多くの企業において、社内報は定期発行するケースがほとんどでしょう。そのため、ネタ探しに毎回奔走する担当者も多いものです。
ただ、今や社内報のネタはネットで簡単に探せる時代。イチからアイディアをひねり出す必要はありません。それでも悩みが絶えないのは、きっと「読まれるネタ」を精査するのが難しいからではないでしょうか。
そこで今回は、読まれるネタ探しの秘訣、おすすめの企画例を紹介します。
社内報のネタがマンネリ化してきた、いいネタが思いつかない、そんな方はぜひ一緒に考えてみましょう。
目次
社内報のネタ探し、どうやって行う?
社内報のネタを効率よく集めるためには、いくつかのコツがあります。闇雲に探すのではなく、手段をいくつかに絞っておくとネタ探しもスピーディにこなせるでしょう。
世間のトレンド、バズりコンテンツをチェックする
世間で注目を集めている話題やニュース、いわゆる“バズっている”コンテンツは必ずチェックするようにしましょう。たとえば、政治・経済にまつわるニュースや、SNSで流行っているトレンドネタなど。ビジネスネタからライトなネタまで、さまざまな情報源からピックアップできます。
世間で注目を集めているモノやコトは、社内でも関心度が高いことが多いです。トレンドの話題をときにはアレンジしたり、自社の取り組みや事業と関連付けたりできれば、社内報もより読み応えのある内容にできるでしょう。
社内の話題の聞き込みを行う
社員が何に興味を持っているのか、何を知りたいのかを知る一番確実な方法は、社員へのアンケートです。アンケート結果から得た情報をもとに社内報のネタを選定すれば、ある程度の閲覧数は見込めるはずです。
ただし、社員が自分の関心事項を自覚していない可能性も。そのため、安直に「社内報のネタ」として聞き出すのではなく、興味のあることを引き出せるように質問を工夫する必要があるでしょう。
過去の人気記事の傾向を分析する
過去の人気記事の傾向分析は、web社内報の場合にはぜひルーティン化しておきたい事項。社内報を公開して終わりではなく、必ず閲覧数と読了数(最後まで読まれたかどうか)まで把握することをおすすめします。過去の人気記事をいくつかピックアップしてみると、読まれる記事の傾向がつかめてくることも。
また、人気記事のネタをベースに、別のネタとして展開するというのも閲覧数アップに効果的な方法です。たとえば、ある特定の社員をピックアップした記事が話題になったのであれば、再びその社員のその後を追う企画を取り入れてみるのもおすすめ。過去の人気記事は読まれるネタの宝庫、ということも覚えておきましょう。
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読まれる社内報はどんなネタ?
社内報のネタがある程度集まったら、その中から実際に採用するネタを精査する必要があります。その際に悩むのが「どのネタが読まれるのか」ということ。
以下に挙げたポイントをもとに、ぜひ判断してみましょう。
ターゲットのニーズとマッチしている
社内報の読者は企業に属する全社員ですが、ひと言に“社員”といっても立場や働き方、性別、年齢はさまざま。当然、どのようなネタに興味を持つのかも十人十色です。そのため、多くの人に読んでもらいたいからといって、情報をたくさん盛り込むことだけを目的に作成すると、かえって誰にも刺さらない記事になってしまいます。
それよりも、ターゲットをしっかりと絞り、内容の濃いコンテンツにすることが大切です。そして、設定したターゲットのニーズにマッチするネタを選定しましょう。たとえば、フォーカスをあてる人物や部署が一部に偏っていたり、読み手を無視した語り口調になっていたりするネタは避けた方が無難です。想定したターゲットが「自分事」として社内報を読み進めることができれば成功といえます。
ただし、どうしてもターゲットを幅広く設定せざるを得ない場合もあります。そのときは、できるだけシンプル、かつ端的に伝わるように心がけるようにしましょう。
情報はできるだけコンパクトに
情報はできるだけコンパクトにまとめ、シンプルにしましょう。文章が多く、結論がどこにあるのかわからないようでは、読み手に伝わらないだけでなく、そもそも社内報を読もうとすら思ってもらえないことも。一目で興味を引く社内報にするためには、第一印象で「面白そう」と思ってもらえるだけでなく、「これなら空き時間にさくっと読めそう」と感じてもらうことが必要です。
コンパクトにまとめるためには、まず冗長表現や重複する内容は省くことが大前提。その上で、文章が多い、難しい内容になっている部分は図や写真、表などで置き換えて一目で伝わりやすい内容にしていきましょう。
真面目な企画だけではなく、箸休めも必要
先ほど、社内報はターゲットを絞り、内容を濃くすることが大切とお伝えしましたが、全てのネタを濃いものにする必要はありません。むしろ、重要なテーマばかりを扱っていては、読み手を疲れさせてしまうことも。社内報の中には、さらっと読めて、くすっと笑えるような箸休めとなるライトな企画もぜひ取り入れましょう。
箸休めとなる企画には、制作者の人間性が垣間見えたり、意外な場面に役立ったりする情報も多く、ファンを生みやすいというメリットもあります。人気の企画はシリーズ化するのもおすすめです。
社内報のネタ探し。おすすめの企画はコレ!
