2022/04/07

ティーペック株式会社

社員の健康に役立つマイクロラーニング動画を量産。動画編集未経験でも内製化できたワケ

在宅勤務が浸透し、オンラインのコミュニケーションが中心になってきている現在。社員の状況が見えにくいからこそ、企業にとってヘルスケアはより重要になってきています。そんな中で「日本の新しい健康インフラになる」を経営ビジョンに掲げるティーペック株式会社は、動画を活用した新たな施策を開始しました。

2021年7月よりVideo BRAINを導入し、ヘルスリテラシー向上のためのマイクロラーニング動画を社内で制作しています。動画編集は未経験だったにもかかわらず、どのようにして安定的に制作できているのでしょうか。また、研修だけでなく、人事においても本格的に動画の活用に乗り出しているそうですが、どのような戦略を考えているのでしょう。

業務部の益満秀一さんと、人事総務部の伊藤正行さんに伺いました。

※2022年3月のインタビュー内容です

▲インタビューのダイジェスト(Video BRAINで制作)

◆導入前の課題

  • 外注してマイクロラーニング動画を量産する場合、コストがかかる
  • 社内に動画編集スキルを持ったメンバーがいない
  • 集合研修に手間や工数がかかっていた

◆成果

  • 動画編集の経験がない社員でも自由に動画を作ることができた
  • 制作した動画のクオリティを受け、人事など別部署での動画活用も視野に入れるようになった
  • 講師の日程調整、社員を集めるなどの工数も削減できた


日々の積み重ねで学べるよう、マイクロラーニング動画に着目

▲研修事業を担当し、動画の制作に携わる益満秀一さん

――今回、マイクロラーニング動画の制作を始めた理由を教えてください。

益満:当社では医療相談のサービスを主軸に、さまざまな事業を展開してきました。たとえば、体調や治療に関する疑問であったり、ストレス・メンタルヘルスといった悩みに対し、看護師などの有資格者が電話やチャットで相談にのる「健康サポート事業」。そして、企業の健康経営を支援するためのサービス提供や研修などを行っています。

その中で私が所属する業務部では、企業に向けた研修ブログラムを提供しています。最近では企業の健康経営に対する関心が高まっているので、「こんなテーマで研修してほしい」といったニーズも増えているんです。たとえば「社員自身でストレスを緩和させる方法は?」「上司はどのようなケアを行えば良いのか」といったご相談を耳にします。そこでメンタルヘルスやハラスメントなどの研修プログラムも提供させていただいてるんです。

しかし、せっかく研修で学んでも、時間が経つと忘れていってしまうケースは少なくありません。まとまった時間を確保して研修するのでなく、毎日少しずつリテラシーをあげる方法はないだろうか。そう思ったときにマイクロラーニング動画に着目したんです。

――どういった内容なのでしょうか。

益満:1〜2分程度の短い時間で、メディカル、メンタル、ソーシャルの各分野について​​気づきを得られるような内容です。会社のグループウェアに貼る方法を想定して動画を作っています。グループウェアのような毎日チェックする場所にあれば、視聴してもらいやすいですよね。ただ、忙しい業務の中で動画を視聴できる時間は限られています。朝の忙しい時間や会議の合間などに、10分以上の動画を見てもらうわけにはいきません。

気分転換やリフレッシュとして試聴してもらうには、内容とともに動画の長さも重要なのです。

――具体的に工夫されているポイントは?

