社内報とは、社内広報を行うために制作された媒体のこと。社内のトピックスを社員やその家族に共有することはもちろん、社員同士のコミュニケーション活性化やモチベーションアップのためのツールにもなり得えます。社内報をより読みやすく、より手軽に制作したいと考える人も多いのではないでしょうか?そんな人におすすめしたいのが、テンプレートの活用です。
そこで今回は、社内報をテンプレートで作成するメリット・デメリットをふまえ、テンプレートを作成するポイントなどをご紹介します。
目次
社内報にテンプレートを活用するメリット・デメリット
そもそもテンプレートとは、ひな形・定型のフォーマットのことを指します。レイアウトやデザインが決められたテンプレートを使って社内報を制作すると、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリット
レイアウトやデザインが決められたテンプレートを活用することで、社内報制作の経験が少ない担当者でも手軽に制作できます。社内報の制作では、キャッチーな見出しや興味を引くコンテンツを考え、内容を充実させることが重要です。加えて、読み手の興味を引き、情報をスムーズに伝えるためには、レイアウトやデザインにも工夫が必要となります。
読者の目を引くレイアウトやデザインを考えるにはノウハウが必要です。そのため、テンプレートを使用し、誰でも簡単に社内報が作れることが大きなメリットといえます。
デメリット
同じ形式の社内報を継続して発行する場合には、テンプレートの活用が大変便利です。しかし、これまでとはボリューム感や読者のターゲットの異なる社内報を作りたいといった場合には、テンプレートによって内容や構成が制限されてしまうこともあるでしょう。
新たなコンテンツを追加したい、社内イベントの報告など単発の社内報を作成したい場合などは、既存のテンプレートは使用せずに制作する方が良いかもしれません。
社内報のレイアウトを決める3つポイント
テンプレートのレイアウトを決める作業は、その後制作する社内報のクオリティに直結する大切なもの。そこで、テンプレートのレイアウトを決める際におさえておきたい3つのポイントをご紹介します。
企画内容に合わせる
伝えたい内容が見やすく、読みやすい構成になっているかを考えてレイアウトを決定することが大切です。そのためには、まずそのページで何を伝えたいのかを明確にする必要があります。以下に、社内報の企画としてよく取り上げられるものをいくつかピックアップしました。
- 新入社員の自己紹介
- 職場紹介や部署紹介
- 社内表彰者の発表や受賞者コメント
- 座談会やインタビュー
- 会社の業務やサービスについての情報共有
- 経営陣からの情報発信
- 社内イベントの広報・報告
- 社内アンケート結果報告
このように社内報の企画には、さまざまものがあります。そのため、どの企画に関するテンプレートを作成するのかをはっきりさせたうえで、レイアウトを考えるのがポイントです。
ターゲットに合わせる
社内報は、自社の社員に読んでもらうコンテンツです。その中でも、「誰に読んでもらいたいコンテンツなのか」を明確にしたうえでテンプレートを決定する必要があります。
例えば、会社の中でも管理職向けのコンテンツであれば、ビジネス誌や新聞のようなテキストを読み進めやすいレイアウトに。また、若手社員やアルバイト・パートで働くスタッフ向けのコンテンツであれば、写真や図などを多用し、ビジュアルで惹きつけるレイアウトにするのも1つのアイデアです。このようにテンプレートのレイアウトは、読み手となるターゲットに合わせて考えるのがおすすめです。
自社ブランドのイメージにマッチしているか考える
社内報のテンプレートを作成する際には、自社ブランドのイメージに合っているか、逸脱したものになっていないかを考慮することも重要です。その理由の1つに、社内報には社内へ向けたブランディングツールとしての役割があることが挙げられます。つまり、社内報が自社ブランドのイメージを社員に周知・定着させるために役立つということです。
クリエイティブな印象やエネルギッシュさを打ち出したいのであれば、社内報にも斬新なレイアウトや独創的なコンテンツを盛り込むことでブランドのイメージと合致したテンプレートのレイアウトが完成するでしょう。また誠実性や実直さを打ち出したい企業であれば、インパクトを抑え、落ち着いて読み進められるようなレイアウトを心がけるなど。
このような工夫をすることで、社員に対し社内報を通じて自社ブランドのイメージを伝えられるでしょう。
社内報のテンプレート作成で大切な5つのポイント
ここからは、テンプレートを作成する際の具体的なポイントを5つご紹介します。社内報の構成・デザインは、読み手に対して伝えたい情報や企画意図が明確に表現できるかが重要です。そのためには、最後までストレスなく読み進められるビジュアル性の高さやわかりやすさが必要な要素となります。
