アクセス解析をした際に「クリック数」と「セッション数」が異なる数値を示したことはありませんか?
クリック数とセッション数は数値にズレが生じることがありますが、その原因には「問題がないもの」と「問題があるもの」があります。問題がある原因の場合、放置しておくと正しく計測できなくなる可能性があるので、対処をしなければいけません。
当記事ではクリック数とセッション数の違いや、ズレが生じた場合の対処方法について紹介していきます。
それぞれの特徴を知って、正しくアクセス解析を行えるようにしましょう。
目次
クリック数とセッション数の違い
Google広告のクリック数とGoogleアナリティクスのセッション数は異なる数値を出すことがあります。
それは、それぞれ計測方法が異なるためです。
クリック数とセッション数、それぞれの計測方法についてみていきましょう。
クリック数とは
クリック数とは、「広告がクリックされた回数」のことを指します。
リスティング広告、ディスプレイ広告、動画広告全てにおいて変わらず、1回クリックされたら1クリックと判断されます。
同じ人が複数回クリックした場合もクリックした回数分カウントされます。
また、アクセスエラーなどで実際にサイトに訪問しなかった場合でもクリック数としてカウントされます。
セッション数とは
Googleアナリティクスのセッション数とは、WEBサイトへの訪問数を指します。
クリックではなくセッションごとにカウントされるのが特徴です。
セッションは次の場合に終了します。
- ・30分間操作が行われなかった場合
- ・午前0時を過ぎた場合
- ・キャンペーンの切り替わり
例えば、30分間にWEBサイトに訪問したり出たりを繰り返したとしても、それは1回として数えられます。
しかし、30分間操作を行わなかった状態で改めて訪問した場合は、セッションが切り替わり、2回としてカウントされます。
クリック数とセッション数が違う場合の対処
クリック数とセッション数にズレが生じる理由は大きく分けて2つの理由があります。
まずは、外的要因によるものです。
ユーザーが同じ広告を2回連続でクリックした場合、クリック数は2回、セッション数は1回とカウントされます。この回数のズレは、ユーザーの行動によって生じた、つまり外的要因によって生じたズレです。
この場合はクリック数とセッション数の仕様の違いによって引き起こされたズレなので、対処をとる必要はありません。
しかし、設定ミスによってズレが生じた場合は、正確な計測ができなくなってしまうので対処をする必要があります。ここでは、外的要因以外でズレが生じた場合の対処方法を紹介していきます。
トラッキングコードの設定
Googleアナリティクスでアクセス解析を行う場合、アクセス解析をしたいページ全てにトラッキングコードを貼らなければいけません。
トラッキングコードが正しく貼れていない場合、クリック数はカウントしてもセッション数はカウントしないのです。よって、数値にズレが生じてしまいます。
「Google Tag Assistant」を使用することで、適切に設定されているかをチェックできます。
参照:Tag Assistant Recordings を使用する
タグの設定
Google広告の自動タグ設定を使用することで、数値のズレを解消できる場合があります。
キャンペーンを自動タグ設定した場合、クリックのたびに新しいセッションとして登録されます。
そのため、クリック数とセッション数は同じ数値になります。
しかし、手動でタグを設定した場合、複数回クリックしてもキャンペーンは更新されず、1回のセッションとして扱われます。
そのため、クリック数が多くなり、セッション数が少なくなるという現象が起きてしまうのです。
手動タグ設定を使用していたのであれば、自動タグ設定を取り入れてみてください。
数値のズレが解消されるかもしれません。
セッション数と訪問者数の違いとは?
セッション数と似た意味合いを持つ言葉に、訪問者数というものがあります。
訪問者数はセッション数と同じく、単純なクリック数を表す言葉ではありません。
訪問者数は、ブラウザのcookieを使って、同一人物によるアクセスを1回としてカウントします。
セッション数はセッションの切り替えによってカウントしていましたが、訪問者数の場合は一人のアクセスを1回としてカウントしています。
cookieを使用するので、違うブラウザやデバイスを使って訪問した場合は、別のユーザーとしてカウントされます。また、2年以上訪問がなかった場合も、それ以降にアクセスすると新たに1回としてカウントします。
まとめ
ここまで、Google広告のクリック数とGoogleアナリティクスのセッション数についてみてきました。
クリック数とセッション数は仕様が異なるため、数値にズレが生じてしまうことがあります。
しかし、そのズレは単なる仕様の問題ではなく、設定ミスから起きるズレである場合があり、そのときに適切に対処を行わなければ、正しく計測ができなくなってしまいます。
クリック数とセッション数のズレの原因をチェックし、それに対応する処置をとるようにしましょう。
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