2024/01/31

名鉄EIエンジニア株式会社

技術継承には“マニュアルの資産化”がカギに。次世代を見すえた社員教育を推進

名鉄グループの総合エンジニアリング会社・名鉄EIエンジニアは、鉄道事業や社会インフラ事業を通じて「豊かな街づくり」に貢献する企業です。
50年以上にわたり、鉄道をはじめとする交通インフラの発展に携っており、その技術力で電気・通信の設計、施工、保守、コンサルタントなど幅広く事業を展開しています。2003年に合併し、名古屋の本社を拠点に約500名の従業員が働きます。

同社では「安全・安心・安定輸送」を社会的責務としており、高い技術力が求められます。特に近年、技術力の維持向上のための社員教育に力を入れる一方、多様な職種や日々進化する技術への対応が遅れがちになるなど課題も抱えていました。

その中で、若手社員が技術力を身につける手段として“動画”に注目し、「社内のノウハウを共有する場」としてOpen BRAIN を導入。課題解決のため本格的な運用に向けて動き始めています。

本記事では導入事例として、Open BRAIN の活用経緯をご紹介します。若手教育を担当する総務部 総務課の統括担当者様に伺いました。

※2023年10月のインタビュー内容です。

中堅層の人員不足から、若手社員の指導が課題に

2000年代の前半、長引く景気低迷やリーマンショックの影響により、多くの企業が新卒採用を控えていた時期であり、同社も同じように採用を控えていました。その結果として現在、中堅層の世代が不足しており、若手社員を指導する人材の確保に悩まされていると言います。

通常、新入社員教育は3ヵ月間行う中、どの部署に配属されても共通するような業務全般や安全に関する基本を学ぶ内容が中心となっています。配属先ごとに業種が異なるため、業務手順や専門的な領域は、あらためて現場の実務を通じて習得していかなければなりません。しかし、指導する側の中堅・ベテラン社員は、業務と並行して指導せざるを得ない状況のため、きめ細かな指導が難しい点が課題となっていました。現場に一緒に行き、先輩の仕事を見ながら覚えていくような従来のやり方や、マニュアルが存在しない業務の対応など、新入社員が技術を習得しにくいと感じるケースもあったと言います。

「覚えるべき業務は多岐にわたり、時には数年に一度しか機会がないような業務など、一度聞いただけでは理解できないことも多くあります。年齢の離れた忙しいベテラン社員に対し、若手社員が質問しにくいと感じる場面も少なくありません。毎回、先輩や上司に聞き、対面で教えてもらわなくとも、若手社員が自ら学習できるような仕組みはないものかと考えていました」(統括担当者)

名古屋駅をスーパーターミナル駅に。若手の早期戦力化は待ったなし

若手社員の教育に課題がある中、さらに大きなプロジェクトのスタートにより、一段と早急な解決が求められるようになっています。

現在、名古屋駅は“スーパーターミナル化”を目指し、駅前の再開発計画が進行中です。新型コロナウイルスの影響で着工が延期になっていたものの、2024年度には開発の方向性が示される見通しです。

同社は、名鉄グループの総合エンジニアリング会社として重要な役割を担っており、名古屋駅前の再開発に大きく関わっています。

工事が始まれば、10年以上かかることが予想され、中長期的な人材の確保早期育成が欠かせません。現在の業務と並行して再開発のプロジェクトを進めるため、若手の早期戦力化は待ったなしといえる状況です。会社全体でも「社内の生産性を高め、再開発に臨まなければならない」というムードが高まり、業務効率化や高いレベルの人材育成が求められています。

しかし、多岐にわたる業務や世代間のコミュニケーションの難しさなどが人材育成の障壁になり、思うように技術の継承やスキルアップが進まない状況にありました。

他社ツールと比較し、サポート力の高さが導入の決め手に

そうして、人材育成の新たな手法として、手順やマニュアルを動画化することを決断。動画活用を推進するうちに、スムーズに情報を共有できる仕組みも必要だと感じられたそうです。

