良い社内報を作るために、社内でアンケートを実施するのは有効です。しかし目的が曖昧なままでアンケートを取ってしまうと、思うような成果が得られない可能性も否めません。
この記事では、社内報でアンケートを行うポイントを解説します。目的に合った質問項目もあわせて紹介しますので、効果的なアンケートを作りたい担当者の方はぜひ参考にしてみてください。
目次
社内報アンケートを行う理由
社内報でアンケートを行うことで、以下の効果が見込めます。
・社内報に対する評価が確認できる
社内報のコンテンツ内容に関するアンケートを実施すると、読者のリアルな声を確認できます。
・どれくらい閲覧されているか状況が把握できる
webやアプリで社内報を作っていたら、PV数などをチェックできます。しかし、紙媒体で発行している場合、どれほど社内で読まれているのかわからないものです。
そこで、閲覧に関するアンケートの実施や返信率によって、どの程度読まれているのかを把握できます。いつ読んでいるのかなど、あわせてアンケートを取れば、社内の状況に応じたコンテンツを考える要素になります。
・新しい企画や改善案の参考にする
アンケートで、新しい企画案を募集できます。また、反応の悪い企画に対する改善点など、ネガティブな意見を集められます。
企画が浮かばなかったり、どのように改善していったら良いのかわからなかったりする場合、貴重な意見となります。
・他の社員と一緒に社内報を作っていける
アンケートに回答した社員が「社内報に参画できている」と実感できます。たとえば、自分の意見が企画になったりすると、うれしいものです。
社員のリアルな声を聞いて社内報に反映させることで、読まれる社内報へとさらに進化させられるでしょう。
社内報アンケートの作り方
社内報アンケートの作り方について、基本的な手順は次のとおりです。
【社内報アンケートの作る手順】 ・アンケートを行う ・目的を設定する ・質問項目を決める ・アンケートを実施する媒体を決める ・アンケートを行う ・アンケートを回収〜集計する ・社内報に反映させる |
アンケート作成で一番大切なのは、目的を明確にすることです。最初に目的を設定しなければ、意義のあるアンケートにはなりません。目的を達成するために、どのように実施すると良いのかを考えていきましょう。
【アンケートを実施する目的の一例】
・社内報の満足度を知りたい
・新しい企画を募集したい
・社内環境について調査したい など
また、アンケートを実施する媒体は、主に紙とWebに分けられます。それぞれに長所と短所があるので、アンケートの内容によって使い分けると良いでしょう。
媒体 | 方法 | 特徴 |
紙媒体 | ・アンケート用紙 ・はがき ・社内便 など | ・紙として手元にあることで、回答し忘れ防止になる ・イラストなどを書いてもらうなど、テキスト以外にも自由に回答できる ・回答〜集計に時間と手間がかかる |
Web媒体 | ・アプリ ・入力フォーム ・メール など | ・回答〜集計が比較的容易に行える ・締め切り直前まで回答できる ・周知の仕方によっては情報が流れてしまう |
社内報アンケートに記載すると良い項目
アンケートには、単純に質問項目だけを記載すれば良いとは限りません。社内報のアンケートに記載したい項目は、次のとおりです。
【社内報アンケートに記載したい項目】
・導入文
・回答者の属性情報
・質問事項
導入文
簡単なアンケートであっても、回答するのには時間を取られます。忙しい社員にとっては、つい後回ししてしまったり、回答するモチベーションが生まれにくかったりします。
社員に快く答えてもらうためには、アンケートを実施する意図や利点を理解してもらわなければなりません。目的とおおよその所要時間を書いておくと、回答してもらえやすくなります。
【導入文に入れておきたい内容】
・アンケートの目的(社内報のコンテンツを改善するため など)
・回答の所要時間
・匿名もしくは記名アンケートなのか
社員の属性情報
アンケートを取る場合、回答者の属性によって差が出る可能性も。たとえば、若手社員から好評でも、ベテラン社員からは反応の良くない企画などもあります。
匿名で回答してもらう場合は特に、回答者の属性がわかるようにしましょう。選択肢を選んでもらう方法にすると、回答者の手間が省けて集計もしやすくなります。
【属性情報に入れておきたい内容】
・年齢
・性別
・所属部署
・役職
・名前(匿名アンケートの場合は不要)
質問項目
質問項目は、導入文に記載した目的とつながるようにするのが基本です。
自由回答とするのではなく、回答に選択肢を用意すると記入の負担が減ります。具体的な内容を聞きたい質問の場合は、記述式と併用すると良いでしょう。
質問項目の具体例については、次のとおりです。あくまで一例ですので、目的や知りたい内容によって調整しましょう。
【社内報の閲覧状況】 Q.社内報は読んでいますか?(選択肢の例:読んでいる・たまに読んでいる・読んでいない など) Q. 社内報をどこで読んでいますか?(選択肢の例:社内・通勤時・自宅 など) Q.最後まで読むのにどの程度の時間がかかりますか?など |
【社内報の評価】 Q.社内報の内容に満足していますか?(選択肢の例:満足、やや満足、やや不満、不満)など Q.なぜ上記の回答となりましたか?(記述式) Q.社内報の発行頻度はどの程度が適切だと思いますか?(選択肢の例:毎月・3か月・6か月・1年・社内報は不要 など) |
【企画のアイデア】 Q.社内報で好きな企画は?(選択肢の例:現在ある社内報のコンテンツを列記する) Q.社内報で取り上げてほしい内容は?(記述式) Q.社内報に関するご意見があれば教えてください(記述式) など |
社内報アンケートを実施するときのポイント
社内報アンケートを実施する際、次のポイントを留意すると良いでしょう。
【社内報アンケートを実施するポイント】
・目的を明確にする
・回答しやすいように工夫を凝らす
・定期的に実施する
目的を明確にする
アンケートの実施で一番大切なのは、目的を明確にすることです。
目的が曖昧だと、回答者も何をどのように答えたら良いのかと悩んでしまいます。回答者にとってわかりやすく、具体的に答えてもらえるようなアンケートを目指しましょう。
回答しやすいように工夫を凝らす
任意回答のアンケートでは、そもそも社内報に興味を持てなかったり、回答するメリットがなかったりする場合、回答率が低いと予想されます。
回答の意欲を高めるために、答えたくなるような工夫を凝らすのも一案です。
【アンケートの回答率を上げる工夫】
・回答を採用された社員にプレゼントを用意する
・アンケート項目を少なくする など
とくに自由記述のアンケートは記入に時間がかかるため、回答率が低くなる傾向です。「『はい・いいえ』で答えられる」「選択肢から選べるようにする」など、回答しやすい工夫も必要でしょう。
定期的に実施する
アンケートは回答を集めて終了、というわけではありません。コンテンツ改善のために行うのであれば、継続して見直す必要があるため、アンケートも定期的な実施が求められます。
また、新しく入社した社員が増えるにしたがって、現在の社内報とは求められている内容が変化することも考えられます。
誌面全体の改善に関するアンケートであれば1~2年に1回、新たな企画を募集するアンケートであれば半年に1回など、目的に合わせてタイミングを設定すると良いでしょう。
まとめ
社内報のアンケートは、読者のリアルな意見を知る機会。より良い社内報を作成する上で、非常に有効な手段です。できるだけ回答率を上げるように内容を工夫し、目的に応じたアンケートを実施することが非常に重要となります。
アンケートの結果を真摯に受け取り、社内情報の共有やコミュニケーション強化に役立てましょう。
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