コスメのサンプルが使えない!「動画レビュー」で代替可能?

コスメという商材において、コスメそのものの楽しさと、ショッピングの楽しみの二つがあると考えられます。 コスメとショッピングを考えたとき、他の商材よりも影響が大きいのが「サンプル」です。実物を手に取って実際に使ってみると、思いのほか良いものもあれば逆も然りで、「試しておいてよかった!」と安堵することも多い商材です。 しかし、新型コロナウイルス感染症(以下コロナ)でオフラインのショッピング経路が閉ざされ、サンプルが使えなくなってしまいました。そんなとき、情報量の多い動画のレビューは代替になるのでしょうか?


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オフラインショッピングの醍醐味、「サンプル」が使えない

コロナによって、ぶらぶら買い物したり、何気なく立ち寄ったお店で素晴らしい商品と出会ったり、といったセレンディピティが失われてしまいました。 そのセレンディピティが大きかったのがコスメのサンプルです。コスメは写真やテキスト情報では分からない部分も多く、相性の個人差も大きい商品。 色味が自分の肌と合うか、肌荒れはしないか、発色や持ちはどうかなど、実物を見ずに買うのは難しいのです。 これまで、デパートのコスメ売り場という物理的なスペースを確保しての販売だったコスメが、インターネット販路になって、世界中のコスメとフラットな競争をしなければなりません。 では、サンプルの代替になる存在はあるのでしょうか?静止画以上に伝達できる情報量が多い動画は、サンプル使用の代替になるのでしょうか? 今回は、クラウドソーシングプラットフォーム『ランサーズ』にて、コスメのサンプルがどの程度購買意欲に影響するのかアンケートを実施し、その結果を分析してレポートします。

調査回答者数:200
調査回答者属性
・性別:女性100%
・年代:10代2.5%/20代29.5%/30代37.0%/40代23.5%/50代7.0%/60代0.5%
・職業:主婦38.5%/会社員32.5%/自営業12.5%/無職8.5%/学生5.5%

化粧品のサンプルは購買意欲にどれくらい影響するのか

まず「コスメを買う上で、サンプルを使用しますか?」という質問。世代ごとにとれたアンケートの絶対数が違うので割合で見る必要があります。10代は使用しないということはなく、20代以上も、「商品によっては使う」、「必ず使う」の割合が高くなっています。  これは、コスメを買うときはサンプルを使うのがほぼ定型になっている、という事実を浮き彫りにしたと解釈して良いのではないでしょうか。中には、サンプルを使わない人もいます。ブランドに信頼を寄せているとか、お友達や家族に借りて使ってみて効果はすでに実感しているとか、そうしたすでに商品との関係構築ができているケースです。 コスメは使う人は毎日使うものです。よってバカにならないのがコスト感覚です。あまりに高いコスメは効果があってもお財布の関係で長続きしません。失敗をしたくないという感覚が強くなるので、サンプルは多くの人にとって必須なのだと考えられます。

化粧品種別アンケート結果

では、化粧品種別のアンケートをみていきましょう。  上記は、コスメのパーツや種類ごとの、サンプルをどうしても必要とするか否かのアンケートです。全体的に多いのがベースメイク。ベースメイクは顔全体のイメージを左右し、また、顔は顔だけがあるわけではなく、首とつながっていますから、そのあたりの色味で失敗するわけにいきません。ベースメイクを、たとえば白くしすぎて顔がお面みたいになると相当恥ずかしいですよね。よって、ベースメイクはサンプルで絶対に確かめる、という結果になるのではないでしょうか。 次に多いのがリップです。リップも唇の色は印象深くなりますし、いちばん流行りがでる部分です。顔とのなじみだけでなく、色味が古くないか、自分に似合っているかなどもとても大切になってきます。さらに唇は皮膚が薄く敏感なので、ものによって成分が合わず荒れてしまうという人も多いのです。よって、こちらもサンプルが必須です。 また、アイシャドウも目の大きさや形によって、似合う色味が変化しますので、アイシャドウの色をサンプルで試して・・・という行動様式をとりがちです。ラメやパール感なども瞼に乗せてみて初めて、どの程度主張するのかがわかるのです。 よって、この3製品が、サンプルと相性がよく、同時に消費者もサンプルを使いたがっており、アンケート結果に出た、ということになります。

年代別アンケート結果

 では年代別のアンケート結果をみていきます。 10代ではアイシャドウ、リップ、ベースメイク。20代30代ではベースメイク、40代でもベースメイク、50代60代ではリップとベースメイクに、サンプルを使う傾向がでました。分析は前章の通りなのですが、意外と全世代で少ないのがマスカラです。 マスカラはロング効果、カール効果、にじみにくさなど使ってみないとわからない部分が多い商品です。ただ、お買い物中だとすでに自前のマスカラを塗ってしまっていることも多く、リップのようにその場で簡単に落とせるものでもありません。 上から重ねて塗っても仕上がりがあまりわからないので、マスカラに関しては口コミやレビューなどで購入を決める人が多いのかもしれません。

