社内向けメルマガを配信する理由は?制作のポイントを紹介

社内の情報を一斉に共有できるツールの1つとして、社内向けメルマガがあります。社内のポータルサイトなどを利用して情報を共有する手段もありますが、見落としが起こる恐れもあるでしょう。社内メルマガであれば、社員一人ひとりに向けてダイレクトに情報を渡せるうえ、配信後の開封率チェックも可能です。

本記事では、社内向けメルマガの基本から配信の理由、効果を詳しくご紹介しましょう。現在、社内向けメルマガを発行している、またはこれから配信を予定している方に向けて、メルマガ作成時のコツやポイントも併せて解説します。

社内向けメルマガを配信する理由

まずは基本として、社内向けメルマガの概要や必要性について理解しておきましょう。社内向けメルマガを配信する理由が分かれば、想定される効果もみえてくるはずです。

社内向けメルマガとは

社内向けのメールマガジンとは、社員にメールで必要な情報を伝える手法です。発信する側が、配信の頻度や時間、内容を自由に設定できる特徴があります。たとえば、企業の経営方針などが掲載されている社内報を、より読みやすく簡素化して定期配信したり、新入社員の紹介のような新鮮な情報をいち早く共有したりすることが可能です。定期的に配信することで、愛社精神が途絶えないようにする目的もあります。

また発信側のメリットとしては、それほどコストがかからないことが挙げられるでしょう。紙媒体の社内報などは印刷するのにコストがかかりますが、メルマガの場合はコストをかけず大勢の社員へ情報を伝えることができます。さらに、メルマガの配信はスマホからでもできるので、すきま時間を活用し、手軽に作業できる良さもあるでしょう。

なぜ社内向けメルマガが必要なのか

社内向けメルマガは、社内のコミュニケーションとして役立ちます。定期的に配信することで、認知度が高まり、情報を共有するツールとして大いに活用できるでしょう。継続していくなかで、しだいに社内から意見や感想が出るなど、より深くコミュニケーションが取れるようになった事例もあります。

社内のポータルサイトに経営状況や事業全体の方針などを載せることもありますが、メルマガ内で「どこにどのような内容の情報をアップしています」と促せば、確認される確率は大幅に上がるはずです。新しい取り組みやサービスなども、鮮度の高い状態でタイムリーに共有できるため、社内情報をより透明化できます。さらに、他事業部の取り組みや成功事例を共有すれば、社員にとってよい刺激となり、社内の活性化が目指せるでしょう。

社内向けメルマガ制作の課題とは

社内向けメルマガを制作するなかで課題が出ることは、今後メルマガの質を高めていくにはよい兆候です。「ネタがマンネリ化してきた」「そもそも読んでもらえない」など悩んでいる場合は、内容の見直しをしなくてはなりません。

メルマガの内容で一番時間をかけるべきは内容です。配信する部署によって内容は異なるかもしれませんが、もっとも伝えたい部分には時間を注ぎましょう。どうしたら読んでくれるのか、読み手の視点に立ち、思考を練ることが大切です。

社内向けメルマガを成功させるポイント

読んでもらえる質の高いメルマガにするには、文量や配信時間、デザインなどさまざまな観点から成功させるポイントを押さえる必要があります。社内向けメルマガにおける課題の解決法が分かれば、どこを修正すればよいかみえてくるでしょう。

読みやすい文量にする

社内向けメルマガを作成する際、伝えたい内容を盛り込みすぎた結果、ついつい文量のボリュームが多くなることがあります。しかし読み手側からすると、文量の多いメルマガは読み手の負担になりかねません。忙しい合間に確認するのであれば、最後まで読めず、離脱者も出るでしょう。そのうえ、次回も読もうと思ってもらえない可能性も出てきます。

ここで重要なのは、読み手側にとってサクッと読めるライトな文量にすること。たとえば、全体文字数を1000文字前後に設定し、おおよそ3分程度で読み終えられる内容にするなどの工夫をするといいでしょう。

配信時間を調整する

社内向けメルマガは、社員の勤怠に合わせた配信日時を設定しておくといいでしょう。せっかく社内向けメルマガを作成しても、社員が忙しくしている時間帯に配信すると読んでもらえない可能性が高まります。

開封率を上げるのなら、たとえば、通勤中の時間帯に配信日時を設定し、バスや電車内での移動中に読んでもらえるように想定するといいでしょう。また、時間にゆとりのあるランチタイムを狙うのも1つの手です。配信日時を設定することにより、メルマガの効果を最大限引き出せるでしょう。

デザインを工夫する

デザインを工夫することで、社内向けメルマガで配信する内容量が多い場合も、より読みやすくなります。社内向けメルマガのなかには、文字や記号、数字のみを使用したテキストメールがあります。テキストメールの場合、発信側が扱いやすい・メルマガ自体の容量が軽いなどの利点がありますが、読み手側からすると堅苦しい印象になり、離脱者が増えることも。

最後まで読んでもらうために、伝えたいメインの内容を強調したり、色分けをして視覚的に分かりやすくしたりする際は、HTMLメールが有効です。また、イラストや写真を活用するのも、読了率を上げる手の1つといえるでしょう。