益満:クイズ形式にしたり、「座っている時間が長い人は死亡率も高い」といった社員に関心を持ってもらえそうな知識を紹介したり。あらかじめ決めたテーマをもとに、短時間でも興味を持ってもらえるような内容を考えています。
また、動画は冒頭でいかに引きつけられるかが肝心なので「つかみ」もこだわっています。たとえば、あえて冒頭にタイトルを入れず、「何の話なんだろう」と思わせながら展開するような動画も作っています。さまざまなパターンを試してみながら、「その先が見たい」と思ってもらえるかたちを模索しているんです。

▲「居酒屋で食べるメニュー」など、身近なテーマを切り口にストーリー仕立てで紹介。アニメーションを用いながら、楽しんで見てもらえるように工夫しているという

※掲載している動画は全てVideo BRAINの配信システムを利用しています。

現在は30本ほど制作しており、すべてVideo BRAINを使っています。月に5本ほどのペースで進めていますが、テーマに対してどのような構成にしようかと考えるのが意外と楽しいんです。こだわって作ったものに対して「サクッと見られるのが良い」「身近なテーマで面白かった」といった反応があると、制作者としてうれしいですね。

現在はまだ一般公開していないため、まずは社内で成功させることが重要ですね。

まとまった本数を量産するために、Video BRAINの導入を決意

――Video BRAINを導入されたのは、どういった経緯だったのでしょうか。

益満:以前から、外注でさまざまな動画を制作していました。顧客からは「わかりやすい」という評価を得ていたので、動画で研修を行う効果や手応えも感じていたんです。全部で40本ほど外注しましたが、社内で動画を制作した経験はありませんでした。

そこから新たにマイクロラーニング動画の制作を決めたものの、コストが課題でした。外注すると、どうしても多くの時間と費用がかかってしまいます。マイクロラーニング動画を作る場合、通常よりもまとまった本数が必要です。また、内容も定期的にアップデートしていく必要があるため、外注では対応しきれないと感じていました。しかし、内製しようにも動画編集スキルを持ったメンバーはいない。そこで「初心者でも簡単に動画を作れる方法はないだろうか」と探していました。

――そのときにVideo BRAINを検討されたのですね。

益満:そうですね。他にも3社ほど別の動画編集サービスを比較しましたが、画像やテンプレート、BGMなど素材の多さが最終的な決め手になりました。また、実際に操作を体験してみて「これなら私でも使えそうだ」とも感じたのもポイントですね。

――実際に導入し、初めて動画を作ってみていかがでしたか。

益満:利用シーンに応じたテンプレートがあるので、最初は決まった形に沿って作りました。かなり手探りでしたが、だんだん作っていくと「こういうデザインもできるのか」「こんな機能があるんだ」というのがわかってきて面白くなりますね。今ではテンプレ通りではなく、オリジナルで凝った動画を作っています。凝り始めると時間がかかってしまうのは課題ではありますが(笑)、どんな内容だったら面白くなるのかと考える作業は想像以上に楽しいです。

公開前のため、Video BRAIN担当者の意見がより参考になった

――動画づくりのアイデアはどのようにして生まれているのでしょうか。

益満:いろいろな動画をチェックするほか、外部の方のアイデアをいただいて作ってみたり、自分でアニメーションを使ったストーリーを考えてみたりと、さまざまですね。

Video BRAINの担当者の方に動画を見ていただき、フィードバックをもらえるのも非常に参考になっています。社内だけでは、意見をもらう機会が限られているんです。定期的に行うミーティングでは、他社の事例を見せていただいたり、「こういった切り口でもできるのではないか」といった提案もあったりするので、一緒に考えながら取り組めています。

▲バラエティ番組をイメージして作ったという動画

――ご自身でアウトプットしながら、うまく担当者と連携して進められているのですね。

益満:直接の担当者だけでなく、他の社員の方々にも動画を視聴いただきました。プロ目線から感想やご意見をたくさんもらい、ありがたかったです。

もちろん操作についてレクチャーがあったり、機能に関する疑問を聞いたりと、動画編集に関わる部分も連携をとっています。以前、BGM素材について「検索や絞り込みをしやすくしてほしい」と要望を出していたのですが、その意見が実際に反映されたのはうれしかったですね。