「社内報のネタに迷ったら、まずはコレ!」という、鉄板ネタや王道ネタを見ていきましょう。多くの社内報で採用されているだけあって、幅広い社員から興味・関心を集めやすいネタです。
社内報の鉄板は「部門・部署ネタ」
社内の部門や部署にフォーカスをあて、その業務内容や働く社員の様子が伝わる内容です。自分の働く職場にもっと興味を持ってほしい、社員たちのコミュニケーションを活発にしたい場合にはぜひ採用してみましょう。
1)業務内容、部門紹介
業務内容や職場の紹介をメインにするなら、以下のような企画がおすすめです。
- 新設部署、部門の紹介
- 新規プロジェクトの紹介
- 新リーダーの紹介
- 入社式レポート
- 表彰者インタビュー
- 内定者座談会
2)職場紹介(ライトな企画)
もう少しカジュアルに紹介したいなら、以下のような企画も良いでしょう。
- 今月のMVP発表
- オフィス内のお気に入りスポット、オフィス周辺紹介
- 働くママ社員のインタビュー
内容的に形式的な重たい文面になりやすいため、気軽に読めそうな切り口を考えることがポイントです。
トレンドも入れやすい「季節ネタ」
季節ネタは、旬の話題を取り入れやすく、アイデアも出しやすいため、社内報では人気のネタです。
1)春~夏の季節ネタ
たとえば、春から夏にかけては、
- 花粉症対策
- 5月病の対処法
- ゴールデンウィークの旅行先
- 母の日、父の日のプレゼント選びのコツ
- 熱中症予防になる健康管理法
などのネタがおすすめです。
2)秋~冬の季節ネタ
秋から冬にかけては、
- 読書の秋におすすめの一冊
- 会社周辺で買える、ハロウィンスイーツ
- 社員に人気のクリスマスプレゼント
- 年末年始の過ごし方
- バレンタイン特集
といったネタを取り入れてみてはいかがでしょうか。
もし社内で季節にちなんだイベントが開催される場合には、そのレポートを掲載するというのも喜ばれます。また、業務が季節と関連するような企業の場合には、その時期の職場の雰囲気を取り上げてみても良いでしょう。
コラムもおすすめ「箸休めネタ」
短時間で読めて、息抜きにもなる箸休めネタは、社内報の人気を支える必要不可欠な存在。自由度が高く、チャレンジ的な企画も入れやすいだけに、頭を悩ます編集担当者も多いです。
1)エンターテイメント性に富んだ小ネタ企画
すきま時間に気軽に読める、小ネタ企画のおすすめは、
- ○○県出身社員の座談会
- ベテラン社員のこれまでの経歴
- デスクでできる簡単ストレッチ
- 社員が選ぶ川柳
などが挙げられます。
2)連載コラムやリレー形式企画
以下のような、連載コラムやリレー形式の企画を入れ込むと、毎回のネタが確保できるだけでなく、ファンも生まれやすいです。
- 編集担当者の育児奮闘コラム
- 社員から社員へ、インタビューリレー
3)仕事に活かせる小ネタ企画
仕事に活かせるような企画も、読者である社員から喜ばれます。
- 知っておきたいビジネスマナー
- 今すぐ使える資料作成のノウハウ
- ベテラン社員の失敗体験
テレワーク中でも読みやすい「在宅・健康ネタ」
コロナが流行し始めて以来、多くの企業がテレワークを促し、働き方が大きく変化しました。そして、社員間のコミュニケーションがとりづらくなったという職場も多いです。そんな中、社員全員に向けて発信する社内報はこれまで以上に必要とされるように。会社への帰属意識を高めるためにも重要な存在になりつつあります。
なかなか顔を合わせる機会が少ない今だからこそ、健康に関するトピックやリモートワークの話題も最適です。
1)健康に関する企画
- 運動不足を解消するコツ
- 免疫力を高める、おすすめの食品
2)テレワーク中の効率アップ企画
- 人気のテレワークグッズ
- テレワークの効率化におすすめの方法
- オンラインイベントの告知
といった、業務効率をアップさせる企画も喜ばれるでしょう。
また、どうしても社員同士のふれあいが希薄になるため、他社員の考えや人となりを知れるアンケート企画もおすすめです。
どう作る?企画ネタをより面白くするポイント
先ほどご紹介した企画ネタについて、より面白く、より読み応えをアップできるように、具体的な構成の作り方をご紹介します。
社員の自己紹介
社内報の読み応えをアップさせるためには、会社全体、部署全体を取り上げるよりも、社員一人ひとりにフォーカスを充てる方法が効果的です。役員やマネージャーなど目立つ役職の人物だけでなく、現場の社員も紹介できるように切り口を工夫してみましょう。
例を挙げるなら
- ○○さんのスゴ技紹介
- 営業部の○○さんに聞く、プレゼン成功の秘訣
- 新入部員○○さんが目指す3年後は?