「動画を作ることが目的ではなく、あくまでも動画を視聴して業務に活用できるようにすることが肝心です。“いつでも・どこでも・何回でも”見られる環境を構築したく、自社に合ったツールを探していました」(統括担当者)

情報を管理できる複数のツールを比較した中で、Open BRAINにたどり着き、情報共有を開始しました。導入の決め手として「Open BRAIN の魅力はサポート体制の充実にあった」と話します。

「導入にあたって重視した点は、ツールの操作や管理しやすさはもちろんですが、『いかに経営課題である社員教育や技術力の維持向上が実現できるのか』という点です。Open BRAINの導入は、我々の疑問や要望に対し、丁寧に分かりやすく、迅速に回答していただいた“サポート力の高さ“が決め手になりました。

導入後も、運用面の進め方当社の課題に沿ったアプローチ方法など、全体のビジョンに向けた方針について、相談にのっていただける体制もありがたかったです」(統括担当者)

ノウハウを資産化。技術の継承と更なる高みを目指す

「Open BRAIN 」の画面(※イメージ)

現在、総務部が主体となって推進しながら、部署ごとにポータルを作成し、それぞれが必要なコンテンツの取りまとめを行っています。

例えば、総務部では「オフィスの入館方法」などの共有事項や「公的資格の講習」といった知識、情報セキュリティやコンプライアンスに関する研修など、社員に知ってほしい情報を動画で作成して掲載しています。鉄道事業部では、「自部署の日常業務の紹介」や「鉄道設計に関する計算方法やCAD操作」「実際の工事の様子」、社会インフラ事業部では「信号機の設置工事を行う設計手順」「測定器の使用方法」「電気設備の点検作業」など、実際の業務で必要となるマニュアルを中心に掲載しています。

来年度の本格運用を目指し、掲載するコンテンツの制作を進めている最中です。

「各部署に担当者を設け、 “マニュアルがなかった業務”や“若手社員のニーズ”、“継承したい技術”など、何が必要なのかを洗い出し、動画にすべき内容を精査しています。例えば、滅多に行われない業務は、ベテラン社員がいなくなればノウハウが失われてしまう恐れがあります。動画に残して次の機会に活用することは、技術の継承につながる重要な施策だと思っています。今後、全社員が共通で見られるポータルも充実させ、お知らせや業務の効率化を進められるような運用もしてきたいと考えています」(統括担当者)

業務知識だけではなく、社内の共通情報をOpen BRAIN に掲載し、全社員がスムーズに情報をキャッチアップできるような環境構築を目指しています。

名鉄EIエンジニアは、今年で創立20年。企業としてさらなる成長を遂げるべく、“情報の資産化”を進め更なる高みに向けて歩まれています。


詳しい成果や活用法に関するインタビューは、2024年2月頃の公開を予定しております。

名鉄EIエンジニア株式会社

主な事業内容:
1.鉄軌道の電力、信号及び通信設備その他の電気設備等の設計、施工及び保守
2.鉄軌道のシステム設計及びコンサルタント
3.電気、電気通信、建築、大工、石工、屋根、管、タイル・れんが・ブロック、舗装、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、建具、解体、土木、とび・土工、鋼構造物、機械器具設置、水道設備及び消防施設工事の設計、監理、施工、調査、測量、点検、整備及び修理
4.空気調和設備、昇降装置及び自動化機器の設計、施工及び保守
5.電気設備、電子計算機設備、建設機械、運搬機械及び自動給油装置、ポイント融雪器等鉄道関連機器の製作、販売、修繕、据付及びメンテナンス
6.電気設備、電子計算機設備及び各種機械のシステム設計、技術販売及びコンサルタント
7.ビル、百貨店、ホテル及び研究施設等の施設管理
8.動産、不動産のリースに関する事業
9.土地建物の売買、賃貸借、管理及び仲介
10.労働者派遣事業に関する事業
11.前各号に付帯関連する一切の事業

本社所在地:〒456-0031
名古屋市熱田区神宮四丁目3番36号 https://mei-ei.co.jp/

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