マイクロラーニング動画のスムーズな運用を受け、他部署でも活用を開始

――Video BRAINでは無制限で動画を作成できるため、複数部署で活用しているケースも少なくありません。研修事業以外でも動画は制作されていますか。

▲「業務におけるさまざまなシーンで動画の可能性を感じている」と語る、人事総務部の伊藤正行さん

伊藤:今後、ほかの部署でも動画を有効活用しようと思っています。今までは特に動画を作る予定はなかったのですが、益満が作った動画を見て「マイクロラーニングだけでなく、いろいろな場面で使えそうだ」と感じたんです。

たとえば人事から社員に告知する際、文字だけで説明するよりも動画の方がわかりやすいでしょう。私自身、40歳を過ぎていますけども、世代を問わず動画の方が伝わりやすいのではないかと感じています。

また、他企業向けの研修だけでなく、ティーペックの社内研修にも役立ちますね。コロナの影響により、集合研修の実施が難しくなってしまいましたが、研修動画を共有することで解消されます。講師を呼んで日程調整し、社員を集める……といった工数も削減でき、メリットが大きいと感じています。

とはいえ、自分自身で動画編集は苦手分野だと認識しているので不安もありますが、そのあたりはどうなのでしょうね。

益満:業務部の研修事業課では、私を含めて4名の社員が制作していますが、全員未経験ながら問題なく制作できているので大丈夫だと思います。きっと慣れてくると楽しくなってハマるはず(笑)。

伊藤:そうですね、私が所属する部署としても「新しいことにも積極的に取り組んでいこう」というのを推進しています。その中で、動画の運用をスタートさせるのは意義がありますね。

動画がコミュニケーションのきっかけにもなってほしい

――現在、研修や人事領域においてもさまざまなやり方を検討している段階かと思いますが、今後の目標を教えてください。

伊藤:人事ではまず、採用活動から制作を始めようと考えています。当社のサービスは多岐にわたるので、応募者にとって文字だけでは伝わりにくい部分も多くあると思うんです。そこで、部署や職種ごとの仕事内容をはじめ、社内の雰囲気を伝えられる動画を作りたいですね。研修や社員のキャリア開発など、ゆくゆくはさまざまなシーンで動画を活用できる体制を目指していきたいです。

益満:マイクロラーニング動画では、たんなる研修の役割だけでなく、コミュニケーションツールとしても機能するようになってほしいです。動画を視聴した社員同士で「今日の動画見た?」「あの内容、どう思った?」なんて雑談が生まれるようになるのが理想ですね。それには、動画のテーマやストーリーの面白さがより重要になってきます。

今や、どの企業においても“健康経営”は重要なテーマですが、何から手をつけたら良いかわからないというケースも少なくありません。そういった企業にマイクロラーニング動画を活用いただけるよう、今後はよりクオリティの向上を目指します。日ごろから健康について考える機会が増え、楽しくヘルスリテラシーを高めていけるような仕組みを作りたいですね。

まとめ

リモートワークが進むにつれ、企業経営においてはDXが大きなテーマとなっています。オンライン上で学習できるマイクロラーニング動画の需要はさらに高まるでしょう。

日々の業務に取り組む中で、社員の健康に対する意識は薄くなってしまいがちです。日ごろから社員が健康について意識するためには、動画の面白さがカギになるといいます。

同社では、テーマをもとに構成を作り上げ、絵コンテを作成してから動画編集に取りかかっているそう。動画編集は未経験ながら、丁寧に作り込んでいき、楽しんで制作に取り組んでいる姿がうかがえます。
面白い動画を生み出すには、自分たちが楽しみながら制作することも重要なポイントになっているのかもしれません。Video BRAINを活用し、健康経営施策を促進できるような体制を目指します。

 

 

ティーペック株式会社

事業内容:健康相談ほか、医療関連サービス及びEAP関連サービス
従業員数:従業員スタッフ265名/相談スタッフ409名(2021年9月現在)
本社所在地:東京都台東区上野5丁目6番10号 HF上野ビルディング https://www.t-pec.co.jp/

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