「ブランディング」と「プロモーション」の違いとは?マーケティングにおけるそれぞれの意味も徹底解説

企業が自社製品をいかに市場に流通させるかを考える際に行う「マーケティング」戦略。
その中でよく用いられる「ブランディング」と「プロモーション」。聞いたことはあっても、実際に言葉の意味を把握した上で使いこなせている人は意外と少ないのではないでしょうか?

今回は、そんな「ブランディング」と「プロモーション」の意味の違いや活用方法について解説します。

「ブランディング」と「プロモーション」それぞれの定義とは

まず、「ブランディング」と「プロモーション」のそれぞれの定義について見ていきましょう。

「ブランディング」とは、他と異なる「イメージ」を作り出すこと

「ブランド」とは古ノルド語の「焼印をつけること」=“brandr”から派生したといわれています。
現代日本のビジネス界においては、「自分たちの会社や商品の持つ価値・イメージを、他との違いを明確にしながら市場の中で醸成させる行為すべて」と定義できます。

誰もが知っているプラダやグッチ、ロレックスなどは、長い業歴と高い品質の維持によって商品への信頼を積み重ね、説明がなくても名前だけで「高い価値がある」と広く認識されています。
これらはまさに「ブランディングに成功した典型例」といえるでしょう。

「プロモーション」とは、「販売促進」全ての活動

Google翻訳で “promotion”と入力すると「促進」「振興」「昇進」「奨励」といった単語が出てきますが、日本のマーケティングの場においては「販売促進」の意味で使われることが多い言葉です。

日本で「プロモーション」という言葉がよく使われる一例として、音楽アーティストたちによる「プロモーションビデオ」があります。これにも当然「アーティストの楽曲の販売を促進するためのビデオ」という意味・役割があります。その他、広告を出す、CMを流す、営業マンを配置するなど、自社商品の販売を促す行為はすべて、広義で「プロモーション」であるといえます。

マーケティング戦略の中に「ブランディング」や「プロモーション」が存在する

「マーケティング」とは、顧客の立場に立ち「自社製品をいかにして市場に流通させるか」を考え、それを実施していく活動のすべてを指します。

従来、「マーケティング」という言葉は主に自社製品を「売り込む方法」として用いられていましたが、最近では自社製品が「売れる仕組み」を考え実行していくといったニュアンスで使われることが増えてきています。
この「売れる仕組み」を作るための戦略として「ブランディング」や「プロモーション」があると考えると分かりやすいでしょう。

「ブランディング」によって他社との差別化を図り、より多くの顧客に良いイメージを与えつつ、「プロモーション」で「売れる仕組み」を作り購入を促す。これがマーケティングの大まかな構図です。

「ブランディング」「プロモーション」の具体的な方法は?

「ブランディングは他社との差別化、プロモーションは販売促進。大まかなイメージは掴めたけど、分かったような、分からないような…」そう感じている方に向けて、もう少し掘り下げてみたいと思います。

「プロモーション」の5つの行動

プロモーションへの理解を深めるために紹介したいのが「DAGMAR理論」です。
この理論では、消費者の行動を「未知」「認知」「理解」「確信」「行動」の5つの段階に分割し、プロモーションとはこれらを促進し販売を活性化させる行為のことだとしています。

まずは自社製品のことを知らない消費者に「認知」してもらうためにCMを打ったり、新聞やチラシ、Web広告を活用したりします。
あるいはスーパーなどで目立つところに商品を陳列してもらうことも立派なプロモーション活動です。

次に、商品を「理解」してもらうため販売員や営業マンにより具体的な説明をします。テレビ通販なども消費者の「理解」を促すための一つの方法といえるでしょう。
こうして「未知」だった商品を「認知」し「理解」した消費者は、他の製品と比較したり利便性を検討したりすることで「買ってみよう」という「確信」のプロセスに入り、実際に購入という「行動」を起こします。

この5段階それぞれに目標値を設定してその達成度から広告の効果を測り、改善を重ねていくのが、「DAGMAR理論」による販売促進の方法です。そして、この一連の行動を促すためにさまざまな方法で顧客にアプローチすることがプロモーション活動ということになります。

プロモーションは「販売促進活動」、ブランディングは「自社製品のイメージ向上活動」

プロモーションが消費者への「販売促進活動」そのものであったのに対し、ブランディングは、「他社との差別化や自社製品に対して消費者が持つイメージを高めるための活動」であるといえます。

先ほど例に挙げたように、グッチやプラダといった名だたるブランドは、長い年月をかけて品質の維持や向上に努める一方、ブランドイメージを崩さないために優秀な販売員を採用して徹底した教育を行なっています。
これらはすべて、消費者が自社製品に抱くイメージを高めるための「ブランディング」活動です。


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「プロモーション」は「ブランディング」の一部

ブランディング プロモーション

こうしてみると、「プロモーション」と「ブランディング」は別々のものではなく、連動するものであることがわかってくると思います。しかし、決してイコールではありません。ブランディングは「目的」であるのに対し、プロモーションは「手段」にあたります。

また最近では、「プロモーション」は「ブランディング」の一部であるという考え方が出てきました。
そもそもブランディングとは、「消費者が持つ商品や会社に対するイメージを高めるための活動」のことです。
イメージを持つのは消費者ですが、イメージをマネジメントするのはあくまで企業側です。

そしてそのマネジメントには「プロモーション」が欠かせません。消費者に抱いてもらいたい自社のブランドイメージを明確にし、それに沿った方法でプロモーションを行う必要があります。

まとめ

ここまで、「ブランディング」と「プロモーション」、そして「マーケティング」について解説してきました。

自社製品が「売れる」仕組みを考える上で、プロモーションを含めたブランディングはマーケティングの中でも重要な位置にある事が分かります。
そして、そのブランディングを成功させるためには、消費者に「良いイメージ」を持ってもらう必要があります。

そのために効果的な手段として近年注目されているのが、動画を使ったプロモーションです。
人は止まっているものより動いている物に注意が向く傾向にあるといわれていますので、文字や画像のみのプロモーションよりも印象に残りやすく、高い効果を生むことが期待できます。

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