Webページにコンバージョンタグを設置した後、コンバージョンが正確に計測されていることを確かめておかないと、思わぬ弊害が生じることがあります。効率よくWebマーケティングを展開するためにも、コンバージョンテストの方法を知っておくことをおすすめします。
この記事では、コンバージョンテストの概要やその実施方法、そしてテストでコンバージョンが測定されなかったときのチェック項目についてご紹介します。
目次
コンバージョンテストとは
コンバージョンテストとは、Webページにおいてコンバージョンの計測が正確に行われるかどうかを試験することです。主に、ランディングページにコンバージョンタグを設置したときなどに実施されます。また、測定結果に不審な点があるときも、改めてコンバージョンテストを実施する必要があります。
使用する測定ツールにもよりますが、Webサイトにおけるテスト計測は基本的に3つのパートに分かれています。
- 【1】Webサイトへの流入数計測
- 【2】Cookieの引き継ぎチェック
- 【3】コンバージョンテスト
テスト計測ではまず、Webサイトへの流入数が計測されているかどうかをチェックします。次に、流入とコンバージョンで別のWebページを用意している場合は、ユーザーがページ間を移動するときにCookieの引継ぎが正常に行われているかどうかをチェックします。そして、最後にコンバージョンテストを行うという流れが一般的です。
コンバージョンテストの重要性
コンバージョンはWebマーケティングにおける重要な指標の一つであり、コンバージョンが正確に計測されないと、Webサイトの設計が適切かどうか確認できません。
また、コンバージョンに至るまでの経路やオーガニック検索で使われたキーワードなども特定できなくなるため、改善のための足がかりが得られないでしょう。Webマーケティングで最大の効果を得るためには、コンバージョンテストを適宜行うことが重要です。
コンバージョンテストの実施方法
コンバージョンテストの方法は使用する測定ツールによりますが、基本的にはサンプルの広告を出稿して行います。実際の広告でテストを行うと、ユーザーのデータとテストのデータが混ざってしまうため、なるべくサンプルの広告を使うのが賢明です。テストを実施するときは測定ツールごとに指定されている手順に従いましょう。
Googleアナリティクスでコンバージョンを測定する場合は、テスト用ビューを新たに作成し、自分のアクセスだけを計測するようにフィルタを適用します。このとき、本来の計測用ビューにフィルタを追加し、自分のアクセスを計測しないように除外しておく必要があります。
用意ができたら実際にコンバージョンアクションを行い、テスト用ビューのレポートで測定されているかどうかを確認しましょう。測定されていなかった場合、どこに問題があるのかを項目ごとにチェックしなければなりません。
コンバージョンが測定されないときのチェック項目
ここでは、コンバージョンテストの結果、正常に測定されていないことがわかったときにチェックすべき項目についてご紹介します。
タグが正しく設置されているかチェックする
コンバージョンタグが正しく設置されていなければ当然測定はできないので、まずはタグの設置場所が正しいかどうかを確認しましょう。
Webページでは、画面内で右クリックし「ページのソースを表示」を選択するとHTMLソースが表示されます。ブラウザがGoogle Chromeであれば、右クリックで「検証」を選ぶと開発者ツールが利用でき、画面が2分割されて左側に元のページが、右側にHTMLソースが表示されます。
コードの一部を入力して検索すれば、タグが設置されているかどうかを確認できます。タグが見つかったとしても、その位置が推奨されている場所ではない可能性があるので、媒体ごとの推奨設置箇所を確認してください。
また、PC用ページのHTMLソースにはタグが設置されていても、モバイル用ページのHTMLソースには設置されていない可能性があります。Google Chromeの開発者ツールを使えばPCとモバイルが切り替えられるので、両方とも確かめておくと良いでしょう。
設置されているタグのコードが正しいかチェックする
発行されたコンバージョンタグはコピーしてWebページの指定箇所に貼りつけますが、コピーミスなどで間違ったコードになっている可能性があります。タグのコードに誤りがないか、どこか抜けている部分がないかを確認しておきましょう。
また、システムのアップデートなどに伴いタグのコードが新しいバージョンに変わることがあります。貼りつけたタグが最新の仕様になっているかどうかも見落とさないようにしてください。
広告管理画面における設定が正しいかチェックする
タグの設置場所やコードに問題がないようなら、広告出稿の設定に問題があるのかもしれません。Google広告のコンバージョンの管理画面には「コンバージョン列に含める」という項目があります。これを「はい」にしておかないとコンバージョン数がカウントされないので確認しておきましょう。
また、コンバージョンタグが何らかの理由で無効になっていたり、削除されていたりする可能性もあります。Google広告の管理画面でコンバージョンアクションのステータスを確認し、「コンバージョンを記録中」になっていることを確かめてください。タグが無効になっている場合は設置方法に問題がある可能性が高いため、もう一度Webページのタグ設置状況を確認しましょう。
タイムラグやシステムエラーの可能性を検討する
上記の方法で原因が特定できない場合は、測定結果が管理画面に反映されるまでのタイムラグや、Webサイトにおけるシステムエラーなどのケースが考えられます。コンバージョンテスト後すぐに結果が反映されない場合もあるため、30分ほど待ってみると良いでしょう。また、システムエラーなどのケースであればWebサイトの管理者に報告する必要があります。
まとめ
コンバージョンが正確に計測されなければ、広告の出稿方法やWebサイト設計の適切な改善策を考えることも難しいです。事前にコンバージョンテストを行うことで、測定ツールのデータが信用できるようになり、安心してマーケティング戦略を立てることができます。
効率的にWebマーケティングを展開するためにも、コンバージョンテストを行って正しい効果測定を目指してください。
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