全国各地に支社があったり、多くの部署を抱えていたりする企業であれば、他の社員とコミュニケーションをとる機会は少ないもの。そこで有効になるのが「社内報」です。
社内報で使われる定番の企画に、「職場紹介」があります。しかし、定番だけに、当たり障りない内容になりがちです。職場紹介のコンテンツを工夫し、多くの社員に読んでもらうことで社内のコミュニケーションを活性化させられます。
この記事では、社内報で職場紹介する目的や制作のポイントを解説します。事例もあわせて紹介ますので、ぜひ職場紹介コンテンツづくりの参考にしてみてください。
目次
社内報で職場紹介を行う目的
社内報で職場紹介を行う目的は、次の要素が挙げられます。
【社内報で職場紹介を行う目的】
・コミュニケーションが活性化される
・自部署の役割が明確になる
・他部署について知ることができる
コミュニケーションが活性化される
社内報を通して他部署のようすを知ることで、コミュニケーションが活性化されるメリットがあります。
大企業になればなるほど、全国や世界各地に支店があり、接点のない社員について知る機会は多くありません。部署が多い企業でも同様に、同じ企業で働いていても他部署の業務について詳しく知らない場合もあります。
社内報で各拠点や部署の紹介があれば、拠点を越えた情報共有が可能です。日ごろ接点のない部署の業務内容を知ることにより、自部署が抱える課題解決のヒントになることも。社内報を通して、新たなコミュニケーションが生まれるきっかけとなる可能性もあります。
自部署の役割が明確になる
社員が自分の役割を理解できるようになるのもポイントです。
たとえば、社内報で取り上げられるにあたって、対象者となる社員は日々の業務について言語化することになります。つまり、改めて部署の役割について整理して考えるきっかけになるのです。
また、他部署の職場紹介を通じて、会社の全体像をつかむことができます。その結果、今まで認識していなかった自身の役割を感じられます。
社員が会社内での立ち位置を確認できる意味でも、社内報の職場紹介は役立つといえます。
他部署について知ることができる
社内報の職場紹介により、他部署の業務や雰囲気をつかめます。
物理的に訪問が難しい立地にある部署や、業務内容のつながりが乏しい部署を知る機会はほとんどありません。他部署について社内報で知ることにより、社内の認知度が高まり、社内各部署の垣根が低くなります。
他部署の業務内容が新たな企画立案のきっかけとなったり、共通点が見つかって一緒にプロジェクトを進めるようになったりとなど、新たなコミュニケーションも生まれるかもしれません。
たとえば自社を紹介する際には各部署の役割を知っておくのも大切となるため、社内報での部署紹介が大きな手助けとなるでしょう。
社内報で職場紹介を行うポイント
社内報において職場紹介する際、気をつけたいポイントは次のとおりです。
【社内報で職場紹介するポイント】
・職場・部署ならではの特色をアピールする
・気づきを与えるような情報を記載する
・社内報の媒体を検討する
職場・部署ならではの特色をアピールする
社内報で職場紹介を行う際、その職場や部署ならではの特色を打ち出すと良いでしょう。仕事内容についてなど、基本的な内容だけでは魅力をうまく引き出せません。
仕事に関する話題だけでなく、職場環境が伝わるような質問を織り交ぜると良いでしょう。
【職場の個性が見える質問例】
・クライアントは、どのような特徴を持ったお客様が多いのか
・職場周辺のグルメ情報や観光地
・地域独特の慣習について
・部内でハマっていること
・その部署ならではのイベントについて など
気づきを与えるような情報を記載する
職場紹介の記事は、読者にとって新たな気づきがある情報を求められます。
業務上のやり取りだけでわかるような、社内の誰もが知っている情報だけでは読まれる記事にはなりません。あまり知られていない、新たな一面を引き出せると興味を持って読んでもらえるでしょう。
【具体例】
・意外と知られていないその部署・職場内の裏話
・所属メンバーによる本音座談会
・部署独自の業務内容をわかりやすく解説 など
社員アンケートを行い、取り上げる予定の部署に対する質問を募るのも一案です。広報担当者が事前に打ち合わせを行なった中で、気になった情報を紹介するなども良いでしょう。
社内報の媒体を検討する
職場紹介をどこに載せるのか、という要素も重要です。社内報の媒体は大きく3つに分けられ、それぞれ違った特徴があります。
【媒体の種類】
種類 | 特徴 |
紙媒体 | ・社内報を読むためのデバイスが不要・他の社員と共有しやすい・作成するまでに時間や制作費がかかる など |
アプリ(Web) | ・速報性に優れる・作成が比較的容易・一覧性に欠ける など |
動画 | ・映像を通して、情報を伝えられる・印象に残りやすい・最後まで視聴しないと内容がつかめない など |
とくに職場紹介はありきたりな内容になってしまう傾向があるので、動画で伝えるのがおすすめです。
動画で作れば、Webやアプリに載せられ、ほかにもYouTubeやチャットなどで簡単に共有することも可能です。
社内報での職場紹介事例・例文
ここからは、社内報における職場紹介の例文を紹介します。実際の事例をあわせて紹介するので、各企業が作ったコンテンツも参考にしてみてください。
〇〇部の社員1日密着レポート
取材先の部署に所属するメンバーに密着し、仕事内容を通して職場紹介を行う形式です。たとえば、株式会社テラスカイでは「新入社員の一日に密着する」といった記事をあげています。
参考:https://base.terrasky.co.jp/articles/y6Pxj_hrblog
一日の業務内容を紹介することで、勤務している職場の雰囲気が伝わります。また、時間ごとにどういった業務を行なっているのか、他の社員とどのように関わっているのかがわかるので、普段の業務にも活かせるコンテンツになっています。
【密着レポートを紹介するための例文】 お客様の満足度を高めるために欠かせないのが「○○部」の存在です。 日々、さまざまなお客様とコミュニケーションを取り、さまざまな要望を聞き出しています。きめ細やかなサポート対応を行った結果、顧客満足度のアンケートで95%から「満足している」との回答を得ました。○○部では、一体どのようにして顧客満足度を高めているのでしょうか。 ○○部で活躍する●●さんに一日密着し、その秘密を探ってみたいと思います! ~以下、本文へ〜 |
職場紹介記事を作成するにあたっては、次のポイントに注意すると良いでしょう。
新施設やオフィスの紹介
新しい施設やオフィスなどが誕生した場合、社内報で共有するのがおすすめです。
場所をテーマに紹介する際は、写真はもちろん、動画が有効です。外観や設備などをわかりやすく紹介できるので、視聴した社員は想像しやすくなります。
大和リース株式会社では、動画を活用して社内報を作成しています。新工場の外観や設備を伝えるだけでなく、担当者のインタビューも入れることで、社内エンゲージメントやコミュニケーションのきっかけにも役立つような構成となっています。
まとめ
社内報で職場紹介を行うと、コミュニケーションの活性化につながるだけでなく、自部署の役割が明確になるなどのメリットがあります。
社内報を作る上で必要なコンテンツですが、定番の企画だけに制作担当者は工夫が必要です。取り上げる職場について事前に調べて準備をし、最適な切り口を考えましょう。
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