学校紹介に動画は効果的?紹介動画のメリットや作り方について

近年、日本では少子化が進み、学校間の生徒獲得競争が厳しさを増しています。一昔前のように決められた学区内の公立学校に進学するのではなく、生徒一人ひとりが、より自分に合った学校を選ぶ時代になりました。このような状況で、より効果的に学校の魅力を紹介できる手段として「動画」が注目を集めています。

学校紹介動画は、実際にどのような効果をもたらすのでしょうか。そのメリットをまとめてみました。

学校紹介動画にはどのような種類があるのか?

学校の紹介動画は、おもに3種類に分けられます。

施設の紹介動画

教室だけではなく、体育館、講堂、実験室、グラウンドなど、どのような学習環境が備わっているのか、生徒や保護者の理解を深めます。

学校生活の紹介動画

実際の授業風景、ランチタイムの様子、学校祭や体育祭などのイベントを動画で紹介することにより、学校生活のイメージがつかみやすくなります。

部活動の紹介動画

部活動の練習や試合の様子は、生徒たちの生き生きとした姿や表情を映し出し、入学後にどんな生活を送りたいのかのイメージを膨らませます。このように動画で学校紹介を行うことで、学校として入学希望者たちに知ってもらいたい魅力や入学希望者が事前に知りたい学校の特色を、効果的に伝えられます。

学校紹介動画のメリットとは?

学校紹介動画は、学校紹介のパンフレット以上にPRに効果的な媒体です。パンフレットはたくさんの画像とテキストで構成されています。手軽に持ち運べて、どこでも読めるメリットがあります。ただし、どれだけ画像量を増やしてテキストで丁寧に説明しても、訴えかけられるのは視覚のみですし、臨場感にも欠けることは否めません。

一方の動画は、映像と音声で視覚と聴覚に訴えかけることで学校生活の臨場感を伝えることができる点が大きな魅力です。

このほか、動画のメリットを挙げてみます。

学校訪問の手間と時間が省ける

学校を選ぶ際、オープンキャンパスなど実際に学校に訪問する機会があればベストですが、遠方であったり、日程が合わなかったりなどの理由で訪れることが難しいこともあります。
そんなとき、もしも学校紹介に動画が掲載されていれば、学校の雰囲気を鮮明に感じることができるでしょう。

また、複数の学校を比較したい場合、実際にそれぞれの学校を訪問すると、かなりの時間がかかりますが、動画で見比べることができれば、比較、検討が容易になります。

保護者も一緒に見られる

保護者にとって子どもの進学先には、直接確認したいことがたくさんあります。保護者も子どもたちと一緒に紹介動画を見ることで、各校の印象や感想を、率直に伝え合ったり、話し合ったりすることができます。

学校の雰囲気が伝わりやすい

動画は、短い時間で多くの情報を伝えるのに長けています。一方で学校は設備や景観、カリキュラムやイベント、部活動の様子など伝えたい情報が多岐にわたります。学校の雰囲気を伝えるのに、動画は最適解のひとつといえるでしょう。

また、動画なら実際にその学校に通っている生徒や先生の生の声も伝えることができ、より具体的なイメージで捉えやすくなるでしょう。

学校の紹介動画で気を付けること


学校紹介動画の撮影は、そこまで高度な技術や複雑な工程を必要としません。その代わり、視聴者のターゲットが明確なので、そのニーズにフォーカスした動画を制作する必要があります。

項目別にまとめる

学校紹介で見せたいものは、「授業」「施設」「部活動」「学校祭や体育祭などのイベント」など、いくつかの項目に分けられるかと思います。これらは無理に1本の動画にまとめずに、複数本の短い動画に分けて制作するのがいいでしょう。項目別にまとめることで見たい内容に直接アクセスができ、すぐに情報が得られます。

ショート版とロング版を準備

紹介動画では、ショート版とロング版の2本を用意しておくと効果的です。例えば「部活動」について知りたい人たちにはショート版を見てもらい、 「もう少し見たい」「部活についてもっと知りたい」と思った人には、ロング版にアクセスしてもらいます。こうすることでニーズに合わせて動画を選択でき、「簡単に知りたいだけなのに動画が長すぎる」「もっと知りたいのに詳しい情報がない」というミスマッチを防ぐことができます。

卒業後のデータを紹介

ここまでにご紹介したような内容に加えて、「卒業生の進路・就職先」などのデータも紹介できると、充足度が高い紹介動画になります。特に保護者は、卒業後にどのような将来が描けるのかを気にする方が多いため、こうしたニーズに応えることで他校に差をつけることができます。

実際の生徒や先生が登場

実際に学校に通っている生徒や授業を担当している先生に登場してもらうと、さらに学校を身近に感じてもらえます。生徒に学校のおすすめポイントやお気に入りの授業などを紹介してもらい、動画に収めるのも良いアイデアです。その際は、誰かが用意したセリフではなく、本人のコメントを生かすことが大切です。

学校紹介動画事例

最後に、学校紹介動画を導入している実例を紹介します。

ドラマ仕立ての大学紹介動画

ある大学の紹介動画では、単純な学校紹介動画ではなく、新設された学部の詳細情報や学部生のインタビューなどが掲載されています。
ポイントは、高校生にとって馴染みのない学部について、ドラマ仕立ての動画で説明している点です。ターゲットの興味を引きながら、わかりやすい動画を制作することが重要です。学生が制作した動画を制作記と一緒にアップするなど、同校の学校紹介動画の充実ぶりは、目を見張るものがあります。

参照:成蹊チャンネル

中・高一貫校はターゲット別に紹介動画

中高一貫の学校では、中学受験生向け・高校受験生向けに、異なる動画を用意しています。つまり、「中学受験の小学生」と「高校受験の中学生」というように、ターゲットを明確に分けて、それぞれに向けた動画を制作しています。
また、より詳しい説明を聞きたいという保護者のニーズを満たすために、学校説明会の長い動画も掲載しているほか、進路や進学状況についてのデータも示すなど多角的に情報を提供しています。
学校は毎年新しい学生を迎えて、どんどんと変化していきます。新学部創設、新校舎建設など、学校の最新情報をタイムリーに提供するには、学校紹介動画を定期的にアップデートする必要があります。

参照:日本大学豊山高等学校・中学校

まとめ

学校紹介に動画を活用すれば、学校の長所や雰囲気などを効果的に伝えられることを紹介してきました。
学校にはどのような魅力があるのか、施設や学校生活、部活動など、なにを優先的に紹介したいのか、視聴者(入学を検討中の方)に強調したいポイントを検討しながら、学校紹介動画の制作に挑戦してみてはいかがでしょうか。


 

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