディングス株式会社」では、Web社内報に載せる動画を自社で多数製作。
シナネンホールディングスでは、Web社内報の特集として、自己紹介動画を新入社員自身が作る試みを実施しました。完成した動画を社内報にアップしたところ、普段より多くの“いいね”が付き、多くの社員に関心を持って見てもらうことに成功しています。
▼ シナネンホールディングス株式会社 導入事例
社内報で動画を使うメリットとは?
動画を使った社内報の企画は、文字や写真だけでは伝わりにくい情報をしっかり伝えられる点が魅力。シナネンホールディングス株式会社では、そのほかにも代表のインタビュー動画や事業紹介動画などを定期的に配信しています。
また、業務担当者によると、コロナ禍における地方拠点間のコミュニケーションツールにも効果的だと感じているそうです。社内報に動画を活用することで、社員から注目を集める記事作りにつなげています。
まとめ
「企画がマンネリ化している」「社員からの反響があまりない」など、社内報の企画に悩む人は多いでしょう。紙以外にWebの社内報も作成している場合、それぞれの媒体に合った企画を立てることが重要になります。また、読み手のニーズを知るために、定期的に社内報に関するアンケートを実施するのもおすすめです。社内報の企画で新たな試みをするのなら、動画化に力を入れてみても良いでしょう。魅力的な企画を通して、充実した社内報作りを行ってくださいね。
関連記事
この記事をシェアする