など。ベテランから新人まで幅広く取り上げることで、さまざまな立場の人が参考にしやすい社内報になります。
スポットの当て方はビジネス面に限定する必要はありません。
たとえば、
- 新米パパ○○さんの一日に密着
- △△部○○さんの飼ってるペット紹介
など、プライベートにまつわるネタも面白いでしょう。普段はなかなか聞けない意外な一面を紹介することで、職場でのコミュニケーションも活発になることが期待できます。
社内アンケート
社員一人ひとりの意見が知れる社内アンケートは、人気を集めるネタのひとつ。社内報への要望もアンケート項目に盛り込めば、思いつかなかった企画ネタのヒントになることもあります。
アンケートを活用するためには、まず「ターゲット」と「目的」を明確にすることが大切です。この2つが不明確だと、質問項目の設定に悩むだけでなく、回答者の方も答えにくいアンケートになってしまいます。
アンケートの企画例としては、
- テレワークについての意識調査
- 社内の改善したいこと調査
- 仕事と子育てにまつわる意識調査
など、真面目な内容だけでなく、趣味や特技、家族にまつわるアンケートでも良いでしょう。また、回答を多く集めるために、回答者への特典を用意しておくという方法も。自社のノベルティなど、何か提供できるものはないか考えてみましょう。
部署の密着取材
自分が属する部署以外の様子は、なかなか伺い知ることができないもの。ネタとして採用するなら、より濃い内容にできる密着企画がおすすめです。
たとえば、密着取材の軸となるのは以下のような企画があります。
- △△部門、○○さんの一日に密着
- 日々の業務内容、取り扱い製品の紹介
- メンバーの自己紹介
もし社内報の担当者が他の業務と兼務している場合には、なかなか密着取材の時間を確保できないこともあるでしょう。その場合には、Q&A形式の取材資料を担当者へ渡して記入してもらう方法もあります。
社内表彰者のインタビュー
社内表彰者の紹介は、社員たちのモチベーションアップにもつながるため、ぜひ採用したいコンテンツです。ただ、文章と写真だけでは他の企画に埋もれてしまう恐れもあります。表彰者の表情や想いを多くの社員に届けるためには、動画での配信を取り入れてみることをおすすめします。動画編集には知識やノウハウが必要なため、難しいと感じる人も多いですが、最近では動画編集サービスを利用することも可能です。
経営陣のメッセージ
経営陣からのメッセージも動画活用がおすすめのコンテンツです。全社員に向けて発信したい内容であるものの、堅苦しい印象になりやすいものです。その点、動画であればスッと耳に入ってきやすく、要点を掴みやすくなります。話し手としても表情や声に想いを込めやすく、文章だけで伝えるよりも印象に残りやすくなります。
▼社内報など広報活動における動画活用事例を無料公開中!▼
まとめ
社内報のネタ探しは、すべての編集担当者にとって大きな悩みでしょう。今回、さまざまなネタ探しのポイントや企画例を紹介しましたが、閲覧数アップにつながる一番の方法は、自社の社員のニーズを知ることです。
ネタ探しによって自分の中の“ネタ帳”にネタが集まったら、より読まれる企画は何なのか、しっかりと分析していきましょう。
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