そこでビジュアル性が高く、わかりやすいテンプレートを作成するためのポイントについて、テンプレートの実例とともに解説していきます。
タイトルや見出しを装飾してインパクトを出す
タイトルや見出しは、そのページにどのような内容が書いてあるかを伝える大切なもの。文字を大きくする、太くする、色をつける、枠で囲むなど、インパクトを出して読者の目に留まるような工夫をするのがポイントです。
読者となる社員の中には、文字ばかりが並んでいる読み物に苦手意識を持つ人もいます。また、苦手意識はなくとも、テキストがダラダラと続くことで単調になり、読み飽きてしまう人もいるでしょう。そのような人でも最初から最後まで読み進めてもらうために、タイトルや見出しの装飾でビジュアル要素を高めることがおすすめです。
自然に目線が流れるよう、コンテンツを配置する
社内報に限らず、読み物のテンプレートを作成する際には、自然に目線が流れ、スムーズに読み進められるようコンテンツを配置することが重要です。一般的な人の目線の動き方を以下にご紹介します。
- 左開きの読み物:左から右
- 右開きの読み物:右から左
- 左開き・右開き共通:上から下
この目線の動き方を念頭に置いてコンテンツを配置することで、読みやすい社内報のテンプレートが完成するはずです。
文字や画像の大きさにメリハリをつける
ビジュアル要素を高めるためのポイントとして、文字や画像の大きさに変化をつけ、レイアウトにメリハリを出すのも良い方法です。同じ文字サイズ・同じ画像サイズで構成すると、統一感のある紙面に仕上がります。しかし、紙面が単調な印象になり、読者の興味や関心を引くことは難しいこともあるでしょう。
そこであえて、文字のサイズや画像のサイズを不揃いにすることで、見せたいものに視線を集めたり、何を伝えたいコンテンツなのかが明確に示せたりといった効果が得られるでしょう。特に伝えたいタイトルや見出しには、十分なスペースを取り、しっかりアピールするのがおすすめです。
複数のコンテンツを並べるときは構成を切り分ける
1つのページでいくつものコンテンツを紹介する場合には、構成を切り分けて別のコンテンツであることが伝わりやすい工夫も必要です。以下に、構成の切り分け方をいくつかご紹介しましょう。
- コンテンツごとに文字列の向きを変える
- コンテンツごとに背景色を変える
- 同一コンテンツを枠で囲む
- コンテンツの境界に画像や太めの罫線を挿入する など
構成がしっかり切り分けられることで、1つのページにたくさんの情報が掲載されていても、読みやすく、わかりやすい紙面を作ることができるでしょう。
web社内報であれば動画を使ってリアリティをアップ!
最近では紙媒体の社内報だけでなく、Web上で展開するWeb社内報を導入する企業も増えています。Web社内報を制作しているなら、動画を使ってコンテンツのリアリティや説得力をアップさせることもおすすめです。その理由は、動画が視覚と聴覚を介して情報を伝えられる優れたコンテンツだから。
人は五感を駆使してさまざまな情報を受け取りますが、知覚のうち約8割が視覚を、次いで聴覚を頼りに情報を受け取っているそうです。そのため視覚と聴覚に同時に働きかける動画を活用することで、説得力や伝達力をアップさせることができるのです。
おしゃれ・デザイン豊富!おすすめテンプレート
社内報の制作に役立つテンプレートを入手できるおすすめのツールを5つご紹介します。おしゃれでデザイン豊富なテンプレートから選べるサイトやソフトをピックアップしました。
1. 【無料】パワポン
『パワポン』は、本格的なデザインのテンプレートを無料でダウンロードできるWebサイトです。「社報」のキーワードで検索すると、社内報制作にぴったりのテンプレートが表示されます。ポップなものからシックなものまで、デザインも豊富にそろっているのが特徴です。
【主な特徴】
- プロ品質の本格的なデザインで、社内報制作初心者にも安心!
- テンプレートのデータは、使い慣れたパワポ形式でダウンロード
- 会員登録でテンプレートのダウンロードはすべて無料
機能 | ・用途・シーン別でテンプレートの検索可能 ・中綴じ冊子形式でのネット注文可能 |
全テンプレート数 | 約1,560種類 |
テンプレートのファイル形式 | pptx形式 |
運営元 | アスクル株式会社 |
公式HP | https://ppon.askul.co.jp/ |
2. 【無料】bookuma(ブックマ)
『bookuma(ブックマ)』は、社内報やカタログなどの制作に特化している無料デザインソフトです。ユーザー登録が不要で、手軽に使えるのが魅力。画像素材やテキストを事前に準備しておけば、無料でデザインを作成し、社内でプリントアウトまで行うことができます。ただし、決定したデザインで印刷物を発行するサービスは有料となります。
【主な特徴】
- 社内報・パンフ・カタログ・フリーペーパーなどのデザインに特化
- 法人限定でデザインサポート&データチェックが無料!
