Google広告ではさまざまな自動入札機能が活用できますが、そのうちの一つが「目標広告費用対効果」です。
目標とするROASをあらかじめ設定しておくことで、一定の広告効果を保ちながらコンバージョン数の向上を狙うことができます。
目標広告費用対効果の利用条件や設定方法を理解し、Google広告をより便利に使いこなしてみましょう。
この記事では、Google広告の目標広告費用対効果の概要やそのメリット、利用条件、設定方法、そして成果を上げるためのポイントについてご紹介します。
目次
Google広告の目標広告費用対効果(ROAS)とは
Google広告の目標広告費用対効果とは、目標とするROASに対してコンバージョン数が最大化するように、システムが入札金額を調整してくれる自動入札機能の一つです。
ROAS(Return On Advertising Spend)は投下した広告費の回収率を表す指標で、広告から得た収益を広告費で割れば求められます。
目標広告費用対効果は、このROASを一定に保ちたいときに役立つ機能であるといえるでしょう。
Google広告の他の自動入札機能には「目標コンバージョン単価」「クリック数の最大化」「コンバージョン数の最大化」などがあります。「目標コンバージョン単価」は、設定したCPAに対しコンバージョン数が最大化するように入札金額が自動で調整される機能です。
「クリック数の最大化」「コンバージョン数の最大化」では、設定した予算内でクリック数またはコンバージョン数が最大化するように入札金額が調整されます。
Google広告の目標広告費用対効果のメリット
Google広告の目標広告費用対効果を活用すれことで、設定したROASに基づきシステムが自動で入札金額を最適化してくれます。手動で調整する手間がかからないため、クリエイティブや広告文の改善などに時間を多く使えるようになります。
また、キャンペーンごとのROASをある程度コントロールでき、どのキャンペーンに予算を割くのが効率的なのか見極めやすくなることもメリットの一つです。
Google広告で目標広告費用対効果を利用する条件
ここからは、Google広告で目標広告費用対効果を利用するための条件をご紹介します。
過去45日間で20件以上のコンバージョンを獲得している
目標広告費用対効果を利用するためには、設定するキャンペーンにおいて、過去45日間で20件以上のコンバージョンを獲得している必要があります。
なお、検索キャンペーンに適用する場合は過去30日間で15件以上のコンバージョンを獲得していることが最適化を正しく回すための基準です。
そして、目標広告費用対効果で最大限の成果を上げるためには、過去30日間で50件以上のコンバージョン獲得が推奨されていることも覚えておきましょう。
参照:「目標広告費用対効果」入札戦略について – Google 広告 ヘルプ
設定後は2週間程度の学習期間を確保する
目標広告費用対効果を設定した後は、データを蓄積するために一定の学習期間を確保する必要があります。
少なくとも2週間程度は設定の変更などを控え、入札戦略の効果が表れるのを待つようにしましょう。
Google広告で目標広告費用対効果を設定する方法
Google広告で目標広告費用対効果を設定するときは、まず管理画面にアクセスします。
そして、左側のメニューの「キャンペーン」をクリックしてから、目標広告費用対効果を設定したいキャンペーンを選択します。
次に、そのキャンペーンのページメニューで「設定」を押し、「単価設定」から「入札戦略を変更」を選びましょう。プルダウンメニューで「目標広告費用対効果」を選び、ROASの目標値を設定したら、最後に「保存」を押して設定完了です。
Google広告の目標広告費用対効果で成果を上げるためのポイント
ここでは、Google広告の目標広告費用対効果で成果を上げるためのポイントをご紹介します。
ROASの目標値は適切に設定する
設定したROASの目標値が低すぎたり、高すぎたりすると、獲得できるコンバージョン数が減ったりROASが悪化してしまう場合があります。
目標広告費用対効果を設定するキャンペーンの過去4週間におけるROASを確認し、目標値の目安にすると良いでしょう。そうすれば、ROASを一定の水準に保ったままコンバージョン数の増加が期待できます。
また、コンバージョン数を引き上げたいときはROASの目標値を徐々に引き下げる方法が有効です。
参照:ショッピング キャンペーンに目標広告費用対効果(ROAS)を設定する – Google広告 ヘルプ
コンバージョン数が少ないときはマイクロコンバージョンを設定する
マイクロコンバージョンとは、「商品購入」などの最終的なアクションの手前、例えば「商品をカートに追加」などの小さなアクションのことです。
コンバージョン数が少ないとそもそも目標広告費用対効果の機能が使えないため、マイクロコンバージョンを設定し、データを蓄積する必要があります。
また、マイクロコンバージョンを設定することで、ユーザーの行動を細かく分析できるようになるというメリットも同時に得られます。
CPCが高すぎるときは上限CPCを設定する
Google広告では、自動入札におけるCPCの上限や下限を設定することができます。
目標広告費用対効果の利用中にCPCが高騰していたら、CPCの上限値を指定しておくのも一つの方法です。
まとめ
Google広告の目標広告費用対効果は、運用者の手間を省きながら最大の効果が狙える便利な機能です。
自動入札機能にはいくつかの種類があるので、キャンペーンの目標に合ったものを選ぶようにしましょう。
また、目標広告費用対効果を設定するときは現状に即したROASの目標値を見極めることが大切です。
マイクロコンバージョンや上限CPCを設定しても効果が出ない場合は、手動入札に戻すことも検討しながらGoogle広告を運用していきましょう。
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