コンバージョン率最適化(CRO)のためのポイントを紹介

CVR(コンバージョン率)の向上は、インターネットにおける企業の利益拡大に直結する重要な課題です。
そのための効果的な施策を考えるうえではさまざまな観点からの検討が必要となり、多くの時間を要しますが、段階を踏んで確実な改善施策を実行できれば大きな効果を得ることも可能です。

そこで今回は、CVRの向上に向けて必要となる施策「CRO」の種類や、施策を行う際の流れ、CROに取り組む際の注意点などについて紹介します。

CROとは何か

コンバージョン率を最適化する施策のことを「CRO(Conversion Rate Optimization)」といいます。
CROはただCVRを向上させることだけを意味しているのではなく、企業のWebマーケティング全体を考えてCVRを改善し最適化していく取り組みそのものを意味しています。

例えば、エントリーフォームの項目数を減らすと一般的にCVRは上がる傾向にあるといわれています。
しかし、それがすべての企業に当てはまるとは限りません。
CROは「施策によって企業やWebサイトにどのようなメリットがあったのか」を詳細に検証して行うことが重要なのです。

CROの施策の種類

ここでは、CRO施策の実際の種類について見ていきましょう。

LPO(Landing Page Optimization)

ランディングページ(LP)を最適化する取り組みのことです。
ランディングページは広告から流入したユーザーが最初に目にするページで、ユーザーが商品購入などの具体的なアクションを行う場となるため、完成度がCVに大きく影響します。

LPOによってユーザーの興味を引くコンテンツを充実させ、読みやすいデザインを心がければ、CVRを大きく向上させることも不可能ではありません。

EFO(Entry Form Optimization)

エントリーフォームを最適化する取り組みを指します。
資料請求の際に連絡先などの個人情報を入力するフォームは、ユーザーが使いやすい設計になっていることが非常に重要です。

EFOを行うことで、入力しにくい、多くの項目を記入しなければならない、エラーが起こりやすいなど、フォーム自体の問題でユーザーが途中でページを離脱してしまうリスクを回避できます。

CTA(Call To Action)

ユーザーの行動を喚起することを「CTA(Call To Action)」といいます。
ユーザーは、CTAボタンなどをクリックしてCVを完了するので、そのCVを促すための仕掛けが重要です。

たとえば、「今なら30日間無料でお試し」「期間限定30%オフ」といったようなユーザーがより大きな関心を持つものにCTAの文言を変更することなどが考えられます。

CROを行う際の流れ

CROを行う際の流れ

CROを行う際のおおまかな流れは以下の通りとなります。

  • ・リーダーを決定する
  • ・予算とメンバーを確保する
  • ・改善点を予測し明確にする
  • ・検証と解析を行う
  • ・改善策を実行する

以下、順次詳しく見ていきましょう。

リーダーを決定する

まずはリーダーを決め、誰が中心となって施策を進めていくのかを明確にします。
CROは時間もコストもかかる大きな事業なので、独立したプロジェクトとして進める必要があります。

予算とメンバーを確保する

コストを算出し、過不足のない予算とプロジェクトメンバーを確保しましょう。
長期的な事業になることが多いので、費用対効果を考えながら多めに予算を割り当てることができれば理想的です。

改善点を予測し明確にする

Webサイトのどの部分を改善すべきか予測を立て明確にしていくことが大切です。
PVや直帰率、CV数、動画の再生数など、さまざまな指標を使って正確に分析しましょう。
改善点がずれていると施策の効果が薄れてしまうので、時間をかけて慎重に行います。

検証と解析を行う

A/Bテストやユーザビリティテストなどを使って予測の検証を行います。
A/BテストはWebサイトの問題点を特定するのに有効です。

ユーザビリティテストは、ユーザーがどのようにWebサイトを利用しているのか確かめられるので、テキストやCTAボタンの配置などを見直す材料になります。
検証が終わったら結果を解析し、強みと弱みを可視化した上で改善策を立てましょう。

改善策を実行する

策定した改善策を実行して、あらためてデータを集めます。
テスト結果が十分でなければ、もう一度前提を変えてテストを行うこともあります。

十分なデータが得られたら、再び検証と解析を行います。
この手順を繰り返すことで、CROは少しずつ最適化されていきます。

CROに取り組む際の注意点

次に、CROに取り組む際にはどのようなことに注意をして進めればよいのかを解説します。

短期的な成果は見込まない

CROは、データを分析し長期にわたって改善や最適化を繰り返しながら進めるものです。
短期的な成果が出るものではないので、根気よく続けていくことが大切となります。

リソースが必要

CROを成功させるためには適切なリソースの確保が重要です。
何度も検証や分析を行う課程で予算が足りなくなってしまえば、改善施策を続けることは難しくなってしまいます。かといって、無制限に予算を用意すると費用対効果が低い改善をいつまでも続けてしまうことにもなりかねません。

効率よくCVRを改善するには過不足のないリソースを用意し、CROが進むごとにプロジェクトの優先度を設定し直すことが大切です。

まとめ

ここまで、コンバージョン率を最適化するためのポイントを紹介してきました。
CROは工数がかかるものの、きちんと取り組むことができれば十分な効果が期待できます。
CVRの改善には、動画を取り入れる施策も有効です。
ぜひトライ&エラーを重ねながら、コンバージョン率最適化(CRO)をあなたの会社でも実現してください。


 

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