- 縦書きに対応!通常、プロ用ソフトにしかない文字詰めなどの機能も充実
機能 | ・ダウンロード&デザイン作成は無料 ・操作方法に関する電話サポートあり |
印刷用データのファイル形式 | |
全テンプレート数 | 約2,450種類 |
運営元 | 株式会社エルム・パブリッシング |
公式HP | https://honlabo.com/extra/download/ |
【有料】Microsoft Office(ワード・エクセル・パワポなど)
日頃からパソコンを使用する人ならおなじみ、Microsoft Officeのワードやエクセル、パワーポイントでも社内報にぴったりのテンプレートをダウンロードすることができます。Microsoft Officeのトップページから、「テンプレート」のタブを選び、サイト内検索ウィンドウに「社内報」と入れましょう。すると、ワード用・エクセル用・パワーポイント用のテンプレートが表示されます。
Microsoft Office自体は有料ですが、すでに利用している人も多いため、テンプレートのお試し利用におすすめです。
【主な特徴】
- Microsoftが提供する何千ものテンプレートの中から、好みのものを選べる
- グラフや表の作成、追加も簡単にできる!
- Microsoft 365を購読すると、カスタマイズ可能なテンプレートがダウンロード可能に!
機能 | ・選択したテンプレートと類似するものを表示 ・テンプレートをEメールでシェアできる |
テンプレートのファイル形式 | ワード・エクセル・パワポなど |
全テンプレート数 | 数千種類(詳細は不明) |
運営元 | Microsoft |
公式HP | https://templates.office.com/ja-jp |
【有料】Adobe InDesign(アドビ インデザイン)
「Adobe InDesign(アドビ インデザイン)」は、プロ仕様の機能性と高品質なテンプレート素材が魅力のソフトです。おしゃれで都会的な印象、クリエイティブな印象など、さまざまなテイストのテンプレートがそろっています。画像加工ツールやフォントの種類も豊富なので、細部にまでこだわった社内報を制作したい人にぴったりです。
【主な特徴】
- 企業のデザイン部門や制作プロフェッショナル向けに設計されたツール
- InDesign体験版を含む、Creative Cloudのアプリケーションをダウンロード可能
- 印刷用・Web用のほか、写真やイラスト用に特化したテンプレートなど種類が豊富
機能 | ・Adobe InDesignの基本を学べるチュートリアルあり ・Adobe Photoshop、Illustratorなど、他のアドビ製品と密に連携 |
テンプレートの編集アプリ | Adobe Creative Cloud |
全テンプレート数 | 数千種類(詳細は不明) |
運営元 | アドビ株式会社 |
公式HP | https://www.adobe.com/jp/ |
【有料】Photoback(フォトバック)
「Photoback(フォトバック)」は、フォトブックやアルバム制作を得意とするツールです。画像を多用したい社内報作成におすすめ。600種類以上のテンプレートから選べるのが魅力です。デザインの編集は、Webのブラウザ上で簡単に操作できるため、社内報制作初心者にも安心です。
【主な特徴】
- 画像を多用した視覚的要素が強い社内報づくりにおすすめ!
- 上質で落ち着きのあるマット用紙を採用。高級感のある社内報に仕上がる
- Webブラウザ上で編集作業が可能!スマホ専用アプリもあり
機能 | ・前回と同じテンプレート・フォントサイズで作れる「続編をつくる」機能 ・奥づけ(本文最後のページ)に文章が入れられる |
テンプレートの編集 | フォトバック マイページ |
全テンプレート数 | 約630種類 |
運営元 | コンテンツワークス株式会社 |
公式HP | https://www.photoback.jp/ |
まとめ
テンプレートを活用することで、短時間で効率よく、社内報を制作することができます。特に、継続的に発行する社内報であれば、テンプレートの活用がおすすめです。しかし、テンプレートの質は社内報の仕上がりに直結するため、テンプレート作成は大変重要。最後まで読み進められるビジュアル性の高さと、内容が伝わりやすいレイアウトやデザインを心がけ、テンプレートを作成してみてください。
関連記事
この記事をシェアする