社内報での社員紹介は効果的!紹介するメリットとポイントを解説

社員の団結力を深め、仕事の意欲を高める役割もある社内報では、「社員紹介」は定番コンテンツの一つです。社員紹介のコーナーは、紹介された社員にとっても、周囲にとってもモチベーションの材料となり得えます。

この記事では、社内報に社員紹介を取り入れるメリットや効果的な社内報を作る手順などをご紹介します。ぜひ社内報制作の際に参考にしてください。

社内報に社員紹介を取り入れるメリット

社内報に社員紹介を入れるメリットとして、主に以下の点が挙げられます。

・社員間のチームワーク強化
・職場環境の改善
・新入社員の不安解消

それぞれ詳しく見ていきましょう。

社員間のチームワーク強化

一緒に働く社員を社内報で紹介することにより、社員間の相互理解を促し、絆を深める効果が期待できます。各社員のスキルや得意領域などを社内報で共有すれば、他部署の社員がコンタクトをとるきっかけにもなり得るでしょう。

部署の垣根を越えた協力関係を育み、社員間のチームワークを強化できることは、社内報の大きなメリットです。

職場環境の改善

同じ部署であっても、業務上の接点がなかったりタイミングが合わなかったりすると話しかけにくく、社内のコミュニケーションに悩みを持つ社員が存在する場合があります。

従業員同士が打ち解け、職場環境を改善するために、社員インタビューを通じてメンバーのプライベートな側面を知る機会を作るのは有効な手段の一つです。社員が働きやすい雰囲気を作る上で、社内報が環境改善のきっかけづくりの一つになるでしょう。

新入社員の不安解消

「新入社員の紹介」は、社内報で重宝される社内報の定番ネタでもあります。

特に入社したばかりのころは、不安を抱えている新入社員も少なくありません。そこで、自身を知ってもらえる貴重なチャンスとして、社内報を活用するのがおすすめです。

早期離職を防ぐ効果も期待できるでしょう。

効果的な社員紹介を行うポイント

「社員紹介のコンテンツを作りたい」と思っても、どのようなテーマで質問したら良いのだろうと悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。ここでは、効果的な社員紹介を行うポイントをご紹介します。

プライベート面も紹介する

共通点がある人に対して、親近感を抱きやすくなるもの。社員同士が共通点を多く見つけ出すためには、プライベート面に着目するのがおすすめです。

社内報で社員のプライベートな一面を紹介すれば、親しみやすさが生まれ、社員間のコミュニケーションを促進できます。

例えば、以下のようなテーマで社員紹介をすると良いでしょう。

・休日の過ごし方
・出身地
・学生時代の活動
・最近印象に残ったエピソード

社員がアピールしたい、あるいは意外な一面を引き出す社員紹介にすることが大切です。

所属部署・担当業務を紹介する

所属部署や担当業務も社員紹介の内容に含めましょう。誰がどこに所属しているか紹介することは、本人はもちろん同じ部署に所属する他の従業員にとっても帰属意識を高めるために欠かせません。

また、他部署の社員にとっても、所属部署や担当業務が紹介されていればコンタクトが容易になるため、社内コミュニケーションの促進に役立ちます。

目標・抱負を宣言してもらう

目標や抱負について宣言してもらうことも、社員紹介にぜひ含めたい内容。宣言した本人が目標達成に向けて奮起するきっかけにもなります。

目標や抱負について宣言してもらう際の注意点は、生意気に思われるかもしれないと言ったプレッシャーを感じさせないことです。特に新入社員の場合、必要以上に控えめになってしまうケースもあるので注意してください。リラックスして語ってもらえる雰囲気を作ることも大切です。

顔写真を入れる

社内報での社員紹介には、ぜひ顔写真を入れておきたいところです。テキストベースだけだとどういう人なのかイメージがわきにくいですが、顔写真を入れることで「社内報で紹介されていた〇〇さんだ」と認識しやすくなり、社内のコミュニケーションの促進につながります。

写真は、紹介される社員の人間味を感じさせる大切な要素ですので、さまざまなシーンを撮影しておくことをおすすめします。また、プライベートの様子がわかる写真を入れると、より多面的な社員紹介が可能になるでしょう。

