社内報とは?発行する目的やメリットを紹介

情報共有として役立つのが「社内報」です。「自社でも社内報をスタートさせたい」「より有意義な内容の社内報を制作したい」「紙媒体からWEB媒体の社内報へシフトしたい」と考えている広報担当者の方もいるのではないでしょうか。

本記事では、社内報とはどのようなものなのか、その役割や目的などを分かりやすく解説します。社内報の概要を把握しておくと、制作がスムーズとなるでしょう。

社内報とは

社内報とは、社員が情報を共有したり、社員同士のコミュニケーションを促進したりするためのツールです。社内報には、自社の最新情報をはじめ、社員のインタビューなど企業にまつわるコンテンツを掲載します。

社内報の役割

社内報には、以下のような役割があります。

  • 情報共有
  • 社員のモチベーションアップ
  • 売上アップ
  • 社員の意識改革

社内報はただ情報を発信するだけでなく、情報を共有することによって、コミュニケーションの機会を作れる点がポイントです。たとえば、社内報に社員紹介コーナーやサークルや部活動の参加者を募集するコーナーがある場合、社内報を通じて社員同士の会話が増えたり、新しいコミュニティができたりするきっかけとなります。

また、社内報で年間MVPの発表や、社員のインタビューコーナーがある場合、社内報に載れるよう努力する社員も増えるでしょう。社内報は、社員のモチベーションや売り上げアップを促す役割も担います。

発信する媒体

社内報の媒体としては、紙またはWEBが一般的です。

・紙媒体

紙媒体の社内報は、冊子をとして作成して、配布するケースが一般的です。

紙媒体のメリット紙媒体のデメリット
社員の家族にも見てもらいやすい物として残るので記念になるパソコンを使用する部署以外の社員も見やすいデザインに変化をつけやすい印刷後に修正できない印刷や配送に費用がかかる情報の伝達に時間がかかる

・WEB媒体

WEBの社内報は、WEBグループウェアなどをはじめ、特設サイトを作ったり、メールを通して発行することもあります。サイトのほか、社内報アプリを活用したり、動画を活用したりして作成されます。

WEB媒体のメリットWEB媒体のデメリット
タイムリーな情報を発信でき即時性がある環境が整っていれば社内共有がスピーディーデータ収集が可能でPDCAサイクルを回しやすいWEBサイトやアプリの維持に費用がかかるデザインがワンパターン化しやすい定期的な更新が必要エンジニアやWebデザイナーといったプロに依頼する必要がある

社内報を発行するメリット

では、社内報を作成導入・発行するメリットには、どのような点が挙げられるのでしょうか。

経営陣の考えや自社の方針を社員に伝えられる

社内報を発行する第一のメリットとして、経営陣の考えや自社の方針を社員へスムーズに伝達できる点が挙げられます。一般的な企業会社では、経営陣層と一般社員が意見交換できる機会はそう多くはありません。そこで役に立つのが、社内報の存在です。社内報で経営陣層の考えや自社の方向性を伝えればえる機会を作れば、広く社員へ方針を共有することが可能となります。

経営方針を定期的に周知することは、会社全体の団結力を高めることにもつながるでしょう。

スピーディーな情報共有ができる

社内報は、スピーディーに情報を共有するためのツールとしても活躍します。仮に、情報を会社の上層部から順に部下へ伝える流れをとったとしましょう。この方法では、末端の社員に情報が届くまでにかなりの時間がかかります。その点、社内報なら一度でスピーディーに情報の拡散が可能です。

もちろん、上司から伝達する手段が適している場合もありますが、社内報を通じて情報共有することで情報格差をなくすことができます。これは、変化に強い組織を作る一助にもなるでしょう。

社員のモチベーションアップにつながる

社内報をうまく活用すれば、社員のモチベーションアップを図ることもできます。社員のモチベーションアップを促す代表的な企画例が、社内報に載った社員インタビューや、年間MVPなど優績者の発表です。取り上げられた社員にとってはますます努力するキッカケとなり、取り上げられなかった社員にとっては「次は自分が」とやる気を出して仕事に取り組むキッカケとなるでしょう。

ほかには、新入社員紹介の場を設けて新入社員のモチベーションアップを促す、成功事例を広く共有して、社員のスキルのボトムアップを目指す、といった方法もあります。

他部署との交流が活発になる

部署や部門を超えた社員同士のコミュニケーションを後押しできる点も社内報のメリットです。社内報の有無に関係なく交流が得意な社員もいますが、部署内でのコミュニケーションに偏りがちな社員も多いことでしょう。そのような社員にとっては、成功事例の共有や、さまざまな部門の業務紹介など、社内報で取り上げられたテーマが他部署の社員と話すキッカケになるケースも多分にあります。

