採用サイトのインタビューで自社の魅力をアピールするには?コツや質問例を解説!

採用サイトに掲載するのは、企業情報や募集要項だけではありません。実際に働く社員のインタビューを掲載することで、学生がその企業で働くイメージを高める効果が期待できます。企業側にとっても、自社の魅力をよりアピールし、社員のモチベーションアップにつなげられるため、メリットが大きいもの。

この記事では、採用サイトに社員のインタビューを掲載するメリットやコツ、実際の質問例などについて解説します。

採用サイトに社員インタビューを掲載するメリット

さまざまな企業が採用サイトで社員インタビューを掲載するのは、企業と学生の双方にとって価値の高い情報だからです。ここでは、採用サイトに社員インタビューを掲載するメリットについて見ていきましょう。

働くイメージを持ってもらいやすい

一般的に社員インタビューを行う際、業務内容や今後の展望などをヒアリングします。実際に働く社員の声が聞けるので、応募を考えている人が採用サイトを閲覧した際に、その企業で働くイメージを持ってもらいやすいのがメリットです。

また、インタビュー内容のテキストに加えてインタビュイーとなった社員の顔写真を掲載することが多いため、社員から受ける第一印象で応募者が自分にマッチする企業かどうかイメージを膨らませ判断するケースも少なくありません。

また、インタビュイー以外にも職場で働くさまざまな社員の姿を背景に掲載することで、応募者側がより会社の雰囲気を感じ取るための材料となるでしょう。

自社の魅力をアピールできる

採用インタビューは、自社の魅力をアピールできる絶好の材料です。仕事内容や社員それぞれのキャリアについて伝えられるため、内容に共感する応募者が集まることが期待できます。

例えば、幹部候補生を採用したいと考えるなら、若手ながらマネージャーとして活躍する社員のインタビューを掲載することで、実力があれば年齢に関係なくキャリアアップできるとアピールできるでしょう。そうした企業のアプローチに応えようという応募者を募ることが可能になります。

社員のモチベーションがアップする

社員にとって「会社の顔」としてインタビューを受けることは、モチベーションのアップにつながります。会社への帰属意識がより高まり、一層業務への姿勢が前向きになったりするきっかけになるからです。

また、顔見知りの社員がインタビューを受けていることは、他の社員にとって奮起材料になり得ます。「いつか自分もインタビューを受ける側になるように活躍したい」といったように、モチベーションを高められるでしょう。

インタビューする際のコツ

インタビューで社員の魅力をうまく引き出すためには、いくつかのコツがあります。インタビュイーである社員が魅力的であることももちろん大切ですが、インタビュアーの工夫によっても印象は大きく左右されます。

ここでは、インタビューを行う際のコツについて見ていきましょう。

学生が知りたいことを尋ねる

インタビュアーの立場からは、ついつい企業がPRしたい内容を優先して引き出そうとしがちです。しかし、学生の心に響くインタビューにするためには、一般的なPRよりも「応募者が知りたい情報」を発信しなければなりません。

例えば、最近の学生について、就職活動においてワークライフバランスや社内の人間関係を重視する傾向がある、と指摘されることが少なくありません。もちろん個人差はありますが、このような学生の関心事についてトレンドをつかみ、自社をアピールする必要があるでしょう。

そこで、自社がどのような企業風土なのか、多様性を認める体制が整っているのかなど、アピールすべきポイントを検討し、インタビューに反映することが非常に大切です。

仕事のイメージがわくように工夫する

入社後に働くイメージがわきやすいインタビュー内容にすることも大切です。例えば、「○○さんの一日のスケジュール」といった形で実際のオンタイムの様子をインタビュー内容に盛り込めば、出社してから退社するまでの流れを具体的にイメージしてもらえるでしょう。

また、キャリアプランについてもインタビュー内容に含め、今後の展望や目指す企業人としての姿を社員に語ってもらうことも大切。応募者が自身を重ね合わせ、入社後のキャリアについてイメージしやすくなるからです。

