インターネットの普及によりマーケティングの勢力図は大きく変化しており、紙媒体の広告は日増しに影が薄くなっています。
それでも、日常生活の中に溶け込んでいるアナログ広告は気付きにくいところで効果を発揮しています。
デジタル広告にはないアナログ広告のメリットを知り、両者を適切に活用できると、更なる企業の成長に役立つでしょう。
この記事では、デジタル広告とアナログ広告の違いや、アナログ広告媒体の種類、そして種類ごとのメリット・デメリットと料金相場についてご紹介します。
目次
デジタル広告とアナログ広告の違いとは
デジタル広告には、データを収集して集客効果を分析できるという強みがあります。
また、GPSを活用して広告が来店に結びついたかどうかを測定するなど、新技術を取り入れられるのもデジタル広告の特徴です。
効率的にマーケティングを展開できるという点では、アナログ広告を大きく引き離しているといえるでしょう。
それでも、アナログ広告はデジタル広告にはない利点をいくつか備えています。
まず、広告を見る際の環境。デジタル広告は一人で見ることが多いのに対し、アナログ広告は友人や同僚、上司や部下と同時に見ることがあります。
「あの製品知ってる?」といった風に、アナログ広告は対話を生むキッカケにもなるのです。
また、生まれた時から目にしているため、日常生活に溶け込んでいても違和感がなく、嫌悪感を覚えにくい点もアナログ広告の強みの一つでしょう。そして、目的によってはデジタル広告よりも費用抑えることができるアナログ広告は、適切な媒体を選ぶことで高い費用対効果が期待できます。
株式会社電通の調査によると、屋外広告や交通広告にかける費用の総額は2017年から2019年にかけて横ばいになっており、アナログ広告というジャンルがまだ衰退していないことが確認できます。
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アナログ広告の媒体の種類
アナログ広告の媒体の主な種類としては、「新聞広告」「折り込み広告」「交通広告」「ポスティング」の4つが挙げられます。例えば、新聞広告とは新聞の紙面上に掲載する広告のことで、その新聞に折り込まれているチラシが折り込み広告です。
このように広告として掲載される面は異なります。
それでは、これらのアナログ広告の媒体について詳しくみていきましょう。
アナログ広告の媒体ごとのメリット・デメリット
ここからは、アナログ広告の媒体ごとのメリット・デメリットについてご紹介します。
1.新聞広告
新聞広告のメリットは、特定の地域のターゲットへ確実に広告を届けられるという点です。
また、新聞に広告を掲載することで、ブランドイメージが向上する効果も期待できるでしょう。
デメリットとしては、若年層の目に触れにくい点や、コストが高くなりやすい点が挙げられます。
また、新聞は基本的に当日しか読まれないものであり、単発で広告を出しても継続的な効果は期待できません。
2.折り込み広告
折り込み広告のメリットは、コストを抑えながら多くの人のもとへチラシが届けられるという点です。
ただし、他のチラシに紛れやすいため視認率が低いというデメリットがあります。
3.ポスティング
ポスティングでは、チラシを配るエリアやタイミングを自分の都合で調節できます。
そのため、新店舗をオープンするときやイベントを開催するときに効率よく集客できるでしょう。
一方、世帯単位でしかチラシを配れないので細かいターゲティングはできません。
例えば、子ども世代をターゲットにポスティングを行っても、最初にチラシを確認する親世代に破棄されてしまう恐れがあります。
4.交通広告
公共交通機関は通勤や通学に利用されることが多く、交通広告は同じ人に繰り返し見られるため、印象に残りやすいというメリットがあります。
また、都市部であれば大規模なオーディエンスに広告を届けられます。
デメリットとしては、ターゲットが絞れない、地方の場合は都心と比べて人口が少ないのでリーチ力が弱くなってしまうといった点が挙げられます。
アナログ広告の媒体ごとの料金相場
ここからは、アナログ広告の媒体ごとの料金相場についてご紹介します。
1.新聞広告
新聞広告の掲載料金は、その新聞の規模や広告のサイズ、掲載場所などによって大きく異なります。
例えば、有名な全国紙に全面広告を掲載する場合は1回につき数千万円の料金がかかります。
参照:朝日新聞の特徴と広告掲載料金のご案内
参照:新聞社一覧&新聞広告掲載料金
2.折り込み広告
折り込み広告の料金も新聞の種類や配布エリアなどによりますが、相場は1部あたり3~10円程度です。
なお、チラシの原稿製作料として別途で2~5万円ほど用意する必要があるでしょう。
3.ポスティング
ポスティングの料金も1部あたり3~10円程度が相場となります。
この他、チラシの原稿制作料や印刷費用が別途で必要です。
4.交通広告
交通広告は、どのサイズの広告をどこに掲載するのかによって料金が変わってきます。
例えば、JR東日本の首都圏全線に7日間、B3サイズの中づりポスターを掲載する場合の料金は約800万円です。
また、同じ条件で東京メトロ全線を利用する場合は約600万円の料金がかかります。
まとめ
デジタル広告全盛の現代社会でも、アナログ広告には一定の需要があります。
アナログ広告は適切に使えばコストパフォーマンスが良く、ターゲットユーザーにブランドメッセージを伝えやすいマーケティング手法です。
これらのメリットを理解しておくことで、必要に応じてアナログ広告を正しく活用することができるでしょう。
同時に、デジタル広告にも多くのメリットがあるため、両者を組み合わせながらマーケティングを展開していくのが効果的です。
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