2025/01/23
エレコム株式会社
SNSから社内報まで、動画の積極活用でエンゲージメントがアップ!AI機能にも期待
自社製品の紹介をはじめ、SNSで積極的に情報を発信しているエレコム株式会社。動画を巧みに取り入れながら、高い人気を誇るアカウントへと成長させている同社ですが、運用の秘訣は何なのでしょうか。また、様々な動画編集ツールがある中で、Video BRAIN を長年使い続けている理由とは? 今回は、X(旧:Twitter)とTikTok、それぞれのご担当者様に話を聞きました。
※2024年11月のインタビュー内容です。
◆ 主な制作動画
・X、TikTok、Instagramなど、各種SNSへの投稿
・社内報(インタビュー、社内ニュースなど)
・プレスリリース
・営業マニュアル
◆導入前の課題
・動画編集ソフトの導入・運用コストの高さがネックで、導入に至っていなかった
・ SNSに投稿するスピードを上げたい
◆成果
・SNSを通したエンゲージメント、フォロワー数のアップに繋がった
・各種SNSや動画を制作する担当者間の連携もスムーズで、効率的に動画を制作できた
目次
「AI」に惹かれ、自由度の高さがVideo BRAIN導入の決め手
――まずはVideo BRAIN 導入のきっかけから教えてください。
2020年にVideo BRAIN を導入する以前より、社内で「SNSを行うなら、動画でもっと積極的に発信するべき」という意見があったんです。
しかし、我々は動画編集のツールやノウハウを持ち合わせていなかったため、自ずと外部委託することになるのですが、1本あたり20万円ほどのコストがかかり、さらに受発注のやり取り上、どうしてもスピード感に欠けてしまいます。外部委託でSNSの動画を作るのは不向きだ、という結論に至りました。つまり、動画を内製できる体制を整えなければならない、と。
――それまで社内で動画を活用する機会はありましたか?
店頭で流す製品紹介の動画を制作するなど、会社全体としては行っていましたが、特にSNSでは動画の活用に力を入れていませんでした。
SNSにおける動画の効果は伝え聞いていたので、動画活用にはもともと関心を持っていたんです。スマートフォンで撮影した動画を、そのまま投稿するようなケースはありましたが、きちんと効果を出すには編集が不可欠だと実感し、色々と調べ始めたという経緯があります。
――そこでVideo BRAIN に決めた理由は何だったのでしょうか。
様々なツールを調べる中でVideo BRAIN を知り、トライアルを行いました。なお、同時期にほかの編集ツールも比較検討しており、同じ素材を編集して各ツールの使用感を比較したんです。
最終的にVideo BRAIN に決めたのは、AIを活用している点が新鮮であり、さらに編集の自由度も理由にあります。また、他社のサービスではフォーマットが固定されており、シーンの秒数や文字数などが決められていることも懸念でした。
一方、Video BRAIN は搭載されたテンプレートが豊富で、編集の自由度も高かったのが魅力でした。正直なところ、もっと安いサービスもありましたが、Video BRAIN の使い勝手が圧倒的に良かったため、導入を決めました。
――実際に日々の業務で使ってみて、Video BRAINの使用感についてはどのように感じていらっしゃいますか。
弊社の場合、SNS用にたくさん動画を作りたいのはもちろん、クオリティにもこだわりたいので、Video BRAIN の自由度の高さはやっぱりありがたいですね。これまでに試した他社製品では、広告っぽさが全面に出てしまう場合も少なくなかったので、アピールしすぎない自然な動画が制作できるのもうれしいです。
Xでは、26.6万フォロワーを達成!毎日投稿×自然なコミュニケーションがポイントに
――御社のXアカウントは26.6万フォロワーと、大きな反響を呼んでいます。SNSの運用はいつごろからスタートしたのでしょうか。
正式に担当がついて運用し始めたのは、2019年ごろからです。現在はXだけでなく、InstagramやTikTok、さらにはプレスリリースの配信準備をあわせて行っています。とくにXは、毎日複数回の投稿を行い、ユーザーとこまめにコミュニケーションを取るよう心掛けています。フォロワー数も、こうした日々の積み重ねによる賜物ではないでしょうか。
――人気が高まる中で動画の必要性を感じたのは、何か具体的なきっかけはありますか?
弊社の製品は、静止画では使い勝手が伝わりにくいものも多いんです。しかし、説明自体は簡単なので、動画で見せる方が短尺かつシンプルで良いだろうという考えがありました。
当初より、SNSでは製品に関する情報発信を心掛けており、とくにTikTokは30秒程度にまとめて紹介すると一定の評価をいただけるため、親和の高さを感じています。
――SNSで取り上げる製品のセレクト基準は?