成功体験などのエピソードを盛り込む

インタビュー内容にストーリー性を盛り込むことは、採用サイトを閲覧する応募者の気持ちをつかむのに非常に効果的です。特に、失敗やつらい時期を乗り越えて成功をつかんだエピソードは、読み手の心を揺さぶるでしょう。

インタビューを受ける社員に対して「入社時はどんなことに苦労しましたか?」と尋ねて大変な思いをした時期のエピソードを引き出し、そこから現在に至るまでの軌跡を追っていくようストーリー性を持たせてインタビューするといいでしょう。

インタビュー対象者に取材の意図を伝える

インタビュー対象者である社員には、事前に取材の趣旨や話してほしいテーマについてしっかり説明しておくことが大切です。取材の意図がわからないと、インタビュー対象者が何をはどこまで話せばよいのか判断できなくなってしまいかねません、事前に何を聞きたいのか、どういった回答を期待しているのか伝えておくことで、質問に答えやすくなるでしょう。

インタビューの1週間前までには質問リストを共有して方向性を確認し、事前に社員自身のキャリアを振り返り、回答を考えてもらっておくとベストです。

【入社時】インタビュー時の質問例

インタビュー時によく使われる質問には、実はいくつかのパターンがあります。想定する応募者の属性に合わせて、質問内容を調整するのがおすすめです。ここでは、インタビュー時の質問例について見ていきましょう。

なぜこの会社を選んだのですか?

インタビューを受ける社員がその会社を選んだ理由は、同じ会社に興味を持っている応募者が自分をオーバーラップできる質問です。現役社員の会社を選んだ理由が応募者にとって共感できる内容であれば、選考に進むきっかけにつながるでしょう。

また、インタビュー対象社員が中途採用の場合は、前職のエピソードも引き出し、現職との違い、現職だから実現できていることなどについてインタビューを行うと、転職を迷っている応募者の心に訴えかけることが可能になります。

会社をひと言で表すと?

会社の特徴をワンフレーズで表してもらうことで、応募者の印象に残りやすい回答を引き出すことが可能です。

インタビューの場でいきなり「この会社を一言で表すと?」という質問をしても、インタビュー対象者がとまどってしまい、思うような回答を引き出せません。そのため、事前にこの質問を共有し、その社員ならではの会社に対する思いをひと言で表現できるよう準備してもらうといいでしょう。

最初はどのような仕事を担当しましたか?

インタビュー対象の社員が入社後初めて担当した仕事について語ってもらうことで、応募者にファーストキャリアを想像してもらうことも大切。応募者にとって、入社後どのような仕事を任されるか、またその仕事が今後どのように自分のキャリアに関わってくるのか張一大関心事です。

応募者にも入社後携わるかもしれない業務について具体的に知ってもらい、関心を高めてもらうために効果的な質問例だと言えるでしょう。

入社後にギャップを感じた点はありますか?

入社後に感じたギャップを率直に語ってもらうことで、応募者に対し、飾らずありのまま話しているな、という印象を与えられます。ざっくばらんに語る姿には作られたインタビューというイメージがないため、応募者が自分を重ねて納得感を得られるでしょう

また、客観的な情報を開示する企業だというイメージを与えられるため、インタビュー内容や採用サイト全体、ひいては企業の姿勢についても信頼してもらくなる点もこの質問のメリットです。

一日の仕事の流れは?

一日の仕事の流れは、採用インタビューでよく用いられる質問の一つです。社員の一日を紹介することで、応募者は実際に入社して働く様子をより身近なものとしてイメージできるでしょう。

また、応募者が気になるポイントに挙げられる残業の有無や残業時間の長さといった点に対しても、社員の一日の仕事の流れについてインタビューすることで、回答から間接的に伝えられるのもメリットです。入社後のミスマッチを防ぐためにも、欠かせない質問だと言えるでしょう。

仕事で苦労したエピソードを教えてください

就職活動時の面接でも、「今までに困難を乗り越えた経験はありますか?」という質問は定番ではないでしょうか。困難に直面した際にどのような反応を示すか、そしてどのように乗り越えたかという内容は、個人の内面がわかりやすく表れるポイントでもあります。

インタビューを受ける社員がうまく行ったことだけ語るのではなく、実際に苦労を乗り越えてきたエピソードを紹介することで、応募者に社員への共感や企業への親近感を抱いてもらうことが可能です。結果として、選考に進んでもらえる可能性が高まるでしょう。

仕事のどのようなところにやりがいを感じますか?