社内報が社内のコミュニケーションツールとして定着すれば、社員同士のチームワークが良くなることも期待できるでしょう。社員同士のコミュニケーションが活発になると、愛社精神が高まり、離職率が低くなるといった点もメリットです。さらには、仕事で困った際にも相談しやすくなり、仕事の効率アップも期待できます。会社として強固な組織を目指しやすくなるでしょう。

就活生や新入社員に会社の雰囲気が伝わる

社員インタビューや業務紹介を掲載した社内報を就活生に共有すれば、会社の雰囲気や社員の生の声をスムーズに学生へ届けることが可能です。会社紹介だけでは伝えにくい社内の様子や仕事内容を臨場感ある形で伝えることができ、就活生へのアピールとなります。新入社員への会社や業務、社員紹介ツールとしても有用です。

社内報を制作する際のポイント

社内報を制作する際、意義ある内容に仕上げるためにはいくつかのポイントがあります。

社内報の意義を明確にする

社内報の制作で重要な点は、社内報の意義・目的を明確にすることです。誰をターゲットに、どのような目的・コンセプトで発行するか明確にしておくことで、発行回数を重ねて多様な企画を取り入れても統一感を持って継続することができます。回数を重ねるごとにちぐはぐな社内報にならないよう、制作チームで、社内報の方向性を決めるステップは大切にしましょう。

どの媒体で発行するか検討する

社内報をどの媒体で、どのように発行するかもきめ細かく検討が必要です。現代においては職務でパソコンを使う会社がほとんどのため、即時に情報を配信でき、早く情報を拡散できるWEB媒体での社内報が一般的となります一方、紙媒体にも物として残る、家庭で見てもらいやすい、といったメリットがあります。

WEB媒体は、デザインがワンパターンになりやく、エンジニアなどプロへ依頼する必要がある点も特徴です。紙媒体には、発行後に修正がきかない、印刷や配送のスケジューリングも必要、といった側面もあります。社内報を発行する目的や、作業フローなども視野に入れ、綿密に検討しましょう。

配信時間やデザインを工夫する

社内報は発行時期やタイミングなどのスケジューリングも大切です。定期的に発行するために、年間スケジュールを立てて遅れなく運用していく必要があります。WEB配信であれば更新頻度だけでなく、読み手の立場になり更新時間まで気を配りたいところです。

仮に配信時間が朝礼のタイミングや業務が忙しい午前中だと、読まない人が多くなる傾向にあります。昼休みや退勤直後の時間帯に配信するなど、読みやすい時間帯を考慮することで、閲覧回数はグッと上昇するでしょう。

社内報に興味を持ってもらうためには、WEB媒体、紙媒体、どちらの社内報も企画とともにデザインの工夫も重要です。企画タイトルが興味深い、レイアウトが視覚的に面白味のある仕上がりなど、人が読みたくなるような目を引くコンテンツとなるよう企画時から心がけましょう。

社内報発行後の効果検証を行う

社内報を発行したらそれで終わりではありません。どのような記事が好まれたのか、逆に人気がなかったのか効果検証することも大切です。手段としては、社内報に関するアンケートをとって、人気企画と不人気企画を把握する、WEB媒体の社内報であればPV数をチェックして読まれた記事・読まれなかった記事を把握する……といった方法があります。

改善ポイントを明確にすることで手を加えやすくなり、より「読んでもらえる」社内報を制作していくことができるでしょう。

社内報の企画ネタ

diverse coworkers working together in boardroom, brainstorming, discussing and analyzing and planning business strategy.

社内報とは、社員に読んでもらってこそ意義があるものです。面白味のあるコンテンツに仕上げるヒントとなる企画ネタを、多岐に渡る事例からピックアップしました。ぜひ社内報制作時にお役立てください。

社員インタビュー

優績社員、新入社員、内定者などのインタビュー記事、自慢のメンバー紹介など、社員の生の声を聞ける企画はとても人気です。共感しやすい、自分のモチベーションアップにもつながる、悩みがある社員にとっては記事を読むことで突破口へのヒントとなる、といったメリットがあります。

<インタビューのテーマ例>

  • 過去に乗り越えた壁や、成功への軌跡
  • 仕事内容や今後の抱負
  • 趣味や特技

優秀社員へ仕事の体験談を聞いたり、メンバー紹介で趣味や特技について質問したり、その人物の魅力を引き出すテーマを選ぶと良いでしょう。

経営陣のメッセージ

社内報に経営陣からのメッセージを取り入れることで経営理念やビジョンを共有しやすくなります。経営層とのコミュニケーションの機会が少ない社員が多くを占める会社でも、社内報にメッセージを掲載すれば、経営層の存在をより身近に感じることができるでしょう。