「動画でのコスメレビュー」は購買意欲に影響するのか

では、動画でのレビューでも買いたくなるには?というテーマに切り込んでいきます。実際、動画はコスメのサンプルの代わりになるのでしょうか?  アンケートは「動画がサンプル使用の代わりにりますか?」というもの。上記の年代ごとのわけた円グラフのうち、青色が「動画がサンプルの代わりになる」と答えたものです。10代では半数が、20代では55%程度が、30代では逆に42%と少し減って、40代では約74%が、「代わりになる」と答えています。 動画がサンプルの代わりになるか。このテーマを取り上げたとき、当初は年齢と逆相関して「ある」と答える、つまり年齢が下がるにつれて、動画レビューがサンプルの代わりになると答えてくれると仮説を立てていました。しかし実際にはそういうきれいな(逆)相関は発生せず、40代が動画レビューのピークになった形です。 40代というと、仕事も家庭も忙しさのピーク。昨今、晩婚気味ですから子供がまだ小さい方も多く、それなのに仕事では頼りにされるし、下手したら親からも頼られるようになる年代です。よって、合理的な考えをする方が多く、コロナ禍を乗り切ろうと、動画レビューを受け入れる柔軟な姿勢ができているのかもしれません。

動画でのレビューでも買いたくなるにはどうすれば?

では、動画のレビューでも買いたくなるには、何を重点的に発信すればいいのでしょうか?

レビューで知りたいのはどの部分?

 では、動画レビューで知りたい部分はどのあたりなのか確認していきます。「色味」「自分の肌質」「自分の肌色」にマッチした状態、つまり全体的ななじみ感などが大切になってくるようです。やはり化粧品は、流行もありますが、自分にあっていることが一番重要で、「らしさ」の追求を重視する20代30代で、もっとも割合が多くなる傾向がみられました。 さすがにインターネット越しには「におい」は伝わりませんし、落ちやすさなども素材によって左右されるので、においや落ちにくさ・落ち方が綺麗かなどの項目はあまり伸びませんでした。

照明、画質、撮影環境は?

そして、照明・画質・撮影環境の問題があります。少し前まで「盛る」がブームでしたが、現在は「チル」の時代であり、等身大の発信が求められることは各種メディアでいわれている通りです。あまり「盛る」をしても、響かないばかりか、買って手元に届いたときにギャップがありすぎるとがっかりしてしまいます。その失望はブランドの毀損を招くので、あまりコスメに関しては盛るべきではないと考えられます。

動画のレビューにあたって

動画レビューも、とにかく発色を重視。しかし、そうなるとひとつの仮説が浮かび上がります。それは「自分の肌色に近いレビュワー」「自分の肌質に近い発信者」に固定ファンとしてつくというものです。コスメはとくに、人によって肌なじみが異なり、効果も大きく違います。また、肌が強い人もいれば、生まれつき敏感肌の人もいるのです。 そうしたことから、自分の肌トラブルに近い悩みを持った人をみつけて、その人がいうなら、、、という形で購買にいたるのではないでしょうか。そうしないと、いつまでも理想のコスメを求めてさまようことになってしまいます。 コスメ界隈でありがちなのが、自然食品を使っていたら肌にいいのではないか、という大きな誤解です。たとえば、動物の脂をつかっているとか、天然の植物をぎゅっとしぼっているから肌によいとか、食べ物を肌にのせるとみるみるうちに肌が元気になるといった、イメージに左右されたマーケティングです。 実は合成製品でも、厚労省の許諾認可の範囲内であれば、体に一番良いというのは、最近では妊婦さんが飲む葉酸を中心に理解が進んできました。そうした化粧品の真実のような話も、動画なら訴求していけます。動画で発信するということは、大きな可能性を秘めているのです。 少し話がそれてしまいましたが、コスメの業界は競争が激しく、またイメージが大きくものをいう商品です。よって、できる限りクリーンなイメージを持つ人が、動画レビューをすべきで、そうした人への選定眼・選球眼のようなものも大切になってきます。

まとめ

今回はコスメのサンプルが使えない現状に対して、動画レビューでどう代替するか、というテーマでお届けしました。アンケートの結果、ある程度は代替になるといいますか、動画の市場はあるようです。いくらコロナで外出が思うようにいかなくとも、コスメは生きていくのに必要ですから、何らかの形で代替を探すことになるでしょう。そこに動画があればいいなと思います。 こうした社会の変化を受け入れつつ、来るべき5Gの時代に適応し、うまく乗りこなして行くには、発信力を高めることはとても大切です。発信はSNSなどのテキスト媒体や写真媒体が主軸でしたが、現代、そして今後は動画も選択にあがることでしょう。


 

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