仕事のやりがいは、就活生が会社説明会の質問コーナーなどで現役社員に尋ねることが多い質問の一つです。それだけ、多くの応募者が関心を持っている内容だと言えるでしょう。

仕事が面白いか、やりがいを感じられるかという点は、給与などの待遇面と並んで応募者にとって仕事を選ぶ基準の一つ。仕事の面白みがどこにあるのか、どういう瞬間にやりがいを感じるのか生の声を紹介することで、応募者に自社を選択肢の一つととらえてもらうことができ、志望度の向上にもつなげることが可能です。

目標について教えてください

今後の抱負や目標について語ってもらうことにより、インタビューを受ける社員がイキイキと働いている姿を伝えられるとともに、その先にあるキャリアプランの例を示すことが可能です。

例えば、「将来は海外の支店で働き、現地で暮らしている人たちの生活を豊かにする開発事業に携わりたい」という抱負からは、海外での事業展開を行っている会社であること、また社員を海外のプロジェクトへ送り込んでいることがうかがえます。海外志向の強い人材や社会貢献意識が高い人材なら、このような抱負や目標に強い関心を抱くでしょう。

ひいては入社後のキャリアプランを描いてもらうことにつながるため、より意欲の高い人材を採用できる可能性が高まります。

インタビュー撮影のコツ

一般的に、社内でインタビューを行う場合、インタビュアーはインタビューのプロではない社員が担当します。インタビューの様子を撮影するカメラマンも同様であることが多いでしょう。そこで、インタビュー撮影のコツを理解しておくことが大切です。

実際に働いている現場や周囲の社員を背景にする

インタビューを行う会場は落ち着いて話ができる会議室や休憩用スペースなどを使用するのが一般的です。これに加えて、インタビューを受ける社員が実際に働いている現場を撮影し、臨場感を持たせるとより効果的でしょう。

例えば、普段仕事をしているデスクや店舗・工場などを背景にすることで、実際に仕事をしている様子をイメージしてもらえる仕上がりになります。打ち合わせや電話応対をしている場面など、より働く現場を演出できるとなおイメージしやすいでしょう。

可能であれば、部署の他の社員と打ち合わせをしたり談笑したりする様子を撮影するのもおすすめです。緊張感や打ち解けた雰囲気など、よりリアルな職場環境を伝えられるインタビュー風景に仕上がるでしょう。

休日の過ごし方もイメージできるよう撮影する

オフィスで撮影するインタビューとは別に、インタビューを受ける社員の休日の過ごし方について話してもらうのも効果的です。趣味を楽しんだり、家族と過ごしたりする姿をインタビュー写真として織り交ぜることで、応募者の関心も高いワークライフバランスが実現できる職場であるといった点も印象的に伝えられます。

可能であればご家族にも出演してもらい、一緒に遊んでいる姿や家族団らんのシーンを撮影できると、より共感しやすく親しみやすい写真になります。

こうした社員のプライベートを撮影する場合は、社員の自宅や自宅近くに出向いて撮影することになるでしょう。オフィス以外での撮影には許可が必要となるケースもあるため、事前の確認・手配を忘れないでください。

まとめ

採用サイトに社員インタビューを掲載することは、応募者に会社のさまざまな面を伝える貴重な機会です。一義的にはインタビューを受ける社員の魅力が全面的に出るかもしれませんが、そのためには、インタビュアーがどのように質問を投げかけ回答を引き出すかが非常に重要です。

企業として伝えたいことを明確にし、的確な質問を行うためにも、質問内容は事前にしっかり練り、共有しておくことをおすすめします。


 

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