「ブランディング」と聞くと、一般の消費者に向けて行う「BtoC」をイメージする方も多いと思います。
しかし、競争が激化している中で、BtoBもブランディングを意識することが大切になってきています。
この記事では、BtoB企業のブランディングの基礎知識や効果、企業事例を詳しく解説します。ぜひ、自社でのブランディングに役立ててください。
目次
BtoB企業のブランディングとは
BtoB企業のブランディングは一般の消費者に向けて行うBtoCとは異なり、企業の担当者を意識してブランディングする手法のことです。
ここで重要なポイントは「対企業」に対してのブランディングではないということです。
BtoB企業のブランディングは企業という集合体ではなく、担当者などの「人」を意識する必要があります。
BtoBの場合、商品の購入までのプロセスに関わる人間が多く、成約まで時間がかかる傾向があります。
そのため、適切なタイミングで担当者に、自社の商品やサービスの魅力を正確に伝えることが重要になります。
BtoBブランディングの効果
ここでは、BtoBブランディングの効果を4つ解説します。
新規顧客の獲得につながる
ターゲットが企業を魅力的だと判断した場合、新規顧客の獲得につながる可能性が高まります。
また、BtoBビジネスは長い期間取引きするため、顧客と信頼関係を構築できることもメリットです。
企業のイメージアップにつながる
BtoBブランディングは企業のイメージアップにもつながります。ブランディングでイメージアップを図ることで商品やサービスへの期待値が高まることも期待できます。また、企業のイメージ戦略は人材獲得にも役立ち、「この企業で働きたい」と優秀な人材を集めることにもつながるでしょう。
課題の認識につながる
企業は、組織として独自のルールが確立されていることが多いです。その体制の中で働いていると、企業として課題が見えづらくなりがちです。BtoBブランディングを行い商品のメリットなどを見直すことで、社員自身も気づかなかった商品の新たな一面や、今後の課題の発見につながります。
価格競争から脱却できる
BtoB企業は価格競争が激化しています。そこで、BtoBブランディングを行い、競合他社と差別化を図ることで、商品やサービスを安売りせずに提供できます。例えば、競合他社と自社との比較をし、他社にはない商品やサービスの魅力を長期的に打ち出していくことが挙げられます。
BtoB企業のブランディング成功事例
次に、BtoB企業のブランディング成功事例をご紹介します。
Salesforce
Salesforceは営業支援やCRMツールを提供している企業で、設立してから現在まで社会貢献活動を幅広く行っています。例えば、非営利団体への商品の寄贈やボランティア、企業担当社へのインタビュー記事などさまざまな活動や取り組みを行っており、企業のイメージアップにつながっています。
また社員の自己肯定感の向上にも役立っています。
富士通
富士通では幅広い事業を展開しています。
しかし、具体的にどんな事業があるのかが外から見えにくいという課題を抱えていました。
そこで、「FUJITSU JOURNAL」と呼ばれるオウンドメディアを立ち上げ、ブランディングを行っています。このメディアでは、富士通の事業内容を「AI」「IoT」「スポーツ」などの複数のカテゴリーに分けて紹介しています。
このように、企業から積極的に情報発信することによって、興味を持ってもらいやすくなるため商品の購入にもつながります。
BtoBブランディングを成功させるためのポイント
BtoBブランディングの成功のために、どのようなポイントを意識すればいいのかを解説します。
Webコンテンツの充実
BtoBブランディングを成功させるには、Webコンテンツを充実させることが大切です。
例えば自社サイトで、業界に関する役に立つ情報や最新ニュースなどを積極的に発信し、担当者に情報提供を行ってみましょう。文章では説明しづらい情報がある場合は、画像や動画などを活用するのもポイントです。
現状把握
自社の現状を正確に把握しておくことも重要な要素です。具体的には、営業方法や宣伝方法、収益などを把握し、課題を洗い出します。そして、BtoBブランディングでどのようなことを実施すれば、課題解決につながるのかを調査や分析を徹底的に行うようにしましょう。
まとめ
BtoBブランディングを積極的に行うことで、新規顧客獲得や企業のイメージアップにつながるなど、さまざまな効果を期待できます。
実際にBtoBブランディングを行う際には、自社の現状を把握し、Webコンテンツを充実させるなど適切な戦略を考えることが大切です。事例やポイントを参考にし、自社でもBtoBブランディングを成功させましょう。
この記事をシェアする