社内研修の成功事例は?成果を高めるコツを紹介

人材の重要性が見直されている昨今、従業員の育成はより求められるようになっています。新卒研修をはじめ、OJTや独自の学習プログラムなど、企業側はさまざまな育成を行っているものです。

しかしながら、短期的な成果が見えにくい点もあり、「研修を行っても、効果が感じられない」と悩む人事担当者も少なくないのではないでしょうか。

本記事では、社内研修の成功事例を紹介します。実際の企業事例をふまえ、成果を高めるコツについてもあわせて解説します。

社内研修の成功事例

まずは、社内研修で自社の課題を解決し、成功に導いた企業の事例を紹介します。

コンプライアンス強化を実現!/ロート製薬

ロート製薬株式会社では、経営の最重要課題の一つに「コンプライアンスの推進」を掲げています。そこで現在、従業員の研修・トレーニングやコンプライアンス情報の発信強化を行う中で、研修動画を制作されています。

<実施した内容>
コンプライアンスの尺度や捉え方は、社員の立場や場面によっても異なります。つまり、会社側も一人ひとりにあったアプローチを行うことが求められます。
そこで同社では、自社でコンプライアンス研修の動画を制作しています。

各社員の課題や状況に応じたコンテンツを作るために、現在は「経営陣」「部門長」「マネージャー」「一般社員」という4つの階層に区切り、それぞれに応じた動画教材を定期的に配信。社員の役割によっても必要な知識は異なるので、内容を分けています。

<成果>
コンプライアンスの意識調査を行った結果を見ると、動画を毎月配信している効果が表れていると実感。パワポの資料だけで実施していたときと比べれば、その啓発効果は段違いということがわかりました。

コンプライアンスは「100社あったら、100通りの考え方がある」と言われており、会社ごとに重視するポイントも変わります。ロート製薬には、ロート製薬の社風にあった表現や防止策が求められるため、一般的な研修教材を流用するだけでは成り立ちません。自社で必要な研修内容を考え、制作できたからこそ研修の成果が出た事例だといえます。

参照:各社員にあわせた動画研修を行い、コンプライアンス強化を推進!動画による、研修効果に期待

全社的に育成に取り組めるよう、OJT体制を変更/マルハニチロ

マルハニチロ株式会社は、冷凍食品や缶詰で日本の食卓を支える大手食品会社です。同社は「採用人数を絞って、じっくり育てる」という人材育成方針のもと、「向上心を持って自律的に取り組める育成」を目指しています。

<実施した内容>
同社では、全新入社員に1名ずつ各部署のOJTリーダーがつきます。一般的なOJTと異なり、OJTリーダーは、新入社員のOJTをコントロールし、育成を主導していきます。つきっきりで新入社員を指導するのではなく、あくまでもOJTの実施状況を管理したり、アドバイスを行ったりする統括者である立場であるとしています。

これにより、職場全体で育成を行うため、OJTの担当者ひとりにかかる負荷を減らす効果が期待されました。

<成果>
OJTの体制を変更したところ、同社の入社3年後の離職率は6.7%に。こちらは、食品メーカーの離職率の平均10.8%を下回るという数値です。担当者の負担を軽減できただけでなく、指導のバラつきがなくなり、教育の質も向上するなどといった効果も見込めます。

そういった要因から、新入社員の離職率低下につながったと考えられます。

参照:マルハニチロ | 新入社員教育 | 企業事例集

DX推進に向けたリスキリングを実行!/富士通

富士通株式会社では、「ITカンパニーからDXカンパニーへ」を経営戦略とし、2020年度には、企業の抜本的改革として「DX人材への進化&生産性の向上」を掲げました。
具体的な施策の一つとして、およそ13万人の社員に対して今後5年間で5,000億円から6,000億円の投資を行い、内部強化を図るものです。

自社のリスキリングのため、最先端テクノロジーのスキルを習得できる教育プログラムを開発し、世界中の従業員にオンライン学習の場を提供しています。

<実施した内容>
従来は、事業部ごとに研修を設けるなど学びの機会が散乱していた中、1カ所に集約できるように変更することに。そこで、自社の社内ポータルサイト「Fujitsu Learning EXperience(FLX)」を大幅にリニューアルしています。

リスキリングとして学べる範囲は、IT技術からビジネススキルまで幅広く、2022年2月時点で9600コースが受講可能となっています。

さらに、スーパーコンピューター「富岳」の開発者らによるコメントや組織ごとのアピール動画が閲覧できるなど、学習内容以外に興味を持てそうなコンテンツも掲載しているのが特徴です。

<成果>
同社では、以前より人事改革が進められています。その中で、リスキリングを強化し、約7,000名以上の社員が社内公募を経て新しいキャリアを開始させています。

新しい知識やスキルを身につける機会を提供することで、従業員のキャリアアップが実現できるようになります。言い換えると、リスキリングのeラーニング研修を取り入れたことによって、従業員のモチベーション向上も期待できます。

参照:リスキリングとは?富士通の事例に見るリスキリング推進の理由とビジネスパーソンのメリット

社内研修で成果を上げるコツ

ここまで研修の方法を変え、成果を上げた企業の事例をご紹介しました。それぞれ、様々な観点からアプローチしていますが、どのようなポイントをおさえると良いのでしょうか。先述の事例をふまえ、成果を上げるコツを紹介します。

オンラインで学習できる体制を作る

まず、対面の研修や指導だけではなく、オンラインで学べる体制を作ることが一つです。従業員がいつでも・自由に学習できることはもちろん、指導側の担当者の負荷を減らせるなど、メリットも多いもの。

自社に合った教材を活用する

また、配信する教材は各従業員に合ったものである点も重要です。自分ごととして捉えられないと、学習意欲が下がってしまい、うまく成果を上げることが難しくなります。

研修で使用する教材は、社外の教材やコンテンツを使う方法も一つですが、必ず自社に合ったものを選択するようにしましょう。手間はかかりますが、自社で教材やコンテンツを作るのは有効です。

教材・コンテンツがわかりやすい

対面と異なり、どうしても集中力やモチベーションが保ちにくくなってしまいます。そのため、受講者を飽きさせないようにコンテンツを工夫する必要があります。

パワポなどの資料ではなく、動画を取り入れる方法がおすすめです。内容においても、クイズを盛り込んだり、アニメーションを加えたりするなど、コンテンツの見せ方にも工夫できると良いでしょう。

自社に最適な研修を行うならVideo BRAIN

「自社に合った研修を行いたい」「成果を出したい」なら、社内で動画教材を作り、スムーズに配信・進捗管理を行うことがおすすめです。

ビジネス動画編集クラウド「Video BRAIN 」は、eラーニングや社員研修など、人材開発に必要なコンテンツの作成・管理・活用をワンストップで実現できます。大きな特徴は、誰でも簡単に動画を作成できる点です。社員教育で必要なコンテンツもスムーズに制作可能です。

既存のコンテンツではなく、自社オリジナルの内容を制作することによって、より社内にマッチした知識やノウハウを従業員に身につけてもらえるようになります。

もちろん中には、閲覧状況や学習進捗を分析・可視化できる機能なども搭載しています。

動画を活用しながら、従業員に必要なプログラムや情報を配信しましょう。

まとめ

社内研修の成果を高めるなら、従来のやり方だけでは難しくなってきているのが現状です。働き方をはじめ、市場の変化など、状況に応じて最適な研修を見極めなければなりません。

まずは、オンライン研修を活用し、自社に合った教材を従業員へ届けることが肝心です。現在の研修における課題を洗い出し、本記事を参考にしながら研修体制を見直してみてはいかがでしょうか。


 

この記事をシェアする