的確でありながらユーモアが滲んでいたり、思わず唸らされるような言葉の妙が盛り込まれていたりなど、キャッチコピーは商品やサービスの魅力をより高めるために大きな役割を担っています。もちろん、動画マーケティングを展開する上でもそれは変わりません。
とはいえ、どのようにキャッチコピーを作れば良いのか、またどう活用すれば良いのか分からないという方もきっと多いのではないでしょうか。
そこで今回は、キャッチコピーの重要性やメリット、ポイントなどについて詳しく解説します。
目次
キャッチコピーとは
キャッチコピーとは、商品やサービス、また企業そのものなどを端的かつ簡潔に表現し、ブランディングや価値の向上に貢献するフレーズ(言葉)のことです。魅力的なキャッチコピーには、商品、サービス、企業のイメージを向上させ、ユーザーの関心や購買意欲を高める力があります。
また、キャッチコピーが浸透することで商品や企業とキャッチコピーが結びつき、ユーザーに商品や企業を思い出してもらいやすくなる効果もあります。
動画にキャッチコピーが重要な理由
商品の魅力を簡潔に表したキャッチコピーは、競合製品との差別化を図る上でも有効です。それを動画に盛り込むことができれば、見る人にさらに大きなインパクトを与え、より鮮明に商品を記憶に残すことができるでしょう。
動画にキャッチコピーを盛り込むタイミングは、冒頭または最後のどちらかであると効果的です。冒頭に使えば「商品を詳しく知りたい」と思わせる効果が期待でき、最後に使えば商品とキャッチコピーの関連付けがよりしやすくなります。
キャッチコピーには2つの種類がある
キャッチコピーには大きく分けて2つの種類があります。それぞれ役割が異なるので、目的に応じて使い分けてみましょう。
イメージキャッチコピー
商品やサービスのイメージアップを図り、ブランド力を向上するためのキャッチコピーです。時には、企業そのものをブランディングする目的で作ることもあります。分かりやすい言葉で商品の特徴を簡潔に表すことで商品に親しみを持たせたり、購入意欲を高めたりする効果が期待できます。
日経BPコンサルティングが実施した「企業メッセージ調査2015」では、イメージキャッチコピーからどのくらいの人が企業の名前を正確に記入できるかを計測した「企業名想起率ランキング」を作成しました。2002年から続くこの調査では、ロッテの「お口の恋人」がなんと14年連続で首位を記録しています。
1959年に初めて使われてから現在まで一度も変えられていないこのロッテのキャッチコピーの企業想起率は、なんと70%以上。70%を超える想起率を誇るキャッチコピーは他にはありませんでした。端的な表現のフレーズほど多くのユーザーの記憶に刻まれることを、ロッテのキャッチコピーは実証しています。
参照:企業メッセージ調査 2015
セールスキャッチコピー
店舗への訪問や商品の購入など、読者に具体的な行動を起こしてもらうためのキャッチコピーのことです。WebサイトのランディングページやDMなどがセールスキャッチコピーにあたります。
また、セールスキャッチコピーはさらに2種類に分けられます。「お得な情報が満載!」など興味を持たせる内容でユーザーにDMを開封させるティザーコピーと、「今だけ無料お試しキャンペーン実施中!」など実際に行動を起こさせるクロージングコピーです。
ティザーコピーで広告に興味を持たせて最後まで内容を読んでもらい、クロージングコピーを使って商品の購入に進んでもらうという流れが想定されます。
動画キャッチコピーのメリット
次に、動画キャッチコピーを利用するメリットを3つ紹介します。
競合と差別化を図ることができる
動画は広告の中でも特に見る人の印象に残りやすいメディアですが、そこに魅力的なキャッチコピーを盛り込むことができれば、その印象をさらに強めることが期待できます。ユーザーが複数の商品を比較するときに、「あのキャッチコピーの商品だ」と思い出してもらうことができれば、間違いなく競合との差別化が実現するでしょう。
話題性を呼びやすく、SNSで拡散されやすい
独創的なキャッチコピーは話題を呼びやすく、SNSで拡散されやすい傾向にあります。SNSで拡散されれば、性別や年代を超えた幅広いユーザーにキャッチコピーが届き、ブランド力の大きな向上が見込めます。
マーケティングリサーチ業を行う株式会社マクロミルとデジタル市場の調査機関である株式会社デジタルインファクトの共同調査によれば、「広告の中でユーザーが視聴した内容を最もよく覚えているのは、SNSのタイムライン上に表示される動画広告だった」という結果が示されています。このことからも、動画におけるキャッチコピーの活用は有効であるといえます。
参照:【動画広告ユーザー調査】内容を最も覚えているのはソーシャルメディアの動画広告!?~第2回 マクロミル×デジタルインファクト共同調査~
親近感や共感を得やすい
キャッチコピーを付けた商品そのものでなくても、同じ企業の他の商品を見たときに「あのキャッチコピーの商品を扱っている会社だな」「どこかで見たことがある商品だな」と感じてもらえる可能性が高まります。それにより、他の商品よりも高い親近感や共感へとつなげることができます。キャッチコピーは、ユーザーにとって商品をより身近な存在にしてくれるのです。
キャッチコピーを作るポイント
キャッチコピーは、次の3つのポイントに注意して作成することで、より高い効果が期待できます。
もっとも伝えたいメッセージを決める
その商品でもっとも伝えたいメッセージが何かを具体的に決めることが大切です。企業の風土や歴史、商品の効果、サービスの独創姓、安さ、使いやすさなど、競合他社と最も差別化できる強みにスポットを当て、その強みを端的に、かつ平易な言葉で表現することを考えましょう。担当者レベルだけでなく、上司や社内の他部署の仲間などから幅広く意見を聞くことも、魅力あるキャッチコピーの創出にプラスとなるはずです。
明確なターゲット層を決め、ニーズを把握する
キャッチコピーを作る前に、ターゲットを明確に定めることが大切です。自社の商品を手にとってほしい人は誰かを考え、性別や年代、立場などのターゲット像を鮮明にしましょう。売り込む相手の姿が曖昧だと、キャッチコピーも誰に向けたものなのかぼんやりとしたものになってしまいます。
自社の強みをキーワードに盛り込む
商品やサービスの強みをリストアップしてキーワードを盛り込むのも有効です。たとえば「ラグジュアリーなひとときを提供するワインバー」「全室オーシャンビューの5つ星ホテル」なども強みを利用したキャッチコピーです。
まとめ
ここまで、キャッチコピーの重要性やメリットなどについて紹介してきました。
動画でキャッチコピーを上手く活用することは、ユーザーの興味や関心を引きつけたりユーザーの記憶に商品を焼き付けたりといった効果につながり、訴求の向上をもたらします。社内のスタッフ同士で意見を出し合うなどしながら、ぜひ効果の期待できるキャッチコピーを生み出し、動画をより魅力あふれるものに仕上げましょう。
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