社員紹介のコンテンツを制作する手順

スムーズに社員紹介のコンテンツを制作するには、手順を知っておくことが大切です。一般的には、以下の手順に沿って進めていきます。

・企画を決める
・紹介する社員を選ぶ・質問項目を決める
・インタビュー実施
・記事の作成・公開

企画を決める

まずは制作する社員紹介コンテンツの方針を決めなければなりません。取材対象として最適な人材を選ぶためにも、人選の前に企画を固めておきましょう。

例えば、「産休・育休後の職場復帰率を高めるコンテンツ」という企画を事前に固めておくことで、産休・育休取得後復帰した女性社員や、育休を取得した男性社員選ぶという判断ができる、といった具合です。

紹介する社員を選ぶ

企画が定まったら、その企画に適した人材を選びます。企画の趣旨に応じて、一人の従業員にじっくりとインタビューするのか、複数の社員を集めて座談会形式にするのがよいのか選択していきましょう。

また、熱心に応えてくれる社員を選ぶことも内容を充実させるために重要です。正式に依頼する前に、候補になりそうな社員とコミュニケーションを取り、検討しておくといいでしょう。

社員への質問項目を決める

コンテンツの趣旨に合わせて、あらかじめ質問項目を決定しておくことが大切です。社員の個性や持ち味を引き出すためにどういった質問を投げかけるのが良いか検討しておくことで、インタビューがスムーズになります。

また、質問項目は取材対象の従業員にも共有してください。当日の受け答えがスムーズになるとともに、より充実した回答を準備してくれる可能性が高くなるからです。

社員インタビューの実施

社内とはいえ、インタビューに慣れていない社員は緊張するでしょう。緊張のあまり内容が掘り下げられない可能性もあるため、リラックスできる雰囲気を作ってから本題のインタビューに入ってください。

また、インタビュアーが相手の話に共感することも大切です。インタビューを受ける社員の言葉を受け止め、「こういうことですよね」と納得感を与える工夫をすると、話しやすい雰囲気を作ることができるでしょう。

記事の作成・公開

インタビューを実施したら、その内容をもとに実際の記事を作成します。多くの社員に社内報を読んでもらうためには、テキストベースの情報に加え、視覚に訴える写真を載せることも重要です。テキストと写真のバランスを取りながら分量を決めて記事を作成してください。

完成した原稿と画像をレイアウトに落とし込んだら、印刷前に制作担当者内および他部署社員に呼んでもらい、フィードバックをもらうのもおすすめです。別の視点から指摘してもらうことで、より完成度の高い記事に仕上げることが可能になるでしょう。

社員紹介の事例

社内報を制作している企業の中には、独自性の高さから社外でも話題となるケースが少なくありません。ここでは、注目を集めている社員紹介の事例をご紹介します。

三菱UFJフィナンシャル・グループ

三菱UFJ銀行を中核とした日本最大クラスの金融機関グループである「三菱UFJフィナンシャル・グループ」が発行する「MUFG」は、情報セキュリティ上の規制が厳しい金融業界では珍しく、社外に持ち出し可能な紙媒体の社内報です。

同グループは、商業銀行・信託銀行・証券など、複数の業務分野にまたがる、3万人1以上の従業員を擁する日本有数の巨大企業。従業員ですら「聞いたことのない部署ばかり」というほど多数の部署が存在します。

そこで、若手従業員が自分自身のキャリアを考えるための材料として、「MUFG」では30代前半の若手・中堅社員をメインに取材した動画「My job」を制作するなど、社員紹介コンテンツを充実させています。

参考:https://shanaiho-navi.jp/archives/16754/

大和ハウス工業株式会社

住宅メーカー大手の「大和ハウス工業株式会社」の社内報のモットーは、「グループ従業員一人ひとりが主役」「なごみながら読める」こと。社内表彰を受けた従業員を紹介し、社長から直接ねぎらいの言葉を受ける様子を掲載することで、従業員のモチベーション向上を図っています。

同社の社内報にはマスコットキャラクター「なごむん」が登場。日本全国の事業所をマスコットキャラクターとともに紹介する「なごむんが行く!」は、多くの従業員に愛される名物コーナーです。

参考:https://shanaiho-navi.jp/archives/17061/

まとめ

社員紹介は、社内報制作にあたってポピュラーなコンテンツの一つです。うまく取り入れることができれば、従業員のモチベーション向上や不安の改善、チームワーク強化などといった効果を最大限に引き出せるでしょう。

ただし、社員紹介をどのように行うべきかお困りの制作担当者の方は少なくありません。他社の事例も参考になりますので、要素を上手く取り入れて「読まれる」社内報を制作してみてはいかがでしょうか。


 

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