引きのあるタイトルや記事を用いる

読み手側が、思わず読みたくなる引きの強いタイトルや記事にすることも重要です。タイトルを考える際は、「文字数」と「注意を引く言葉」に意識をおきましょう。スマホの場合、メールの受信ボックスを開いときに表示される文字数には制限があります。限られた文字数のなかで、いかに読み手側の興味を引くかがポイントです。

「気になる!」と読み手の感情を揺さぶることができれば、さらに関心が集まります。具体例としては、「受注率が30%もアップ!?セールス方法の実例3選」と数字で説得力をもたせるタイトルや、「今までの集客は間違っていた?新規獲得するのに最も効果的な方法」のような疑問形で問いかけるタイトルです。引きのあるタイトルを用いることで開封率アップが期待できます。

アンケートをとる

メルマガを発行したあとは、アンケートをとって効果検証することが大切です。社内向けメルマガを一方的に配信するだけでは、きちんと社員に浸透しているかどうかが分かりません。実際にメルマガを読んだ際に感じた意見や改善点をインプットし、さらには、次回の配信でアウトプットすることによって、質の高いメルマガへとブラッシュアップできるでしょう。

社内向けメルマガのネタに困った場合は、直接社員に知りたい情報をリサーチするのもおすすめです。読み手側が欲している情報を提供することで、かゆいところにも手が届くような役立つ内容になります。

社内向けメルマガの注意点

社内向けメルマガを作成する際に以下の点を意識することで、何層にも深みが出て、読み応えのある記事に仕上がります。

経営陣の情報を共有できているか

経営陣が描くビジョンなど重要なことを社員が把握できなければ、目標を見失い、迷走する可能性が出るでしょう。経営トップのビジョンや理念をきちんと伝えることで、社員全員が同じ方向を向いて仕事に挑めるメリットがあります。

また、社内向けメルマガに社員の自己紹介や経営陣に対して質問したい内容を盛り込めば、日ごろ接点のない社員の様子も分かります。経営陣と社員をつなぐ手段としても有効的に活用できます。

各部署の取り組みを紹介できているか

普段から交流のない部署については、何の仕事をしているのか分からない社員もいるでしょう。社内向けメルマガを介して、各部署の取り組みを記事にすることで、周りが何をやっているかがみえてくるため、領域を超えた相互理解につながります。

相互理解を深めることで得られるメリットは、社員同士のコミュニケーションのきっかけになることです。コミュニケーションがスムーズになると、業務連絡や相談がしやすくなるでしょう。風通しのよい環境は、社内の活性化に直結します。

最新情報を配信できているか

最新の情報を提供することによって、メルマガの存在価値と満足度を向上させることが可能です。まずは、メルマガで配信する情報の鮮度を吟味しましょう。すでに社員が知っている情報を記事にしても読んでもらえない可能性があります。新鮮な情報をタイムリーに届けることで、社員の意識も常にフレッシュな状態に保てるでしょう。

インナーブランディングにつながっているか

社内向けメルマガを利用し社員全員に成功事例を共有すれば、よい刺激となり目標達成や企業の成長も目指しやすくなるでしょう。企業の理念や価値を社員に浸透させるインナーブランディングに結び合わせることも大切です。このインナーブランディングができていないと、社外に対して自社をアピールするアウターブランディングが疎かになってしまいます。

社内向けメルマガを成功させるコツ

社内向けメルマガを成功させるためには、習慣化させることや、ときには他部署に記事の一部を依頼するなどいくつかコツがあるので、紹介していきましょう。

定期的に配信することで習慣化させる

社内向けメルマガは定期的に配信することで、読み手の習慣化を促します。社内向けメルマガを読む行為が、ルーティーンになれば、開封率もあがり、メルマガの内容も濃く浸透していくでしょう。毎朝の定例にしたことにより「1日の業務開始として、うまく切り替えができるようになった」というケースもあります。アクティブな手段としてメルマガを活用するなら、定期配信を心がけるようにしましょう。

他部署の人にコーナーを任せる

社内向けメルマガを編集する担当者だけでは、記事内容がマンネリ化しやすいです。ときには、記事内に特設コーナーを設け、他部署へ担当してもらえるよう依頼するのもおすすめです。自分の部署を紹介するとなれば、よりリアルな内容をも伝えられるでしょう。また、前述した相互理解へもつながりやすいメリットがあります。

ネタに困ったらメンバー紹介やインタビューを載せる

定期的に配信をしていると、ネタに困ることも出てきます。そういったときは、メンバー紹介やインタビュー、新入社員を集めた座談会記事も使えるので、ネタの1つとして覚えておくとよいでしょう。社内向けメルマガではありますが、親しみやすい内容も含めることで、配信を楽しみにしてくれる社員を増やすことができます。

まとめ

社内向けメルマガは、社員の企業理解を深めるだけにとどまらず、社内のコミュニケーションや活性化にも役立ちます。また、他社の取り組みなども紹介することで、社員へのよい刺激となり、企業も成長しやすいでしょう。よりアクティブなツールとして活用するのであれば、定期配信して習慣化する・他部署へ記事を依頼するなど、周りを巻き込みながら進めていくことをおすすめします。


 

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