新製品はもちろんですが、SNSで話題になっているものを中心に扱うようにしています。
また、会社のお絵描きが好きなメンバーのひとりが毎週絵を描き、製品紹介とセットで発信するようなシリーズ的なコンテンツも配信しています。もともとは弊社の描画ツールの販促を目的に始めたものですが、かれこれ2~3年続けています。
――SNS運用はどのような体制で行っていますか。
正式にSNS担当チームができたのは今年度からで、各SNSに分かれて実質的には3名体制で行っています。
SNS以外にも、広報チームでもVideo BRAIN を使っていますが、元々SNS担当者が広報業務を兼務していたことが活用のきっかけでした。SNSで使っているうちに、社内報などでも使えると感じ、オフィスや物流センターの様子、社長インタビューなどを動画で掲載しています。
――社内報では、インタビューだけでなく様々な動画を掲載されているんですね。
製品がグッドデザイン賞などを取ったニュースをはじめ、変わったところで言うと、料理人 兼 社員による庖丁式(※平安時代から伝わる食の儀式)の模様を掲載したり。とくに後者は、静止画では絶対に伝わらない内容ですからね。
意外と社内報のネタに困ることはなく、社内から「こんな出来事があったから載せてほしい」といった要望が多く寄せられているんです。つい先日も、社員のひとりがパワーリフティングの大会で世界記録を出したそうで、その様子を紹介しました。
社外でも活躍する社員がいるため、その様子を動画で取り上げるのは、社内報として意義があると感じます。
そのほか、新製品の開発裏話や部署紹介などもよくやっていますが、今後はもう少し様々な社員のインタビュー動画も制作できると良いなと思っています。
――単純に社内報の活用法として、ユニークですね。
せっかくVideo BRAIN を導入したのだから、もっと使わなければもったいないですから。このほか、営業マニュアルや社内システムを使用する方法の動画化も今年から進めています。
ーー具体的にどのような活用をされているんですか?
営業で使われているシステムをマニュアル化したものです。通常、社内のマニュアルは、あっても実際に活用されていないケースも少なくないと思います。弊社でもエクセルなどでまとめてあっても、見にくかったり、理解が難しかったりします。そこで、やはり動画の方がわかりやすいという話になり、動画でマニュアルを作るようになりました。
「8AI」によるAIの活用にも期待!
――ありがとうございます。では、動画を制作する頻度はいかがでしょうか?
広報の方では、Xでは週に2本程度、TikTokの方は毎日投稿していますが、Video BRAIN で編集した動画は週に2~3本ほどでしょうか。また、社内報に載せる動画は多くて月に1本程度です。
――御社のSNSはすっかり人気アカウントとなっていますが、秘訣は何でしょう。
ユーザーの皆さんと会話している点が大きいのではないでしょうか。もちろん、すべてのリプライにお答えすることはできないのですが、それでも一定のコミュニケーションが成立していることで、お客様との距離も縮まっている気がします。その意味では、変にカッコつけたことを発信するのではなく、親近感を持っていただけるような運用を意識しています。
動画においても同様です。“中の人”が自分で作っているからこそ、担当者のセンスだったり、人柄が伝わりやすくなります。そういった点でも、自分たちで動画を作ってクイックに配信することは、SNSのコミュニケーションを取る上で大切な要素の一つといえます。
――ここまでの成果、手応えをどのように感じていますか。
当初、設定していた「SNSのエンゲージメントを1.2~1.3倍にする」という目標は達成しました。ある製品において、発売のタイミングで動画と静止画の両方で効果検証を行ったところ、動画で紹介した方がインプレッション1.2倍、エンゲージメントも1.7倍、エンゲージメント率が1.4倍という明確な差が確認できました。
もちろん、製品による差はあるでしょうが、やはり静止画より動画の方が高い効果を感じています。とくにXは動画を交えた方が、圧倒的にエンゲージメントも高いですね。
――X以外のSNSについては、何か特定の傾向は見られますか。
TikTokではナレーションを入れた方が伸びやすかったり、「いいね」が付きやすかったりするように感じます。また、それに応じて視聴時間も長くなる傾向があるので、Video BRAIN の自動でナレーションが生成できる機能はありがたいですね。
――導入から4年。これほど長くVideo BRAIN を使い続けている理由は何でしょうか。
まず、サポートの対応が早く、機能がどんどん拡充しているのは助かります。この4年で、かなりできることも増えていますしね。
そして、制作した動画をコピーして使いまわせる点も理由の一つに挙げられます。弊社の場合、SNSによって担当者が分かれており、媒体ごとにフォーマットも異なります。
たとえば、Xに載せた動画をTikTok用にアレンジするのも簡単など、細かな仕様の使い勝手が良いのが一番だと思います。各SNSで似たような動画を作る際、2人で同じデータベースから取りに行ってダウンロードするような手間が不要なので、非常に楽です。また、他人が作った動画も編集可能なので、本来の担当者が休んでいても、代わりに作業できるのも便利ですね。
――Video BRAIN に対し、ご要望や期待している点などあれば教えてください。
今後は「AIをいかに使うか」というのが鍵になると思っています。理想はやはり自動生成で、動画ができることです。最近ローンチされた「8AI(エイトエーアイ)」の精度には感動しました。ただ、生成AIをSNSで使うには、まだリスクもあるでしょうから、まずは社内報のコンテンツなどで試していきたいと思っています。
▲ビジネス動画完全自動編集サービス「8AI」のイメージ
――本日は貴重なお話をありがとうございました。
終わりに
SNSから社内報、プレスリリースまで、あらゆるメディアで動画の積極活用を進めているエレコム株式会社。Xのフォロワーが26.6万人、さらに社内から動画掲載のリクエストが多く寄せられるなど、すっかりコミュニケーション手段として定着しています。これもハイクオリティな動画を制作し続けていればこそ、でしょう。
今後のAI活用も含め、Video BRAINを通じたさらなる取り組みが注目されます。
エレコム株式会社
事業内容:パソコン及びデジタル機器関連製品の開発、製造、販売
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