ディスプレイ広告のバナー平均クリック率を紹介。クリック率改善のポイントとは?

「ディスプレイ広告」とは、ウェブサイトやモバイル用アプリなどの広告エリアに表示される、画像・動画・テキストを用いた広告のことです。
画像が多く使われることから「バナー広告」とも呼ばれています。
もっともオーソドックスな形のウェブ広告であり、インターネットユーザーであれば誰もが目にしたことがあるのではないでしょうか。

ここでは、ディスプレイ広告のクリック率改善を中心とした運用方法についてご紹介します。

「ディスプレイ広告」と「リスティング広告」の比較

ウェブ広告には、「ディプレイ広告」と並ぶスタンダードな広告として「リスティング広告」があります。
まずはクリック率の違いから、それぞれの特徴をみていきましょう。

ディスプレイ広告のクリック率

ディスプレイ広告の代表的な配信サービスは、「GDN」(Googleディスプレイネットワーク)と「YDN」(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)の2つです。
このうちGDNが扱うディスプレイ広告のクリック率は0.60%。つまり1,000回配信されたとしても、ユーザーが実際に興味を持ってクリックするのは6回程度だといえます。

リスティング広告とのクリック率

「リスティング広告」は、検索結果の上部にテキストで表示されるウェブ広告です。
Google広告におけるリスティング広告のクリック率は3.17%と、ディスプレイ広告と比較するとかなり高いのが特徴です。

ディスプレイ広告とリスティング広告はアプローチ先が異なる

ディスプレイ広告とリスティング広告のクリック率に注目すると、大きな隔たりがあることがわかります。
しかし、だからといってリスティング広告のほうが効果的だというわけではありません。

リスティング広告は、検索に使われたキーワードと関連性が高い広告が配信されます。
「知りたい」「使いたい」「買いたい」という意欲を持つユーザーへダイレクトにアプローチできるため、クリック率が高くなるのはある意味当然のことだといえるでしょう。

一方、ディスプレイ広告でアプローチするのは、より潜在的なニーズを持つユーザーです。
たとえば自社で取り扱っている商品が「青汁」でその広告を打つとすれば、リスティング広告でアプローチするのは「青汁 健康食品」「青汁 通販」などのキーワードで実際に検索したユーザーです。
アプローチするのは「健康食品に興味があるが具体的に青汁を購入することは検討していない」などの潜在的なユーザーであり、ここに大きな違いがあります。

参照:Google Ads Mobile Benchmarks for YOUR Industry | WordStream

ディスプレイ広告のクリック率を上げるための改善ポイント

ディスプレイ広告のクリック率を上げるための改善ポイント

ディスプレイ広告のクリック率がリスティング広告と比較して高くないのは自然なことですが、あまりにも低い場合は改善する必要があります。すぐに取りかかれる改善方法をまとめました。

バナーサイズのバリエーションを増やす

ディスプレイ広告は、あらかじめ枠の大きさが決められている広告エリアに配信されます。
広告エリアのサイズに合致するバナーを用意することは、基本中の基本だといえるでしょう。

しかし広告枠ぴったりのバナーがない場合は、より小さいバナーで配信されるため、余白が生まれてしまうこともあります。広告枠を最大限に生かすためには、バナーサイズのバリエーションを増やしましょう。
特に大型のバナーは訴求効果が高く、スマートフォンの大型化に対応するという意味でも重要です。

ターゲティング設定を見直す

クリック率が低い原因として、そもそも求めている層へ適切にアプローチできていない可能性があります。
ターゲティングがうまくいっていない場合は、リターゲティングの期間が長すぎる場合は短くする、サーチターゲティングのキーワードが少ない場合は追加するなど、根本的な設定を見直すことでクリック率を改善させることが可能です。

データを分析し効果が高い部分にリソースを集中させる

ディスプレイ広告は、出稿したらそれで終わりではありません。
定期的にデータを分析し、改善しながら運用していくものです。
掲載結果を確認し、より効果的な方向へ導くことがクリック率アップにつながります。

広告が配信されている場所、ユーザーの属性(年齢・性別など)などは必ずチェックしましょう。
そのうえで、効果が上がっている部分にはリソースを投入し、逆にムダになっている部分は削ります。

バナーデザインを改善することも重要

ディスプレイ広告のクリック率は、バナーのデザインにも左右されます。
ユーザーに興味・関心を持ってもらえる、インパクトのあるデザインを積極的に取り入れましょう。

訴求ポイントやキャッチコピーを見直す

まず見直すべきなのは、ユーザーから見て何の広告なのか分かりづらいデザイン、魅力が伝わりにくいデザインになっていないか、ということです。
広告バナーをじっくり読む人は多くありませんので、シンプルかつダイレクトに訴求ポイントを伝えるデザインを心がけましょう。

また、せっかくインパクトのあるキャッチフレーズを使っていても、商品画像にテキストが被っていて画像も文字も見づらい、文字と背景色が同化していて読みづらい、といったデザインにも気をつけましょう。

クリックボタンをデザインに組み込む

「続きはここをクリック」「資料請求はこちら」など、ついバナーをクリックしたくなるフレーズを組み込み、分かりやすく誘導することも効果的です。
「ちょっと覗いてみよう」という気持ちにさせることが大切です。

具体的な数字を入れる

数字の表記は積極的に取り入れていきましょう。
たとえば「期間限定セール 全品割引中」よりも「期間限定セール 全品50%オフ」と記載したほうが、どのくらいお得なのかがより具体的に伝わり、高い効果を期待できます。

動画広告で動きを取り入れる

画像で魅力が伝わりづらいときは、動画による広告でアピールするという方法も有効です。
ペットフードの広告ならおいしそうに食べているペットの動画を用いる、ゲームの広告なら実際のプレイ画面を見せるなど、多くのジャンルで活用できます。

まとめ

この記事では、ディスプレイ広告のクリック率を上げるための方法をご紹介してきました。
しかし広告の本当の目的は、コンバージョンを獲得し、ビジネスを拡大・成長させることです。
クリックしてもらうことだけを追い求めて目的を見失ってしまわないように注意しましょう。
またクリック率だけにとらわれず、あくまでも目的を達成するための手段として改善・運用することを意識しておきましょう。


 

この記事をシェアする