<インタビューのテーマ例>

  • 会社がおかれている状況、会社のビジョン
  • 社員に求めていること

経営陣からの具体的なメッセージは社員のモチベーションアップにつながります。

H3:支店・部署紹介

会社の支店や部署の紹介企画もおすすめです。ほかの支店で働いている人やほかの部署の仕事内容について知ることで社員の視野が広がり、自身のキャリアプランを考えるキッカケとなる・支店や部署間の距離が縮まるといったメリットがあります。社内で新しいプロジェクトが発足するタイミングであれば、インタビューを決行し、プロジェクトの内容やゴールを共有するのも有効です。

H3:テーマに沿った座談会

支店や部署の垣根を超えて、座談会を行う企画も人気です。さまざまな立場の社員が集まり座談会を行うと、ひとつの部署だけでは出ないような意見や考えに触れる機会ができます。座談会の様子や内容を社内報で共有することで、多くの社員の興味や共感を引き出すことができるでしょう。

<座談会のテーマ例>

  • 趣味や子育てについて
  • プライベート時間の過ごし方について

座談会のテーマとしては、仕事以外の内容を討論するのもありです。海外拠点があればそちらも含めてオンラインなどで座談会を行うと、価値観や文化を知る良い機会となります。

業務内容のエピソード

社内報で「業務内容のエピソード」にテーマを絞って各社員の経験を紹介する企画も人気です。共感性が高いとともに、自身に置き換えて業務を考える良い機会となります。特に、普段は隙のない上司の面々に仕事のやりがいや過去の失敗談を語ってもらうと、「そんなこともあったのか」と読んだ社員が和むことも。

「今だから笑える」失敗談やその解決策を知ることで、上司の若い頃に思いを馳せ、自分も頑張ろうと思える社員もいることでしょう。

経営陣へ質問コーナー

経営陣へ数々の質問を投げかける質問コーナーも良いでしょう。経営陣と社員の距離を縮め、愛社精神を高めるのに有効です。仕事の成功・失敗エピソードや、経営層のプライベートに踏み込んだ内容も聞き出せると「こんな一面があったのか」と親近感が増すでしょう。

<質問例>

  • 休日の過ごし方
  • 好きなテレビ番組
  • 家族や好きな食べ物

経営陣の内面にふれる質問や身近な質問も織り込んでみてはいかがでしょうか。

社内報の事例

社内報とはどのようなものかを理解したところで、最後に社内報がどのように運用されているか、具体例を見ていきましょう。

積水ハウス

積水ハウスでは、WEBでの社内報を導入しています。2020年にWEB化するまでは、紙媒体の社内報を年4回発行していました。紙媒体の社内報は配布に時間がかかる・コロナ禍で届けるのが難しい、といった課題をWEB化することでクリアしています。

WEB社内報にすることで、特集記事を一覧ページで表示できるようになり、構造的な差別化を図れるようになった・情報伝達のスピードや量が上がった・「いいね」ボタンやコメント機能で読者の反応が分かりやすくなった、といったメリットがあったそうです。

大阪ガス

大阪ガスでは、2017年度からWEB社内報を導入しています。初年度は移行期間としてそれまでの紙媒体と併用し、2018年から完全にWEB化して運用しました。タイムリーな特集記事を発信している点が大きな特徴です。

2018年6月に発生した大阪北部地震では、災害発生からガスを復旧させるまでの現場の職員の様子を細かくレポート。「現場の記録を残しておかねば」という制作側の思いから実現したそうです。特集ページにはグループ社員から多数の応援コメントが寄せられました。臨機応変に企画の切り替えができる点は、WEB媒体ならではの強みでしょう。

エン・ジャパ

エン・ジャパンの社内報は、社外秘のケースが多い社内報を外部配信しているのが大きな特徴です。「en soku!(エンソク)」というサイトで、誰からもアクセスできる状態で日々社内報を更新しています。

レポーターが、広報担当者や特定のライターではなく、実際に働く社員1人ひとり、というのもユニークなポイント。社員の飾らない日常の姿を公開し、「正直・詳細な情報」を発信しています。新しい社内報の在り方として、興味深い例です。

まとめ

社内報とは、社員全員で情報を共有し、コミュニケーションを促進するためのツールです。社内報を活用することで、組織をより強固なものとし、社員のモチベーションや会社の業績アップを目指すこともできるでしょう。

社内報を制作する際は、ターゲットや目的を明確にし、紙かWEBか、メリット・デメリットを考慮して媒体を吟味することが大切。より多くの社員の目に留まるよう、企画内容やデザイン、発行・配信のタイミングに気を配ることも重要です。企画などで適宜経営層の協力を得ながら、より有意義なものを制作しましょう。


 

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